2025年12月期有価証券報告書より

事業内容

セグメント情報
※セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります

ハイジーンリビングケア事業 ヘルスビューティケア事業 化粧品事業 ビジネスコネクティッド事業 グローバルコンシューマーケア事業 ケミカル事業 ハイジーン&リビングケア事業 ヘルス&ビューティケア事業 ライフケア事業 コンシューマープロダクツ事業
  • 売上
  • 利益
  • 利益率

最新年度

セグメント名 売上
(百万円)
売上構成比率
(%)
利益
(百万円)
利益構成比率
(%)
利益率
(%)
ハイジーンリビングケア事業 549,333 18.5 81,273 27.4 14.8
ヘルスビューティケア事業 432,882 14.6 39,136 13.2 9.0
化粧品事業 261,563 8.8 10,411 3.5 4.0
ビジネスコネクティッド事業 39,174 1.3 2,254 0.8 5.8
グローバルコンシューマーケア事業 1,282,952 43.2 133,074 44.9 10.4
ケミカル事業 405,681 13.7 30,188 10.2 7.4

 

3 【事業の内容】

当社及び関係会社(子会社111社、関連会社7社により構成)は、グローバルコンシューマーケア事業製品、ケミカル事業製品の製造、販売を主な事業としているほか、これらに附帯するサービス業務等を営んでおります。

事業の内容と当社及び関係会社の当該事業における位置付けは、以下のとおりであります。

なお、下記の事業は「その他」を除き、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表に関する注記事項 6.セグメント情報」に掲げるセグメントの区分と同一であります。

また、当連結会計年度より報告セグメントの区分を変更しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表に関する注記事項 6.セグメント情報」に記載しております。

 

事業区分

主要な会社

グローバルコンシューマーケア事業

ハイジーン

リビングケア事業

 

ヘルス

ビューティケア事業

 

化粧品事業

 

ビジネス

コネクティッド事業

 

国内

当社、花王グループカスタマーマーケティング㈱、

花王プロフェッショナル・サービス㈱、ニベア花王㈱、

㈱カネボウ化粧品、㈱エキップ、

その他 9社                   (計15社)

海外

花王(中国)投資有限公司、上海花王有限公司、

花王(上海)産品服務有限公司、

佳麗宝化粧品(中国)有限公司、 

Kao(Taiwan)Corporation、

Kao Industrial(Thailand)Co., Ltd.、

PT Kao Indonesia、Kao USA Inc.、Oribe Hair Care, LLC、

Kao Germany GmbH、Kao Manufacturing Germany GmbH、

Molton Brown Limited、

その他 45社                   (計57社)

ケミカル事業

国内

当社、花王クエーカー㈱、昭和興産㈱

                                (計3社)

海外

花王(上海)化工有限公司、Kao(Taiwan)Corporation、

Pilipinas Kao,Inc.、Kao Industrial(Thailand)Co., Ltd.、

Fatty Chemical(Malaysia)Sdn. Bhd.、Kao America Inc.、

Kao Specialties Americas LLC、Kao Chemicals GmbH、

Kao Chemicals Europe, S.L.、Kao Corporation, S.A.、

Washing Systems, LLC

その他 22社                   (計33社)

そ  の  他

国内

花王ロジスティクス㈱、

その他 4社                    (計5社)

海外

Misamis Oriental Land Development Corporation、

その他 9社                   (計10社)

 

(注)1.各事業区分の主要製品は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表に関する注記事項 6.セグメント情報 (1) 報告セグメントの概要」のとおりであります。

2.「その他」に区分されたサービス業務等については、セグメント情報において、そのサービス内容に応じて、グローバルコンシューマーケア事業、ケミカル事業に振り分けております。

3.各事業毎の会社数は、複数の事業を営んでいる場合にはそれぞれに含めて数えております。

 

 

以上の状況について事業系統図を示すと、以下のとおりであります。

 


 

業績状況

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、経営成績等)の状況の概要及び経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、以下のとおりです。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において判断したものです。

 

(1)経営成績の分析

注:以下、「実質」とは為替変動の影響を除く増減率を表示しています。また、数量等には製品構成差を含んでいます。

 

売上高

(億円)

営業利益

(億円)

営業利益率

(%)

