2026年3月期有価証券報告書より

リスク

3【事業等のリスク】

[リスク管理の方針・概要]

 当社グループは、全てのステークホルダーのご期待に応えるため、また企業としての社会的責任に応えるため、事業活動に関わる種々のリスクを的確に把握し、適時かつ適切に対応することで経営への影響を低減することが肝要と考えております。

 なお、リスク管理の概要につきましては、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1)コーポレート・ガバナンスの概要 ③ 企業統治に関するその他の事項」に記載しております。

 

[主要なリスク]

 本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響をおよぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

 また、文中における将来に関する事項の記載は、本書提出日(2026年6月23日)現在において当社グループが判断したものです。

(1)情報管理に係るリスク

(リスクの内容)

 強力なマルウェア(コンピュータウィルス等)の侵入や外部からのサイバー攻撃等によって、情報漏洩・ランサムウェア等による情報セキュリティインシデントが起こる可能性を完全に排除することはできません。万が一、当該リスクが顕在化し、システムや工場設備に被害が生じた場合、企業イメージの悪化や生産の遅延等により、当社グループの業績および財務状態に影響をおよぼす可能性があります。

(体制・取組)

 当社は、高度化する情報セキュリティの脅威に対応するため、クラウド環境・ネットワークを含む社内情報システムへの不正アクセスを防止するシステムの導入、情報セキュリティ基本方針、社内規程や対応マニュアルの整備、当社グループの役員や従業員への教育、サイバー攻撃を想定した訓練、およびマルウェア感染対策の強化等を実施しています。万が一、マルウェア感染等の情報セキュリティインシデントが発生した場合においても、迅速かつ適切に対応できる体制を整備しています。

 また、当社では、情報セキュリティ統括責任者を委員長とする情報セキュリティ委員会にて情報セキュリティ管理を推進する体制を構築し、定期的なアセスメントを通して、情報セキュリティ管理レベルの維持・向上に努めています。

 

(2)製品の安全・品質に関するリスク

(リスクの内容)

 当社設備に欠陥が発生し、顧客に損害を与えた場合、損害賠償責任を追及される可能性があります。その結果、訴訟等を提起される可能性があり、多額の費用負担の発生および企業イメージの悪化により、当社グループの業績および財務状態に影響をおよぼす可能性があります。

(体制・取組)

 当社は、国際標準化機構(ISO)が定める品質管理基準に基づいて自動省力機器の生産をおこなっており、当該設備を使用する作業者の安全面についても、ハード・ソフトの両面における配慮に努めております。

 また、前記の取組みの他、製品の納入先の国や地域が定めるCEマーキング、UL508A等の安全関連の基準を満たす設備を納入するとともに、社員や顧客に対しても安全面にも十分配慮した操作やメンテナンス方法の説明をおこなうことで、事故の発生を未然に防止する取組みをおこなっております。

 なお、当社グループは企業総合賠償責任保険に加入しておりますが、事故の内容等によっては賠償額を十分に補填できない可能性があります。

 

(3)海外での事業活動に係るリスク

(リスクの内容)

 当社グループは、海外において事業展開を推進しております。そのため、現地国の政治動向の急激な変化、地政学的要因、予想しない法規制の変更、テロ・紛争、感染症等による社会的混乱等の影響を受ける可能性があり、その結果、当社グループの業績および財務状態に影響をおよぼす可能性があります。

(体制・取組)

 当社グループでは、定期的に、また必要に応じて当社と国内外の子会社との間で情報交換をおこない、周辺環境の変化等についても積極的に情報の共有を図り、問題の早期把握と対応に注力しております。

 

 

(4)市場環境等の変化に係るリスク

(リスクの内容)

 当社グループは、EV(電気自動車)をはじめとする自動車関連・半導体関連・その他自動省力機器等多分野にわたる製品の生産企業から生産システムを受注しております。そのため、国内外の経済動向の変化、顧客製品のライフサイクルが下降トレンドに入ること等によって、これら顧客の設備投資状況に変化が生じた場合、当社グループの業績および財務状態に影響をおよぼす可能性があります。

 また、原材料の供給不足による生産計画の遅延、資源価格や原材料価格の上昇、人材不足による労務コスト上昇等が発生した場合、当社グループの業績および財務状態に影響をおよぼす可能性があります。

