2025年12月期有価証券報告書より

事業内容

セグメント情報
※セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります

建築・産業 エネルギー インフラ 環境 精密・電子事業 その他
  • 売上
  • 利益
  • 利益率

最新年度

セグメント名 売上
(百万円)
売上構成比率
(%)
利益
(百万円)
利益構成比率
(%)
利益率
(%)
建築・産業 243,488 25.3 15,251 13.3 6.3
エネルギー 218,894 22.7 25,943 22.7 11.9
インフラ 57,192 5.9 4,680 4.1 8.2
環境 97,981 10.2 13,003 11.4 13.3
精密・電子事業 342,268 35.6 57,773 50.5 16.9
その他 2,568 0.3 -2,294 -2.0 -89.3

 

3 【事業の内容】

当社グループは、当社、子会社108社(うち連結子会社 108社)、関連会社3社及び共同支配企業社より構成されています。

当社を中心として5事業の各分野にわたり製造、販売、工事、保守、サービス等を行っています。主な事業内容と当社、主要な連結子会社及び関連会社並びに共同支配企業の機能及び分担は、以下のとおりです。なお、この事業区分は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 .事業セグメント」に掲げるセグメント区分と同一です。

事業区分

対面市場

主要製品

機能・分担

当社、主要な連結子会社及び関連会社

並びに共同支配企業

建築・産業

建築設備、産業設備

標準ポンプ(陸上ポンプ、水中ポンプ、給水ポンプ)、冷熱機械、送風機

製造、販売及び保守

当社

㈱荏原風力機械

荏原冷熱システム㈱

EBARA BOMBAS AMÉRICA DO SUL LTDA.

Ebara Pumps Europe S.p.A.

EBARA PUMPS IBERIA, S.A.

荏原冷熱システム(中国)有限公司

Ebara Engineering Singapore Pte. Ltd.

Vansan Makina Sanayi ve Ticaret A.S.

EBARA HG Holdings Inc.

EBARA PUMPS AMERICAS CORPORATION

荏原機械(中国)有限公司

エネルギー

石油・ガス、電力、新エネルギー

カスタムポンプ、コンプレッサ・タービン、クライオポンプ、エキスパンダ

製造、販売及び保守

当社

㈱荏原エリオット

嘉利特荏原ポンプ業有限公司 (注)1

Elliott Company

Elliott Ebara Singapore Pte. Ltd.

荏原機械淄博有限公司

インフラ

水インフラ

カスタムポンプ(農業用ポンプ、排水ポンプ、上下水道ポンプ)、トンネル用送風機

製造、販売、運転及び保守

当社

㈱荏原電産

環境

固形廃棄物処理

都市ごみ焼却プラント、産業廃棄物焼却プラント、水処理プラント

エンジニアリング及び工事

 

荏原環境プラント㈱

荏原環境工程(中国)有限公司

水ing㈱ (注)

運転及び保守

荏原環境プラント㈱

水ing㈱ (注)

薬品製造及び販売

水ing㈱ (注)

精密・電子

半導体製造

真空ポンプ、CMP装置、めっき装置、排ガス処理装置

製造及び販売

当社

販売及び保守

㈱荏原フィールドテック

Ebara Technologies Inc.

上海荏原精密機械有限公司

Ebara Precision Machinery Korea Inc.

台湾荏原精密股份有限公司

Ebara Precision Machinery Europe GmbH

その他

 

地域統括会社等

荏原(中国)有限公司

 

(注)

1.

ポンプの中国語表記は石の下に水です。

 

2.

持分法を適用した共同支配企業です。

 

 

 

業績状況

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりです。

なお、文中の将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものです。

 

(1)経営成績

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

当連結会計年度

増減額

増減率 (%)

受注高

860,579

949,683

89,103

10.4

売上収益

866,668

958,285

91,617

10.6

営業利益

97,953

113,802

15,848

16.2

売上収益営業利益率 (%)

11.3

11.9

親会社の所有者に帰属する

当期利益

71,401

76,633

5,232

7.3

基本的1株当たり当期利益 (円)

154.62

166.31

11.69

7.6

 

 

当連結会計年度における我が国経済は、個人消費や企業の設備投資が持ち直し、景気は緩やかな回復傾向が継続しました。世界経済は、中国経済の停滞による下振れリスクはあるものの、持ち直しの動きがみられました。一方で、米国の政策動向、米中の対立による半導体輸出管理規制強化、ウクライナ情勢や中東情勢などの地政学リスクには注視が必要な状況です。