税引前利益

(億円)

当期利益

(億円)

親会社の
所有者に
帰属する
当期利益

(億円)

基本的
1株当たり
当期利益

(円)

2025年12月

16,886

1,641

9.7

1,698

1,206

1,201

260.30

2024年12月

16,284

1,466

9.0

1,510

1,104

1,078

231.94

増減率

3.7%

11.9%

12.5%

9.3%

11.4%

12.2%

実質3.7%

 

 

当期の世界経済は、関税政策の転換に伴う国際的なサプライチェーンの混乱や調達コストの上昇、欧州や中東を中心とした地政学リスクの長期化により不透明な状況が続く中、各地域において物価上昇下でも生活関連消費は底堅く推移しました。日本経済は賃上げの動きが見られるものの、物価高の影響が消費マインドを抑制しており、内需は緩やかな回復基調となりました。

当社グループの主要市場である日本のトイレタリー及び化粧品市場は、小売店の販売実績や消費者購入調査データによると前期を上回りました。

このような経営環境の中、当社グループは花王グループ中期経営計画「K27」達成のため、稼ぐ力を向上させながら、利益ある成長に向け、グローバル売り上げ拡大の基盤作りを推進しました。

売上高は、前期に対して3.7%増1兆6,886億円(為替0.0%増、実質3.7%増(内訳:数量等0.5%増、価格3.2%増))となりました。営業利益は、1,641億円(対前期174億円増)、営業利益率は9.7%となりました。税引前利益は1,698億円(対前期188億円増)、当期利益は、1,206億円(対前期102億円増)となりました。

基本的1株当たり当期利益は260.30円となり、前期の231.94円より28.36円増加(前期比12.2%増)しました。

当社グループが経営指標としているROIC(投下資本利益率)は9.7%となり、EVA(経済的付加価値)は、NOPAT(税引後営業利益)が大幅に増加する中、前期を79億円上回り411億円となりました。

なお、2025年8月6日開催の取締役会において、資本効率の向上と株主への一層の利益還元のため、自己株式の取得を決議し、総額800億円の自己株式を取得しました。また、2025年12月26日に1,230万株を消却しました。

 

当期の海外連結子会社等の財務諸表項目(収益及び費用)の主な為替の換算レートは、次のとおりです。

 

第1四半期

(1-3月)

第2四半期

(4-6月)

第3四半期

(7-9月)

第4四半期

(10-12月)

米ドル

152.65

円[

148.22円]

144.49

円[

155.72円]

147.41

円[

149.44円]

154.04

円[

152.30円]

ユーロ

160.48

円[

160.99円]

163.73

円[

167.68円]

172.30

円[

164.04円]

179.33

円[

162.55円]

中国元

20.98

円[

20.63円]

19.98

円[

21.51円]

20.59

円[

20.84円]

21.73

円[

21.19円]

 

注:[ ]内は前期の換算レート

 

 

〔セグメント別の概況〕

第1四半期で実施した報告セグメントの変更の概要は以下のとおりです。(参照113ページ 第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表に関する注記事項 6. セグメント情報)。

1.コンシューマープロダクツ事業をグローバルコンシューマーケア事業に、ハイジーン&リビングケア事業をハイジーンリビングケア事業に、ヘルス&ビューティケア事業をヘルスビューティケア事業に改称しています。

2.グローバルコンシューマーケア事業の中にビジネスコネクティッド事業を新設します。この事業は、業務用衛生製品(Washing Systems, LLCを除く)とライフケア製品等で構成しています。

3.Washing Systems, LLCはケミカル事業に組み入れています。

4.上記1~3のセグメントの再編により、前期の売上高及び営業利益を組み替えて表示しています。

 

セグメントの業績

 

売上高

営業利益

通期

増減率

通期

増減

(億円)

2024年
12月期
(億円)

2025年
12月期
(億円)

(%)

実質
(%)

2024年12月

2025年12月

(億円)

利益率
(%)

(億円)

利益率
(%)

 

 

ファブリック&ホームケア製品

3,757

3,891

3.6

3.4

684

18.2

741

19.1

57

 

 

サニタリー製品

1,686

1,602

(5.0)

(4.0)

73

4.4

71

4.5

(2)

 

