2024年3月期有価証券報告書より
  • 社員数
    378名(単体) 595名(連結)
  • 平均年齢
    40.5歳(単体)
  • 平均勤続年数
    14.2年(単体)
  • 平均年収
    5,572,000円(単体)

従業員の状況

5【従業員の状況】

(1)連結会社の状況

 

2024年3月31日現在

セグメントの名称

従業員数(名)

特殊鋼事業

537

〔30〕

不動産賃貸事業

58

〔9〕

合計

595

〔39〕

 (注)従業員数は就業人員であり、臨時従業員数は〔 〕内に年間平均雇用人員を外数で記載しております。

 

(2)提出会社の状況

 

 

 

 

2024年3月31日現在

従業員数(名)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(千円)

378

〔27〕

40.5

14.2

5,572

 

セグメントの名称

従業員数(名)

特殊鋼事業

378

〔27〕

合計

378

〔27〕

 (注)1.従業員数は就業人員であり、臨時従業員数は〔 〕内に年間平均雇用人員を外数で記載しております。

    2.平均年間給与は、賞与および基準外賃金を含んでおります。

3.平均年齢、平均勤続年数、平均年間給与は、出向者を除いて算出しております。

(3)労働組合の状況

 当社の労働組合は、東北特殊鋼労働組合と称し、日本基幹産業労働組合連合会に加入しております。

 組合員数は2024年3月31日現在336名であり、労働組合との関係については、特記すべき事項はありません。

 また、連結子会社においては、労働組合は結成されておりません。

(4)管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異

   提出会社の状況

当事業年度

管理職に占める女性労働者の割合(%)

   (注)1

男性労働者の育児休業取得率(%)

   (注)2

労働者の男女の賃金の差異(%)

(注)1,3

全労働者

正規雇用労働者

パート・有期労働者

0.0

75.0

61.0

63.3

57.4

(注)1.管理職に占める女性労働者の割合および労働者の男女の賃金の差異の計算は、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものです。

   2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定

    に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労

    働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものです。

   3.正規雇用労働者における男女の賃金の差異は、総合職の男性比率が9割超を占めていることが大きく影響して

    います。また、パート・有期労働者にて男女間の賃金差が生じている主な要因は、定年退職後に管理職相当の

    役割を担う有期雇用者等の男女構成差が生じているためです。

   4.他社から当社への出向者を除いて算出しております。

 

サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)

2【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日時点において当社グループが判断したものであります。

 

<サステナビリティ基本方針およびマテリアリティ>

 私たちは、経営理念にある「需要家の要求する素材の研究開発、並びに製造と、総合エンジニアリングによる特色ある商品の提供」とともに、東北特殊鋼企業倫理憲章、環境方針に基づく公正かつ透明性の高い、地域に根差した事業活動によって企業価値の向上を目指し続け、持続可能な社会の実現に貢献していきます。

 

東北特殊鋼のマテリアリティ

マテリアリティ

課題

E

環境

事業活動を通じて、環境負荷の低減に貢献し、環境価値を生む開発商品の提供

気候変動への取組み

環境課題解決に向けた製品開発と拡売

環境ガバナンスの強化

S

社会

人材多様化を促進し、心身共に健康的な職場環境の提供と地域貢献

人権の尊重

労働災害の撲滅と健康経営の推進

ダイバーシティの推進と地域共生

G

ガバナンス

事業環境の変化に迅速に対応し、業務が適正かつ効率的に執行されるためのガバナンス強化

コーポレート・ガバナンスの強化

リスクマネジメント・コンプライアンスの定着

高品質な製品の安定供給

 

(1)サステナビリティ

①ガバナンス
 当社は、代表取締役社長が委員長を務め、当社グループのサステナビリティに関する事項を統括し、ガバナンスおよび戦略、リスク管理の全社方針および施策、その指標及び目標の管理統括することなどを目的にサステナビリティ・リスクマネジメント委員会を設置しております。サステナビリティ、リスクマネジメント、コンプライアンスの各担当役員のもと、サステナビリティに関連する委員会や分野別の検討会等と連携をとりながら、前述した「東北特殊鋼のマテリアリティ」への対応やESG(環境・社会・ガバナンス)施策の検討、各部工場のESG施策の指標及び目標の進捗管理を行っており、その内容を取締役会へ報告しております。サステナビリティ推進の体制図は以下図のとおりであります。