このような環境の下、当社グループは2023年を初年度とした3か年の中期経営計画「E-Plan2025」において、「顧客起点での価値創造」をテーマに対面市場別組織へ移行し競争力の強化を図り、経営指標の達成に向けた各種施策への取り組みを進めてきました。

当連結会計年度の受注高は、「エネルギー」においては、大型案件のあった前期を下回りました。一方で、「環境」においては、大型案件の受注があり前期を上回りました。「精密・電子」においては、生成AI向け等、半導体需要の回復により、一部顧客の工場稼働率の上昇や増産投資の再開を受けて前期を上回りました。この結果、全社の受注高は前期比で増加となりました。売上収益は全セグメントで増収となり、営業利益は「精密・電子」「環境」「インフラ」が寄与したことに加え、前期に「建築・産業」で計上したのれんの減損損失が生じなかったため増益となりました。

これらの結果、当連結会計年度における受注高は9,496億83百万円前期比10.4%増)、売上収益は9,582億85百万円前期比10.6%増)、営業利益は1,138億2百万円前期比16.2%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益は766億33百万円前期比7.3%増)となり、いずれの項目においても過去最高額を更新しました。

 

 

セグメントごとの経営成績は、次のとおりです。

(単位:百万円)

セグメント

受注高

売上収益

セグメント損益

前連結
会計年度

当連結
会計年度

増減率

(%)

前連結
会計年度

当連結
会計年度

増減率

(%)

前連結
会計年度

当連結
会計年度

増減率

(%)

建築・産業

244,401

249,285

2.0

238,182

241,938

1.6

10,341

15,251

47.5

エネルギー

222,743

194,777

△12.6

210,434

217,845

3.5

28,008

25,943

△7.4

インフラ

60,559

62,973

4.0

51,118

57,143

11.8

3,697

4,680

26.6

環境

71,594

135,392

89.1

87,438

97,864

11.9

8,445

13,003

54.0

精密・電子

260,059

303,447

16.7

278,378

342,267

23.0

50,133

57,773

15.2

報告セグメント計

859,359

945,875

10.1

865,552

957,059

10.6

100,625

116,652

15.9

その他

1,220

3,808

212.2

1,115

1,225

9.9

△2,826

△2,294

調整額

153

△556

合計

860,579

949,683

10.4

866,668

958,285

10.6

97,953

113,802

16.2

 

 

<建築・産業>

建築設備市場は、日本、中東、欧州は回復傾向にあるものの、その他の地域は弱含んでいます。受注高は、国内ではサービス&サポート需要の取り込みが寄与し、海外では中国は低迷したものの北米のデータセンター向けが堅調だったことにより、前年度を上回りました。売上収益は、国内ではサービス&サポートが好調で、海外では中国は低迷したものの北米、中東、欧州が堅調だったことにより増収となりました。セグメント利益は、増収効果に加え、トルコの子会社Vansan社に係るのれんの減損損失の計上がなくなったことにより、増益となりました。

これらの結果、受注高は前期から48億83百万円増2,492億85百万円、売上収益は37億56百万円増2,419億38百万円、営業利益は49億9百万円増152億51百万円となりました。

 

<エネルギー>

石油化学市場は全体的に落ち着いて推移した一方、LNG市場は北米において顧客の投資マインドが回復傾向にあります。受注高は、製品については、石油化学案件の減少により前年度を下回ったものの、中国の電力向けは堅調に推移しました。サービス&サポートについては、フィールドサービスやパーツの減少により前年度を下回りました。売上収益は、製品については前年度を下回ったものの、サービス&サポートは中東、アジアで堅調に推移したことにより、増収となりました。セグメント利益は、主に固定費の増加により減益となりました。

これらの結果、受注高は前期から279億66百万円減1,947億77百万円、売上収益は74億11百万円増2,178億45百万円、営業利益は20億64百万円減259億43百万円となりました。

 

<インフラ>

受注高は、国内の公共ポンプ市場の更新・補修に対する需要が堅調に推移したことに加え、海外では南米や北米の大型案件を受注したことにより、前年度を上回りました。売上収益は、国内公共向け、海外ともに受注残を順調に消化し増収となりました。セグメント利益は増収効果により増益となりました。

これらの結果、受注高は前期から24億13百万円増629億73百万円、売上収益は60億24百万円増571億43百万円、営業利益は9億83百万円増46億80百万円となりました。

 

