事業内容
セグメント情報
※セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
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売上
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利益
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利益率
最新年度
単一セグメントの企業の場合は、連結(あるいは単体)の売上と営業利益を反映しています
セグメント名 | 売上 (百万円) |
売上構成比率 (%) |
利益 (百万円) |
利益構成比率 (%) |
利益率 (%) |
---|---|---|---|---|---|
(単一セグメント) | 2,607 | 100.0 | 329 | 100.0 | 12.6 |
事業内容
3【事業の内容】
当社グループは、当社(株式会社データ・アプリケーション)及び子会社3社(株式会社WEEL、デジタルトランスコミュニケーションズ株式会社、株式会社メロン)で構成されております。
当社はデータ交換系ミドルウエアを中心とした基盤型ソフトウエア製品の開発・販売・保守及び関連サービスを提供しております。子会社の株式会社WEELはAI専門メディア運営、AIコンサルティング及びシステム受託開発事業を展開しております。デジタルトランスコミュニケーションズ株式会社はEDI(電子データ交換)/EAI(企業内アプリケーション統合)を基軸としたビジネスインフラソリューションを展開し、システムインテグレーションやサービス提供を主要事業としております。株式会社メロンは時系列解析技術や大規模言語モデルソフトウエア、データ活用・分析に関連するAI開発やソフトウエア開発を主要事業としております。これらのグループ会社の連携により、顧客企業のシステム開発・業務コストの低減とAI技術活用による業務効率化を支援し、高い投資収益率を提供することを目指しております。
なお、株式会社WEELは2024年7月26日付で当社の完全子会社となっており、デジタルトランスコミュニケーションズ株式会社及び株式会社メロンは2025年4月1日付で当社グループに加わっております。
当社グループの提出日現在における事業系統図は、次のとおりであります。
業績
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は、次のとおりであります。
なお、当社は当連結会計年度より連結財務諸表を作成しております。そのため、前連結会計年度との比較分析は行っておりませんが、参考情報として一部、前年同期の提出会社個別の財務諸表との比較を記載しております。
(1)経営成績等の状況の概要
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、個人消費や設備投資を中心に内需主導の回復が進みました。一方で、中国経済の減速や欧州の景気低迷、米国の金利上昇に加え、「トランプ・ショック」とも呼ばれる米政局の混乱や通商政策の不透明化により、外需の先行きには不透明感が残りました。こうした中、円安基調が輸出の一部を下支えしました。
IT業界では、生成AIやクラウドの導入が進み、企業のDX推進が競争力向上に貢献しました。特にデータ活用や業務効率化が広がり、通信インフラの高度化や5Gの普及も進展しました。一方で、IT人材不足やレガシーシステム維持によるコスト増が課題となり、サイバー攻撃の高度化を受けたセキュリティ投資も拡大しました。また、米国の通商政策の不透明感は、日本のIT企業の海外展開に慎重姿勢を促す要因となりました。
当社は、2024年7月に株式会社WEEL(以下、WEEL社)を完全子会社化し、連結決算へと移行いたしました。さらに、2025年4月にはデジタルトランスコミュニケーションズ株式会社(以下、DTC社)および株式会社メロン(以下、メロン社)を新たにグループに迎え入れ、連結対象会社が増加いたしました。こうした事業環境や体制の変化を受けて、当社は2025年3月期より推進していた中期経営計画を見直し、新たな中期経営計画(2026年3月期~2028年3月期)を2025年5月12日に策定・公表いたしました。
当社は、DX化された新しい働き方を「DIGITAL WORK」と定義し、中期ビジョン「個人と組織がともに成長し続けるDIGITAL WORKを実現する」ことを掲げ、DIGITAL WORKの実現と企業成長を両立するために、以下、3つの事業戦略を設定しております。
『事業領域の拡大・開拓』『収益安定性の向上』『人的資本経営の推進』
経営指標は以下のとおりであります。
|
2028年3月期目標値 |
総売上高 |
60億円 |
EBITDA※ |
10億円 |
※EBITDA=営業利益+償却費+株式報酬費用
財務方針は以下のとおりであります。
|
2028年3月期目標値 |
ROE |
15%以上 |
|
毎期の水準 |
DOE |
3.5%水準 |
配当下限額 |
25円 |
なお、データ連携ソリューション事業およびEDIソフトウエア事業の中核戦略は、従来の中期経営計画を維持しつつ、新たにグループインした企業を加えた連結目線での中期経営計画となっております。
当連結会計年度は、エンタープライズ・データ連携プラットフォーム「ACMS Apex」やデータハンドリングプラットフォーム「RACCOON」の継続的なバージョンアップと共に、データ連携市場に向け、サブスクリプション販売を推進し、さらなる収益性安定を目指しました。さらにクラウド型データ連携プラットフォーム「ACMS Cloud」の発売に向けた開発を行いました。
