人的資本
OpenWork(社員クチコミ)-
社員数555名(単体) 684名(連結)
-
平均年齢44.7歳(単体)
-
平均勤続年数22.1年(単体)
-
平均年収7,023,372円(単体)
従業員の状況
5【従業員の状況】
(1)連結会社における状況
|
2024年3月31日現在 |
|
セグメントの名称 |
従業員数(名) |
|
インキ事業 |
168 |
(36) |
化成品事業 |
336 |
(44) |
加工品事業 |
119 |
(39) |
不動産賃貸事業 |
1 |
(0) |
全社(共通) |
60 |
(23) |
合計 |
684 |
(142) |
(注)1 従業員数は就業人員であります。
2 従業員数欄の( )外数は、臨時従業員及び嘱託の年間平均雇用人員であります。
3 全社(共通)として記載されている従業員数は、管理部門及び生産・技術部門の一部に所属しているものであります。
(2)提出会社の状況
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2024年3月31日現在 |
従業員数(名) |
平均年齢(歳) |
平均勤続年数(年) |
平均年間給与(円) |
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555 |
(112) |
44.7 |
22.1 |
7,023,372 |
セグメントの名称 |
従業員数(名) |
|
インキ事業 |
143 |
(34) |
化成品事業 |
287 |
(38) |
加工品事業 |
64 |
(17) |
不動産賃貸事業 |
1 |
(0) |
全社(共通) |
60 |
(23) |
合計 |
555 |
(112) |
(注)1 従業員数は就業人員であります。
2 従業員数欄の( )外数は、臨時従業員及び嘱託の年間平均雇用人員であります。
3 平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。
4 全社(共通)として記載されている従業員数は、管理部門及び生産・技術部門の一部に所属しているものであります。
(3)労働組合の状況
当社の労働組合は東京インキ労働組合と称し、課長以上を除く正規従業員をもって構成されておりますが、上部団体には加盟しておらず、2024年3月31日現在の組合員は362名であります。
連結子会社につきまして、荒川塗料工業㈱の労働組合は、荒川塗料工業労働組合と称し、課長以上を除く正規従業員をもって構成されており、2024年3月31日現在の組合員は15名で、JEC連合に加盟しております。他の連結子会社8社は、労働組合を結成しておりません。
当社グループと労働組合との関係は、相互の信頼と協調精神とにより、安定しております。
(4)管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異
提出会社
2024年3月31日現在
当事業年度 |
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管理職に占める女性労働者の割合(%) (注)1 |
男性労働者の育児休業取得率(%) (注)2 |
労働者の男女の賃金の差異(%)(注)1 |
||
全労働者 |
正規雇用労働者 |
パート・有期 労働者 |
||
1.6 |
30.0 |
66.1 |
76.0 |
91.4 |
(注)1 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
2 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。
3 連結子会社は、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)及び「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定による公表義務の対象ではないため、記載を省略しております。
サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)
2【サステナビリティに関する考え方及び取組】
(1)サステナビリティに関する考え方
当社グループは、『「伝える」「彩る」「守る」ことで、豊かな未来を実現する』をパーパス(存在意義)として掲げ、幅広い市場や分野、用途への製品供給を通じて地球環境を守り、人々の暮らしを豊かに支え続けることを存在意義と位置付けております。
