2024年3月期有価証券報告書より
  • 社員数
    1,112名(単体) 1,967名(連結)
  • 平均年齢
    40.8歳(単体)
  • 平均勤続年数
    17.1年(単体)
  • 平均年収
    6,905,809円(単体)

従業員の状況

5【従業員の状況】

(1)連結会社の状況

 

2024年3月31日現在

地域の名称

従業員数

(人)

日本

1,422

(360)

アジア

404

(6)

北米

94

(0)

欧州

47

(5)

合計

1,967

(371)

(注)1.従業員数は就業人員(当社グループからグループ外への出向者を除き、グループ外から当社グループへの出向者を含んでおります。)であり、臨時雇用者数(パート社員、嘱託社員等を含みます。)は、年間の平均人員を( )内に外数で記載しております。

2.当社グループは複数の事業セグメントに跨って事業活動をおこなっている部門が多く、セグメント情報と関連付けた適切な従業員数を記載することが困難であるため、地域別の従業員数を記載しております。

(2)提出会社の状況

 

 

 

 

2024年3月31日現在

従業員数(人)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(円)

1,112

(322)

40.8

17.1

6,905,809

(注)1.従業員数は就業人員(当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含んでおります。)であり、臨時雇用者数(パート社員、嘱託社員等を含みます。)は、年間の平均人員を( )内に外数で記載しております。

なお、臨時雇用者を含む従業員(当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含んでおります。)は全て日本にて勤務しております。

2.平均年間給与は、賞与および基準外賃金を含んでおります。

(3)労働組合の状況

ヒラタユニオンが結成されており、2024年3月31日現在における組合員数は891人であります。なお、労使関係は円満に推移しております。

 

(4)管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異

① 提出会社

当事業年度

労働者の男女の賃金の差異についての

補足説明

管理職に占める女性労働者の割合(%)

 (注)1

男性労働者の育児休業取得率(%)

 (注)2

労働者の男女の賃金の差異(%)

(注)1

全労働者

正規雇用労働者

パート・有期労働者

6.1

48.6

53.8

77.0

42.2

<パート・有期労働者>

女性の5割以上がパート社員である一方、男性の7割以上が相対的に賃金の高い再雇用制度を利用した契約社員であることから、格差が生じていると考えられる

(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。

2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。

 

② 主要な連結子会社

 

当事業年度

補足説明

名称

管理職に占める女性労働者の割合

 (%)

(注)1

男性労働者の育児休業取得率

 (%)

(注)2

労働者の男女の賃金の差異(%)

(注)2

全労働者

正規雇用労働者

パート・有期労働者

タイヘイテクノス株式会社

(注)3

3.6

-

-

-

-

 

(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。

2.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律(平成27年法律第64号)の規定による公表義務の対象ではないため、記載を省略しております。

3.連結子会社のうち、常時雇用する労働者が101名以上の国内子会社を記載しております。

 

サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)

2【サステナビリティに関する考え方及び取組】

 

 当社は事業を通じて持続可能な社会の実現に寄与することを使命と認識しすべてのステークホルダーに対する社会的責任を果たしながら事業成長し続けるという両立視点を起点としたサステナビリティ基本方針を策定しておりますこの方針の下に、「気候変動への対応」、「持続可能な社会の構築」、「人を活かす」、「経営基盤の強化のテーマにおいてマテリアリティを特定し取組みを推進しております

 

<サステナビリティ基本方針>

 Hirataグループは、当社に関わるすべての人を幸福にし、持続可能な社会の構築に貢献することを目指しています。そのために、私たちは、創業の精神「綱領」に基づく、人間尊重の精神と地球環境に配慮した製品・サービスの提供を通じ、経営の透明性と健全性を確保しながら、事業成長と社会課題解決の両立に取組みます。

 

 2023年度からサステナビリティに関する取組みを本格稼働し、各マテリアリティにおける2030年目標達成に向け取組んでまいります。
 サステナビリティに関わる活動については、ESG全般の取組みについての外部評価機関「EcoVadis」や国際的な環境非営利団体(NGO)である「CDP」による定期的な評価を受けることで、進捗の客観的評価を確認しております。

