ストーリー・沿革
サマリ
三井海洋開発は、海洋油田で石油・ガスを生産するFPSOの世界的企業です。FEEDからEPCI、チャーター、O&Mまでを一貫して提供します。超大水深域での建造・操業経験と、長期契約による安定収益が強みです。操業で得たLessons Learnedやデータを設計へ還元し、安全性と稼働率を高めています。今後はFPSOの脱炭素化に加え、デジタル・ソリューションや代替エネルギーへ領域を広げます。
過去
現在
未来
目指す経営指標
・2026年度に調整後EBITDA450百万米ドル
・中期経営計画2024-2026でフリート稼働率を継続的にモニタリング
・中期経営計画2024-2026でGHG排出量、人的資本、従業員エンゲージメントを継続的にモニタリング
トップメッセージの要約
Lessons Learned
アーリーコラボレーション
現状維持ではなく、成長
人材こそが最も重要な競争力の源泉
用語解説
「Floating Production, Storage and Offloading system」の略称です。海洋油田やガス田の上で石油・ガスを生産し、原油を船体内に貯蔵して、輸送タンカーへ積み出す浮体式設備です。三井海洋開発の中核事業であり、長い案件では20年以上にわたり洋上で稼働します。
■FEED
「Front End Engineering Design」の略称で、FPSOの基本設計を行う工程です。海象条件や顧客の開発方針を踏まえて設備の仕様を決め、必要な費用も見積もります。本格的な設計や建造へ進む前に、プロジェクトの不確実性を減らす役割があります。
■EPCI
「Engineering、Procurement、Construction、Installation」の略称です。FPSOの設計、機器や資材の調達、建造、海上への据付までを一貫して管理する事業を指します。三井海洋開発は自社工場を持たず、世界各地の造船所や業者を組み合わせてプロジェクトを進めます。
■O&M
「Operation & Maintenance」の略称です。三井海洋開発の従業員などがFPSOに乗船し、石油・ガスの生産業務、設備の保守点検、操業管理を行うサービスです。長期間の操業から得られた知見は、次のFPSOの設計や建造にも活用されます。
■チャーター
三井海洋開発の関連会社がFPSOを保有し、顧客に設備のリースとO&Mを組み合わせて提供する事業です。契約期間が長く、基本的に途中で解約できない契約となるため、石油価格の変動を受けにくい安定収益につながります。
■ファブレス体制
自社で工場や造船所を所有せず、設計やプロジェクト・マネジメントに特化する事業体制です。案件ごとに適した造船所や業者を世界中から選べるため、価格競争力と環境変化への柔軟な対応力を保ちやすくなります。
■Lessons Learned
過去のプロジェクトや操業で得られた教訓を、組織全体の知識として蓄積・共有する仕組みです。成功事例だけでなく、費用超過や現場で発生した問題も次の案件へ反映し、品質や安全性、プロジェクト遂行力の向上につなげます。
■アーリーコラボレーション
FPSOの正式な発注より前の段階から、顧客と共同で計画を進める取組みです。造船所の建造枠の確保や、納入に時間がかかる機器の発注を早めることで、FPSOの完成と石油・ガスの生産開始を前倒しできます。
■アセット・インテグリティ
FPSOの設備や構造物を、安全かつ正常な状態に保ち続けるための管理活動です。点検、保守、修繕、故障予知などを通じて事故や停止を防ぎ、長期間にわたる高い稼働率を支えます。
■デジタルツイン
実際のFPSOや設備の状態を、操業データを使ってデジタル空間に再現する技術です。設備の動きを分析し、異常の早期発見や運転条件の最適化、故障予知に活用します。
■ガスタービン・コンバインドサイクル発電
ガスタービンで発電した際の排熱を再利用し、蒸気タービンでも発電する仕組みです。同じ燃料からより多くの電力を生み出せるため、FPSOの燃料消費とGHG排出量の削減に役立ちます。
■CCS
「Carbon Capture and Storage」の略称です。設備から排出される二酸化炭素を回収し、地下などへ貯留する技術です。三井海洋開発は、FPSOの脱炭素化や新たなフローティング・ソリューションへの展開を見据えて開発を進めています。
■ブルーアンモニアFPSO
天然ガスなどからアンモニアを洋上で生産し、その過程で発生する二酸化炭素を回収・貯留する構想を取り入れた浮体式設備です。三井海洋開発がFPSOで培った設計・建造技術を、代替エネルギー分野へ展開する取組みです。
■i-TLP™2
三井海洋開発が開発を進める浮体式洋上風力発電システムです。海に浮かべた構造物を緊張係留することで揺れを抑え、深い海域でも風力発電設備を安定して設置することを目指しています。
■FSIU
「Floating Storage and Injection Unit」の略称で、二酸化炭素などを洋上で一時的に貯蔵し、海底下へ圧入するための浮体式設備です。FPSOで培った貯蔵、係留、洋上操業の技術をCCS分野へ応用する構想です。
■Shape Digital社
三井海洋開発グループで、AIやデータ分析を活用したデジタル・ソリューションを提供する会社です。FPSOの故障予知、操業の最適化、安全性の評価などで培った技術を、グループ外の企業にも展開しています。
■プレソルト層
海底の厚い岩塩層より下に存在する石油・天然ガスの埋蔵層です。特にブラジル沖で大規模な油田が確認されています。水深が深く開発難度も高いため、大型FPSOと高度な係留・操業技術が必要になります。
■フローティング・ソリューション
海に浮かぶ構造物を活用して、エネルギーの生産、貯蔵、供給などを行う解決策の総称です。三井海洋開発はFPSOで蓄積した技術を、浮体式洋上風力、代替エネルギー、二酸化炭素の貯蔵・圧入などへ広げようとしています。
沿革
2 【沿革】
当社は、1968年12月に三井造船株式会社(現 株式会社三井E&S。以下同じ。)及び三井物産株式会社の出資により設立された三井海洋開発株式会社(以下「旧 三井海洋開発株式会社」という。)を前身としております。旧 三井海洋開発株式会社は、海洋開発関連船舶や各種の海洋構造物及び海洋関連工事の企画・設計・建造・施工、並びにこれらに関する技術の提供及びコンサルティング等を事業としておりました。当社は1987年6月、旧 三井海洋開発株式会社の子会社として地中レーダー等による地質の調査及びコンサルティング等を目的に設立されましたが(設立時の商号 モデック・テクニカル・サービス株式会社)、親会社が解散することをうけて、1988年12月に商号を株式会社モデックに変更し、その事業を継承いたしました。また、これに伴い当社の全株式は旧 三井海洋開発株式会社の株主であった三井造船株式会社及び三井物産株式会社に折半にて引継がれました。当社の設立及び事業継承の経過、並びに当社グループのその後の沿革は、以下のとおりであります。
関係会社
4 【関係会社の状況】
(注)1 上記は2025年12月31日現在の状況であります。また、「議決権の所有又は被所有割合」の( )内は、間接所有割合を内書きで表示しております。
2 特定子会社であります。
3 債務超過会社であり、2025年12月末時点の債務超過額はMODEC SERVICOS DE PETROLEO DO BRASIL LTDA.が173,319千米ドル、GAS OPPORTUNITY MV20 B.V.が74,809千米ドルであります。
4 MODEC INTERNATIONAL, INC.は、2025年11月3日にMODEC AMERICA, INC.へ社名を変更し、同年12月31日にSOFEC, INC.を吸収合併しております。
5 株式給付信託制度において設定した信託は、IFRSでは子会社として連結対象でありますが、上記の連結子会社には含めておりません。