また、持続可能な社会(サステナビリティ)の観点から、経営環境の変化によるリスク・機会の適切な把握を経営の重要な要素として捉え、環境変化の中で従来事業の枠を越えた変革を進めることに取り組んでおります。
(2)マテリアリティ(重要課題)
長期ビジョン「TOKYOink Vision 2030」では、パーパス(存在意義)と共に地球環境や人権尊重など持続可能な社会(サステナビリティ)のメガトレンドとリスク・機会を踏まえ、「持続可能な価値を提供し続ける企業グループへ」という2030年に目指す姿(長期ビジョン)からのバックキャストにより、マテリアリティ(重要課題)を4つに集約しました。気候変動に関連するものはマテリアリティ1および2、人的資本に関連するものはマテリアリティ4になっております。
長期ビジョン「TOKYOink Vision 2030」の詳細につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (1)経営方針 および (3)経営戦略および優先的に対処すべき課題」に記載のとおりであります。
(3)ガバナンス
当社グループは、持続可能な社会(サステナビリティ)実現に向け、実行力を高める目的で、2024年4月1日よりコーポレート・ガバナンス体制を見直しました。当社グループのサステナビリティについては、代表取締役社長を最高責任者とし、サステナビリティ経営推進委員会において、サステナビリティ関連のリスク・機会への対応に関する審議や、関連取り組みの進捗状況の確認を行い、取締役会へ報告しております。
取締役会は代表取締役社長を通じ、サステナビリティ経営推進委員会の監督や意思決定を行っております。また、経営会議へ同委員会の審議内容を連携することで、サステナビリティ関連のリスク・機会を踏まえた全社的な経営計画・事業戦略の検討や、社内各部門・子会社等の計画策定・取り組み推進を実行いたします。
リスク・コンプライアンス委員会につきましては、下記「(4)リスク管理」に記載のとおりであります。環境・安全委員会はサステナビリティ経営推進委員会との連携の下、温室効果ガス排出量削減や安全衛生に関する取り組みの審議や、関連取り組みの進捗状況の確認を担当いたします。
体制図
関連会議体と役割
実施事項 |
会議体 |
サステナビリティに関する主な役割 |
サステナビリティ関連の監督・審議 |
取締役会 (議長:代表取締役社長 / 月1回以上開催) |
・サステナビリティ経営推進委員会の監督・指示 ・サステナビリティ関連の審議・進捗状況の確認 |
サステナビリティ経営推進委員会[新設] (委員長:代表取締役社長 /年4回開催予定) |
・サステナビリティ関連のリスク・機会への対応に関する審議 ・下記の具体的対応・取り組みに関する審議、進捗確認 □サステナブル製品検討 □TCFD対応(気候変動リスク対応含む) □地域・社会貢献活動 ・取締役会への報告 |
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連携先 |
経営会議 (議長:代表取締役社長 / 月2回開催) |
・サステナビリティ関連のリスク・機会を踏まえた全社的な経営計画・事業戦略の検討 ・社内各部門・子会社等の計画策定・取り組み推進の指示 |
リスク・コンプライアン ス委員会[新設] (委員長:管理部門長 /年4回開催予定) |
※下記「(4)リスク管理」および「第2 事業の状況 3.事業等のリスク」を参照 |
|
環境・安全委員会[新設] (委員長:生産・技術部門長 / 年4回開催予定) |
・下記の具体的取り組みに関する審議、進捗確認 □安全衛生活動 □省エネ活動推進 □温室効果ガス排出量算定 □再生可能エネルギー導入検討 ・サステナビリティ経営推進委員会との連携 |
なお、上記の体制見直しを踏まえ、旧会議体からの変更点は、下記のとおりになります。
旧(2024年3月31日廃止) |
新(2024年4月1日発足) |
ESG経営推進会議(開催回数3回) |
ESG経営推進会議およびソーシャルレスポンス委員会は 廃止 新たにサステナビリティ課題全般を検討する「サステナビリティ経営推進委員会」を設置 |
ソーシャルレスポンシビリティ委員会 (開催回数4回) |
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リスク管理委員会(開催回数4回) |
