ストーリー・沿革
サマリ
インフロニア・ホールディングスは、前田建設工業など4社を束ね、日本初の「総合インフラサービス企業」として、設計・建設から運営・投資までを一気通貫で担うビジネスモデルに挑戦しています。請負と「脱請負」を組み合わせ、スタジアム・アリーナやウォーターPPP、再生可能エネルギーなどで培ったエンジニアリング力とファイナンス力を掛け合わせることで、地域のにぎわい創出とインフラの持続的利用を両立させ、「地球への配当」や人的資本・DX投資を通じて、長期的な企業価値向上を目指すストーリーです。
過去
現在
未来
目指す経営指標
・全体の約20%まで拡大することを目標。
・2030年度にEBITDA1,500億円を目指し、インフラ運営事業の割合をさらに高める計画。
・新中期経営計画期間(〜2028年3月期)を通じて、ROE9.0%以上、自己資本比率30%以上、D/Eレシオ1.0倍以下の水準を維持することを基本方針とする。
・2025〜2027年度に官民連携事業および再生可能エネルギー事業を中心に、M&Aを除き2,200〜2,500億円の成長投資を実行する計画。
・中計終了時点(2028年3月)に、女性社員雇用率20.0%、女性管理職比率4.8%、障がい者雇用率2.8%、女性育休取得率100%、男性育休取得率(育児休暇を含む)75%を達成することをダイバーシティKPIとして掲げる。
トップメッセージの要約
脱請負
インフラで社会を変革する
ルールチェンジ
構想力と戦闘力
用語解説
道路や橋、上下水道、再生可能エネルギー設備などの社会インフラについて、企画・設計・建設だけでなく、資金調達や運営・維持管理までを一体で担うことをめざす企業像を指します。工事を単発で受注するだけでなく、インフラを長期的なサービスとして提供するビジネスモデルという意味合いがあります。
■請負
発注者が決めた内容や仕様に基づいて工事や仕事を引き受け、その成果物を納めることで対価を受け取る契約形態です。建設業界では、道路や建物を「つくるところまで」を担い、その後の運営や事業リスクは原則として負わないスタイルを指します。
■脱請負
従来の「つくるだけ」の請負型ビジネスから抜け出し、自ら事業主に近い立場でインフラの運営や投資にも関わる方向へビジネスモデルを転換していく考え方です。工事代金だけに依存せず、長期の運営収入や事業価値の向上を取りにいく姿勢を意味します。
■PPP(Public-Private Partnership)
公共施設やインフラの整備・運営を、行政(パブリック)と民間企業(プライベート)が連携して行う枠組みです。民間の資金やノウハウを活用しながら、公共サービスの質向上やコスト抑制をめざすスキームで、上下水道、道路、公共施設などで活用されています。
■PFI(Private Finance Initiative)
PPPの一種で、公共施設の建設や運営を民間主導で行い、その資金も民間が調達する手法です。民間企業が施設を建設し、一定期間運営することで利用料や行政からの対価を得る仕組みで、行政側は初期負担を抑えながらサービス提供ができます。
■ウォーターPPP
上下水道などの水インフラ分野で行われるPPPスキームを指します。民間企業が自治体から運営を受託し、設備の保全や料金徴収、サービス改善などを担うことで、水道サービスの安定供給とコスト削減、老朽化対策の両立を図る取り組みです。
■BT+コンセッション
「BT」はBuild(建設)とTransfer(譲渡)の略で、民間が施設を建設してから公共側に所有権を移す方式です。「コンセッション」は公共施設の運営権を一定期間民間に付与する仕組みです。BT+コンセッションは、建設後の所有権は公共側に移しつつ、運営権は民間企業が長期的に担う組み合わせのスキームを意味します。
■インフラ運営事業
道路、スタジアム、上下水道、発電設備などの社会インフラについて、日々の運転・維持管理・更新計画などを担い、その対価として利用料金や運営報酬を得る事業です。建設が終わった後の「使い続ける期間」で価値を生み出すビジネス領域を指します。
■再生可能エネルギー
風力、太陽光、水力、地熱、バイオマスなど、繰り返し利用できる自然由来のエネルギー源を指します。化石燃料と比べてCO₂排出が少ないとされ、発電事業として長期の安定収入を見込みやすいインフラ投資対象でもあります。
■ライフサイクルコスト
インフラや設備について、建設時の初期費用だけでなく、運転・維持管理・修繕・更新・廃棄までを含めた「一生分の総コスト」を指します。短期の工事代を抑えるだけでなく、長期の運営まで見据えて最適な設計や材料を選ぶ考え方です。
■INFRONEER Vision 2030
インフロニア・ホールディングスグループが掲げる2030年頃までを見据えた中長期ビジョンの名称です。グループの強みを束ねてインフラ運営事業を拡大し、総合インフラサービス企業としての姿をどのように実現していくかを示す、長期の方向性をまとめたものです。
■DX(デジタルトランスフォーメーション)