「事業領域の拡大・開拓」を達成するための施策のひとつであるM&Aの実現として、生成AIを活用した受託開発・コンサルティングやAIエージェント開発に特化したWEEL社がグループインしました。同社は、ウェビナーやイベントへの登壇により、営業推進および認知拡大を実施しました。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は、以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、6,179百万円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、1,403百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、4,775百万円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の経営成績は、売上高は2,607百万円となりました。利益面では、売上総利益は1,812百万円、売上総利益率は69.5%となっております。営業利益は329百万円、経常利益は360百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は268百万円となりました。
当社グループは、ソフトウエア関連事業の単一セグメントであり、売上区分別の経営成績は、次のとおりであります。
リカーリング ※1
サブスクリプション売上が堅調に推移しました。一方、前期比でメンテナンス売上が減少し、売上高総額は、1,979百万円となりました。なお、リカーリング売上比率は75.9%、リカーリング内のサブスクリプション売上比率は45.4%となりました。
パッケージ ※2
売上高総額は、513百万円となりました。
これは、前期の一過性の特需(大型案件をパッケージにて受注、想定を上回るバージョンアップ案件を複数受注)がないことが主な要因であります。
サービスその他
売上高総額は、114百万円となりました。
ソフトウエア製品販売に付随するサービスの提供の増加に加え、新たに連結子会社となったWEEL社の寄与が主な要因であります。
※1 リカーリング売上とは継続的なサービス提供から得られる収益のこと。パッケージのメンテナンス売上とサブスクリプション売上などを含んでおります。
※2 パッケージ売上とは売り切りの収益のこと。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、3,828百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により得られた資金は103百万円となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益344百万円、売上債権の増加148百万円、株式報酬費用21百万円、受取利息及び受取配当金29百万円、仕入債務の減少11百万円、未払金の減少164百万円、前受金の増加168百万円、事務所移転費用16百万円、減価償却費70百万円、のれん償却費19百万円、法人税等の支払160百万円等があったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は261百万円となりました。これは主に、投資有価証券の取得による支出112百万円、投資有価証券の償還による収入100百万円、有形固定資産の取得による支出26百万円、子会社株式の取得による支出208百万円があったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により使用した資金は162百万円となりました。これは主に、配当金の支払額154百万円、短期借入金による収入50百万円、長期借入金の返済による支出60百万円があったことによるものです。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループの事業内容は、主にソフトウエア製品の開発、販売及び保守の提供であることから、生産実績は記載しておりません。
b.受注実績
当社グループは、主にソフトウエア製品の開発、販売及び保守の事業を行っており、また、販売に付帯する受託開発の割合も少ないため、受注実績は記載しておりません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績を売上区分別に示すと、次のとおりであります。
区分の名称 |
金額(千円) |
前期比(%) |
リカーリング |
1,979,279 |
95.2 |
パッケージ |
513,015 |
62.4 |
サービスその他 |
114,775 |
683.2 |
合計 |
2,607,070 |
89.3 |
(注) 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
相手先 |
当連結会計年度 |
|
販売高(千円) |
割合(%) |
|
富士通株式会社 |
343,887 |
13.2 |
株式会社日立システムズ |
283,589 |
10.9 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表を作成するにあたり重要となる会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。なお、連結財務諸表に重要な影響を及ぼす会計上の見積りはありません。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態の分析
(資産の部)
当連結会計年度末の資産残高は、6,179百万円となりました。主な内訳は、現金及び預金3,828百万円、売掛金302百万円、のれん255百万円、投資有価証券1,313百万円、差入保証金120百万円であります。
(負債の部)
負債につきましては、1,403百万円となりました。主な内訳は、未払金212百万円、短期借入金50百万円、未払法人税等27百万円、前受金731百万円、長期借入金44百万円、リース債務44百万円、資産除去債務75百万円、繰延税金負債62百万円であります。
(純資産の部)
純資産につきましては、4,775百万円となりました。主な内訳は、利益剰余金4,106百万円、その他有価証券評価差額金339百万円であります。なお、自己資本比率は77.3%となりました。
b.経営成績等の分析
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、次のとおりであります。