<環境>

受注高は、ごみ処理施設の延命化や改修の大型案件4件を受注し、前年度を上回りました。売上収益は、O&M(Operation & Maintenance プラントの運転管理・メンテナンス)の増加により増収となり、セグメント利益も増収効果と収益性改善により増益となりました。

これらの結果、受注高は前期から637億97百万円増1,353億92百万円、売上収益は104億25百万円増978億64百万円、営業利益は45億57百万円増130億3百万円となりました。

 

<精密・電子>

半導体市場は、顧客の工場稼働率は生成AI向け需要を中心に引き続き回復傾向であるものの、増産投資の本格的な再開は当初の想定より遅れています。また、中国の半導体市場は従来の勢いが落ち着いたものの一定の規模を維持しました。受注高及び売上収益は、CMP、コンポーネントの需要回復により、製品、サービス&サポートともに前年度を上回りました。セグメント利益は、増収効果により、増益となりました。

これらの結果、受注高は前期から433億87百万円増3,034億47百万円、売上収益は638億88百万円増3,422億67百万円、営業利益は76億40百万円増577億73百万円となりました。

 

 

<セグメント別の事業環境と事業概況>

セグメント

2025年12月期の事業環境

2025年12月期の事業概況と

受注高の増減率 (注)1

建築・産業

 

<海外>

・北米は建設コストの高騰、労働力不足が引き続き重荷となり、市場の停滞が続いている。

・欧州はエネルギー供給の不安定さや地政学リスクが投資意欲を抑制し、建築設備市場は低迷が続いている。

・中国は不動産市場の調整が継続し住宅・商業分野の民間投資は抑制され、建築設備市場は減退している。

 

<国内>

・建築設備市場は、建設コスト上昇の影響により建築着工棟数は減少傾向にあるが、サービス市場での需要は引き続き増加傾向である。

・産業市場は、脱炭素化を見据えた設備投資の検討や事業構造の転換など中長期で大きな変化が想定されるが、足元では堅調に推移している。一方で、国内外の製造業・建設業の不振により鉄鋼需要が減退し、さらに輸入材の増加によって国内鉄鋼業界が低迷して、設備投資が停滞している。

<海外>

・欧米及びアジア地域では受注が堅調に推移しているが、中国の景気減退により、受注高は前期を下回る。

 

<国内>

・サービス&サポートの受注が堅調に推移しており、受注高は前期を上回る。

 


エネルギー

 

・製品分野は、オイル&ガス市場は中東地域の需要が増加傾向にある一方、石油化学市場は全体的に落ち着きがみられる。LNG市場では北米において顧客の投資マインドが回復傾向にあり、中国の電力市場も引き続き活発に推移している。

・サービス分野は、メンテナンスの需要が一巡し通常レベルに戻る兆しがみられるが、足元では堅調に推移している。

 

・製品の受注高は、前期を下回る。

・サービス分野の受注高は、前期を下回る。

 


インフラ

<海外>

・水インフラ市場は、東南アジアは経済成長によるポンプ需要が牽引し、北米においては施設の老朽化による整備などが進み需要は堅調に推移している。中国は、政府の財政出動による公共投資において減速傾向もみられるが、一定の需要は継続している。

 

<国内>

・社会インフラの更新・補修に対する投資は、堅調に推移している。

・公共向け建設市場は、例年どおりに推移している。既存設備のアフター関連は堅調な需要が継続している。

<海外>

・水インフラの受注高は前期並み。

 

<国内>

・公共向けの受注高は総合評価案件やアフターサービスの受注拡大などの施策の継続的な取り組みにより堅調に推移しており、前期を上回る。

 


環境

(注)2

・公共向け廃棄物処理施設の新規建設需要は例年どおりに推移している。

・既存施設のO&Mの発注量は例年どおり推移している。

・民間向けの木質バイオマス発電施設や廃プラスチックなどの産業廃棄物処理施設は、一定の建設需要が継続している。

・大型案件の受注により、EPCは横ばいながらO&Mが大きく伸び、前期を大きく上回る。

[大型案件の受注状況]

・公共向け廃棄物処理施設の基幹的設備改良工事(2件)

・公共向け廃棄物処理施設の基幹的設備改良工事及び長期包括運営契約(2件)

 


精密・電子

 

・顧客の工場稼働率は、生成AI向け需要を中心に引き続き回復傾向であるものの、増産投資の本格的な再開は当初の想定より遅れている。

 

 

・製品受注は、ロジック/ファウンドリ向けが好調に推移、メモリ向けは前期を上回ったものの顧客の本格的な投資再開は2026年以降を見込む。また、顧客の工場稼働率の回復に伴い、サービス&サポート受注も前期を上回る。

 

 


 

(注)

1.