 当社の技術力は顧客から高い信頼を得ておりますが、予想を超える急激な技術革新に適切に対応できないような事態が発生した場合、受注が確保できないおそれがあり当社グループの業績および財務状態に影響をおよぼす可能性があります。

(体制・取組)

 当社グループでは、これらのリスクへの対策として、あるひとつの事業分野が好調であっても、その事業のみに資本を集中させることを避け、複数の事業を並行して推進することによって、特定の事業分野における製品のライフサイクルの循環等による経営への影響を低減させております。

 また、当社グループでは、知財マインドを向上させ技術革新を図るための施策として、各種知財教育や各種報奨制度を設けております。各種報奨制度では、出願・登録時での報奨や優良発明に対する報奨、ライセンス収入時における報奨等によって技術者の発明に対するモチベーションを高め、顧客ニーズに見合った付加価値のある製品の開発をおこない、他社との競争に勝ち抜く体質の強化を進めております。

 

(5)災害等に係るリスク

(リスクの内容)

 それぞれの事業拠点において大規模な災害等が発生した場合には、工場設備や情報機器の損壊、電力・水道等インフラの停止、物流網の寸断等により事業活動の停止を余儀なくされる可能性があり、その場合、当社グループの業績および財務状態に影響をおよぼす可能性があります。

(体制・取組)

 当社では、予期せぬ災害や大規模な事故発生等の問題が事業の継続を危うくするような事態を避けるために、事前に想定されるリスクを抽出し、そのリスクの防止、防衛、低減を図るとともに、発生時における迅速な事業復旧を目的としたBCP(事業継続計画)を整備しております。

 BCP方針に基づき、平常時には、各種訓練や点検、教育等を定期的に実施することで各々の取組みの有効性を確認しており、状況に合わせて適時マニュアル等を改訂する体制を構築しております。

 

(6)人的資本リスク

(リスクの内容)

 採用環境の悪化や労働人口の減少等により、必要な人材の確保および育成が計画どおりに進まない場合、当社グループの技術力および競争力の維持、向上が困難となる可能性があります。その結果、当社グループの業績および財政状態に影響をおよぼす可能性があります。

(体制・取組)

 当社では、人材育成方針および社内環境整備方針に基づき、多様な人材の活躍と成長の促進ならびに従業員のウェルビーイングの向上を目指しています。具体的には、ダイバーシティの推進や女性活躍支援、インターンシップの実施等による採用強化に加え、階層別やテーマ別教育の充実化や、従業員エンゲージメント調査の結果を踏まえた改善施策の実施など、各種取組みを推進しています。

 

 

配当政策

3【配当政策】

当社は、株主への機動的な利益還元を可能とするため、会社法第459条第1項各号に基づき、取締役会の決議をもって剰余金の配当などを決定することができる旨を、定款に定めております。

当社は、株主に対する利益還元を経営上の最重要課題の一つと考え、財務体質の強化を図りつつ、連結業績や今後の事業展開などを勘案しながら、連結配当性向35%を目安とし、安定的・継続的におこなうように努めています。

当社は、定款に「期末配当の基準日は、毎年3月31日とする」旨、「中間配当の基準日は、毎年9月30日とする」旨、また「前2項のほか、基準日を定めて剰余金を配当することができる」旨を定めておりますが、受注生産形態のために中間期の業績と事業年度の業績の関係性が低いため、原則として年1回期末配当をおこなうことを基本方針としております。なお、期末配当については取締役会の決議をもって行うこととしております。

当期の配当につきましては、上記基本方針ならびに当社を取り巻く経営環境を総合的に勘案し、1株当たり70円とさせていただきます。なお、当社は2025年4月1日付で1株につき3株の割合で株式分割を行っています。当事業年度の1株あたり配当金については、当該株式分割後の金額を記載しています。

内部留保資金につきましては、今後の経営環境の変化に対応すべく、また、成長市場でのビジネス拡大、量産製品の研究開発、機動的なM&Aをはじめとする成長資金として有効投資してまいります。

 

なお、当事業年度に係る剰余金の配当は以下のとおりであります。

決議年月日

配当金の総額

(千円)

1株当たり配当額

(円)

2026年5月14日

取締役会決議

2,164,087

70.00