2026.06.02更新

ストーリー・沿革

価値創造に関する情報ソースがAIによって要約されています。 情報ソース: HDS REPORT 2025

サマリ

波動歯車装置ハーモニックドライブ®を核に、減速機からメカトロニクス製品までを統合した「トータル・モーション・コントロール」を追求する会社。小型・軽量でバックラッシがない高精度を武器に、産業用ロボット、半導体製造装置、医療機器、航空宇宙へ広く入り込む。次の成長はフィジカルAIを見据え、一体型アクチュエータを“定着させる製品”として磨き、挑戦文化と全社コスト革新で収益体質も鍛える。

目指す経営指標

・2026年度:売上高900億円
・2026年度:営業利益率15〜20%
・2026年度:EBITDAマージン25〜30%
・2026年度:ROE10%以上
・2026年度:ROIC10%以上
・2026年度:自己資本比率70%以上
・2026年度:配当性向30%以上
・2024〜2026年度累計:設備投資90億円、研究開発費130億円

用語解説

■ハーモニックドライブ®(波動歯車装置)
金属の「たわみ」を利用した独自構造の精密減速機です。部品点数が少なく小型・軽量にでき、歯車の“遊び”(バックラッシ)がほぼないため、高精度な位置決めや位置の再現性に強みがあります。

■トータル・モーション・コントロール
HDSが掲げる考え方で、減速機だけでなく、モータ/センサ/ドライバ/コントローラなど複数の要素を組み合わせて「狙い通りに動かす」制御全体を提供していく、という方向性を指します。

■ウェーブ・ジェネレータ/フレクスプライン/サーキュラ・スプライン
ハーモニックドライブ®を構成する主要部品(仕組みの中核)です。ウェーブ・ジェネレータがフレクスプライン(柔らかい歯車)を楕円状にたわませ、サーキュラ・スプライン(剛性の高い歯車)とかみ合うことで、独自の減速原理が成り立ちます。

■バックラッシ
歯車同士のかみ合い部分に生じる“すき間(遊び)”のことです。バックラッシが小さいほど、狙った角度にピタッと止めやすく、位置決め精度が上がります。HDSは「バックラッシがない」点を強みとして説明しています。

■フィジカルAI
生成AIなどの「考えるAI」を、ロボットのような“身体を動かすもの”に落とし込み、現実世界で自律的に動けるようにする領域を指して使われています。HDSは、この分野の需要拡大を見極めつつ、基盤技術を深める方針を述べています。

■一体型アクチュエータ
減速機・モータ・センサに加え、ドライバまでを「一体化」した駆動ユニットです。外部ドライバを長い配線でつなぐ従来方式は移動体ロボット(フィジカルAIのような用途)に不向きなため、よりコンパクトで高機能な構成として開発を進める、とされています。

■デファクトスタンダード
「事実上の標準」という意味です。公式な規格で決まっていなくても、多くの企業・製品で広く使われ、結果として“標準扱い”になる状態を指します。HDSは一体型アクチュエータを、将来的にフィジカルAI制御のデファクトスタンダードにしたいと述べています。

■QCDS+Speed(QCDS+スピード)
HDSが重視する顧客価値の指標で、Q(品質)、C(価格)、D(納期)、S(サービス)に加えて、もう1つのSとしてSpeed(対応スピード)を特に改善対象として掲げています。

■全社コスト革新プロジェクト
単なる年率1〜2%のコスト削減の延長ではなく、「モノづくりの在り方そのものを問い直す」改革活動として位置づけられています。既存製品をベースに機能・仕様の最適化を進め、付加価値を守りながら収益性を高める取り組みも含む、と説明されています。

■HDS協力会
調達・供給面で重要な、サプライヤーとの連携基盤(協働の枠組み)として登場します。需要変動への対応力を高めるうえで、サプライヤーとの協働や供給体制の強化が必要だ、という文脈で語られています。

■開発購買
調達部門が「買う」だけでなく、サプライヤーに技術・生産支援も行いながら、開発段階から一体で進める購買の考え方として使われています。

■“脳力”を解き放つ(中期経営計画スローガン)
HDSが中期経営計画の合言葉として使う独自表現で、従業員一人ひとりの力(知恵・発想・能力)を引き出し、価値創造や変革につなげるという意図で用いられています。
2026年3月期有価証券報告書より