両委員会を「リスク・コンプライアンス委員会」に統合 両委員会の役割は引継 |
コンプライアンス委員会 (開催回数4回) |
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環境負荷低減委員会(開催回数5回) |
両委員会を「環境・安全委員会」に統合 両委員会の役割は継続 |
中央安全衛生委員会(開催回数2回) |
(4)リスク管理
サステナビリティ経営推進委員会が審議・検討したサステナビリティ関連のリスク・機会に関する内容は、当社グループの全社的リスク管理体制を推進するリスク・コンプライアンス委員会へ連携いたします。サステナビリティに関するリスク・機会のうち、経営に影響を与える可能性のあるリスクについては、リスク・コンプライアンス委員会においてアセスメントの候補とし、重要度の評価、リスク低減に向けた活動の推進・モニタリング等を行います。
また、リスク・コンプライアンス委員会の管理対象のうち、サステナビリティに関するリスク・機会と関連するリスクの状況については、サステナビリティ経営推進委員会へ連携いたします。
リスク・コンプライアンス委員会を中心とした全社的リスク管理の詳細は、「第2 事業の状況 3.事業等のリスク」に記載のとおりであります。
(5)戦略
①気候変動への対応
気候変動への対応は、長期ビジョンのマテリアリティ(重要課題)「2.環境・社会と共存共栄する企業経営の推進」のひとつとして位置付けており、2050年のカーボンニュートラル実現を目標に、再生可能エネルギーの有効活用、生産エネルギーの低減、省エネ設備の積極的導入を通じ、脱炭素社会・循環型社会への貢献を進めております。2023年度には、下記の具体的取り組みを実施いたしました。
イ.温室効果ガス排出量の削減目標の設定
長期ビジョン「TOKYOink Vision 2030」において、当社グループの温室効果ガス排出量の削減目標を設定いたしました。詳細は、「(6) 指標及び目標 ① 気候変動に関する指標及び目標」に記載のとおりであります。
ロ.TCFDコンソーシアムへの加盟
2024年3月より、TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)提言の賛同企業や金融機関が議論する場であるTCFD コンソーシアムに加盟いたしました。
ハ.株式会社アールプラスジャパンへの出資およびコンソーシアム加入
共同出資会社である株式会社アールプラスジャパンは、米国のバイオ化学ベンチャー企業であるアネロテック社とともに、環境負荷の少ない効率的な使用済みプラスチックの再資源化技術開発を進めております。本共同出資事業への参画により、使用済みプラスチックの再資源化を推進し、バリューチェーンの一員として持続可能な社会の実現に向けて貢献してまいります。
ニ.「DBJ環境格付」の取得
株式会社日本政策投資銀行が開発した格付システムにより企業の環境経営度を評点化し、優れた企業を選定する「DBJ環境格付」を取得し、同格付に基づく融資を受けました。全社的な環境マネジメント体制のもと、環境経営を推進している点、および製品を通じた環境負荷低減を含む顧客の幅広いニーズに対応すべくバイオマス原料を含むインキ製品やリサイクル性を高めた樹脂製品等の高付加価値製品の開発に取り組んでいる点が高く評価されました。
ホ.「東京都北区SDGs推進企業認証制度」の取得
当社の本社所在地である東京都北区が推進している、「東京都北区SDGs推進企業認証制度」を取得いたしました。環境に配慮した原材料の使用、温室効果ガス排出削減等の気候変動対策を含むSDGs目標達成に向けた取り組みを行っている点が高く評価されました。
ヘ.気候変動に関するリスク・機会の分析
1.5℃シナリオ、および4℃シナリオ下の気候変動に関連するリスク・機会を網羅的に洗い出し、当社の主要3事業にもたらし得る財務的影響を定性的に分析した上で、各リスク・機会への対応の方向性を検討いたしました。分析結果は、経営計画・事業戦略の検討等に活用する予定でおります。
(分析の前提)
分析対象の事業 |
インキ事業、化成品事業、加工品事業 |
主な使用 シナリオ |
1.5℃:IEA Net Zero Emissions by 2050 Scenario、IPCC 第6次報告書 SSP1-1.9(※) 4℃ : IEA Stated Policy Scenario (STEPS)、IPCC 第5次報告書 RCP8.5、IPCC 第6次報告書 SSP1-2.6、同・SSP5-8.5 |