ハイジーンリビングケア事業

5,443

5,493

0.9

1.1

758

13.9

813

14.8

55

 

ヘルスビューティケア事業

4,240

4,329

2.1

2.2

344

8.1

391

9.0

47

 

化粧品事業

2,441

2,616

7.2

6.9

(37)

(1.5)

104

4.0

141

 

ビジネスコネクティッド事業

405

392

(3.2)

(3.2)

52

12.9

23

5.8

(30)

グローバルコンシューマーケア事業

12,528

12,830

2.4

2.5

1,117

8.9

1,331

10.4

213

ケミカル事業

4,213

4,515

7.2

6.9

357

8.5

302

6.7

(55)

小  計

16,741

17,345

3.6

3.6

1,475

1,633

158

セグメント間消去又は調整

(457)

(458)

(8)

8

16

合  計

16,284

16,886

3.7

3.7

1,466

9.0

1,641

9.7

174

 

 

 

 

販売実績

(億円、増減率%)

通期

日本

アジア

米州

欧州

合計

 

 

ファブリック&ホームケア製品

2024年

3,279

443

35

3,757

2025年

3,460

401

30

3,891

増減率

5.5

(9.5)

(12.4)

3.6

実質

5.5

(11.3)

(9.3)

3.4

サニタリー製品

2024年

765

921

1,686

2025年

716

886

1,602

増減率

(6.3)

(3.8)

(5.0)

実質

(6.3)

(2.1)

(4.0)

ハイジーンリビングケア事業

2024年

4,044

1,364

35

5,443

2025年

4,176

1,286

30

5,493

増減率

3.3

(5.7)

(12.4)

0.9

実質

3.3

(5.1)

(9.3)

1.1

ヘルスビューティケア事業

2024年

2,121

367

1,125

627

4,240

2025年

2,250

365

1,091

623

4,329

増減率

6.1

(0.6)

(3.1)

(0.6)

2.1

実質

6.1

(0.1)

(1.4)

(3.4)

2.2

化粧品事業

2024年

1,665

391

79

306

2,441

2025年

1,770

453

77

315

2,616

増減率

6.3

15.8

(1.9)

2.9

7.2

実質

6.3

16.2

(1.0)

(0.0)

6.9

ビジネスコネクティッド事業

2024年

402

2

405

2025年

388

4

392

増減率

(3.5)

47.4

(3.2)

実質

(3.5)

47.7

(3.2)

グローバルコンシューマーケア事業

2024年

8,232

2,125

1,239

933

12,528

2025年

8,585

2,108

1,199

938

12,830

増減率

4.3

(0.8)

(3.2)

0.6

2.4

実質

4.3

(0.2)

(1.6)

(2.3)

2.5

ケミカル事業

2024年

1,384

1,050

836

944

4,213

2025年

1,446

1,208

869

993

4,515

増減率

4.5

15.1

3.9

5.2

7.2

実質

4.5

14.2

6.7

2.3

6.9

セグメント間売上高の消去

2024年

(386)

(37)

(1)

(32)

(457)

2025年

(397)

(32)

(2)

(27)

(458)

売上高

2024年

9,230

3,137

2,073

1,845

16,284

2025年

9,634

3,283

2,065

1,904

16,886

増減率

4.4

4.7

(0.4)

3.2

3.7

実質

4.4

4.8

1.7

0.3

3.7

 

注:グローバルコンシューマーケア事業は、外部顧客への売上高を記載しており、ケミカル事業では、グローバルコンシューマーケア事業に対する売上高を含めています。地域別の売上高は、販売元の所在地に基づき分類しています。

売上高に占める海外の割合は、前期の43.3%から42.9%となりました。なお、第1四半期より販売元の所在地に基づいた割合を開示しています。前期も同様の方法で算出しています。

 

売上高 対前期分析

 

増減率

(%)

 

為替

(%)

実質

(%)

 

数量等
(%)

価格
(%)

 

 

ファブリック&ホームケア製品

3.6

0.2

3.4

1.4

2.0

 

 

サニタリー製品

(5.0)

(1.0)

(4.0)

(3.0)

(1.1)

 

ハイジーンリビングケア事業

0.9

(0.2)

1.1

0.1

1.0

 

