2025年12月期有価証券報告書より
  • 社員数
    5,489名(単体) 21,148名(連結)
  • 平均年齢
    43.1歳(単体)
  • 平均勤続年数
    14.4年(単体)
  • 平均年収
    9,801,912円(単体)

従業員の状況

 

5 【従業員の状況】

(1)連結会社の状況

2025年12月31日現在

セグメントの名称

従業員数(名)

報告セグメント

 

 建築・産業

7,654

 エネルギー

3,585

 インフラ

1,581

 環境

2,830

 精密・電子

4,000

  報告セグメント計

19,650

その他・共通部門

1,498

合計

21,148

 

(注)

従業員数は就業人員数です。

 

 

(2)提出会社の状況

2025年12月31日現在

従業員数(名)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(円)

5,489

43.1

14.4

9,801,912

 

 

セグメントの名称

従業員数(名)

報告セグメント

 

 建築・産業

1,573

 エネルギー

 インフラ

944

 環境

11

 精密・電子

1,630

  報告セグメント計

4,158

その他・共通部門

1,331

合計

5,489

 

(注)

1.

従業員数は就業人員数です。

 

2.

平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでいます。

 

 

 

(3)労働組合の状況

提出会社及び国内連結子会社には以下の労働組合があり、会社との間に特記すべき事項はありません。

会社名

労働組合名

所属従業員数

(名)

所属団体

㈱荏原製作所

荏原合同労働組合

3,790

無所属

㈱荏原エリオット

荏原合同労働組合

256

無所属

㈱荏原風力機械

荏原風力機械労働組合

180

無所属

㈱荏原フィールドテック

荏原フィールドテック労働組合

174

無所属

 

(注)

上記のほか、海外連結子会社従業員の中には、産業別等外部労働組合に直接加入している者がいますが、会社との間に特筆すべき事項はありません。

 

 

(4)「女性管理職比率」「男性の育児休業取得率」及び「男女間賃金格差」の状況

会社名

管理職に占める女性労働者の割合(%)

男性労働者の育児休業取得率(%)

労働者の男女の賃金差異(%)

(男性の賃金に対する女性の賃金の割合)

全労働者

正規労働者

非正規労働者

㈱荏原製作所

8.6

100.0

80.4

81.3

57.8

荏原冷熱システム㈱

3.5

100.0

65.3

70.6

69.1

㈱荏原電産

2.8

100.0

82.5

78.6

73.4

㈱荏原風力機械

0.0

100.0

86.4

86.4

75.6

㈱荏原エリオット

8.0

100.0

79.4

80.8

88.9

荏原環境プラント㈱

3.5

95.8

77.5

118.2

66.2

㈱荏原フィールドテック

3.3

100.0

72.9

73.0

46.9

 

(注)

1.

提出会社及び常時雇用する労働者が101名以上の国内子会社を対象とし、社外への出向者を含まず、他社からの出向者を含んでいます。

 

2.

管理職に占める女性労働者の割合は、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき、2025年12月31日時点で算出しています。「管理職」は部下を持つ職務以上の者、部下を持たなくともそれと同等の地位にある者を指します。

 

3.

男性労働者の育児休業取得率は「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令25号)第71条の第2号における育児休業等及び育児目的休暇の取得割合を2025年1月1日から2025年12月31日の期間で算出しています。

 

4.