分析対象期間 |
短期(2025年)、中期(2030年)、長期(2050年) |
※該当するシナリオが無い場合は、2°C未満シナリオ(IEA Sustainable Development Scenario、 IPCC 第5次報告書 RCP2.6、IPCC 第6次報告書 SSP1-2.6)等で代替
(分析結果)
主な中期・長期のリスク・機会と対応策は、下記のとおりになります。
|
概要 |
影響する事業 |
シナリオ |
財務的影響 |
対応策 |
||
中期 |
長期 |
||||||
移行リスク |
政策・法的 |
温室効果ガス排出削減の強化 |
全般 |
1.5℃ |
大 |
大 |
・再生可能エネルギーの有効活用 ・生産エネルギーの低減 ・省エネ設備の積極的導入 ・製品販売価格への転嫁 |
炭素税導入に伴う操業コスト増加 |
全般 |
1.5℃ |
大 |
大 |
|||
技術 |
工場エネルギー源の低炭素化、および設備投資 |
全般 |
1.5℃ |
中 |
中 |
・再生可能エネルギーの有効活用 ・生産エネルギーの低減 ・省エネ設備の積極的導入 |
|
原料・製品の輸送手段(トラック・船舶・航空など)の低炭素化 |
全般 |
1.5℃ |
中 |
大 |
・物流業界の低炭素化動向のモニタリング ・モニタリング結果に沿った低炭素化に繋がる輸送手段検討 |
||
デジタル社会への移行による印刷需要の低下 |
インキ |
1.5℃ |
中 |
大 |
・関連情報・市場のモニタリング ・事業内ポートフォリオ見直し |
|
概要 |
影響する事業 |
シナリオ |
財務的影響 |
対応策 |
||
中期 |
長期 |
||||||
移行リスク |
市場 |
原油価格の上昇 |
全般 |
4℃ |
大 |
大 |
・原材料としての原油へ依存度の低下(バイオマス原料の活用等) |
電力価格の上昇 |
全般 |
1.5℃ |
大 |
中 |
・自社発電割合の増加(太陽光発電設備導入等) ・自社工場・施設における節電意識の醸成 ・電化設備の高効率化による消費電力の低減(照明、空調設備の高効率タイプへの更新等) |
||
取引先からの環境負荷低減の要請 |
全般 |
1.5℃ |
中 |
大 |
・取引先の調達ポリシーの調査 ・環境負荷の低い製品の開発 |
||
評判 |
気候変動対策の遅れに伴うステークホルダーの信頼失墜、ブランド力低下 |
全般 |
1.5℃ |
小 |
小 |
・気候変動関連の法令改正や業界団体の方針等のモニタリング ・積極的な気候変動推進と情報開示 |
|
若い世代の気候変動への危機感の上昇による人材獲得競争での遅れ、およびGX人材の不足 |
全般 |
1.5℃ |
中 |
中 |
・若い世代の意識に関するモニタリング ・環境取り組みに関する広報活動の強化 ・採用活動を通じて、環境取り組みをアピール |
|
概要 |
影響する事業 |
シナリオ |
財務的影響 |
対応策 |
||
中期 |
長期 |
||||||
物理的リスク |
急性 |
風水害による工場・営業所への影響 |
全般 |
4℃ |
大 |
大 |
・主要拠点の水災リスク評価 ・代替生産可能な体制構築に向けた拠点の分散、特定の製品製造拠点の分散およびグループ全体のBCP(事業継続計画)の継続・推進 ・建物および重要設備の止水対策 |
風水害によるサプライチェーン(上流)途絶 |
全般 |
4℃ |
中 |
中 |
・サプライチェーンを通じたBCPの構築 ・リスクの高いサプライヤーの代替調達方法の検討 |
||
水使用制限による事業活動の制限 |
全般 |
4℃ |
小 |
中 |
・水ストレスの状況調査の実施・継続 ・各工場における水リスク評価の実施 ・製品製造過程での水の循環使用 |
||
慢性 |
海面上昇による沿岸部工場・営業所への影響 |
全般 |
4℃ |
中 |
中 |
・主要拠点の水災リスク評価 ・代替生産可能な体制構築に向けた拠点の分散、特定の製品製造拠点の分散およびグループ全体のBCP(事業継続計画)の継続・推進 ・建物および重要設備の止水対策 |
|
気温上昇による空調や温度管理の費用の増加 |
全般 |
4℃ |
小 |
中 |
・高効率な空調設備への入れ替え |
|
概要 |
影響する事業 |
シナリオ |
財務的影響 |
対応策 |
||
中期 |
長期 |
||||||
機会 |
市場 |
紙製包装容器の普及によるインキ需要の増加 |
インキ |
1.5℃ |
中 |
中 |
