2025年3月期有価証券報告書より

事業内容

セグメント情報
※セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります

メディカル・ヘルスケア事業 スマート事業 セイフティ事業 マテリアル事業 エンジニアリングプラスチック事業 その他
  • 売上
  • 利益
  • 利益率

最新年度

セグメント名 売上
(百万円)
売上構成比率
(%)
利益
(百万円)
利益構成比率
(%)
利益率
(%)
メディカル・ヘルスケア事業 14,439 2.4 261 0.4 1.8
スマート事業 37,451 6.1 -780 -1.3 -2.1
セイフティ事業 97,620 15.9 3,931 6.4 4.0
マテリアル事業 196,385 32.0 29,626 48.6 15.1
エンジニアリングプラスチック事業 248,165 40.4 27,006 44.3 10.9
その他 20,069 3.3 965 1.6 4.8

事業内容

 

3 【事業の内容】

当社グループは、株式会社ダイセル(当社)および子会社59社、関連会社13社より構成されております。

当社グループが営んでいる主な事業内容は、メディカル・ヘルスケア、スマート、セイフティ、マテリアル、エンジニアリングプラスチックの各領域における製品その他の製造・販売であり、当該事業に係る当社および子会社、関連会社の位置付けは次のとおりであります。

 

メディカル・ヘルスケア事業:

当社が、健康食品、光学異性体分離カラムなどを製造・販売しております。

連結子会社Chiral Technologies, Inc.、Chiral Technologies Europe S.A.S.、Daicel Chiral Technologies (China) Co., Ltd.、Daicel Chiral Technologies (India) Pvt. Ltd.が、光学異性体分離カラムを販売するとともに、同事業に関する技術サービスを行っております。

上記の他6社が当事業部門に携わっております。

 

スマート事業:

当社が、カプロラクトン誘導体、エポキシ化合物、電子材料向け機能品、高機能フィルムなどを製造・販売しております。

連結子会社大日ケミカル㈱が、各種化学薬品を製造・販売しております。また、同社は当社よりカプロラクトン

モノマーなどの供給を受けるとともに、当社にポリカプロラクトンなどを供給しております。

連結子会社Daicel Taiwan Co., Ltd.が、光学製品を開発・販売しております。

連結子会社ダイセルビヨンド㈱が、高機能フィルムを製造・加工しております。

連結子会社Daicel ChemTech, Inc.、Daicel (Asia) Pte. Ltd.、Daicel (Europa) GmbHが当社の供給製品を海外において販売しております。

上記の他2社が当事業部門に携わっております。

 

セイフティ事業:

連結子会社ダイセル・セイフティ・システムズ㈱が、自動車エアバッグ用インフレータを製造し、当社が販売しております。

連結子会社Daicel Safety Systems Americas, Inc.、Daicel Safety Systems(Thailand)Co., Ltd.が、自動車エアバッグ用インフレータ、インフレータ用イニシエータを製造・販売しております。

連結子会社Daicel Safety Systems Europe Sp. z o. o.、Daicel Safety Systems(Jiangsu) Co., Ltd.、Daicel Safety Systems India Pvt. Ltd.が、自動車エアバッグ用インフレータを製造・販売しております。

上記の他4社が当事業部門に携わっております。

 

マテリアル事業:

当社が、アセテート・トウ、酢酸セルロース、酢酸誘導体、化粧品原料などを製造・販売しております。

連結子会社協同酢酸㈱が、当社から原料の一酸化炭素およびメタノールの供給を受けて酢酸を製造・販売しております。また、同社は当社に酢酸を供給し、当社が販売しております。

連結子会社Daicel ChemTech, Inc.、Daicel (Asia) Pte. Ltd.、Daicel (Europa) GmbHが当社の供給製品を海外において販売しております。

上記の他7社が当事業部門に携わっております。

 

 

エンジニアリングプラスチック事業:

連結子会社ポリプラスチックス㈱、Polyplastics Taiwan Co., Ltd.、Polyplastics Asia Pacific Sdn. Bhd.およびDP Engineering Plastics (Nantong) Co., Ltd.が、ポリアセタール樹脂、PBT樹脂、液晶ポリマーなどのエンジニアリングプラスチックを製造・販売しております。また、当社が液晶ポリマー原料の無水酢酸をポリプラスチックス㈱へ供給しております。