沿革

2 【沿革】

当社(旧会社と同一商号である株式会社ハーモニック・ドライブ・システムズとして1989年2月23日設立。額面50,000円)は、旧会社(1970年10月27日に株式会社ハーモニック・ドライブ・システムズの商号で設立された、営業の実質上の存続会社。額面50円)の100%子会社として設立されました。旧会社の営業の全部(一部の資産を除く)が当社に1989年3月15日付をもって譲渡され、以降当社が旧会社の営業の活動を全面的に継承し、今日に至っております。設立時及び営業譲受け時の当社の役員全員は、旧会社の役職と同一の役職で就任しております。なお、旧会社は1989年4月20日に株式会社光電製作所により吸収合併され、解散しております。

従いまして、以下の記載につきましては、別段の記載がない限り、営業譲受け日の前日(1989年3月14日)までの事項は、営業の実質上の存続会社たる旧会社について記載しております。また、当社の当時の従業員全員は旧会社から同一の職位で当社に移籍しておりますので、従業員の勤続年数は、旧会社における勤続年数を通算して記載しております。

事業年度の回次につきましては、旧会社としての事業年度を通算せずに、当社としての事業年度を記載しております。

旧会社と新会社との関係を簡略に図示しますと次のとおりであります。

 


 

年月

事項

1970年10月

㈱長谷川歯車と米国法人ユーエスエムコーポレーション(USM社)との合弁契約に基づき、東京都大田区南六郷3丁目24番13号に、「株式会社ハーモニック・ドライブ・システムズ」を設立(USM社は1970年12月に資本参加。資本金2億円。出資比率は両社各50%)。㈱長谷川歯車からUSM社との技術提携契約によるハーモニックドライブ機構の営業権を譲受。

1970年11月

松本工場(現長野県安曇野市豊科)においてハーモニックドライブ減速機の製造を開始。

1970年11月

三井物産㈱と非独占的代理店契約締結。

1976年9月

減資1億円により、USM社の100%子会社(新資本金1億円)となる。

1977年11月

FA機器(現メカトロニクス製品)の製造・販売を開始。

1980年11月

三井物産㈱と当社製品の日本国内に販売することに関する販売店契約締結(代理店契約を解除)。

1984年12月

台湾、韓国の市場開拓のための販売代理店を設置。

1987年2月

米国市場へ進出のため子会社エイチ・ディー・システムズ・インコーポレイテッド(現・連結子会社)を設立。

1987年4月

三井物産㈱と当社製品の韓国に販売することに関する販売店契約締結。

1988年6月

新歯形(IH歯形)のハーモニックドライブ減速機の製造、販売を開始。

1989年2月

旧会社の100%子会社として新「株式会社ハーモニック・ドライブ・システムズ」を設立。

1989年3月

旧会社から新会社へ、営業を譲渡。

1989年4月

㈱光電製作所による旧会社の吸収合併。㈱光電製作所の100%子会社となる。

1990年12月

穂高工場(現長野県安曇野市穂高)竣工により生産拠点を松本工場から穂高工場に移転。

1996年3月

ドイツ法人ハーモニック・ドライブ・アントゥリーブステヒニク・ゲーエムベーハー(現ハーモニック・ドライブ・エスイー、現・連結子会社)と当社製品のヨーロッパ、中近東、アフリカ、インド及び南米地域における販売に関する独占販売店契約締結。

1996年12月

ハーモニック・ドライブ・アントゥリーブステヒニク・ゲーエムベーハー(現ハーモニック・ドライブ・エスイー、現・連結子会社)とライセンス及び技術援助契約を締結。

1998年3月

社団法人日本証券業協会に株式店頭登録。

1999年4月

子会社 株式会社エッチ・ディ・ロジスティクス(現・連結子会社)を設立。

1999年7月
2002年7月

子会社 株式会社ハーモニックプレシジョン(現・連結子会社)を設立。
ハーモニック・ドライブ・アーゲー(現ハーモニック・ドライブ・エスイー、現・連結子会社)の発行済株式の25%を取得。

