人的資本
OpenWork(社員クチコミ)-
社員数513名(単体) 892名(連結)
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平均年齢39.0歳(単体)
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平均勤続年数11.0年(単体)
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平均年収7,322,414円(単体)
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平均年収の
対前年増減率-2.3%(単体)
従業員の状況
人材戦略に関する基本方針等
(1) 【人材戦略に関する基本方針等】
①経営戦略と連動した人財戦略(人的資本の最大化)
当社グループは、経営理念「『寄り添うチカラ』で人々の感動と笑顔を生み出す」を具現化する源泉は「人」であると考え、人財への投資を中長期的な企業価値向上の最優先事項としています。第4次中期経営計画においては、「人財へのエンパワーメント」を基本方針に掲げ、事業ポートフォリオの変革に即した人事サイクル(採用・育成・配置・評価・処遇)の最適化を推進しております。
現在、当社は「成熟期(既存事業の深化)」から「変革加速期(デジタルシフトによる再成長)」への転換期にあります。この転換を確かなものにするため、既存ビジネスを効率的に遂行する「オペレーティブ人財」の高度化と、新たな価値創出を牽引する「イノベーティブ人財」の確保・育成を戦略的優先課題と定義しました。
労働需給の逼迫という外部環境の変化に対し、挑戦が報われる競争力のある人事制度を整備することで、優秀な人財の獲得とリテンションを図り、持続的な成長基盤を構築します。
・人的資本価値向上のための4つの重点施策
a.戦略的な人財ポートフォリオの構築(獲得と多様性)
キャリア採用における高度専門人財の比率を高め、人財構成のトランスフォーメーションを加速。DE&Iの推進により、多様な知見を組織のイノベーションへと繋げます。
b.リスキリングによる人財価値の再定義(育成)
既存リソースの最適活用を目的に、全従業員を対象としたリスキリングプログラムを拡充。「オペレーティブ」から「イノベーティブ」への円滑な役割転換を支援し、個人の市場価値向上と組織力の強化を両立します。
c.タレントマネジメントと最適配置(活用)
スキルデータの可視化に基づき、事業戦略上の重要ポジションへの適材適所を徹底。社内公募制等を通じて人財の流動性を高め、組織の活性化を促します。
d.エンゲージメントの強化と組織文化の変革(定着)
心理的安全性を担保しつつ、挑戦を称える文化を醸成。エンゲージメントサーベイによるPDCAを回し、「働きがい」を生産性向上に直結させる組織運営を追求します。
②従業員給与等の決定方針(Pay for Performanceの徹底)
当社は、「挑戦と成果が報われる報酬体系」を構築し、企業価値の向上と従業員の処遇を連動させることを基本としています。2026年7月より導入する新人事制度は、従来の年功的要素を排除し、役割と貢献度を基軸とした「役割等級制度」をベースとしております。
a.KPIに基づいた公正な絶対評価(事業計画との連動)
経営計画からブレークダウンされた具体的な目標管理制度(MBO)を運用。成果を数値化し「絶対評価」を行うことで、個人の貢献が直接的に報酬へ反映される透明性の高い仕組みを担保しています。
b.「役割」に基づく報酬体系への移行
職責の大きさ、難易度、成果責任に基づく等級制度を導入。年齢に関わらず、高い価値を提供する人財に対して市場競争力のある報酬を提供できる体制を整えています。
c.「チャレンジ加算」による非連続な成長の促進
既存事業の延長線上にない変革的な取り組みを評価するインセンティブ枠(チャレンジ加算)を設置。失敗を恐れない挑戦を促し、将来の収益源となるイノベーション創出を動機付けています。
d.サステナビリティに配慮した多様な働き方の支援
高度専門職への適切な処遇に加え、65歳定年制への移行など、多様な人財が長期的に価値を発揮できる環境を整備。労働力の安定確保と組織の持続可能性を担保しています。
