2024年4月期有価証券報告書より

事業内容

セグメント情報
セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります

(単一セグメント)
  • セグメント別売上構成
  • セグメント別利益構成 セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
  • セグメント別利益率

最新年度
単一セグメントの企業の場合は、連結(あるいは単体)の売上と営業利益を反映しています

セグメント名 セグメント別
売上高
(百万円)
売上構成比率
(%)
セグメント別
利益
(百万円)
利益構成比率
(%)
利益率
(%)
(単一セグメント) 10,973 100.0 1,015 100.0 9.3

事業内容

3【事業の内容】

 当社グループは、株式会社共和工業所(当社)、子会社である株式会社共和ワークスタイル、関連会社である株式会社ネツレン小松並びにその他の関係会社である有限会社ワイ・エム・ジィにより構成されております。

 当社グループは、ボルト専門メーカーとして、六角ボルト、六角穴付ボルト、特殊ボルト等を冷間鍛造及び熱間鍛造により、素材から熱処理までの一貫生産体制で製造し、建設機械、自動車関連、産業機械等の業界向けに販売を行っております。

 株式会社共和ワークスタイルは、当社製品のメッキ加工を主に行っております。株式会社ネツレン小松は当社製品の中の無段変速機用シャフトの高周波焼入加工を行っております。有限会社ワイ・エム・ジィとの取引関係はありません。

 なお、当社グループは単一セグメントであるため、セグメントごとに記載しておりません。

 当社グループの事業部門と事業の内容は次のとおりであります。

建設機械部門

 ブルドーザー等の無限軌道の履帯(シュー)やバケット部分(排土板)の締結、さく岩機装置の分割構造を締結する支柱ボルト、パワーショベルの旋回輪の減速機の部品、グレーダーのブレーキの部品等の製造を行っております。

主要製品  六角ボルト       呼び径ボルト、有効径ボルト、全ねじボルト、ワッシャー組み込みボルト

シューボルト・ナット  超高強度シューボルト(強度区分12.9・13.9)、マスターリンクボルト

六角穴付ボルト     六角穴付ボルト

皿根角ボルト      建設機械用プローボルト

特殊ボルト       さく岩機装置締結用ブレーカボルト、大型トランスミッション用タイボルト

その他         スイングマシナリーシャフト、プラネタリーギア、ブレーキピストンピン、ブレーキドラム、ブレーキケージ/サポート、さく岩機用特殊ナット、ヘリサート圧入ナット、バケット爪取付ピン

自動車関連部門

 自動車等に用いられるシャフト部を有しているパーツ部品や変速機械用部品の製造を行っております。

主要製品  鍛造品         ステアリング用中空部品、ステアリング用ピニオンシャフト、サスペンション支持用ロッドボルト、ブレーキ用アジャスター

産業機械部門

 機械部品の締結や中でも狭い部分に埋め込んで用いる締結用ボルトの製造を行っております。

主要製品  六角ボルト       JIS規格(JIS B 1180)六角ボルト

六角穴付ボルト     JIS規格(JIS B 1176)六角穴付ボルト(強度区分10.9)

その他

 船舶や発電機の内燃機関用ボルトや体育館・スタジアム等の大規模建築物用ボルトの製造を行っております。

主要製品  特殊ボルト       中大型ディーゼルエンジン用各種機関ボルト、トラス構造建築用ボルト、免震構造体用ボルト、建築用鉄筋ジョイント、農業用アタッチメント締結ピン、農業用ロータリー爪ボルト

 事業の系統図は次のとおりであります。

 当社グループの主要製品の製造工程は次のとおりであります。

 (冷間製法)六角ボルト、シューボルト、六角穴付ボルト、皿根角ボルトの製造は次の工程で行います。

 鍛造品は、多段式ホーマ成形で工程を終了いたします。

 (熱間製法)六角ボルトの一部、特殊ボルト、その他ねじ類の製造は次の工程で行います。

業績

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況

 当連結会計年度末は、総資産179億3百万円(前期比7億64百万円増)となりました。

 資産の部では、流動資産は118億83百万円(前期比4億91百万円減)となりました。その主な内訳は、現金及び預金が52億35百万円(前期比11億41百万円減)、有価証券が31億99百万円(前期比14億99百万円増)、売掛金が17億79百万円(前期比4億51百万円減)であります。固定資産合計は60億19百万円(前期比12億55百万円増)となりました。その主な内訳は、有形固定資産が30億6百万円(前期比5億81百万円増)、無形固定資産が5百万円(前期比2百万円減)、投資その他の資産が30億8百万円(前期比6億76百万円増)であります。