2003年4月

2004年12月

子会社 株式会社ハーモニック・エイディ(現・連結子会社)を設立。

㈱ジャスダック証券取引所に株式を上場。(2010年4月の㈱大阪証券取引所と㈱ジャスダック証券取引所の合併に伴い、㈱大阪証券取引所JASDAQ市場に名称変更。)

 

 

年月

事項

2005年2月

三井物産㈱と台湾地域における一手販売店契約締結。

2005年3月

三井物産㈱と韓国地域における一手販売店契約締結(販売店契約を解除)。

2005年12月

子会社 ハーモニック・ドライブ・エルエルシー(現・連結子会社)を米国に設立。

2007年5月

㈱ウィンベル(現ハーモニックウィンベル、現・連結子会社)と業務及び資本提携契約を締結。

2008年9月

ハーモニック・ドライブ・アーゲー(現ハーモニック・ドライブ・エスイー、現・連結子会社)と1996年3月締結した独占販売店契約及び1996年12月締結した技術援助契約の発展的契約更改。

ハーモニック・ドライブ・アーゲー(現ハーモニック・ドライブ・エスイー、現・連結子会社)の発行済株式の10%を追加取得(所有比率を25%から35%へ引上げ)。

2008年10月

青梅鋳造㈱(現・持分法適用非連結子会社)と業務及び資本提携契約を締結。

2008年11月

青梅鋳造㈱(現・持分法適用非連結子会社)既存株主からの株式取得及び同社が行う第三者割当方式による募集株式の発行を引受け、発行済株式の49.2%を取得。

2009年2月

三井物産㈱と締結した以下の契約を解除。①1980年11月締結の日本国内に販売することに関する販売店契約、②2005年2月締結の台湾地域における一手販売店契約、③2005年3月締結の韓国地域における一手販売店契約。

2010年10月

大阪証券取引所ヘラクレス市場、同取引所JASDAQ市場及びNEO市場の統合に伴い、大阪証券取引所JASDAQ(スタンダード)に株式を上場。

2011年1月

中国への販売拡大、技術サービスの充実を図るため哈默納科(上海)商貿有限公司(現・連結子会社)を設立。

2013年2月

中国、韓国などの東アジア圏での精密遊星減速機の販売拡大及び生産体制構築のため、三益HDS㈱との合弁会社三益ADM株式会社(現・連結子会社)を韓国に設立。

2013年7月

東京証券取引所と大阪証券取引所の現物市場の統合に伴い、東京証券取引所JASDAQ(スタンダード)に株式を上場。

2017年3月

ハーモニック・ドライブ・アーゲー(現ハーモニック・ドライブ・エスイー、現・連結子会社)の発行済株式63.2%を㈱産業革新機構(現・㈱INCJ)と共同で追加取得し子会社化。(所有比率 当社36.8%から74.7%に引上げ、㈱産業革新機構(現・㈱INCJ)25.3%)

2021年2月

合弁相手先が保有する米国子会社ハーモニック・ドライブ・エルエルシーの全持分を米国持株会社エイチ・ディ・システムズ・インコーポレイテッドが買い取り、完全子会社化。

2021年6月

㈱ウィンベル(現ハーモニックウィンベル、現・連結子会社)の株式を追加取得し、完全子会社化。

2021年7月

㈱INCJと共同で設立した合同会社エイチ・ディ・マネジメントの相手先持分の全部を取得し、ハーモニック・ドライブ・エスイーを完全子会社化。

2022年4月

東京証券取引所の市場区分の見直しに伴い、JASDAQ(スタンダード)からスタンダード市場に移行。

2025年1月

合同会社エイチ・ディ・マネジメントを吸収合併。

2026年2月

東京証券取引所スタンダード市場からプライム市場へ市場区分変更。

 

関係会社

 

4 【関係会社の状況】

名称

住所

資本金又は

出資金
 

主要な事業
の内容

議決権の所有及び

被所有割合(注3)

関係内容

所有割合

(%)

被所有割合

(%)

(連結子会社)

 

 

 

 

 

 

エイチ・ディ・
システムズ・

インコーポレイテッド

米国
マサチューセッツ州ビバリー

100

千米ドル

精密減速機
(事業持株会社)