当社単体において、サブスクリプション売上が順調に増加(2025年3月MRR:76百万)、パッケージ売上が、当社グループの戦略であるサブスクリプション売上への移行を実施している中、想定外の大型案件の受注という一過性の特需が発生したこと、子会社の株式会社WEELの売上寄与はあったものの、前期の複数の特需案件の剥落をカバーできない結果となり、当連結会計年度における売上高は2,607百万円となりました。
販売状況は、次のとおりであります。
当社が戦略製品と位置付けている『ACMS Apex』『RACCOON』は、全体で595百万円の結果となりました。また、製品別売上高に占める戦略製品の構成比は42.2%となり、戦略製品の拡販により全体に占める割合は増加いたしました。
各製品の成熟化が進んだことによる製品維持コストの増加に加え、リカーリングビジネスを推進するために「利便性の向上」、「品質の向上」、「安定性の向上」に重きを置いた開発方針への移行を進めた結果、売上原価は794百万円となり、売上総利益率は69.5%となりました。前期比では率では減少しておりますが、売上の減少による影響が大きく、売上原価自体は連結になった上でも減少しており、安定水準と評価しております。販売費及び一般管理費につきましては、新製品・新サービスを創出するための研究開発活動の実施に伴う研究開発費の増加、株式会社WEELの子会社による経費・のれんの増加などはありましたが、移転に伴う家賃・減価償却費の減少により、1,483百万円となりました。総費用については減少しており、これは連結による増加は見込まれましたが、一定のコストコントロールの結果と評価しております。
以上の結果、営業利益は329百万円、経常利益は360百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は268百万円となりました。
今後の課題といたしましては、「ACMS Cloud」「Placul」といったサービス型ビジネスのリリース・安定稼働及び販売強化と、新たな製品・サービスの考案、グループ会社との相互シナジーの発揮による売上・利益の創出に加え、ビジネスを推進する根幹である人財の獲得・教育と認識しております。DIGITAL WORKの実現と当社グループの成長を実現するべく新たな中期経営計画のもと、「事業領域の拡大・開拓」「収益安定性の向上」「人的資本経営の推進」の3つの柱を推進してまいります。
c.キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度における現金及び現金同等物は、当連結会計年度末には3,828百万円となりました。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。運転資金需要のうち主なものは、売上原価に係るもののほか、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。運転資金は自己資金を基本としております。なお、当連結会計年度末における有利子負債残高は155百万円となっておりますが、これは、リース債務及び株式給付信託(J-ESOP)導入に伴う信託E口における金融機関からの借入金並びに連結子会社である株式会社WEELの金融機関からの借入金であります。
当社グループの第三者に対する保証は、信託E口における借入金に対する債務保証であります。保証した借入金の債務不履行が保証期間内に発生した場合、当社グループが代わりに弁済する義務があり、2025年3月31日現在の債務保証残高は44百万円であります。
d.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因として、人件費等の固定費水準が高く、変動費比率が低いことが挙げられます。そのため、売上高が増加した場合の増益額が他の事業形態に比べ大きい一方、売上高が減少した場合の減益額も他の事業形態に比して大きく、利益の変動額が大きい傾向にあります。また、システムインテグレーター等のパートナー(販売代理店等)との間接販売であることにより、販売計画立案時に行政機関等からの秘匿性の高い案件を事前に察知することが困難な場合があり、開示している業績予想との乖離が発生する可能性があります。
セグメント情報
(セグメント情報等)
当連結会計年度より連結財務諸表を作成しているため、前連結会計年度の記載はしておりません。
【セグメント情報】
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
当社グループは、ソフトウエア関連事業の単一セグメントであるため、記載を省略しております。
【関連情報】
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
1.製品及びサービスごとの情報
(単位:千円) |
|
リカーリング |
パッケージ |
サービスその他 |
合計 |
外部顧客への売上高 |
1,979,279 |
513,015 |
114,775 |
2,607,070 |
2.地域ごとの情報
(1)売上高
本邦以外の外部顧客への売上高がないため、記載を省略しております。
(2)有形固定資産
本邦以外に所在している有形固定資産がないため、記載を省略しております。
3.主要な顧客ごとの情報
(単位:千円) |
顧客の名称又は氏名 |
売上高 |
関連するセグメント名 |
富士通株式会社 |
343,887 |
ソフトウエア関連事業 |
株式会社日立システムズ |
283,589 |
ソフトウエア関連事業 |
【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】
該当事項はありません。
【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】
当社グループは、ソフトウエア関連事業の単一セグメントであるため、記載を省略しております。
【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】
該当事項はありません。