・関連情報・市場のモニタリング ・市場要求を満たす製品開発 |
自動車(EV車)需要増加に伴う製品需要増加 |
化成品 |
1.5℃ |
小 |
大 |
・製品需要のモニタリング ・市場要求を満たす製品開発 |
||
食品包装容器への機能性付与 |
化成品 |
1.5℃ |
中 |
中 |
・製品需要のモニタリング ・市場要求を満たす製品開発 |
||
災害復旧・防災用途の土木資材の需要増加 |
加工品 |
4℃ |
中 |
大 |
・A-PLAT等によるデータ、動向をモニタリング ・現工法のNETIS登録推進、市場要求を満たす新工法開発
A-PLAT:気候変動適応情報プラッ トフォーム NETIS:国土交通省新技術情報提 供システム |
||
慢性 |
気候変動への適応機能を付与する技術の需要増加 |
加工品 |
4℃ |
小 |
中 |
・気候変動による災害被害や、適応機能の需要をモニタリング ・モニタリング結果に対応する製品開発 |
②人的資本への対応
長期ビジョンのマテリアリティ(重要課題)「4.新たな価値を創造できる人材の創出とマインドの醸成」のひとつとして位置付けており、行動指針を体現できる人材の育成と企業文化の醸成を図るべく、新たに導入した人事制度の安定運用を重要課題として取り組んでおります。
人事戦略については、中期経営計画における経営方針、基本戦略、事業戦略と連動した4つの柱を軸とし、「多様な人材の育成・確保」、「リーダーシップ」、「変化に応じた再配置」、「キャリア構築」を掲げております。
人材の多様性や健康経営等に関する取り組みを進めることで、従業員の労働意欲の向上と個人の成長を図り、経営方針を達成すべく取り組んでまいります。
イ.社内環境整備方針
従業員一人ひとりが、日々の業務を通じて成長を感じ、チャレンジ精神を持って最大限のパフォーマンスを発揮できるように、安心して働き続けることができる社内環境を整備しております。
将来のキャリアが選択できる柔軟な人事制度、困難な課題にチャレンジした人を処遇する評価制度、場所や時間に縛られない柔軟な働き方、心身の健康を守る健康経営、多様な人材が活躍できるようなダイバーシティ推進、生活と仕事の両立を支援する育児・介護支援施策に力を入れてまいります。
ロ.人材育成方針
成長戦略を描ける人材を獲得・育成するために、個々人の活躍・成長を促進することを人事制度の基本方針に掲げ、自己成長や自己実現の機会を提供しております。
新入社員から管理職までの階層別研修、人材ポートフォリオに基づいた人材配置、社員の異動希望を考慮した社内公募制度、実務を通じて成長を感じられる目標の設定を進め、市場の変化に柔軟に対応していくために、今後も従業員の成長・活躍を後押しすべく、人材育成施策に力を入れてまいります。
具体的な取り組みとして、2023年度には、下記の具体的取り組みを実施いたしました。
a.行動指針の浸透
行動指針に共感し、日々の業務の中で行動として実行できているかについて、人事評価の一環であるバリュー評価として進めております。従業員への行動指針の浸透については、「人事制度の改定目的」、「行動指針として求められる行動」、「目標の設定と自己成長」等について管理職への研修と動画の配信を行うことで、理解度の向上に努めてまいりました。
詳細は、「(6) 指標及び目標 ②人的資本に関する指標及び目標」に記載のとおりであります。
b.多様な人材の育成と確保
企業として成長するためには、多様性のある意見や考え方が重要であると考えております。多様な人材の育成に関しては、企画や開発等の女性が活躍できる職域を広げるとともに、将来的に管理職を担うアシスタントマネジメント職の女性比率向上を進め、管理職に求められる研修等の実施を進めております。
多様な人材の確保に関しては、新卒採用における外国籍の採用や、専門性を有した中途社員の採用を行っております。また、障がい者雇用の促進等についても、引き続き、将来に向けた継続的な取り組みとして進めてまいります。
c.健康経営の推進
従業員の健康維持に向けた取り組みとして、時間外労働の削減や有給休暇取得率の向上に加え、禁煙・睡眠・食事・花粉症等のセミナーを開催いたしました。また、病気や怪我に備えて有給休暇を残存させる必要が無いように、特別休暇制度の拡充を図ることで、従業員が安心して働ける環境に向けて取り組みを行いました。
詳細は、「(6) 指標及び目標 ②人的資本に関する指標及び目標」に記載のとおりであります。
d.その他の取り組み