ヘルスビューティケア事業

2.1

(0.1)

2.2

2.0

0.2

 

化粧品事業

7.2

0.3

6.9

5.9

1.0

 

ビジネスコネクティッド事業

(3.2)

(0.0)

(3.2)

(4.6)

1.4

グローバルコンシューマーケア事業

2.4

(0.0)

2.5

1.7

0.8

ケミカル事業

7.2

0.3

6.9

(3.2)

10.1

合  計

3.7

0.0

3.7

0.5

3.2

 

注:ケミカル事業の売上高は、セグメント間取引を含んでいます。

 

グローバルコンシューマーケア事業

売上高は、前期に対して2.4%増1兆2,830億円(為替0.0%減、実質2.5%増(内訳:数量等1.7%増、価格0.8%増))となりました。

世界では、引き続き生活者の低価格志向が見られる一方、実用性や付加価値の高い製品への需要は依然として堅調に推移しています。同様に、日本でも生活者の消費行動の二極化が見られる中、個人消費の落ち込みは緩やかな持ち直しを見せているものの、物価上昇の影響はなお続いています。このような中、引き続き、高付加価値製品の提案やその価値に見合った価格改定等により、稼ぐ力を向上させながら利益ある成長に向け、グローバル売り上げ拡大の基盤作りに取り組みました。

以上の結果、日本の売上高は、前期に対して、4.3%増8,585億円となりました。

アジアの売上高は、0.8%減2,108億円(実質0.2%減)となりました。

米州の売上高は、3.2%減1,199億円(実質1.6%減)となり、欧州の売上高は、0.6%増938億円(実質2.3%減)となりました。

営業利益は、原材料価格上昇の影響がある中、販売数量の増加と稼ぐ力の向上が寄与し1,331億円(対前期213億円増)となりました。

 

当社は、〔ハイジーンリビングケア事業〕、〔ヘルスビューティケア事業〕、〔化粧品事業〕、〔ビジネスコネクティッド事業〕を総称して、グローバルコンシューマーケア事業としております。

 

〔ハイジーンリビングケア事業〕

売上高は、前期に対し0.9%増5,493億円(為替0.2%減、実質1.1%増(内訳:数量等0.1%増、価格1.0%増)、なお、2024年6月に実施したペットケア事業譲渡の影響を実質からさらに除くと1.6%増)となりました。

ファブリック&ホームケア製品の売り上げは、前期に対して3.6%増3,891億円(為替0.2%増、実質3.4%増(内訳:数量等1.4%増、価格2.0%増))となりました。

ファブリックケア製品の売り上げは、前期を上回りました。日本では、衣料用洗剤「アタック抗菌EX」シリーズの改良品等が、市場の伸長に加え高付加価値化に伴う価格改定の効果もあり、売り上げ増とともにシェア拡大に寄与しました。柔軟仕上げ剤は、計画通りに推移しました。

ホームケア製品の売り上げは、前期を上回りました。日本では、食器用洗剤、台所用洗剤等が好調に推移し、11月に販売を再開した「クイックル洗面ボウルクリーナー」も順調に推移しました。

ファブリック&ホームケア製品の営業利益は、741億円(対前期57億円増)となりました。

サニタリー製品の売り上げは、前期に対して5.0%減1,602億円(為替1.0%減、実質4.0%減(内訳:数量等3.0%減、価格1.1%減)、なお、2024年6月に実施したペットケア事業譲渡の影響を実質からさらに除くと2.4%減)となりました。生理用品「ロリエ」の売り上げは、前期を上回りました。中国ではロイヤルティマーケティングが奏功し、「スーパースリムガード」等の売り上げが好調に推移しました。ベビー用紙おむつ「メリーズ」の売り上げは、アジアにおける競合の攻勢等を受け、前期を下回りました。

サニタリー製品の営業利益は、71億円(対前期2億円減、なお、2024年6月に実施したペットケア事業譲渡の影響を除くと41億円増)となりました。

ハイジーンリビングケア事業の営業利益は、813億円(対前期55億円増、なお、2024年6月に実施したペットケア事業譲渡の影響を除くと98億円増)となりました。

 