(2) 【従業員の状況】
① 連結会社の状況
2026年3月31日現在
(注) 1.従業員数は、他社から当社グループへの出向者を含む就業人員数です。
2.従業員数は就業人員数であり、臨時従業員数は( )内に年間平均人員数を外数で記載しております。
なお、臨時従業員はパートタイマーの人数です。
3.全社(共通)として記載されている従業員数は、特定の事業分野に区分できない部門に所属しているものです。
4.前連結会計年度末に比べ従業員数が267名増加しておりますが、主として2026年10月1日付で、株式会社アイセルの株式を追加取得したことにより、同社およびその100%子会社である株式会社ファーストステップおよびブレーン・アシスト株式会社を連結の範囲に含めたことによるものであります。
② 提出会社の状況
2026年3月31日現在
(注) 1.従業員数は、他社から当社への出向者を含む就業人員数です。
2.従業員数は就業人員数であり、臨時従業員数は( )内に年間平均人員数を外数で記載しております。
なお、臨時従業員はパートタイマーの人数です。
3.平均年間給与は、賞与および基準外賃金を含んでおります。
4.全社(共通)として記載されている従業員数は、特定の事業分野に区分できない部門に所属しているものです。
③ 労働組合の状況
労働組合は結成されておりませんが、労使関係は円満に推移しております。
④ 使用人その他の従業員のみを対象とした役員・従業員株式所有制度の内容
当社は使用人その他の従業員のみを対象とした役員・従業員株式所有制度を導入しております。当該役員・従業員株式所有制度の内容について「1 株式等の状況 (8) 役員・従業員株式所有制度の内容」に記載しております。
⑤ 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率および労働者の男女の賃金の差異
提出会社
(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(2015年法律第64号)の規定に基づき算出したものです。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(1991年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(1991年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものです。
<男女の賃金差異についての補足説明>
a. 短時間労働者(週30時間未満)のパート社員が在籍していることが全労働者の賃金差異に影響しています(労働時間による人員換算は行っておりません)。
b. 正規雇用労働者における男女の平均継続勤務年数の差異(男性12.6年、女性7.8年)や、男性社員の残業時間が女性よりも多いことが正規雇用労働者の男女賃金差異の重要な要素となっております。残業時間は男女問わず減らしていくKPIを掲げており、また、育児休暇制度やカムバック制度の整備により、女性がより長く勤務できる体制を強化しています。
サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)
2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】
当社グループでは、サステナビリティを巡る課題への対応を重要な経営課題であると認識し、事業を通じて社会課題の解決に努め、持続可能な社会の実現に貢献することが、当社グループの企業価値の向上につながると考えております。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
(1)アイティフォーグループのサステナビリティ全般
① 基本方針
当社は2021年12月に、「地方創生による社会貢献を通してすべての人や企業にサプライズを提供し、持続可能な未来の発展に貢献します」というパーパスのもと、当社ビジネスの主要基盤でもある「地方」や「地域」にフォーカスしたサステナビリティ方針を策定し、持続可能な地域社会の実現に向けて社会的な責任を果たしていくことを発表しました。