 負債の部では、流動負債は14億11百万円(前期比5億56百万円減)となりました。その主な内訳は、買掛金が6億29百万円(前期比1億73百万円減)、未払金が2億92百万円(前期比2億71百万円減)、賞与引当金が1億98百万円(前期比32百万円減)であります。固定負債は9億46百万円(前期比2億31百万円増)となりました。その主な内訳は役員退職慰労引当金3億7百万円(前期比7百万円増)、退職給付に係る負債3億21百万円(前期比36百万円増)であります。

 純資産は155億46百万円(前期比10億89百万円増)となりました。その主な内訳は資本金5億92百万円、資本剰余金4億64百万円、利益剰余金が133億18百万円(前期比13億34百万円増)であります。

 当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症が5類へ引き下げられ、経済活動の正常化が進み、緩やかな回復傾向が見られました。その一方で、原燃料価格の高止まりや物価上昇など、先行き不透明な状況が続いております。

 当社の主要販売先である建設機械業界においては、需要の減少により生産台数及び販売台数が減少しております。このような状況の下、営業活動の強化に努めてまいりましたが、主に下期にかけて受注が低調に推移いたしました。

 その結果、当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の経営成績は、下記のとおりとなりました。

 当連結会計年度は、売上高109億72百万円(前期比17.0%減、22億41百万円減)、営業利益10億15百万円(前期比2.1%増、20百万円増)、経常利益11億49百万円(前期比4.2%増、46百万円増)、親会社株主に帰属する当期純利益14億43百万円(前期比32.1%増、3億51百万円増)となりました。

 当連結会計年度における自己資本比率は86.8%(前期比2.5ポイント上昇)、自己資本利益率(ROE)は9.6%(前期比1.7ポイント上昇)となりました。引き続き自己資本比率については80%以上を維持するとともに、自己資本利益率(ROE)については改善するよう取組んでまいります。主要な事業部門別の概況は以下のとおりであります。なお、当社グループは単一セグメントであるため、セグメントごとに記載しておらず、事業部門別に区分して記載しております。

「建設機械部門」

 建設機械部門の売上高は、104億76百万円(前期比17.0%減、21億44百万円減)となりました。

「自動車関連部門」

 自動車関連部門の売上高は、1億42百万円(前期比13.8%増、17百万円増)となりました。

「産業機械部門」

 産業機械部門の売上高は、1億2百万円(前期比17.7%減、21百万円減)となりました。

「その他部門」

その他部門の売上高は、2億52百万円(前期比26.8%減、92百万円減)となりました。

②キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度における現金及び現金同等物の期末残高は51億50百万円となり、前連結会計年度末に比較して11億41百万円減少いたしました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 税金等調整前当期純利益18億17百万円、売上債権の減少7億90百万円、減価償却費4億6百万円等の資金の増加に対して、関係会社清算益6億67百万円、法人税等の支払額3億22百万円、その他2億29百万円、仕入債務の減少1億73百万円等の資金の減少により、営業活動によって得られた資金は16億64百万円となりました(前年同期比5億74百万円の収入増)。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 有価証券の償還19億円などの収入がありましたが、有価証券の取得32億円、有形固定資産の取得10億50百万円、投資有価証券の取得2億43百万円などの支出があったこと等により、投資活動に使用した資金は25億76百万円となりました(前年同期は4億22百万円の収入)。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 配当金の支払1億7百万円、長期借入金の返済1億2百万円等があったことから、財務活動に要した資金は2億14百万円となりました(前年同期比52百万円の支出減)。

 

③生産、受注及び販売の実績

 当社グループは単一セグメントであるため、生産、受注及び販売の実績については、セグメント情報に代えて事業部門ごとに記載しております。

 

a.生産実績

 当連結会計年度の生産実績を事業部門別に示すと、次のとおりであります。

事業部門の名称

当連結会計年度

(自 2023年5月1日

  至 2024年4月30日)

前年同期比(%)

建設機械(千円)

8,933,300

82.1

自動車関連(千円)

133,064

101.3

産業機械(千円)

85,393

80.4

その他(千円)

140,690

70.9

合計(千円)

9,292,448

82.1

 (注) 金額は販売価格によります。

 

b.受注実績

 当連結会計年度の受注実績を事業部門別に示すと、次のとおりであります。

事業部門の名称

当連結会計年度

(自 2023年5月1日

  至 2024年4月30日)

受注高

前年同期比(%)