連結子会社ダイセルミライズ㈱が、水溶性高分子、包装用フィルム、AS樹脂などを販売しております。

連結子会社ダイセルパックシステムズ㈱が、各種成型トレーなどを製造・販売しております。

上記の他31社が当事業部門に携わっております。

 

その他:

連結子会社ダイセン・メンブレン・システムズ㈱が、水処理用分離膜モジュールなどを製造・販売しております。

連結子会社ダイセル物流㈱が、グループ各社の製品、原材料の保管、運送を行っております。

上記の他5社が当事業部門に携わっております。

 

(注) 上記の他に2社あり、連結子会社Daicel (China) Investment Co., Ltd.が、中国におけるグループ会社の統括などを、連結子会社Daicel America Holdings, Inc.が、米国におけるグループ会社の統括などを行っております。

 また、事業部門別の会社数は、複数の事業部門に携わっている会社については当該事業部門各々に含めて算出しております。

 

 

以上述べた事項を事業系統図によって示すと、次のとおりであります。


 

 

業績

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社および持分法適用会社)の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度の世界経済は、景気の緩やかな持ち直しの動きが続いたものの、各国の金融政策、中国経済の低迷、物価上昇、ウクライナ・中東情勢の影響に加え、米国の関税政策の影響が懸念されるなど、先行き不透明な状況のうちに推移しました。

当社グループの主要市場でも需要の回復傾向がみられ、需要が伸長する製品については販売機会を着実に捉え販売数量を伸ばすとともに、徹底したコストダウンなどを実施してまいりました。

当連結会計年度の売上高は5,865億31百万円(前年度比5.1%増)、営業利益は610億11百万円(同2.2%減)、経常利益は623億20百万円(同8.9%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は494億80百万円(同11.4%減)となりました。

 

   当期のセグメント別の状況

当連結会計年度より、カプロラクトン誘導体、エポキシ化合物をマテリアル事業セグメントからスマート事業セグメントへ、液晶保護フィルム用の酢酸セルロースをスマート事業セグメントからマテリアル事業セグメントへ移管しています。前年度比較については、前年度の数値を移管後のセグメントに組み替えて比較しております。

 

[メディカル・ヘルスケア事業部門]

 ライフサイエンス事業は、キラルカラム用充填剤の販売が減少したものの、インドでの分析サービスなどの増加により、増収となりました。

コスメ・健康食品事業は、インバウンドの増加などにより健康食品素材の販売数量が増加し、増収となりました。

当部門の売上高は、144億38百万円(前年度比3.7%増)、営業利益は、販売製品構成差や販売数量増加に伴う経費の増加などにより2億61百万円(同67.0%減)となりました。

 

[スマート事業部門]

 ファンクショナルプロダクツ事業は、カプロラクトン誘導体の中国市場での需要回復などによる販売数量の増加、エポキシ化合物の液晶パネルや電子材料向けの需要回復による販売数量の増加により、増収となりました。

 アドバンストテクノロジー事業は、半導体材料市場の回復による電子材料向け溶剤、レジスト材料の販売数量増加などにより、増収となりました。

当部門の売上高は、373億14百万円(前年度比10.4%増)、利益面では、原料価格の上昇や販売数量増加に伴う経費の増加などにより、営業損失7億80百万円(前年同期は営業損失8億97百万円)となりました。

 

[セイフティ事業部門]

自動車エアバッグ用インフレータ(ガス発生装置)などのモビリティ事業は、上期に日本市場における自動車メーカーの認証不正問題や中国市場での日系自動車メーカーの不調による影響を受けたものの、下期に日系や中国の自動車メーカーの生産台数が回復したことで販売数量が増加し、増収となりました。

2024年3月に民生用装弾事業の子会社を売却した影響があったものの、セイフティ事業全体でも増収となりました。

当部門の売上高は、976億20百万円(前年度比2.1%増)、営業利益は、北米拠点の生産性改善やコストダウンなどにより、39億31百万円(同31.4%増)となりました。

 

 

[マテリアル事業部門]

アセチル事業の酢酸は、主要誘導品の酢酸ビニルや高純度テレフタル酸の需要が引き続き低調であることに加え、原料(一酸化炭素)プラントの初期トラブルにより販売調整を実施したことで販売数量が減少し、減収となりました。