〔ヘルスビューティケア事業〕

売上高は、前期に対して2.1%増4,329億円(為替0.1%減、実質2.2%増(内訳:数量等2.0%増、価格0.2%増))となりました。

スキンケア製品の売り上げは、前期を上回りました。日本では、UVケア製品やシート関連のシーズン品が好調に推移し、前期を上回りました。米州の売り上げは、前期を下回りました。「Bioré UV Aqua Rich」の展開強化や「JERGENS」の新製品が好調に推移しましたが、競合からの攻勢を受けました。

ヘアケア製品の売り上げは、前期を大幅に上回りました。日本では、昨年発売した高価格帯のヘアケアブランド「melt」、「THE ANSWER」が増収に大きく寄与しました。欧米のヘアサロン向け製品の売り上げは、前期を下回りました。「ORIBE」はEコマースを中心に好調に推移しましたが、「GOLDWELL」が米国や欧州の景況感悪化等の影響を受けました。

パーソナルヘルス製品の売り上げは、前期を上回りました。日本では「ピュオーラ炭酸ハミガキ」が好調に推移し、日本と中国では「めぐりズム」のアイマスクの改良品が伸長しました。

営業利益は、391億円(対前期47億円増、なお、前期に実施した欧米子会社の構造改革費用の影響を除くと13億円増)となりました。

 

 

〔化粧品事業〕

売上高は、前期に対して7.2%増2,616億円(為替0.3%増、実質6.9%増(内訳:数量等5.9%増、価格1.0%増))となりました。

日本の売り上げは、前期を上回りました。注力6ブランドにおいては、好調を継続している「Curél」、「KANEBO」、SOFINA iP等の新製品が大きく貢献した「SOFINA」、インバウンド需要を捉えた「SENSAI」等が増収に寄与しました。その他のブランドについても堅調に推移しました。アジアの売り上げは、前期を大幅に上回りました。中国の売り上げは、現地生産の拡大や製品価値の適切な訴求による競争力強化に加え、昨年は流通在庫の適正化に伴う出荷抑制実施もあり、前期を大幅に上回りました。また、注力しているタイでは、「KANEBO」や「KATE」が計画を上回る進捗を示しました。欧州では、「SENSAI」が好調に推移したほか、「Curél」についても展開を強化しました。

営業利益は、注力6ブランドへの集中投資や稼ぐ力の強化、事業のスリム化が利益改善に大きく寄与し、104億円(対前期141億円増)となりました。

 

〔ビジネスコネクティッド事業〕

売上高は、前期に対して3.2%減392億円(為替0.0%減、実質3.2%減(内訳:数量等4.6%減、価格1.4%増、なお、2024年8月に実施した飲料事業譲渡の影響を実質からさらに除くと1.5%増)となりました。

業務用衛生製品の売り上げは、前期を上回りました。メディカル、介護分野は競合との価格競争の影響を受け前年並みの伸長でしたが、フードサービス、宿泊・レジャー分野においては、堅調な市況に伴い厨房用洗浄剤や客室消耗品の需要が引き続き高まりました。

営業利益は、23億円(対前期30億円減、なお、2024年8月に事業譲渡を実施した飲料事業の影響を除くと対前期34億円増)となりました。

 

ケミカル事業

売上高は、前期に対して7.2%増4,515億円(為替0.3%増、実質6.9%増(内訳:数量等3.2%減、価格10.1%増))となりました。

油脂製品は、地域毎の需要の状況には違いが出たものの、油脂原料価格の上昇を受けて実施した販売価格改定の貢献が大きく、売り上げは前期を上回りました。

機能材料製品は、自動車関連分野等の対象市場の停滞の影響を受けた一方で、販売価格改定の効果の寄与もあり、売り上げは前期並みになりました。

情報材料製品は、半導体関連やハードディスク等の対象分野の需要が堅調に推移し、その着実な取り込みを通じて、売り上げは伸長しました。

営業利益は、一部の対象分野での需要の減少に原料価格変動等の影響が加わり、302億円(対前期55億円減)となりました。

 

(2)財政状態の分析

(連結財政状態)

 

前連結会計年度

2024年12月

当連結会計年度

2025年12月

増減

資産合計(億円)

18,672

18,751

78

負債合計(億円)

7,684

7,804

120

資本合計(億円)

10,988

10,947

(41)