受注残高

前年同期比(%)

建設機械(千円)

10,472,308

83.1

7

0.2

自動車関連(千円)

142,109

116.9

産業機械(千円)

102,244

82.7

その他(千円)

252,163

73.6

合計(千円)

10,968,826

83.2

7

0.2

 (注) 金額は販売価格によります。

 

c.販売実績

 当連結会計年度の販売実績を事業部門別に示すと、次のとおりであります。

事業部門の名称

当連結会計年度

(自 2023年5月1日

  至 2024年4月30日)

前年同期比(%)

建設機械(千円)

10,476,009

83.0

自動車関連(千円)

142,109

113.8

産業機械(千円)

102,244

82.3

その他(千円)

252,163

73.2

合計(千円)

10,972,526

83.0

 (注)1.金額は販売価格によります。

2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自 2022年5月1日

  至 2023年4月30日)

当連結会計年度

(自 2023年5月1日

  至 2024年4月30日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

㈱小松製作所

2,773,450

21.0

2,494,598

22.7

コマツ物流㈱

1,971,454

14.9

1,411,350

12.9

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。

 連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。

貸倒引当金

 売掛債権等の貸倒れに備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上しております。相手先の財政状態が悪化し、その支払能力が低下した場合には、引当金を積み増すことにより、損益にマイナスの影響を与える可能性があります。

繰延税金資産

 将来の収益力に基づく課税所得による回収可能性を十分に検討した上で、繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性が見込めないと判断した場合には、回収不能と見込まれる金額を見積り、評価性引当額を計上します。この計上により、損益に影響を与える可能性があります。

棚卸資産の評価減

 棚卸資産の市場需要に基づく将来の販売見込み及び正味売却価額から、棚卸資産が将来に獲得可能なキャッシュ・フローを見積り、必要な評価減を計上しております。実際の市場における需要又は正味売却価額が当社の見積りより悪化した場合には、追加の評価減が必要となる可能性があります。

②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

 当連結会計年度における経営成績等の概況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。

③キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

 当社グループは事業活動のための適切な資金確保、流動性の維持、並びに健全な財政状態を目指し、その財源として安定的な営業キャッシュ・フローの創出を最優先事項と考えております。当社グループは事業活動に必要な運転資金及び設備投資資金は、主に手元のキャッシュ、営業活動によるキャッシュ・フローおよび借入金で賄っており、また、健全な財政状態、営業活動によるキャッシュ・フローを生み出す能力により、将来必要な運転資金及び設備投資資金についても調達することが可能と考えております。

 当社グループの資金需要の主なものは、運転資金、設備投資、法人税等の支払い、借入金の返済等であります。

 

セグメント情報

(セグメント情報等)

【セグメント情報】

 当社グループは建設機械用ボルトの製造・販売並びにこれらの関連業務の単一セグメントであるため、記載を省略しております。

 

【関連情報】

前連結会計年度(自  2022年5月1日  至  2023年4月30日)

1.製品及びサービスごとの情報

(単位:千円)

 

建設機械

自動車関連

産業機械

その他

合計

外部顧客への売上高

12,620,136

124,846

124,200

344,697

13,213,880

 

2.地域ごとの情報

(1)売上高

本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。

 

(2)有形固定資産

本邦に所在している有形固定資産の金額が連結貸借対照表の有形固定資産の金額の90%を超えるため、記載を省略しております。

 

3.主要な顧客ごとの情報

(単位:千円)

顧客の名称又は氏名

売上高

関連する事業部門名

㈱小松製作所

2,773,450

建設機械用ボルト

コマツ物流㈱

1,971,454

建設機械用ボルト

 

 

当連結会計年度(自  2023年5月1日  至  2024年4月30日)

1.製品及びサービスごとの情報

(単位:千円)

 

建設機械

自動車関連

産業機械

その他

合計

外部顧客への売上高

10,476,009

142,109

102,244

252,163

10,972,526

 

2.地域ごとの情報

(1)売上高

本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。

 

(2)有形固定資産

本邦に所在している有形固定資産の金額が連結貸借対照表の有形固定資産の金額の90%を超えるため、記載を省略しております。

 

3.主要な顧客ごとの情報

(単位:千円)

顧客の名称又は氏名

売上高

関連する事業部門名

㈱小松製作所

2,494,598

建設機械用ボルト

コマツ物流㈱

1,411,350

建設機械用ボルト

 

【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】

 該当事項はありません。

 

【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】

 該当事項はありません。

 

【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】

 該当事項はありません。