当社のサービスは社会の多くの場所で活用されています。それは、決済端末のように社会の人々の目につきやすい製品だけでなく、当社のサービスであると認識されづらい場面においてもさまざまなサービスが活躍しています。それらは、出生、入園、入学から卒業、就職、結婚、出産、そしてセカンドライフなど、人々のあらゆるライフステージを支えています。当社のサービスが社会の皆様に驚きや感動、笑顔を生み出し、地域社会づくりに貢献することで、地球環境や経済システム、社会の発展に貢献し、持続可能な未来を実現することを目指しています。
② ガバナンス
当社は、社会の大きな変化やニーズの変化に対応した迅速かつ柔軟な事業展開を目指し、強固なガバナンスの構築に取り組んでいます。
2021年に発表した第3次中期経営計画の基本方針の1つ「ESG経営の進化」に則り、代表取締役会長がサステナビリティ委員長を、代表取締役社長が副委員長を務める「サステナビリティ委員会」を設置、そして2022年12月からは、重要課題に特化した「地方創生推進委員会」「人財推進委員会」「環境推進委員会」の3つの推進委員会を設置し、社長を含む3名の取締役を推進委員長に任命、委員会メンバーには、各事業部からさまざまな等級の従業員が参画しているだけでなく、メンバー内の女性比率は約3割と、ダイバーシティにも配慮しながら活動に取り組んでおります。これにより、当社の重要課題に対し迅速かつ企業の総合力を発揮し対応することで、サステナビリティの取り組みを拡大・進化させております。
サステナビリティ委員会の活動を半期に1度取締役会に報告することで、進捗状況の報告のみならず必要に応じて指示を受けることができ、より継続的、有効かつ円滑な取り組みを実現することを可能にしています。取締役会で受けた指示内容は、サステナビリティ委員会を通して円滑に各本部ほかグループ会社に展開し、シームレスに取り組めるようにしています。
<サステナビリティ委員会メンバー構成>
委員長 代表取締役会長
副委員長兼人財推進委員会 委員長 代表取締役社長
地方創生推進委員会 委員長 取締役常務執行役員 事業本部長
環境推進委員会 委員長 取締役執行役員 管理本部長
事務局、DX推進、社内推進チーム、アドバイザー 取締役執行役員 決済ビジネス事業部長
メンバー 技術本部所属社員11名(うち女性2名)
事業本部所属社員9名(うち女性1名)
管理本部所属社員7名(うち女性4名)
③ ESGを考慮したマテリアリティと具体的な取組戦略
当社は、環境(E)・社会(S)・ガバナンス(G)の視点を取り入れさまざまな角度から検討し、サステナビリティ上のマテリアリティ(重要課題)を5つに特定しました。
<5つのマテリアリティと具体的な取り組みの説明>
上記のうち「環境負荷の低減」と「人財の深化」は、「気候変動」項目と「人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針および社内環境整備に関する方針」項目に関連して、(2)および(3)に別途詳細を記載しています。
④ サステナビリティにおけるリスク管理
当社は、リスク管理全体を統括する組織として、社長を委員長、他の取締役4名を構成員とするリスク・コンプライアンス管理委員会を設置しており、情報セキュリティ、環境、労働衛生、製品品質、安全などのリスクの重要度を評価、分析のうえモニタリングしております。また当社および子会社の有事においては社長を本部長とする緊急対策本部が統括して危機管理にあたることとしています。
その中でサステナビリティにおけるリスク管理については、地方創生・人財・環境の各推進委員会が協議した内容をサステナビリティ委員会に報告します。サステナビリティ委員会はリスクの重要度を評価し、リスクが最小となる対応策を協議します。協議結果はリスク・コンプライアンス管理委員会に報告され、必要に応じて社内の関係部署に対応を指示するとともに、最終的に取締役会に報告します。
(2)気候変動
① ガバナンス
気候変動に関するガバナンスはアイティフォーのサステナビリティ全般についてのガバナンスに組み込まれています。(1)アイティフォーグループのサステナビリティ全般②ガバナンスをご参照ください。
② 戦略