なお、EcoVadisによる2024年サステナビリティ調査において、「ブロンズ」評価(総合得点:57点)を獲得しました。

 

(1)サステナビリティ

 

①ガバナンス

当社はサステナビリティ基本方針に基づき、気候変動を含むサステナビリティ経営を推進するために、サステナビリティ推進委員会を設置しております。代表取締役社長が委員長を務め、適宜社外取締役や外部有識者の意見も取り入れるとともに、委員会の下にワーキンググループ(以下、WG)を立ち上げ、当社グループのサステナビリティ活動の推進を図っております。サステナビリティ推進委員会は当社のサステナビリティに関する目標・方針の策定および課題についての審議、活動に対する進捗状況の確認をおこない、マテリアリティの取組み推進は、2023年度の取締役会重点テーマの一つとして取締役会の監督を受けております。事務局は経営企画部が担当し、原則、年に2回以上開催します。2023年度はサステナビリティ推進委員会の初年度のため年に4回開催し、2024年度も年に4回開催予定です。

 

<サステナビリティ推進委員会体制>

(注)2023年度時点の体制図

 

<当社のサステナビリティに関する主な議論>

取締役会

2022年2月 マテリアリティ特定

2022年4月 サステナビリティ基本方針決議

2022年10月 人権方針決議

 2023年6月 サステナビリティ推進におけるHirataグループの目指す姿・目標決議

2023年7月 国連グローバル・コンパクト賛同表明について

2023年8月 第二回サステナビリティ推進委員会報告

2023年11月 第三回サステナビリティ推進委員会報告

2023年12月 Hirataグループ行動規範策定

2024年2月 第四回サステナビリティ推進委員会報告

2024年5月 第五回サステナビリティ推進委員会報告

経営会議

2022年11月 TCFD賛同表明について

2023年10月 行動規範等の改正について

サステナビリティ推進委員会

2023年4月 各マテリアリティの活動計画、サステナビリティ推進規程の新設

2023年7月 各WG活動の進捗報告

2023年10月 各WG活動の進捗報告、2030年目標決議

2024年1月 各WG目標決議および一部改正、来年度の計画と予算決議

2024年4月 各WG活動の進捗報告

 

②戦略

 中期経営計画においては、「ESG経営の取組み強化」を基本方針の一つとして掲げています。4テーマ・10項目から成るマテリアリティに対して、サステナビリティ推進委員会が主導して目標および指標を設定し、進捗を確認してまいります。

 

<マテリアリティ>

 

 中長期的には、2030年において当社グループでサステナビリティへの取組みが定着し、事業課題と社会課題解決の両立という経営が成り立っていること、2050年にはサプライチェーン全体を巻き込んだサステナビリティ推進により、当社に関わるすべての人の幸福と持続可能な社会の構築に貢献していることを目指す姿としております。

 

 また、2015年のパリ協定採択を機に気候変動問題に関する世界的な関心が急速に高まる中、綱領において「社会の発展に寄与すること」を使命とする当社は、2016年に環境方針を改定し、CO2排出量削減や環境負荷低減に貢献する商品の普及を通じた社会の発展と、気候変動問題をはじめとする環境問題解決の両立を目指しています。

 2022年に「気候変動関連財務情報開示タスクフォース」(Task Force on Climate-related Financial Disclosures:TCFD提言)に賛同を表明しました。気候変動が経営にもたらす「リスク」「機会」について特定・分析・評価するとともに、株主・投資家をはじめとするステークホルダーの皆さまとのエンゲージメント(建設的な対話)に資する情報開示の充実に取組んでいます。

 当社グループでは、シナリオ分析を通じ、IEAなどの科学的な情報に基づく1.5℃/4℃シナリオにおける2030年、2050年での当社グループとお客さまの業界への変化を把握し、気候変動リスク・機会を分析しました。

 分析の結果、1.5℃上昇の将来社会像を踏まえ、当社グループでは省エネ製品の需要増加によるビジネス機会が大きくなる一方で、4℃では物理的リスクの影響が大きくなると認識しています。
 これらの分析結果を踏まえ、当社グループは認識したリスクに対処しながら機会を最大化するための取り組みを実現性の高いものから順次検証し、経営戦略への反映・統合を推進していきます。