矢印は受注高の前期比の増減率を示しています。

 

 

 

+5%以上の場合は


、△5%以下の場合は


、±5%の範囲内の場合は


で表しています。

 

 

2.

EPC(Engineering, Procurement, Construction)

………プラントの設計・調達・建設

 

 

O&M(Operation & Maintenance)

………プラントの運転管理・メンテナンス

 

 

生産、受注及び販売の状況は以下のとおりです。

① 生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、以下のとおりです。

セグメントの名称

生産高(百万円)

前期比(%)

報告セグメント

 

 

 建築・産業

235,367

3.1

 エネルギー

205,926

0.9

 インフラ

52,728

7.7

 環境

23,376

2.2

 精密・電子

248,503

15.5

  報告セグメント計

765,902

6.5

 その他

218

△8.8

合計

766,120

6.4

 

 

② 受注状況

当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと、以下のとおりです。

セグメントの名称

受注高(百万円)

前期比(%)

受注残高(百万円)

前期比(%)

報告セグメント

 

 

 

 

 建築・産業

249,285

2.0

75,789

10.3

 エネルギー

194,777

△12.6

213,790

△10.6

 インフラ

62,973

4.0

83,453

8.5

 環境

135,392

89.1

384,675

11.7

 精密・電子

303,447

16.7

151,591

△19.3

  報告セグメント計

945,875

10.1

909,300

△0.8

 その他

3,808

212.2

2,719

1,882.1

合計

949,683

10.4

912,020

△0.6

 

 

③ 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、以下のとおりです。

セグメントの名称

販売高(百万円)

前期比(%)

報告セグメント

 

 

 建築・産業

241,938

1.6

 エネルギー

217,845

3.5

 インフラ

57,143

11.8

 環境

97,864

11.9

 精密・電子

342,267

23.0

  報告セグメント計

957,059

10.6

 その他

1,225

9.9

合計

958,285

10.6

 

(注)

上記①から③の金額は、いずれも販売価格によっており、セグメント間取引消去後の金額です。

 

 

 

 

(2)財政状態

① 資産

当連結会計年度末における資産総額は、前年度末に比べて現金及び現金同等物が275億46百万円、棚卸資産が82億65百万円減少した一方、有形固定資産が560億40百万円、営業債権及びその他の債権が388億97百万円、のれん及び無形資産が76億76百万円、その他の流動資産が75億65百万円増加したことなどにより、771億15百万円増加し、1兆822億1百万円となりました。

 

② 負債

当連結会計年度末における負債総額は、前年度末に比べて契約負債が262億80百万円、営業債務及びその他の債務が192億76百万円減少した一方、社債、借入金及びリース負債が743億3百万円、その他の流動負債が86億44百万円、引当金が32億円増加したことなどにより、407億85百万円増加し、5,605億34百万円となりました。

 

③ 資本

当連結会計年度末における資本は、配当金を277億18百万円支払い、自己株式を200億77百万円取得した一方、親会社の所有者に帰属する当期利益766億33百万円を計上し、在外営業活動体の換算差額が75億円増加したことなどにより、前年度末に比べて363億29百万円増加し、5,216億66百万円となりました。親会社の所有者に帰属する持分は5,088億75百万円で、親会社所有者帰属持分比率は47.0%となりました。

 

(3)キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

① キャッシュ・フロー

営業活動によるキャッシュ・フローは、税引前利益は前期比11.1%増の1,109億77百万円となったものの、営業債権及びその他の債権の増加、契約負債の減少、営業債務及びその他の債務の減少等により、407億55百万円の収入超過(前期比601億84百万円の収入減少)に留まる結果となりました。

投資活動によるキャッシュ・フローは、固定資産の取得による支出922億14百万円などにより、912億32百万円の支出超過(前期比426億77百万円の支出増加)となりました。

営業活動及び投資活動によるキャッシュ・フローを合わせたフリー・キャッシュ・フローは、504億76百万円の支出超過(前期比1,028億62百万円の収入減少)となりました。

財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入金及び長期借入金が純額で886億62百万円増加したこと、配当金の支払い277億18百万円、自己株式の取得による支出200億77百万円、社債の償還による支出150億円などにより、168億36百万円の収入超過(前期比487億52百万円の収入増加)となりました。