アセテート・トウは、堅調な需要の継続により販売数量が増加したことや、為替の影響などにより、増収となりました。

ケミカル事業の酢酸セルロースは、液晶パネル市場が調整局面に入った影響により偏光板向けの販売数量が減少し、減収となりました。

その他のケミカル製品は、需要の低迷や酢酸原料(一酸化炭素)プラントの初期トラブルによる販売調整により酢酸エチルの販売数量が減少したことなどにより、減収となりました。

当部門の売上高は、1,834億4百万円(前年度比0.6%増)、営業利益は、販売数量の減少や減価償却費の増加などにより、296億26百万円(同27.4%減)となりました。

 

[エンジニアリングプラスチック事業部門]

 ポリアセタール樹脂、PBT樹脂、液晶ポリマーなどポリプラスチックス株式会社の事業は、自動車や産業機器向け、電子材料向けなどの販売数量の増加や、為替の影響などにより、増収となりました。

 水溶性高分子、包装フィルム、AS樹脂などダイセルミライズ株式会社の事業は、2024年7月から樹脂コンパウンド事業を持分法適用会社ノバセル株式会社へ移管したことにより、減収となりました。

当部門の売上高は、2,479億86百万円(前年度比9.3%増)、営業利益は、販売数量の増加などにより、270億6百万円(同47.6%増)となりました。

 

[その他事業部門]

 その他部門は、水処理用分離膜モジュールなどのメンブレン事業の販売が減少したものの、運輸倉庫業の販売増加などにより、増収となりました。

当部門の売上高は、57億67百万円(前年度比1.6%増)、営業利益は、9億65百万円(同128.7%増)となりました。

 

財政状態は、次のとおりであります。

総資産は、投資有価証券等の減少により、前連結会計年度末に比し253億37百万円減少し、8,138億31百万円となりました。

負債は、短期社債等の減少により、前連結会計年度末に比し249億64百万円減少し、4,387億94百万円となりました。

また純資産は、3,750億37百万円となりました。純資産から非支配株主持分を引いた自己資本は、3,599億84百万円となり自己資本比率は44.2%となりました。

 

 

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度の現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比し36億41百万円減少し、647億67百万円(前連結会計年度末比5.3%減)となりました。

 

営業活動によるキャッシュ・フロー

当連結会計年度における営業活動による資金の増加は、934億6百万円(前年同期は、767億29百万円の増加)となりました。資金増加の主な内容は、税金等調整前当期純利益654億99百万円および減価償却費413億55百万円であり、資金減少の主な内容は、法人税等の支払額183億17百万円および投資有価証券売却損益158億59百万円であります。

 

投資活動によるキャッシュ・フロー

当連結会計年度における投資活動による資金の減少は、478億69百万円(前年同期は、553億74百万円の減少)となりました。資金増加の主な内容は、投資有価証券の売却及び償還による収入183億54百万円であり、資金減少の主な内容は、有形固定資産の取得による支出699億63百万円であります。

 

財務活動によるキャッシュ・フロー

当連結会計年度における財務活動による資金の減少は、488億55百万円(前年同期は、523億73百万円の減少)となりました。資金増加の主な内容は、長期借入れによる収入335億51百万円であり、資金減少の主な内容は、短期社債の純増減額270億円、長期借入金の返済による支出178億36百万円、配当金の支払額151億70百万円、自己株式の取得による支出150億0百万円であります。

 

③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績

 

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2024年4月1日

至 2025年3月31日)

生産高(百万円)

前年同期比(%)

メディカル・ヘルスケア事業

6,613

△0.87

スマート事業

30,320

5.21

セイフティ事業

101,806

3.20

マテリアル事業

168,691

△3.06

エンジニアリングプラスチック事業

229,754

7.38

報告セグメント計

537,186

2.88

その他

3,301

△4.46

合計

540,488

2.84

 

(注) 金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。

 

b.受注実績

当社グループは、見込生産を行っているため、該当事項はありません。

 

 

c.販売実績

 

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2024年4月1日

至 2025年3月31日)

販売高(百万円)

前年同期比(%)

メディカル・ヘルスケア事業

14,438

3.67

スマート事業

37,314

10.35

セイフティ事業

97,620

2.14

マテリアル事業

183,404

0.64

エンジニアリングプラスチック事業

247,986

9.33

報告セグメント計

580,764

5.14

その他

5,767

1.60

合計

586,531

5.10

 