親会社所有者帰属持分比率

57.1%

56.7%

-

1株当たり親会社所有者帰属持分(円)

2,296.69

2,352.49

55.80

社債及び借入金(億円)

1,311

1,317

6

 

 

資産合計は、前期末に比べ78億円増加し、1兆8,751億円となりました。主な増加は、有形固定資産198億円棚卸資産177億円、主な減少は、現金及び現金同等物344億円です。

負債合計は、前期末に比べ120億円増加し、7,804億円となりました。主な増加は、営業債務及びその他の債務121億円未払法人所得税等108億円です。

資本合計は、前期末に比べ41億円減少し、1兆947億円となりました。主な増加は、当期利益1,206億円在外営業活動体の換算差額265億円であり、主な減少は、2025年8月6日開催の取締役会決議に基づく自己株式の取得800億円、配当金727億円です。また、2025年12月26日に自己株式の消却1,230万株を実施しました。

なお、親会社所有者帰属持分比率は、前期末の57.1%から56.7%となりました。親会社所有者帰属持分当期利益率(ROE)は11.3%となりました。

 

 

(3)キャッシュ・フローの分析

(連結キャッシュ・フローの状況)

 

通期

増減

(億円)

2024年12月

(億円)

2025年12月

(億円)

営業活動によるキャッシュ・フロー

2,016

1,997

(19)

投資活動によるキャッシュ・フロー

(459)

(698)

(239)

フリー・キャッシュ・フロー(営業活動+投資活動)

1,557

1,299

(258)

財務活動によるキャッシュ・フロー

(1,046)

(1,751)

(706)

 

 

営業活動によるキャッシュ・フローは、1,997億円となりました。主な増加は、税引前利益1,698億円減価償却費及び償却費858億円であり、主な減少は、法人所得税等の支払額310億円、棚卸資産の増減額101億円です。

投資活動によるキャッシュ・フローは、△698億円となりました。主な内訳は、有形固定資産の取得による支出612億円です。

営業活動によるキャッシュ・フローと投資活動によるキャッシュ・フローを合計したフリー・キャッシュ・フローは、1,299億円となりました。

財務活動によるキャッシュ・フローは、△1,751億円となりました。安定的かつ継続的な配当を重視しており、またEVA及びROIC視点から資本効率の向上を目的として、自己株式の取得及び消却も弾力的に行っていきます。当期の主な内訳は、2025年8月6日開催の取締役会決議に基づく自己株式の取得800億円、非支配持分への支払いを含めた支払配当金728億円、リース負債の返済による支出223億円です。

当期末の現金及び現金同等物の残高は、為替変動による影響を含めて前期末に比べ344億円減少し、3,233億円となりました。

 

(4)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社の連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和51年大蔵省令第28号。以下、「連結財務諸表規則」)第312条の規定により、国際会計基準(以下、「IFRS会計基準」)に準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成にあたって、採用している重要な会計方針及び見積りについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表に関する注記事項 3.重要性がある会計方針」及び「4.重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断」に記載のとおりであります。

 

(5)資本の財源及び資金の流動性についての分析

使用権資産を含む重要な資本的支出の2026年度の予定額は、約910億円であり、主に当社グループ内の資金を有効活用する予定であります。なお、計画については「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画」に記載のとおりであります。

 

(6)生産、受注及び販売の実績

当社グループの生産・販売品目は、産業界向けのケミカル製品から一般消費者向けのコンシューマー製品まで極めて多種多様であり、それら製品の在庫をほぼ一定の必要水準に保つように、主として見込み生産を行っております。従って、生産実績は販売実績に類似しております。生産及び販売の実績については、「(1) 経営成績の分析」に記載のとおりであります。

 

(7)経営成績に重要な影響を与える要因

経営成績に重要な影響を与える要因については、「3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

(8)経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」、達成状況は、「(1) 経営成績の分析」に記載のとおりであります。

 

セグメント情報

 

 6.セグメント情報

(1) 報告セグメントの概要

当社グループの報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、当社の取締役会が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。なお、取締役会は、売上高及び営業利益を主要な指標として、各セグメントの業績評価を行っております。