100.0

―

ハーモニック・ドライブ・エルエルシーへの出資を目的とした持株会社。
役員の兼任等……有

ハーモニック・
ドライブ・エルエルシー

(注)1、3、4

米国
マサチューセッツ州ビバリー

6,000

千米ドル

精密減速機
(製造・販売)

100.0

(100.0)

―

ハーモニックドライブ®及びメカトロニクス製品を開発、製造し、北米地域で販売している。
役員の兼任等……無

(株)エッチ・ディ・
ロジスティクス

長野県安曇野市

10,000

千円

精密減速機
(物流)

100.0

―

当社の出荷業務等を請負っている。
役員の兼任等……無

(株)ハーモニック
プレシジョン
(注)1

長野県松本市

10,000

千円

精密減速機
(部品加工)

100.0

―

当社精密減速機ユニットの主要部品であるクロスローラーベアリングの製造及び加工請負を行っている。
役員の兼任等……有

(株)ハーモニック・
エイディ
(注)1

長野県安曇野市

10,000

千円

精密減速機
(遊星減速機の製造)

100.0

―

当社が販売する精密遊星減速機を製造し、当社に納入している。
役員の兼任等……無

(株)ハーモニック

ウィンベル

(注)1

長野県駒ヶ根市

45,000

千円

精密減速機
(メカトロニクス製品の開発、製造)

100.0

―

各種モーターの開発、製造等における協業及び当社が販売するメカトロニクス製品を製造し、当社に納入している。
役員の兼任等……有

哈默納科(上海)商貿有限公司

中国
上海市

8,200

千元

精密減速機
(販売)

100.0

―

当社から当社製品を輸入し中国で販売及び技術サービスを行っている。
役員の兼任等……有

三益ADM(株)

(注)3

韓国
大邱廣域市

5,000,000

千ウォン

精密減速機
(遊星減速機の製造)

51.0

(51.0)

―

精密遊星減速機を製造し、主に韓国の代理店に販売している。
役員の兼任等……無

ハーモニック・
ドライブ・エスイー
(注)5

ドイツ
ヘッセン州
リンブルグ

1,550

   千ユーロ

    

精密減速機
(製造、販売)

100.0
 

―

ハーモニックドライブ®及びメカトロニクス製品を開発、製造し、欧州・中近東・アフリカ・インド・南米地域で販売している。
役員の兼任等……有

その他8社

 

 

 

 

 

 

(持分法適用非連結子会社)
青梅鋳造(株)

東京都西多摩郡

60,000

千円

精密減速機
(部品加工)

49.2

―

高強度鋳鉄材料の開発・応用・製造等における協業関係。
役員の兼任等……無

(持分法適用関連会社)
合同会社ハタ研

長野県安曇野市

50,000

千円

 精密機械部品
(製造、販売)

28.6

―

精密減速機の重要部品の製造及び加工請負を行っている。
役員の兼任等……無

(その他の関係会社)
(株)KODENホールディングス

東京都大田区

50,000

千円

電子機器の
製造、販売
(持株会社)

―

34.8

当社に製品開発に関連したコンサルタントを行うことがあるが、取引額は僅少である。
役員の兼任等……無

 

 

(注) 1.特定子会社であります。

2.上記の会社はいずれも有価証券届出書又は有価証券報告書を提出しておりません。

3.議決権の所有及び被所有割合の(内書)は間接所有割合であります。

4.ハーモニック・ドライブ・エルエルシーについては、売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く)の連結売上高に占める割合が10%を超えております。ただし、当連結会計年度におけるセグメント情報の北米セグメントの売上高に占める当該連結子会社の売上高(セグメント間の内部売上高又は振替高を含む。)の割合が90%を超えておりますので主要な損益情報等の記載を省略しております。

5.ハーモニック・ドライブ・エスイーについては、売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く)の連結売上高に占める割合が10%を超えております。ただし、当連結会計年度におけるセグメント情報の欧州セグメントの売上高に占める当該連結子会社の売上高(セグメント間の内部売上高又は振替高を含む。)の割合が90%を超えておりますので主要な損益情報等の記載を省略しております。