(注) セグメント間の取引については相殺消去しております。

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2025年6月18日)現在において判断したものであります。

 

① 経営成績等

中期戦略『Accelerate 2025』では2025年度に以下の全社業績および経営指標をターゲットとしております。

全社業績:

売上高 6,600億円、営業利益 820億円、親会社株主に帰属する当期純利益 580億円、

EBITDA 1,360億円

経営指標:

営業利益率 12.4%、ROE 17.1%、ROIC 9.3%、ROA 7.7%

株主還元 中期戦略発表時の1株当たり配当金額(年間32円)を下限、総還元性向 40%以上

     ※2024年度より、配当をDOE(株主資本配当率)4%以上、総還元性向 40%以上に変更。

 

本中期戦略の5年目である当連結会計年度は、需要の回復による販売機会を着実に捉えるとともに、販売価格の是正、徹底したコストダウンを実施してまいりました。

その結果、当連結会計年度の業績は、売上高は5,865億31百万円(前年度比5.1%増)、営業利益は610億11百万円(同2.2%減)、経常利益は623億20百万円(同8.9%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は494億80百万円(同11.4%減)となりました。

 

経営成績

売上高および営業利益

売上高、営業利益の概況については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。

 

営業外損益

営業外損益は13億円の収益(純額)となり、前連結会計年度に比し47億円悪化いたしました。

主に為替損益の影響などによるものであります。

 

特別損益

特別利益は205億円を計上いたしました。投資有価証券売却益159億円などによるものであります。

特別損失は173億円を計上いたしました。減損損失71億円などによるものであります。

 

法人税等

税効果会計適用後法人税の負担率(実効税率)は22.9%と、前連結会計年度に比し2.7ポイント減少いたしました。

 

非支配株主に帰属する当期純利益

非支配株主に帰属する当期純利益は10億円と、前連結会計年度に比し3億円(40.2%)増加いたしました。

 

親会社株主に帰属する当期純利益

親会社株主に帰属する当期純利益は495億円と、前連結会計年度に比し64億円(11.4%)の減益となりました。 また、ROEは13.8%となり、前連結会計年度に比し3.3ポイント悪化しました。ROICは6.1%、EBITDAは1,024億円となりました。

 

財政状態

資産、負債および純資産の状況については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。

なお、有利子負債比率は35.2%となりました。

また、2024年11月7日取締役会決議に基づく自己株式の取得を150億円実施しております。

 

② 経営成績に重要な影響を与える要因

当社グループの経営成績等に重要な影響を与える要因については、「3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

③ 資本の財源及び資金の流動性

キャッシュ・フロー

キャッシュ・フローの状況については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

資金需要

当社グループにおける主な運転資金需要は、製品製造のための原材料の購入、労務費など製造費用と、製品の仕入、販売費及び一般管理費等の支払いであります。

当社グループでは、製造設備の増強および更新などのほか、安全向上対策ならびに現業各設備の合理化・省力化を継続的に行っております。当連結会計年度の設備投資額は前連結会計年度に比し80億円減少し、695億円(前連結会計年度比10.3%減)、減価償却費は前連結会計年度に比し77億円増加し、414億円(前連結会計年度比22.9%増)となりました。

当社グループでは、既存事業の強化拡大および新事業創出のための研究開発に取り組んでおります。当連結会計年度の研究開発費は前連結会計年度に比し25億円増加し、259億円(前連結会計年度比10.8%増)となりました。

 

財務政策

当社グループは、設備投資計画に照らして、必要な資金を銀行借入や社債発行により調達しております。短期的な運転資金は、キャッシュマネジメントサービスを通じてグループ内で余剰資金を活用しておりますが、地域、通貨、金利動向等を考慮した結果、銀行借入等による調達を行う場合があります。当連結会計年度末における借入金およびリース債務を含む有利子負債の残高は2,861億円であります。

利益配分に関しては、中期戦略『Accelerate 2025』におきましては、収益力強化に加え適正在庫化などキャッシュコンバージョンサイクル削減効果で資金創出力向上を図ります。また、政策投資株式売却などにより資金創出力をさらに高め、余裕資金を成長投資や株主還元に活用します。株主還元は総還元性向40%以上、DOE(株主資本配当率)は4%以上を目標とし、自己株式取得も視野に柔軟に対応してまいります。

 

④ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

 

 

セグメント情報

(セグメント情報等)