 

 また、当社は地球環境を保全するべく、環境活動の指針となる「環境方針」のもと、ISO14001に基づいた環境マネジメントシステム(EMS)を構築し、事業と環境マネジメントサイクルを連動し、環境目標を設定し全従業員で環境活動を展開しています。さらには、2か月に一回環境委員会を開催し、年1回のマネジメントレビューでは、それらの活動内容を報告し、経営トップコミットメントによる環境経営を推進し、環境ガバナンスの強化を図っております。

 

②戦略
 当社グループは中期経営計画(2021年度~2023年度)で示した「開発機能型企業への進化」を目指し、環境価値の優れた開発商品をお客様へ提供することで持続可能な社会と環境づくりに貢献していくことを掲げました。

 マテリアリティに掲げた環境課題解決に向けた製品開発と拡売を推し進めるため、組織体制を見直しながら、その成果と進捗を毎月の執行役員会で報告するとともに、取締役会においても報告しております。また、その他のマテリアリティに対する取り組みについては、既存のサステナビリティに関連する委員会および分野別の検討会等で審議・報告するとともに、重要なサステナビリティ関連リスクについては、サステナビリティ・リスクマネジメント委員会で対応の検討を進め、取締役会へ報告しております。

 

マテリアリティ

課題

主要な取り組み

E

環境

事業活動を通じて、環境負荷の低減に貢献し、環境価値を生む開発商品の提供

気候変動への取組み

カーボンニュートラル各活動の推進

環境課題解決に向けた製品開発と拡売

軟磁性材料の開発・拡販

次世代モーター向け新素材開発

農業向け振動防虫機器開発

振動発電装置実用化

環境ガバナンスの強化

生産設備の環境負荷軽減

排水・漏えいリスクの低減

S

社会

人材多様化を促進し、心身共に健康的な職場環境の提供と地域貢献

人権の尊重

人権尊重への各種取り組み(内部通報制度や行動基準の実効性向上等)

腐敗防止への取り組み

労働災害の撲滅と健康経営の推進

夏季・冬季環境対策

危険体感の教育構築

ダイバーシティの推進と地域共生

地域連携企画、SDGs活動

女性活躍風土の確立(施策、インフラ)

G

ガバナンス

事業環境の変化に迅速に対応し、業務が適正かつ効率的に執行されるためのガバナンス強化

コーポレート・ガバナンスの強化

取締役会付議事項を含めた社内規程等の見直し

リスクマネジメント・コンプライアンスの定着

ITセキュリティリスク低減推進

リスクアプローチに基づく内部監査

高品質な製品の安定供給

AI画像検査の開発

品質向上に向けたスキルの向上

 

③リスク管理
 当社は、サステナビリティ・リスクマネジメント規程を制定し、サステナビリティ・リスクマネジメント委員会を設置し、サステナビリティを推進するとともに、倫理法令順守重視の経営を実践し、当社およびグループ内において近い将来予想されるリスクおよび潜在的リスクを排除、防止するための審議および、突発危機発生による対外的影響を最小限にするための対応策を協議しております。また、長期に会社の業績に大きな影響を与える重要課題について毎年更新するリスクマップをベースに抽出し、サステナビリティ・リスクマネジメント委員会で課題解決の対応状況をモニタリングし、取締役会へ報告しております。リスク管理の詳細は、[3.事業等のリスク]に記載のとおりであります。また、特に気候変動等、環境に与える影響に対するリスク管理およびその対応については、環境委員会およびサステナビリティ・リスクマネジメント委員会で進捗を管理しております。

 

④指標及び目標
 当社は、気候変動への取り組みとして、2022年10月に「2030年 CO削減30%(2013年比)」をCO2排出量削減の中長期目標として設定いたしました。環境委員会およびサステナビリティ・リスクマネジメント委員会で進捗を管理、取締役会で報告することで着実に推進し、持続的な社会の実現に貢献してまいります。

 

 CO2排出量削減の中長期目標

 

2026年度

2029年度

2030年度

CO2排出量削減目標(Scope1,2)

27%

29%

30%

 

(2)人材の多様性の確保、人材育成の方針及び社内環境整備の具体的な取り組み

①基本的な考え方
 当社グループの主要事業である「ものづくり」の源泉は「人的資産」であり、極めて重要な経営資本と認識しております。異なる能力、経験、属性を反映した多様な視点や価値観をもった従業員が力を発揮し、活躍することが、当社グループの持続的な成長に繋がるものと考えております。