気候変動への対応を中長期的な企業価値に影響を与える重要な課題と認識しております。環境推進委員会は、気候変動に関するリスクと機会の分析を行い、その影響の調査に取り組んでいます。移行リスクのうち政策・法規制リスク、市場リスクおよび物理的リスクのうち急性リスクは2℃未満シナリオと4℃シナリオを用い、2050年までを考慮したシナリオ分析を実施しています。その結果、重大な影響はないと予測いたしました。
※IPCC第5次報告書におけるRCP2.6/RCP4.5/RCP8.5を使用
③ リスク管理
事業部および環境推進委員会でリスクの列挙と分析、重要度の評価を行っています。今後、事業インパクトの評価、対応の定義を行う態勢を整えます。
④ 指標と目標
現金の「発行」「輸送」「管理」に要するCO2排出量の削減が見込まれる、地方公共団体、地方企業のキャッシュレス化推進など、事業活動からの温室効果ガス排出削減、事業活動を通じた気候変動対応の推進の両面から取り組みを進め、社会的責任を果たすとともに、地域社会との協働の機会を創出することを目指しています。
SCOPE1およびSCOPE2排出量
2025年3月期実績 1,040.210t-CO2(グループ全体)
SCOPE3(カテゴリ1、2、4、5、6、7)排出量
2025年3月期実績 14,623.196t-CO2(アイティフォー単体)
(3)人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針および社内環境整備に関する方針
当社の人的資本経営は、人材の確保や育成に関連する取り組みの一つひとつが、最終的には経営の目指す目標(ROICの向上、第4次中期経営計画最終年度である2026年度は15%に対して2025年度実績13.28%)につながっていくイメージを見える化し、各施策に関係する従業員全員が最終ゴールを意識した活動をすることで、施策の実施効果を最大限上げていくことを狙いとしています。
各施策はKPIの設定とモニタリングにより定点観測を行います。KPIについても、企業間比較が可能な指標に当社の独自指標も加え、また、目標を達成するためのマイルストーンとしてのKPIと、当社として常に維持すべき絶対水準を示したモニタリング指標としてのKPIとに分けて管理することにより、目指すべき目標の明確化を図っています。
A 社内人財の教育・育成
当社は経営理念・パーパスの具現化に向けHRバリューを主体的に実践できる人財を創出するため、「一人ひとりの主体的な自己研鑽の取り組みをベースに会社は個人の意欲・能力に応じて能力を発揮する場や成長のための機会を提供する」という育成方針に基づき従業員の教育・育成に努めています。
近年は新卒採用を強化しており、2026年度は73名が入社、2027年度においても51名の採用を計画しており、早期戦力化のため新人エンジニア研修には平均して1,000時間以上の学習時間(研修期間約7ヵ月)を確保しています。その他、従業員の技能資格奨励金・対象資格の拡充といったリスキリング奨励の施策を展開するなど、従業員のキャリアアップやスキルアップを積極的に支援しています。当社はこうした教育や育成を通して「自ら学び続ける文化をつくる」ことを目指しており、それが最終的には仕事の高い遂行能力を有する人財の育成につながるとの思いから、KPIでは「納期遅延の極小化」や「見積精度の精緻化」に関連する指標もモニターしております。2025年度の実績について、プロジェクト納期遅延の極小化に関しては、前年より0.05ポイントの微増となりましたが、引き続き低い数値を維持しています。一方、プロジェクトの見積精度に関しては前年より1.6ポイントマイナスの60.9%となりました。この要因としては、案件において費用見積と売上見積のタイミングにずれが生じたためなど、主に外部要因により一時的に精度が下がったものと考えられます。今後については見積精度の向上を図るため、過去のプロジェクトの振り返りにて見積ミスがあったものについては、原因分析・対策を徹底して、改善に取り組んでまいります。
また、資格取得者の割合については、PMP取得者数は順調に増加しており、2025年度は目標値の20%を3.1ポイント上回る23.1%を達成しました。そして情報処理技術者国家試験資格取得者の割合も増加しており、前年よりも3.2ポイント増加の81.9%となり、目標値80%を達成いたしました。