【セグメント情報】

1.報告セグメントの概要

当社の報告セグメントは、当社の構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が、経営資源の配分の決定および業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。

当社は、「戦略ビジネスユニット(SBU)」を中心とする組織を採用しており、各SBUが国内及び海外の包括的な戦略を立案し、事業活動を展開しております。

したがって、当社は「メディカル・ヘルスケア事業」「スマート事業」「セイフティ事業」「マテリアル事業」「エンジニアリングプラスチック事業」の5つを報告セグメントとしております。

報告セグメントにおける主要製品は、以下の通りです。

<主な製品>

セグメント

主要製品名

メディカル・

ヘルスケア事業

光学異性体分離カラム、健康食品素材 他

スマート事業

カプロラクトン誘導体、エポキシ化合物、半導体レジスト材料、

電子材料向け溶剤、機能フィルム 他

セイフティ事業

自動車エアバッグ用インフレータ、電流遮断器 他

マテリアル事業

酢酸および酢酸誘導体、アセテート・トウ、酢酸セルロース、化粧品原料 他

エンジニアリング

プラスチック事業

ポリアセタール樹脂、PBT樹脂、液晶ポリマー、水溶性高分子、

各種合成樹脂加工品 他

その他

水処理用分離膜モジュール、運輸倉庫業 他

 

 

2.報告セグメントごとの売上高および利益または損失、資産、その他の項目の金額の算定方法

報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」における記載と同一であります。

報告セグメントの利益は、営業利益ベースの数値であります。

セグメント間の内部収益および振替高は、主に市場価格や製造原価に基づいております。

 

 

3.報告セグメントごとの売上高および利益または損失、資産、その他の項目の金額に関する情報

前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

報告セグメント

その他

(注)1

合計

調整額

(注)2

連結

財務諸表

計上額

(注)3

 

メディカル・ヘルスケア事業

スマート
事業

セイフティ事業

マテリアル事業

エンジニアリングプラスチック
事業

売上高

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

外部顧客への
売上高

13,927

33,814

95,574

182,242

226,821

552,379

5,676

558,056

558,056

セグメント間の内部売上高又は振替高

7,352

3,757

152

11,263

13,682

24,946

△24,946

13,927

41,167

95,574

186,000

226,974

563,643

19,359

583,003

△24,946

558,056

セグメント利益又は損失(△)

791

△897

2,991

40,784

18,301

61,971

422

62,393

62,393

セグメント資産

15,866

43,009

120,871

240,625

312,250

732,622

6,621

739,244

99,924

839,169

その他の項目

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

減価償却費

989

2,861

6,906

11,561

8,132

30,451

549

31,001

1,969

32,970

のれん償却額

59

59

59

59

持分法適用会社への投資額

10,485

3,658

14,143

14,143

14,143

有形固定資産及び無形固定資産の増加額

1,892

2,947

9,333

16,432

45,696

76,301

402

76,703

754

77,458

 

(注) 1 「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、メンブレン事業および運輸倉庫業等を含んでおります。

2 セグメント資産の調整額は、セグメント間の債権の相殺消去等△1,653百万円、各報告セグメントに配分していない全社資産101,578百万円であります。全社資産は、余資運用資金(現金及び預金)、長期投資資金(投資有価証券)および管理部門、基礎研究部門等にかかる資産等であります。

3 セグメント利益又は損失の合計額は、連結損益計算書の営業利益と一致しております。

 

 

当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

報告セグメント

その他

(注)1

合計

調整額

(注)2

連結

財務諸表

計上額

(注)3

 

メディカル・ヘルスケア事業

スマート
事業

セイフティ事業

マテリアル事業

エンジニアリングプラスチック
事業

売上高

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

外部顧客への
売上高

14,438

37,314

97,620

183,404

247,986

580,764

5,767

586,531

586,531

セグメント間の内部売上高又は振替高

1

137

12,980

179

13,299

14,302

27,601

△27,601

14,439

37,451

97,620

196,385

248,165

594,063

20,069

614,133

△27,601

586,531

セグメント利益又は損失(△)