気候変動への対応については、以下をご参照ください。

https://www.hirata.co.jp/sustainability/esg/climate

 

CO2排出量削減への対応

 当社は、2050年サプライチェーンも含めた事業全体でのカーボンニュートラルを目標としております。その目標を達成すべく、2023年1月にサステナビリティ推進委員会にてScope1,2についての目標を設定しました。目標につきましては、「④指標および目標」に記載しております。

 また、サプライチェーンも含めたカーボンニュートラルを達成すべく、Scope3の現状把握にも注力しております。当社では15のカテゴリのうち大部分を占めるカテゴリ1(購入した製品サービス)、カテゴリ11(販売した製品の使用)を最優先(注)とし、WG活動の中で排出量の把握、削減目標策定などを検討してまいります。

(注)概算で算出したデータに基づく優先順位を設定しております。

 

③リスク管理

 当社グループでは、サステナビリティ推進委員会が中長期の気候変動に関するリスク・機会の識別・評価、管理をおこないます。シナリオ分析において、関連するパラメータを抽出してリスク・機会を識別し、定期的に評価を実施します。また、各リスク・機会の財務的インパクトを定量的に評価することで、リスク・機会の管理をおこないます。

 さらに、全社的なリスク管理体制を統括するリスク管理委員会では、社内外の要因により、当社グループの事業目標の達成または持続的な経営に影響する可能性がある事象に対処するため、サステナビリティ関連リスクを含む全社的なリスクについて包括的な評価を行い、その対応計画を承認するとともに、定期的なモニタリングをおこなっております。

 なお、全社的なリスク管理の概要につきましては、「第4 提出会社の状況 4.コーポレート・ガバナンスの状況等 (1)コーポレート・ガバナンスの概要 ③ 企業統治に関するその他の事項」に記載しております。

 

④指標及び目標

 サステナビリティ推進委員会において、マテリアリティに対する指標および目標を決議しております。

 

<マテリアリティ、目標・KPI>

テーマ

マテリアリティ(重要課題)

主な取組み

2030年目標・主なKPI(注)

気候変動への対応

①自社およびサプライチェーン上の環境負荷低減

・環境負荷の低減

・温室効果ガス排出量の削減

・資源循環社会の推進

・カーボンニュートラル達成(Scope1,2)

・水使用量を実質生産高比1%/年以上の削減

②製品・サービスによるカーボンニュートラルへの貢献

・カーボンニュートラル市場の拡大

・エコ電動シリーズにおける売上拡大

持続可能な社会の構築

③社会変化に伴う新たな顧客ニーズの創出

・社会変化に伴う新たな顧客ニーズの探索や改良の取組み

・バッテリーおよび燃料電池関連での売上拡大

・半導体関連の売上拡大

④デジタル化の進展への対応

・デジタル化の進展への対応

・スマート社会に向けた基盤の整備

・基幹システム入替による業務の効率化(30%削減)

・一人当たりの年間業務時間3%削減

人を活かす

⑤人材確保・育成

・人材確保・育成

・DE&I(ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン)

・エンゲージしている人の割合20%

・女性従業員に占める管理職比率を男性従業員に占める管理職比率と同等にする

・障がい者雇用率 法定雇用率+0.3%

⑥多様で安全安心な職場づくり

・ワークライフバランスの向上

・安心して働ける安全な職場づくり

・健康経営の取組み強化(ホワイト500の取得)

・労働災害度数率0.4以下

経営基盤の強化

⑦製品安全・品質の向上

・製品安全・品質の向上

顧客満足度調査にて

・回答回収率90%以上

・調査結果の加重平均4.5点以上

・製品による重大事故発生0件の継続

⑧サプライチェーンマネジメント

・サプライチェーンマネジメント

・人権尊重

・CSR調達アンケート3.7点未満のサプライヤー数ゼロ(取引額上位90%)