当社グループは、グローバルコンシューマーケア事業部門を構成する4つの事業分野(ハイジーンリビングケア事業、ヘルスビューティケア事業、化粧品事業、ビジネスコネクティッド事業)及びケミカル事業部門の5つの事業を基本にして組織が構成されており、各事業単位で、日本及び海外の包括的な戦略を立案し、事業活動を展開しております。

従って、当社グループは、「ハイジーンリビングケア事業」、「ヘルスビューティケア事業」、「化粧品事業」、「ビジネスコネクティッド事業」及び「ケミカル事業」の5つを報告セグメントとしております。

当社グループは、2025年1月1日付の組織変更に伴い、当連結会計年度より、従来「ハイジーン&リビングケア事業」、「ヘルス&ビューティケア事業」、「ライフケア事業」、「化粧品事業」及び「ケミカル事業」の5区分としていた報告セグメントを、「ハイジーンリビングケア事業」、「ヘルスビューティケア事業」、「化粧品事業」、「ビジネスコネクティッド事業」及び「ケミカル事業」の5区分に変更しております。前連結会計年度のセグメント情報については、変更後の区分方法により作成したものを記載しております。

なお、当社グループの売上高の10%以上にあたる単一の外部顧客との取引がないため、主要な顧客に関する情報の記載を省略しております。

 

各報告セグメントの主要な製品は、以下のとおりであります。

報 告 セ グ メ ン ト

主     要     製     品

グローバル

コンシューマーケア事業

ハイジーンリビングケア事業

ファブリックケア製品

衣料用洗剤、洗濯仕上げ剤

ホームケア製品

台所用洗剤、住居用洗剤、掃除用紙製品

サニタリー製品

生理用品、紙おむつ

ヘルスビューティケア事業

スキンケア製品

化粧石けん、洗顔料、全身洗浄料、UVケア製品

ヘアケア製品

シャンプー、コンディショナー、ヘアスタイリング剤、

ヘアカラー、メンズプロダクツ

パーソナルヘルス製品

入浴剤、歯みがき、歯ブラシ、温熱用品

化粧品事業

化粧品

カウンセリング化粧品、セルフ化粧品

ビジネスコネクティッド事業

業務用衛生製品、ライフケア製品

業務用衛生製品、ライフケア製品

ケミカル事業

油脂製品

オレオケミカル、油脂誘導体、界面活性剤・配合製品、香料

機能材料製品

コンクリート用減水剤、鋳物砂用バインダー、

プラスチック用添加剤、各種産業用薬剤

情報材料製品

トナー、トナーバインダー、

インクジェット用色材、インク、

ハードディスク研磨液・洗浄剤、半導体製造用薬剤・材料

 

 

 

(2) 報告セグメントの売上高及び業績

前連結会計年度(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日

 

 

報告セグメント

 

調整額

(注1)

 

連結財務諸表

計上額

 

グローバルコンシューマーケア事業

 

ケミカル

事業

 

合計

 

ハイジーン
リビングケア事業

 

ヘルス
ビューティ
ケア事業

 

化粧品
事業

 

ビジネスコネクティッド事業

 

小計

 

 

 

百万円

 

百万円

 

百万円

 

百万円

 

百万円

 

百万円

 

百万円

 

百万円

 

百万円

売上高

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

外部売上高

544,278

 

423,967

 

244,102

 

40,478

 

1,252,825

 

375,623

 

1,628,448

 

 

1,628,448

セグメント間の内部
売上高及び振替高
(注2)

 

 

 

 

 

45,678

 

45,678

 

(45,678)

 

売上高合計

544,278

 

423,967

 

244,102

 

40,478

 

1,252,825

 

421,301

 

1,674,126

 

(45,678)

 

1,628,448

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

営業利益(又は損失)

75,771

 

34,433

 

(3,664)

 

5,206

 

111,746

 

35,721

 

147,467

 

(823)

 

146,644

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

金融収益

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

4,988

金融費用

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(4,090)

持分法による投資利益

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

3,482

税引前利益

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

151,024

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その他の情報

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

減価償却費及び償却費(注3)

30,309

 

19,633

 

13,297

 

2,336

 

65,575

 

20,774

 

86,349

 

2,073

 

88,422

減損損失(注3)

726

 

76

 

69

 

3

 

874

 

658

 