261

△780

3,931

29,626

27,006

60,045

965

61,011

61,011

セグメント資産

15,427

38,659

130,651

229,891

325,812

740,442

5,694

746,137

67,693

813,831

その他の項目

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

減価償却費

1,015

2,565

6,933

18,791

9,387

38,693

619

39,313

1,639

40,952

のれん償却額

18

18

18

18

持分法適用会社への投資額

10,087

5,801

15,889

15,889

15,889

有形固定資産及び無形固定資産の増加額

880

1,990

10,736

9,953

43,235

66,796

304

67,101

2,359

69,461

 

(注) 1 「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、メンブレン事業および運輸倉庫業等を含んでおります。

2 セグメント資産の調整額は、セグメント間の債権の相殺消去等△6,558百万円、各報告セグメントに配分していない全社資産74,252百万円であります。全社資産は、余資運用資金(現金及び預金)、長期投資資金(投資有価証券)および管理部門、基礎研究部門等にかかる資産等であります。

3 セグメント利益又は損失の合計額は、連結損益計算書の営業利益と一致しております。

 

4.報告セグメントの変更等に関する情報

 当連結会計年度において、従来「マテリアル」に含めていたカプロラクトン誘導体、エポキシ化合物を、「スマート」に変更し、「スマート」に含めていた液晶保護フィルム用の酢酸セルロースを、「マテリアル」に変更しております。

なお、前連結会計年度のセグメント情報は、変更後のセグメント区分に基づき作成したものを開示しております。

 

【関連情報】

前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)

1.製品およびサービスごとの情報

(単位:百万円)

 

メディカル・ヘルスケア
事業

スマート
事業

セイフティ
事業

マテリアル
事業

エンジニアリングプラスチック事業

その他

合計

外部顧客への
売上高

13,927

33,814

95,574

182,242

226,821

5,676

558,056

 

 

2.地域ごとの情報

(1) 売上高

 

 

 

 

(単位:百万円)

日本

アジア

その他

合計

中国

その他

192,983

109,484

135,116

120,471

558,056

 

(注) 売上高は顧客の所在地を基礎とし、国または地域に分類しております。

 

(2) 有形固定資産

 

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

日本

アジア

欧州

その他

合計

中国

マレーシア

その他

ドイツ

その他

156,799

68,795

15,229

31,291

23,924

4,512

8,396

308,949

 

 

当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)

1.製品およびサービスごとの情報

(単位:百万円)

 

メディカル・ヘルスケア
事業

スマート
事業

セイフティ
事業

マテリアル
事業

エンジニアリングプラスチック事業

その他

合計

外部顧客への
売上高

14,438

37,314

97,620

183,404

247,986

5,767

586,531

 

 

2.地域ごとの情報

(1) 売上高

 

 

 

 

(単位:百万円)

日本

アジア

その他

合計

中国

その他

191,802

121,784

143,010

129,934

586,531

 

(注) 売上高は顧客の所在地を基礎とし、国または地域に分類しております。

 

(2) 有形固定資産

 

 

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

日本

アジア

欧州

その他

合計

中国

マレーシア

その他

ドイツ

その他

138,215

83,005

12,955

34,737

36,524

6,255

7,732

319,426

 

 

 

【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】

前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)

 

(単位:百万円)

 

メディカル・ヘルスケア事業

スマート
事業

セイフティ事業

マテリアル事業

エンジニアリングプラスチック
事業

その他

全社・消去

合計

減損損失

1,668

1,668

 

(注) メディカル・ヘルスケア事業において、のれん及び事業用資産の減損損失1,668百万円を計上しております。

 

当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)

 

(単位:百万円)

 

メディカル・ヘルスケア事業

スマート
事業

セイフティ事業

マテリアル事業

エンジニアリングプラスチック
事業

その他

全社・消去

合計

減損損失

1,642

5,411

7,053

 

(注) スマート事業において、事業用資産の減損損失1,642百万円、エンジニアリングプラスチック事業において、事業用資産の減損損失5,411百万円を計上しております。

 

【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】

前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)

(単位:百万円)

 

メディカル・ヘルスケア事業

スマート
事業

セイフティ事業

マテリアル事業

エンジニアリングプラスチック
事業

その他

全社・消去

合計

当期償却額

59

59

当期末残高

85

85

 

 

当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)

(単位:百万円)

 

メディカル・ヘルスケア事業

スマート
事業

セイフティ事業

マテリアル事業

エンジニアリングプラスチック
事業

その他

全社・消去

合計

当期償却額

18

18

当期末残高

66

66

 

 

【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】

前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)

該当事項はありません。

 

当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)

該当事項はありません。