デジタル技術やデータ活用を通じて、業務プロセスやビジネスモデル、人材の働き方などを根本的に変えていく取り組みです。単にITツールを導入するだけでなく、現場の生産性や意思決定の質を高めるための構造的な変革を意味します。
■人的資本
人材を「コスト」ではなく「企業価値を生み出す資本」と捉え、採用・教育・処遇・働き方などへの投資を重視する考え方です。従業員のスキルやキャリア、エンゲージメントを高めることが、中長期の収益力や競争力につながるという視点を表します。
■EBITDA
「Earnings Before Interest, Taxes, Depreciation and Amortization」の略で、利息・税金・減価償却費・償却費を差し引く前の利益を表します。設備投資の影響を受けにくく、事業の稼ぐ力をキャッシュベースでみる際によく使われる指標です。
■ROE
「Return on Equity」の略で、自己資本(株主から預かっているお金)に対して、どれだけ効率よく利益を生み出したかを示す指標です。一般的には、当期純利益を自己資本で割って算出し、株主から見た収益性を測る物差しとされています。
■自己資本比率
総資産(会社が持つ資産の合計)のうち、自己資本(株主資本や内部留保)が占める割合を示す指標です。数字が高いほど、借入金に頼らずに自前の資本で事業を支えている度合いが高く、財務の安定性が高いとみなされます。
■D/Eレシオ
「Debt Equity Ratio」の略で、自己資本に対して有利子負債がどれだけあるかを示す指標です。有利子負債を自己資本で割って求め、数値が高いほど借入金に依存している度合いが大きいことを意味します。適切な水準に保つことで、成長投資と財務健全性のバランスを図ります。
■M&A
「Mergers and Acquisitions」の略で、企業の合併や買収を指します。既存事業の強化や新規分野への参入、人材や技術の獲得などを目的に用いられ、インフロニアではインフラ運営や再生可能エネルギー事業の拡大手段として位置づけられます。
■ダイバーシティKPI
性別・障がいの有無・ライフステージなど、多様なバックグラウンドを持つ人材が活躍しているかを測るための主要指標を指します。女性社員比率や女性管理職比率、障がい者雇用率、育休取得率などを数値目標として設定し、進捗を管理する役割があります。
■価値創造人材
単に与えられた仕事をこなすだけでなく、自ら課題や機会を見つけ、事業の構想を描き、周囲を巻き込みながら成果にまでつなげられる人材を指します。インフロニアでは、インフラを企画・運営する立場から新しいビジネスや収益源を生み出せる人材像として位置づけられています。
■構想力と戦闘力
「構想力」は、社会課題や地域ニーズを読み解き、新しいインフラ事業やスキームを設計する力を指します。「戦闘力」は、その構想を実際の現場でやり切り、事業として成立させる実行力を指します。インフロニアは、この二つを併せ持つ人材こそがグループの成長エンジンになると位置づけています。
■ルールチェンジ
既存の業界慣行や事業スキームを前提とせず、「なぜこの仕組みなのか」を問い直し、関係者全員が納得できる新しいルールや収益構造をつくる姿勢を指します。スタジアム・アリーナや上下水道などで、インフロニアが参画することで「従来よりも合理的で持続しやすい仕組み」に生まれ変わらせることを目指す考え方です。
■地球への配当
インフラ事業を通じて得た成果を、株主や事業関係者だけでなく、環境負荷の低減や再生可能エネルギーの普及といった形で地球全体にも還元していこうとする考え方を表す表現です。経済的なリターンとあわせて、将来世代にとっての豊かな地球環境を残すことを「配当」として捉えるイメージがあります。
沿革
2 【沿革】
当社は2021年10月1日、グループの経営管理並びにこれに付帯または関連する事業を運営することを目的とする会社として、共同株式移転の方法により、前田建設工業(株)、前田道路(株)及び(株)前田製作所の完全親会社として設立されました。
主な変遷は、次のとおりです。
関係会社
4 【関係会社の状況】
(連結子会社)
(注) 1.主要な事業の内容欄には、セグメント情報に記載された名称を記載しています。
2.議決権の所有割合の( )内は間接所有割合で内数、[ ]内は緊密な者または同意している者の所有割合で外数です。
3.主要な連結子会社にキャッシュ・マネジメント・システム(CMS)を導入し、資金の貸付及び資金の受入れ等、一元管理を行っています。
4.特定子会社に該当します。
5.前田建設工業(株)、前田道路(株)については、売上高(連結売上高相互間の内部売上高を除く)の連結売上高に占める割合が10%を超えています。日本において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づいて作成された同社の財務諸表における主要な損益情報等は以下のとおりです。
(持分法適用会社)
(注) 1.主要な事業の内容欄には、セグメント情報に記載された名称を記載しています。
2.議決権の所有割合の( )内は間接所有割合で内数です。
3.有価証券報告書を提出しています。