⑨コーポレート・ガバナンスの強化

・ステークホルダーエンゲージメント

・コーポレート・ガバナンスの強化

・重大な法令違反件数ゼロ

・コンプライアンス重点項目に対する違反件数ゼロ

⑩リスクマネジメント

・公正な取引に向けたコンプライアンス遵守

・リスクマネジメント

・財務資本の健全性の維持

(注)本書提出日(2024年6月26日)時点では、平田機工単体を対象としております。今後は連結子会社も含めた目標・KPIの検討をおこなう予定です。

 

(2)人的資本

①戦略

<人材育成方針>

 当社では、会社が目指す姿として策定したスローガン「人技幸献」のもと、主体的に学び、一丸となって挑戦し続ける人材の育成を目指しています。

 具体的には、従業員一人ひとりが自身の専門性や個性を最大限に活かして挑戦できるよう、経験やスキルに応じた階層別研修や技術専門研修を実施しています。

 今後は、長期的な視点で当社の成長に必要な人材育成を目指し、多様な人材のキャリアを支援する研修プログラムや人事異動の活性化や適正な評価の推進などにより、高い技術力・専門性を持った人材に加え、グローバル人材、マネジメント人材の持続的な育成を推進してまいります。また、自己啓発支援制度の充実により、従業員一人ひとりが自己の夢や目標に向かって、自己の人格や能力を高め、自身の可能性へ挑戦し続ける環境・風土の醸成に、積極的に取組んでいきます。

 

<社内環境整備方針>

当社では、多様なキャリア・社会的背景(性別、年齢、国籍、障がいの有無、ライフスタイル等)を持つ従業員が、仕事を通じて成長を実感し、やりがいや誇りを持って働き、幸せを感じられるような環境づくりを目指しています。

 また、従業員の主体的なキャリア形成支援に向けた、ジョブローテーションの活性化推進、従業員が働きがいややりがいを実感できる評価・報酬制度の構築、健康経営を目指した取組みとして、時間外労働の削減等を通じたワークライフバランスの実現や、健康管理センターの体制強化など、多角的な環境づくりに取組んでまいります。

 

従業員エンゲージメントの向上

 上記社内環境整備方針を実現するためには、現状や課題を把握する必要があり、客観的なデータを取得するため、「従業員エンゲージメント調査」を毎年実施しております。2023年度は、約1,100名の従業員を対象に調査を実施し、86%の従業員から回答を得ました。

 今後、全社的な課題・各組織の課題を把握し改善していくことで、従業員一人ひとりが成長を実感し、やりがいや誇りを持って働ける風土や環境づくりを目指してまいります。

 

ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン(DE&I)

 当社は、挑戦する一人ひとりが、「個性」を認められ、互いに尊重しあい、成長を実感し、人生が輝くような企業集団を目指し、DE&I推進の取組みを強化しております。2030年に向けては、ジェンダーおよび障がいのある社員に関する目標を設定し、各種施策に取組んでおります。

 特にジェンダーに関する施策は、各種研修の実施、女性従業員の交流の場作りに加え、男性従業員の育児への参加を推奨する取組みなど、推進を強化してまいります。

 

②指標及び目標

 当社は上記「①戦略」において記載した、人材育成方針および環境整備方針について、次の指標を掲げており、目標・実績は以下のとおりです。

指標

目標(2030年)

実績(2023年)

エンゲージしている人の割合

(心理的に「当事者意識」を持ちパフォーマンスと革新を推進し、組織を前進させている人の割合。)

20%

4%

女性従業員に占める管理職の割合

男性従業員に占める管理職の割合と同等

女性 5.7%

男性 20.4%

 

(参考:女性管理職比率 6.1%)

障がい者雇用率(注)2

法定雇用率+0.3%

1.47%

(注)1.いずれも提出会社における目標および実績数値です。

2.障がい者雇用率の実績は、「障害者雇用状況報告書」の最新値(2024年6月1日現在)で示しております。

 

(3)人権尊重の取組

 当社グループは、自国および事業をおこなう国・地域に適用される法令を遵守し、国連「ビジネスと人権に関する指導原則」のほか、人権尊重に関する国際規範等を支持、尊重します。