<指標および目標>
※1 情報処理推進機構主催のもの。
※2 全プロジェクト件数のうち、見積誤差が10%未満となるISO9001管理対象プロジェクトの割合を85%以上に保つ。
※3 [比較可能]は企業間比較が可能な指標であり、[独自]は当社の独自の取り組みとして作成した指標。
[マイルストーン]は年ごとの進捗を迫っていく指標であり、[モニタリング]は維持すべき絶対水準。以下同様。
一方で、2025年10月より、従業員の多様な働き方による自律的なキャリア形成を支援する為、副業を解禁しました。副業解禁により、社内だけでは得られない経験やスキルを社外で磨く機会を本格的に提供し、従業員のモチベーション向上やスキルアップを促進します。若手や中堅層のキャリアアップはもちろん、定年後に向けたシニア層のキャリア形成にも役立てることも狙いとしております。さらに、その成果を本業へ還元することで、会社全体の価値創出にもつなげてまいります。
B 経験者採用の積極化
当社は新卒者の採用や育成に力を入れる一方で、第4次中期経営計画の事業戦略達成に向けた最適な人財ポートフォリオ構築のため経験豊かな即戦力人財を積極的に採用しています。エンジニア領域においては2024年度から2026年度の3年間で45名の採用を計画しており、2024年度の13名に加え2025年度では16名のプロフェッショナル人財を採用することができました。経験者採用の手法としましては、2024年度に導入しましたリファラル採用の活用で、2025年度は4名、さらに2026年度の入社予定者は4名となり活動に寄与しました。このリファラル採用は、自身の職場の文化や環境をよく理解している従業員や会社関係者からの紹介であるため、候補者が自分の会社に合っているかどうかの理解度が深まり、入社後の齟齬も生まれにくいというメリットがあります。今後においても市場におけるエンジニア不足は継続しており、エンジニア領域の経験者採用は更に困難な状況が続くことが予想されますが、優秀な人財の確保のための経験者採用のスキーム確立に取り組んでまいります。
C 女性活躍推進
当社は女性の採用も積極的に進めており、新卒採用における女性比率も30%以上を目標に取り組んでいるほか、これまでも「カムバック・アルムナイ制度」の導入や時短勤務、テレワークにより、結婚や出産などを契機に一旦は退職をした女性もライフステージに合わせて活躍できるよう職場環境の整備を行ってきました。
2025年10月には、出産/育児に直面する従業員を支援する制度の整備・拡充の一環として、新たに育児職場応援手当制度を新設し、育休取得者本人への支援にとどまらず、職場全体で支え合う環境を整備しました。制度導入後の実績は5件で、安心して子育てが出来る環境作りに向けてお互いを尊重し助け合う文化の醸成に一役を買っています。
また、2025年度の実績においては、女性管理職比率が10.0%に増加し、目標値の9.0%を達成しました。その他の指標につきましても、引き続き目標達成に向け施策を展開していきます。
<指標および目標>
D シニア人財の活躍
当社はこれまで、定年年齢を60歳と定め、本人の希望に応じて継続雇用を行うことで、従業員の多様なニーズに対応してきました。しかしながら労働市場が縮小し高年齢者の活躍促進が求められる中、更なる事業強化と10年ビジョンであるFY2033構想「HIGH FIVE 2033」の実現に向けた体制構築のためにも現在の基幹人財である50代の活用が求められ、シニア層の現役としての活躍に期待しそれを処遇するためには再雇用制度から制度のギアを上げることが必要であると考え、2025年度より正社員の定年年齢を65歳へと引き上げ、65歳定年制度の運用を開始しております。現在は60歳以上の従業員は全体の5.8%の30名となり、豊富な経験と高い専門性を活かして多くのシニア人財が活躍していますが、向こう5年間で約60名の従業員が60歳を迎えることとなり、60歳以降も更に活き活きとやりがいを持って働けるように、2026年7月に予定しております新人事制度の導入に合わせて処遇改善を実施していきます。