1,532

 

281

 

1,813

資本的支出(注4)

28,394

 

18,632

 

15,132

 

1,682

 

63,840

 

28,631

 

92,471

 

1,059

 

93,530

 

(注1) 営業利益(又は損失)の調整額(823)百万円には、セグメント間取引に係る棚卸資産の調整額等の消去のほか、各報告セグメントに配分していない全社費用が含まれております。

(注2) セグメント間の内部売上高及び振替高は、主に市場価格や製造原価に基づいて算出しております。

(注3)  減価償却費及び償却費、減損損失の内容は、注記「12.有形固定資産」、「13.のれん及び無形資産」及び「17.リース」に記載しております。

(注4) 資本的支出には、有形固定資産、使用権資産及び無形資産への投資が含まれております。

 

当連結会計年度(自 2025年1月1日 至 2025年12月31日

 

 

報告セグメント

 

調整額

(注1)

 

連結財務諸表

計上額

 

グローバルコンシューマーケア事業

 

ケミカル

事業

 

合計

 

ハイジーン
リビングケア事業

 

ヘルス
ビューティ
ケア事業

 

化粧品
事業

 

ビジネスコネクティッド事業

 

小計

 

 

 

百万円

 

百万円

 

百万円

 

百万円

 

百万円

 

百万円

 

百万円

 

百万円

 

百万円

売上高

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

外部売上高

549,333

 

432,882

 

261,563

 

39,174

 

1,282,952

 

405,681

 

1,688,633

 

 

1,688,633

セグメント間の内部
売上高及び振替高
(注2)

 

 

 

 

 

45,840

 

45,840

 

(45,840)

 

売上高合計

549,333

 

432,882

 

261,563

 

39,174

 

1,282,952

 

451,521

 

1,734,473

 

(45,840)

 

1,688,633

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

営業利益(又は損失)

81,273

 

39,136

 

10,411

 

2,254

 

133,074

 

30,188

 

163,262

 

807

 

164,069

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

金融収益

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

6,198

金融費用

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(3,827)

持分法による投資利益

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

3,406

税引前利益

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

169,846

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その他の情報

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

減価償却費及び償却費(注3)

30,657

 

19,789

 

11,546

 

1,397

 

63,389

 

20,477

 

83,866

 

1,975

 

85,841

減損損失(注3)

126

 

12

 

20

 

0

 

158

 

143

 

301

 

 

301

資本的支出(注4)

32,276

 

17,171

 

13,409

 

1,321

 

64,177

 

30,496

 

94,673

 

6,463

 

101,136

 

(注1) 営業利益(又は損失)の調整額807百万円には、セグメント間取引に係る棚卸資産の調整額等の消去のほか、各報告セグメントに配分していない全社費用が含まれております。

(注2) セグメント間の内部売上高及び振替高は、主に市場価格や製造原価に基づいて算出しております。

(注3)  減価償却費及び償却費、減損損失の内容は、注記「12.有形固定資産」、「13.のれん及び無形資産」及び「17.リース」に記載しております。

(注4) 資本的支出には、有形固定資産、使用権資産及び無形資産への投資が含まれております。

 

(3) 地域別に関する情報

外部顧客への売上高及び非流動資産(金融資産、繰延税金資産及び退職給付に係る資産を除く)の地域別内訳は、以下のとおりであります。

 

外部顧客への売上高

 

前連結会計年度

(自 2024年1月1日
   至 2024年12月31日)

 

当連結会計年度

(自 2025年1月1日
   至 2025年12月31日)

 

百万円

 

百万円

日本

903,857

 

945,050

アジア

332,029

 

349,030

米州

213,270

 

212,435

欧州

179,292

 

182,118

合計

1,628,448

 

1,688,633

 

 

 

 

 

(注) 外部顧客への売上高は、顧客の所在地に基づき分類しております。

 

非流動資産(金融資産、繰延税金資産及び退職給付に係る資産を除く)

 

 

前連結会計年度
(2024年12月31日)

 

当連結会計年度
(2025年12月31日)

 

百万円

 

百万円

日本

519,501

 

522,309

アジア

101,924

 

101,470

米州

192,254

 

204,341

欧州

57,555

 

62,099

合計

871,234

 

890,219