以上の結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前年度末から275億46百万円減少し、1,434億85百万円となりました。

 

② 財務戦略の基本方針

当社グループは、E-Plan2028において中長期的な企業価値最大化に資する成長投資を優先的に実施し、残余のキャッシュは原則として株主還元に振り向け最適な資本構成を保つことを財務戦略の基本方針とします。現在の事業推進に必要十分と考える「シングルAフラット」(注)の信用格付け維持を基本とし、D/Eレシオを財務規律として0.4~0.5倍を基準に負債の活用を図ります。株主還元について、配当は連結配当性向35%以上を維持しつつ、必要な投資を行い且つ財務規律の範囲内であることを前提に、ROE目標に沿った適正な自己資本水準への調整として自己株式の取得を継続的に実施していきます。これらをふまえ、3年間累計のフリーキャッシュフロー(資産売却・圧縮によるキャッシュインフローを除く)の100%以上となるよう株主還元(配当・自己株式取得)を実施します。

  (注)1.格付投資情報センター(R&I)による格付

 

 
③ 資金調達について

当社グループは、事業を行う上で必要となる運転資金や成長のための投資資金として、営業キャッシュ・フローを主とした内部資金だけでなく金融機関からの借入や社債の発行などの外部資金を有効に活用していきます。D/Eレシオは0.4~0.5を基準に負債の活用を進めます。

また、現金・預金等の水準(手元流動性)については、連結売上収益の1.5~2か月分を目安に適正水準の範囲でコントロールする方針です。これに加えて、金融リスク等不測の事態に対応するためのコミットメントライン契約や季節要因等の手元資金変動に対応するための当座貸越契約を締結することで、代替流動性を確保しています。なお、グループ内の資金効率を高めるため、資金を当社に集中する制度を運用しています。

 

契約の種別並びに当連結会計年度末の借入未実行残高は次のとおりです。

 

種別

金額

当座貸越契約

550億円

コミットメントライン契約

1,000億円

借入実行高

700億円

借入未実行残高

850億円

 

 

(4)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、IFRS会計基準に基づいて作成されています。連結財務諸表の作成にあたり、期末時点の状況をもとに、種々の見積りと仮定を行っていますが、それらは連結財務諸表、偶発債務に影響を及ぼします。

詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要性がある会計方針」及び「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 4.重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断」に記載のとおりです。

 

 

セグメント情報

6.事業セグメント

(1) 報告セグメントの概要

当社グループの事業セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものです。なお、事業セグメントの集約は行っていません。

当社グループは、対面市場を軸に「建築・産業」、「エネルギー」、「インフラ」、「環境」、「精密・電子」の5カンパニー制により事業を展開しています。

従って、当社グループは、上記の対面市場別の製品・サービスから構成される「建築・産業」、「エネルギー」、「インフラ」、「環境」及び「精密・電子」の5つを報告セグメントとしています。

 

各報告セグメントに属する主要な対面市場及び製品・サービスは次のとおりです。

 

報告セグメント

主な対面市場

主な製品・サービス

建築・産業

建築設備、産業設備

標準ポンプ(陸上ポンプ、水中ポンプ、給水ポンプ)、冷熱機械、送風機

エネルギー

石油・ガス、電力、

新エネルギー

カスタムポンプ、コンプレッサ、タービン、クライオポンプ、エキスパンダ

インフラ

水インフラ

カスタムポンプ(農業用ポンプ、排水ポンプ、上下水道ポンプ)、トンネル用送風機

環境

固形廃棄物処理

都市ごみ焼却プラント、産業廃棄物焼却プラント

精密・電子

半導体製造

真空ポンプ、CMP装置、めっき装置、排ガス処理装置

 

 

 

(2) 報告セグメントに関する情報

報告セグメントの会計方針は、注記「3.重要性がある会計方針」における記載と同一です。また、報告セグメントの利益は、当社グループの会計方針と同様の方針によるものであり、営業利益ベースの数値です。セグメント間の内部収益及び振替高は市場実勢価格に基づいています。

前連結会計年度(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日

 

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

セグメント

その他
(注)1

合計

調整額
(注)
2,3

連結財務諸表計上額
(注)4

建築・
産業

エネル
ギー

インフラ

環境

精密・
電子

合計

売上収益

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

外部顧客への
売上収益

238,182

210,434

51,118

87,438

278,378

865,552

1,115

866,668

866,668

セグメント間の
内部売上収益
又は振替高

1,446

444

272

115

1

2,280

1,067

3,347

△3,347

239,628

210,879

51,391

87,554

278,379

867,833

2,183

870,016

△3,347

866,668

セグメント利益

又は損失

10,341

28,008

3,697

8,445

50,133

100,625

△2,826

97,799

153

97,953

金融収益

 