少子高齢化における労働力不足への対応を考慮し、定年退職後も高い専門性を活かして活躍する人材を処遇するため、シニア人事制度の策定を行いました。個人のライフスタイルに合わせ、柔軟な働き方も選択できる制度として導入に向けて取り組んでまいります。
社会貢献活動として、本社所在地である王子地区の職業体験イベントや、チャリティ活動へ参加いたしました。連結子会社東京インキ(タイ)㈱においては、子供施設への訪問などにも積極的に参画いたしました。また、1月に発生した令和6年能登半島地震に関し、義援金の寄付および支援物資の提供を行いました。
(6)指標及び目標
①気候変動に関する指標及び目標
温室効果ガス排出量の削減目標達成に向けた取り組み状況は下記のとおりになります。なお、当社グループに属する全ての会社では指標及び目標の設定が行われていないため、当社グループにおける記載が困難です。このため、指標に関する目標および実績は、当社国内グループのものを記載しております。
(削減目標)
2030年 |
温室効果ガス排出量50%削減(2013年度対比 / Scope1、2) |
2050年 |
カーボンニュートラル実現 |
(取り組み状況) 単位:t-CO2
|
2013 年度 |
2019 年度 |
2020 年度 |
2021 年度 |
2022 年度 |
|
温室効果ガス排出量 |
- |
182,981 |
171,999 |
184,859 |
181,209 |
|
|
(Scope1、2計) |
21,661 |
19,485 |
17,410 |
17,755 |
17,061 |
(Scope3計) |
- |
163,496 |
154,589 |
167,104 |
164,148 |
|
Scope1、2削減率(2013年度比) |
- |
△10.0% |
△19.6% |
△18.0% |
△21.2% |
※対象組織:当社国内グループ 温室効果ガス排出量:環境会計公表値
当社国内グループの2022年度温室効果ガス排出量は、2013年度比で21.2%減となりました。
今後も、具体的な削減取り組みの推進等を講じることで、温室効果ガス排出量の更なる削減を含む気候変動対策に取り組んでまいります。
②人的資本に関する指標及び目標
社内環境整備における人事施策の浸透度を定量的に図るため、以下の重要業績評価指標(KPI)を設定しております。なお、当社グループに属する全ての会社では指標及び目標の設定が行われていないため、当社グループにおける記載が困難です。このため、指標に関する目標および実績は、提出会社のものを記載しております。
INPUT/OUTPUT |
OUTCOME |
||||
カテゴリ |
KPI |
2023年度実績 |
目標値 |
前年との 評価比較 |
|
行動指針 |
バリュー評価 達成率 |
60.2% |
80% |
-※1 |
経営方針の達成 ↑ 社員個人の成長 労働意欲の向上 |
育成 |
教育研修費用 |
24,063円/人 |
30,000円/人 |
|
|
成長実感 |
エンゲージメント スコア |
5.6(10点中) |
7(同) |
|
|
満足度 |
5.7(10点中) |
7(同) |
|
||
健康経営 |
二次検診受診率 |
26.1% |
70% |
|
|
喫煙率 |
27.7% |
20% |
|
||
労働環境 |
時間外労働時間 |
6.4時間/人 |
5時間/人 |
|
|
有給休暇取得率 |
65.7% |
80% |
|
||
労働災害 |
強度率※2 |
0.00 |
0 |
|
|
度数率※3 |
0.83 |
0 |
|
※1 バリュー評価達成率に関しては、本年度が初年度の実績となるため、前年との評価比較は
記載しておりません。
※2 強度率とは、実労働時間当たりの延べ労働損失日数で災害の重さを示す指標となります。
※3 度数率とは、実労働時間当たりの労働災害による死傷者数で労働災害の頻度を示す指標と
なります。
2023年度の人的資本に関する結果は上記のとおりとなりました。
従業員が行動指針に共感し、日々の業務において行動として実行できているかを人事評価のバリュー評価として実施し、2023年度の結果は60.2%となりました。バリュー評価は、経営方針を実現するための重要な定義と位置付け、人事制度における昇格・降格の指標として進めております。
今後も、行動指針の浸透を推進するために、行動として最も模範となる従業員を表彰する制度等の導入を講じることで、人的資本に関する目標達成に向けて取り組んでまいります。