更には、高齢化社会における企業の責任として、65歳以降の就労環境の整備にも着手し、持続可能な雇用体系構築に向けた取り組みを強化していきます。
E 労働環境の改善
近年、物価上昇やライフスタイルの多様化が進む中、企業には従業員一人ひとりの生活基盤の安定と、働きがいのある労働環境の整備がより一層求められています。また、人的資本経営への注目が高まる中、従業員への継続的な投資は、企業の持続的な成長と競争力強化の鍵といえます。当社ではこうした社会的背景を踏まえ、「人への投資」を中長期的な経営の柱のひとつと位置づけ、賃金制度の見直しや処遇の改善を積極的に進めてまいりました。
2025年度においては、4年連続となるベアを実施しました。今回のベアは、1万3千円の月額賃金増(一部雇用区分を除く)となり、従来の定期昇給と合わせると、従業員平均で5.2%の賃上げとなりました。
また、メリハリのあるワークライフバランス実現のために、有給休暇取得ならびに残業時間の低減に全社一丸となって取り組んでいます。有給休暇取得については、取得を促すための諸施策(「アニバーサリー休暇」(自分の誕生日や記念日(My誕生日・My記念日)の属する月の有給休暇取得者への奨励金支給)、「+1(プラスワン)休暇」(飛び石連休の谷間の日や土日祝日を含んだ3連休の前後に休暇を取得した従業員への奨励金支給))の活用や取得推奨日の設定等により80%以上の水準は維持しているものの横ばいの状況です。
また、残業時間については、2025年度は前年から比較すると3時間増加の17時間という結果でした。増加の主な要因としては大規模案件のリリースが重なったことによるものでした。一方で、労働時間管理については、労働時間ガイドラインの改定や管理者や従業員への研修、勤怠システム機能の活用を展開し、適正な労働時間管理の実現に向けて着実な成果をあげております。
これら有給休暇取得および残業時間については、依然として目標値との乖離が見られ、進捗の遅れを課題として真摯に認識しております。今後は、取得・削減が進まない特定部署に対する個別の改善指導を強化するとともに、管理職の評価指標への組み込みによるマネジメントの徹底、ならびに業務効率化に向けた投資を拡大することで、実効性のある労働環境の改善と目標達成を迅速に推進してまいります。
一方で、当社における男性の育休取得率は、2024年度には100%を達成し、2年連続で100%を維持しています。
この実績を支える取り組みとして、2025年度には、育休取得を後押しする独自の給付制度「パパママ子育て応援金」と新たに一定期間、育休取得者の業務を直接引き継ぐ従業員に対しても「育児職場応援手当」を支給する制度を新設するなど、更に育休を取得しやすい環境づくりに取り組んでいます。
これらの成果や新たな取組みが評価され、新たに「TOKYOパパ育業促進企業」(※)においても、ブロンズ認証を取得いたしました。
※「TOKYOパパ育業促進企業」:男性従業員が当たり前に育業をし、男女共に育児と仕事の両立ができる職場環境の整備を進めるため、東京都が実施している普及啓発事業。一定の基準を満たした企業に対し、「TOKYOパパ育業促進企業登録マーク」が付与
・公式サイト:https://www.katei-ryouritsu.metro.tokyo.lg.jp/danseiikukyu/
<指標および目標>
F 社員の心身および社会的健康の向上
当社は従業員が心身ともに健康で活き活きと働き、エンゲージメントの高い従業員が増えることで、組織全体の活性化や会社の持続的な成長、企業価値の向上につながると考えています。当社の健康経営の取り組みとしては、その基となる健康診断やストレスチェックにおいては受けただけでは終わらない仕組みづくりに取り組んでいます。まずは受診・受験率を高めることで、従業員の健康リスクを早期に把握し必要な対策を取り、さらには診断結果を活用したフォローアップを充実することで、健康管理の意識が高まり生活習慣の改善につながります。2025年度の実施状況については健康診断の受診は2年連続で目標達成、ストレスチェックの受検率は目標には届きませんでしたが98%と前年より2ポイント向上しました。フォローアップの取り組みとしては、健康診断二次検診の受診率の向上および健康保険組合との連携による特定保健指導による支援の展開を開始、ストレスチェックにおいても従業員サーベイとリンクさせ会社全体および部門単位での職場環境改善のPDCAをまわしています。また、2025年度は従業員の心身の健康増進を目指す施策の一環として、従業員のパフォーマンス向上とメンタルヘルス不調の未然防止に向け、睡眠の質的改善施策を展開しました。具体的には、9月3日の「睡眠の日」に合わせた専門家による睡眠セミナーの開催や、希望者への睡眠計測ツールの導入支援等を通じて、心身ともに健康に働ける環境づくりを推進しております。