 

②社内環境整備方針

当社では、中期経営計画(2021年度~2023年度)で人材多様化を促進するため、人事制度改革に取り組みました。2024年4月より新人事制度の運用を開始しております。

 

<新人事制度のコンセプト>

『2030ビジョン「迫りくる革新的モビリティ・エネルギー・デジタル社会 その激流に流されず、変化を御して高機能材料を提供し続ける」に向けた風土改革を支え、維持し、必要な人材を育成、創出する制度構築』

1. 育成を重視し、人を育てる風土醸成

2. 社員が多様なキャリアを描ける制度

3. 社員にとって納得感の高い評価制度

4. 上司とメンバーのコミュニケーションを促す設計

 

<目指す職場風土>

「様々な価値観、属性、経験、スキルを持った社員が集まり、それらの社員が連携し、アイデアを出し合ってチームとしてひとつの目標に向かって進んでいる」

 

<人事フレーム>

・各役職・等級における役割を明確化

・経験と知識をより活かすことのできるコース、勤務地に制約のある人材にも活躍するステージを提供するコースを新たに設定

 

<評価制度>

・チャレンジ・協働を新たに評価項目に追加し、各役職・等級に求められるレベルを明示

・面談とフィードバックを仕組化

 

<賃金制度>

・評価が賃金により反映されるよう、役職・等級毎に再設計

・リーダーの役割(人を見て育てる)を明確化し、新たにリーダー賞与を設定

 

<教育制度(継続検討中)>

・各成長ステップにおける階層別教育、コース転換時に必要な教育プログラムを設計

 

③戦略と指標および目標
当社グループでは、時代の潮流に先んじた技術革新や社会課題の解決を図っていくうえで、「採用」、「育成」、「働く環境の整備」の3点を重要な人事戦略上のポイントと捉え、取り組みを進めております。

 

<採用>
 人手不足に伴い、採用にかかわる工数、費用は増加傾向にありますが、新卒採用、中途採用共に次世代を担う、様々なバックボーン、能力を持った人材の確保に注力しております。

 特に女性に関しての採用活動を強化しており、インフラ整備とともに男性中心であった鋼材部門の生産現場にも女性を配属するとともに、女性総合職も増加させました。女性の活躍の舞台を拡大していくことで多様性を図りつつ、様々な視点から職場の業務改善、新しいアイデアの創出に繋げることを企図しております。

指標及び目標

2030年度までに、全総合職のうち女性総合職の割合を10%(2024年3月31日時点 約6%)

2030年度までに、全技能職のうち女性技能職の割合を20%(2024年3月31日時点 約13%)

(注)連結グループにおける記載が困難であるため、提出会社の実績及び目標を記載しております。

 

<育成>
 時代の潮流に先んじた技術革新や社会課題の解決に貢献する人材の育成を目指し、職場でのOJTだけでなく、能力、人間力の向上を目指した階層別研修を行っております。また、これに加え、「博士号取得支援制度」を制定し、より専門的な技術知識の習得と会社としての技術レベルの向上を図っております。現在では、当制度に基づき、4名の従業員が大学院博士課程に在籍し、技術知識の習得と向上を目指しております。これらの施策を通じ、会社としての高度な技術の確保と知的財産・資産の構築に繋げてまいります。

指標及び目標

2030年度までに当制度を利用した博士号取得者を6名

(注)連結グループにおける記載が困難であるため、提出会社の実績及び目標を記載しております。

 

<働く環境の整備>
 当社グループは、事業活動のあらゆる場面において基本的人権を尊重し、人種、国籍、宗教、信条、性別、年齢、障がい等に基づく不当な差別の一切を排します。様々なバックグラウンドを持った従業員がその能力を発揮することができるような職場環境の実現を目指し、育児・介護に関する支援制度の整備(介護休暇・看護休暇を全て有給扱い等)、男性育児休暇取得の促進、有給休暇取得の促進、女性従業員の活躍促進等の取り組みを進めております。

指標及び目標

2030年度までに男性育児休暇取得比率を40%(2023年度 約75%)

2030年度までに有給取得率を80%(2023年度 約80%)

(注)連結グループにおける記載が困難であるため、提出会社の実績及び目標を記載しております。