<人権方針>

1.強制労働の禁止

 私たちは、強制労働を行わず、労働者が雇用を自ら終了する権利を守ります。また、人身売買を含む、いかなる形態の現代奴隷も許容しません。

2.児童労働の禁止

 私たちは、最低就業年齢に満たない児童が働くことを認めません。また、18歳未満の若年労働者を健康や安全が損なわれる可能性のある危険業務に従事させません。

3.労働時間への配慮

 私たちは、従業員の働く国・地域での法令を遵守したうえで、国際的な基準を尊重し、労働時間・休日・休暇を適切に管理します。

4.適切な賃金と手当

 私たちは、各国・地域の最低賃金、時間外労働賃金、法定給付を含む従業員の報酬に関するすべての法令を遵守します。

5.非人道的な扱いの禁止

 私たちは、従業員の人権を尊重し、従業員に対する精神的・肉体的な虐待、ハラスメントなどの非人道的な扱いならびにそのような可能性のある行為の発生を防止し、発生した場合には迅速に適切な対応をとります。

6.差別の禁止

 私たちは、人種、肌の色、年齢、性別、性的指向、性自認、民族、国籍、障がいの有無、妊娠、宗教、政党・政治的見解、組合員であるかどうか、軍役経験の有無、保護された遺伝情報、結婚歴の有無、疾病の有無などにもとづく、あらゆる差別を禁止します。

7.結社の自由と団体交渉権

 私たちは、各国・地域の法令を遵守したうえで、労働環境や賃金水準などの労使間協議を実現する手段として、従業員の結社の自由と団体交渉権を尊重します。

8.労働安全衛生

 私たちは、従業員の働く国・地域での法令を遵守したうえで、国際的な基準を尊重し、従業員の業務に伴うケガや心身の病気を最小限に抑え、安全で衛生的な作業環境を整えます。

 

①ガバナンス

 2023年度より、人権尊重のための体制づくりとして、熊本(および東京オフィス)、関東、関西の3拠点にそれぞれ人権啓発推進責任者、人権啓発推進担当者を選任し人権啓発推進体制を構築しました。また、サステナビリティ推進委員会にて「人権尊重WG」を設立し、当社グループおよびサプライチェーンでのより一層の取組強化に注力いたします。

<人権尊重推進体制>

 

②戦略

 当社グループは、サステナビリティ基本方針に基づき、事業に関わるすべての人の基本的人権を尊重するために、2022年度にグローバルで実践する人権方針を制定しました。人権方針は、取締役会決議を経て定め、当社グループのすべての役員・従業員に適用します。また、人権方針に基づく人権尊重の取組みについては、JEITA「責任ある企業行動ガイドライン」などを参考に、人権尊重に向けた「人権方針」ガイドラインを制定し、サプライヤーさまを含むすべてのビジネスパートナーの皆さまにも賛同と実践をお願いしています。

 当社グループは、グローバルに事業を展開しており、国内外のステークホルダーの人権に配慮した事業活動が重要であると認識しており、人権デュー・ディリジェンスによる人権リスクの把握、予防・軽減をおこなってまいります。

 

③リスク管理

 2023年度は平田機工株式会社を対象とした「人権アセスメント」の実施をおこないました。当社の人権アセスメントは、強制労働の禁止、児童労働の禁止、労働時間への配慮、適切な賃金、非人道的な扱いの禁止、差別の禁止、従業員の団結権、安全・健康な労働環境をアセスメント項目としております。アセスメントの結果、「人権に関する教育の定期的な実施」と「移民労働者を含むすべての従業員に対する差別禁止教育の実施」が不十分と評価されました。

 本結果に対する是正措置として、2024年3月に全従業員に「人権方針」ガイドラインの理解度テストを実施しております。

 今後は人権アセスメントの対象を連結子会社やサプライヤーさまに拡大する予定です。なお、当社における人権アセスメントは隔年で実施する予定です。

 

人権相談窓口

 各拠点の人権啓発推進担当者は社内での人権相談窓口も兼ねており、すべての従業員が人権に関する相談を気軽におこなえる風土づくりに努めています。それぞれの通報窓口は「改正公益通報者保護法」に準拠した体制を整備し、通報情報者の守秘義務や通報を理由とする不利益な取扱いの禁止を定めています。