 

 

 

 

 

 

 

 

3,897

金融費用

 

 

 

 

 

 

 

 

 

4,185

持分法による
投資損益

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2,186

税引前利益

 

 

 

 

 

 

 

 

 

99,852

その他の項目

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

減価償却費
及び償却費

7,929

5,199

971

879

8,367

23,347

6,731

30,079

△67

30,011

減損損失

7,142

1

2

2

18

7,166

54

7,220

△0

7,220

資本的支出

8,883

7,671

1,383

4,281

19,989

42,210

16,511

58,721

△91

58,630

持分法適用会社
への投資額

8,683

8,683

8,683

8,683

 

(注)1.「その他」の区分は報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、地域統括会社等を含んでいます。

2.セグメント利益又は損失の調整額は、セグメント間取引消去です。

3.その他の項目の調整額は、セグメント間取引消去です。

4.セグメント利益は、連結損益計算書の営業利益と調整を行っています。

 

 

当連結会計年度(自 2025年1月1日 至 2025年12月31日

 

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

セグメント

その他
(注)1

合計

調整額
(注)
2,3

連結財務諸表計上額
(注)4

建築・
産業

エネル
ギー

インフラ

環境

精密・
電子

合計

売上収益

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

外部顧客への
売上収益

241,938

217,845

57,143

97,864

342,267

957,059

1,225

958,285

958,285

セグメント間の
内部売上収益
又は振替高

1,549

1,049

49

117

1

2,766

1,342

4,109

△4,109

243,488

218,894

57,192

97,981

342,268

959,826

2,568

962,395

△4,109

958,285

セグメント利益

又は損失

15,251

25,943

4,680

13,003

57,773

116,652

△2,294

114,358

△556

113,802

金融収益

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2,864

金融費用

 

 

 

 

 

 

 

 

 

6,769

持分法による
投資損益

 

 

 

 

 

 

 

 

 

1,080

税引前利益

 

 

 

 

 

 

 

 

 

110,977

その他の項目

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

減価償却費
及び償却費

7,533

5,573

1,426

1,264

9,974

25,773

9,101

34,874

△69

34,804

減損損失

697

4

4

251

174

1,132

303

1,436

△0

1,435

資本的支出

15,095

14,535

1,590

2,106

34,009

67,338

33,851

101,189

△454

100,735

持分法適用会社
への投資額

8,001

8,001

8,001

8,001

 

(注)1.「その他」の区分は報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、地域統括会社等を含んでいます。

2.セグメント利益又は損失の調整額は、セグメント間取引消去です。

3.その他の項目の調整額は、セグメント間取引消去です。

4.セグメント利益は、連結損益計算書の営業利益と調整を行っています。

 

(3) 製品及びサービスに関する情報

製品及びサービスの区分が報告セグメントと同一であるため、記載を省略しています。

 

(4) 地域別情報

外部顧客への売上収益の地域別内訳は、以下のとおりです。

 

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(自 2024年1月1日

至 2024年12月31日

当連結会計年度

(自 2025年1月1日

至 2025年12月31日

日本

290,679

320,335

中国

190,232

181,178

アジアその他

129,160

193,597

北米

123,673

116,627

その他

132,922

146,546

合計

866,668

958,285

 

(注)1.売上収益は顧客の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しています。

2.各区分に属する主な国又は地域

(1) アジアその他     台湾、韓国

(2) 北米         米国、カナダ

(3) その他の地域     サウジアラビア、ブラジル

 

非流動資産(金融商品、繰延税金資産、退職給付に係る資産等を除く)の地域別内訳は以下のとおりです。

(単位:百万円)

 

前連結会計年度末
2024年12月31日

当連結会計年度末
2025年12月31日

日本

152,551

204,148

中国

16,473

18,880

アジアその他

14,754

18,830

米国

31,103

33,723

その他

40,905

43,921

合計

255,788

319,505

 

(注)1.非流動資産は所在地を基礎とし、国又は地域に分類しています。

2.各区分に属する主な国又は地域

(1) アジアその他     台湾、韓国

(2) その他の地域     カナダ、イタリア

 

 

(5) 主要な顧客に関する情報

売上収益の10%以上を占める単一の外部顧客との取引はありません。