当社は、今後も従業員がより健やかに働けるようサポートする取り組みを継続し、健康経営優良法人認定の取得も視野に、社員一人ひとりのウェルビーイング向上と企業価値の向上を目指してまいります。一方で、従業員が毎日働く職場を快適な場とすることも重要であると考え、これまで実施してまいりました本社、所沢事業所、九州事業所に続き、2025年9月には西日本事業所の移転を機に、社員が創造的に働き、自然にコミュニケーションを取ることができる「柔軟で自由」な環境を作り、静かな集中と活気ある交流を両立させ、サプライズや成長を生むようなデザインをコンセプトにレイアウト変更を実施しました。
今後も、本社入居ビルの他のフロアの内装工事や増改築などを通じて、全従業員が働きやすく、新たな発想を生み出せる職場環境を目指していきます。
<指標および目標>
G ダイバーシティ/インクルージョンの強化
当社はITによる新たなイノベーションを起こすためには、多様な人財が多様な働き方をすることにより、従業員同士で刺激を与えあう環境が不可欠だと考えています。その一環として上記の通り「経験者採用の積極化」「女性活躍推進」「シニア人材の活躍」「男性の育児休業の取得促進」に取り組んでいますが、その他にも「障がい者雇用の促進」の取り組みも積極的に推進し、法定雇用率2.5%に対して実績3.1%となり、同率をクリアしております。
また、2025年度より、多様な価値観の尊重、従業員の自律心の向上、新たな価値創造を目的に、年間を通じて各自の判断でTPOをわきまえ、仕事に適した服装を自由に選択し勤務する「セルフビズ」を導入しており、導入後のアンケートでは、半数以上の従業員から仕事への取り組みに前向きな変化があったという回答を得ています。
一方で、ダイバーシティと両輪をなすインクルージョンの強化、会社全体としての一体感や連帯感の醸成も必須であると考えています。当社は熊本県阿蘇市の「阿蘇水掛の棚田」において阿蘇の地下水涵養を目的とした棚田での稲作体験を通じて、サステナビリティ推進活動に取り組んでいます。毎年、田植えと稲刈りは多くの従業員が参加して行われ、収穫したお米は従業員に配布するほか、こども食堂への寄付など地域にも還元する予定です。また、2025年12月には、移転後の西日本事業所にて従業員の家族のほか、西日本事業所に配属予定の内定者やその家族を招待したファミリーデーを開催しました。当社は今後もこういった活動を通じ、従業員の一体感の醸成や、ウェルビーイング向上に取り組んでまいります。
H 離職率改善
当社における離職率については、2024年度の実績から2.1ポイント増加し、5.5%となりました。離職の理由については、働き方やキャリアに対する価値観の変化などによるものが多くなっています。目標数値は達成しているものの、前年度からの増加を受けて、課題感を持って離職率の改善に取り組んでまいります。具体的には、従業員のエンゲージメント向上と個々の課題に寄り添ったリテンション(定着)施策の強化や、エンゲージメントサーベイの実施による職場環境の早期可視化と迅速な人事フォロー体制の構築を進めるほか、1on1ミーティングの質的向上を通じてキャリア意向を的確に把握し、個人の能力を最大限に発揮できる適材適所の配置やローテーションを推進してまいります。
IT業界における採用市場は年々厳しくなっておりエンジニアの売り手市場が続いていることから、引き続き従業員の定着率向上に向け、離職防止策のPDCAをまわすとともに新たな施策の実施はもちろんのこと、上記の施策A~Gにしっかり取り組んでいくことが重要であるという認識から、引き続きこの指標を維持・低減が図れるよう愚直に取り組んでまいります。
<指標および目標>