労働者の男女の賃金差異については、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」の規定に基づき、2025年1月1日から2025年12月31日の期間の男性の賃金に対する女性の賃金の割合を示しています。

 

 

<各数値に関する補足説明>

・管理職に占める女性労働者の割合について

荏原グループの中期経営計画「E-Plan2025」の非財務目標の1つとして、管理職に占める女性労働者の割合について荏原製作所単体で2025年までに8%以上とする目標を掲げてまいりました。現状の数値の背景としては、全体の女性労働者の比率が低いことが挙げられ、女性管理職比率を向上させるためには、女性のキャリア形成において、ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン(DE&I)の視点に立ったキャリアサポートや育成を現状以上に進めていく必要があると認識しています。2023年より昇格試験制度の見直し(管理職登用までの期間短縮・抜擢受験の実現)等を通じて、出産・育児等のライフイベントの影響なく挑戦をサポートする体制を整えました。これらの取り組みの結果、荏原製作所単体では、2022年は6.5%、2023年は7.2%、2024年は7.5%と、女性管理職比率は年々着実に向上し、2025年には目標を上回る8.6%となりました。今後は学びの機会や年代別の研修等を通じた中長期のキャリアを描けるような仕組みづくりや挑戦の妨げとなる構造の見直しを進め、性別関係なくキャリアを築ける風土・環境づくりをグループ全体で推進していきます。

 

・男性労働者の育児休業取得率について

荏原グループの中期経営計画「E-Plan2025」の非財務目標である男性育休取得率について、2025年に目標の100%を達成しました。当期は男性育休100%宣言に基づき、執行役による取得推奨メッセージの発信や育児休業制度の拡充を実施しました。さらに管理職向け男性育休研修の開催や、個別面談による取得フォローを徹底し、誰もが取得しやすい風土醸成を推進したことが成果につながりました。今後も取り組みを継続していきます。

 

・労働者の男女の賃金差異について

正規労働者:役割等級制度を導入しており、同一役割等級内での賃金差異は原則生じておりません。一方で管理職に占める女性の割合が上昇傾向にあるものの依然として低いことに加え、男女等級別の人員構成の違いなどを要因として男女間の賃金に差異が生じてます。

非正規労働者:女性労働者ではパート労働者の割合が高い一方、男性労働者では嘱託社員の割合が高いため、男女間で賃金差が生じています。

今後の取り組みについて、女性がライフイベントなど含め全キャリアを通じて活躍できる環境を整備する施策に取り組んでいくことで、差異の解消を目指していきます。

 

サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)

 

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当社グループは事業を通じて社会課題の解決に持続的に貢献し、社会・環境価値を創出するとともに中長期的企業価値向上目指しています。その実現に向け、環境(E)、社会とのつながり(S)、ガバナンス(G)を柱とするサステナビリティ経営を実践しています。

 

(1)サステナビリティ全般

① サステナビリティ全般に関するガバナンス

当社グループは、取締役会とサステナビリティ委員会を中心としたガバナンス体制のもと、監督と業務執行の両面からサステナビリティ経営の実効性を確保し、推進しています。また、ESG指標を役員報酬の評価項目に組み込むことで、サステナビリティ目標の達成に向けたインセンティブ構造を構築しています。

 

<サステナビリティ推進体制図>

 


 

(i)監督

当社は、機関設計として指名委員会等設置会社を採用し経営において監督と執行の明確な分離を実現することで、取締役会がモニタリング・ボードとしての役割を果たすと考えています。

 

a. 取締役会

取締役会は、当社グループがサステナビリティ経営を実践し、社会課題の解決に事業を通じて持続的に貢献することで社会・環境価値を向上させ、あわせてROIC経営・ポートフォリオ経営の実践により経済価値を向上させることが重要な経営課題であると認識し、そのための長期の事業環境を見据えた経営の基本方針を策定し、その継続的な実行を監督します。当社は、この考え方を「コーポレート・ガバナンスに関する基本方針」に定め、サステナビリティ経営に対する取締役会の役割・姿勢を明確に打ち出しています。また、取締役会では、議論すべき気候・自然関連・人権・人的資本などをはじめとするサステナビリティに関する審議を取締役会の年間議題に組み込み定期的に必要な時間を確保した上で様々な観点から議論を行い、その結果をサステナビリティ委員会へフィードバックしています。取締役は、サステナビリティ委員会に陪席する中で、執行のサステナビリティに関する取り組み状況を把握し、必要に応じて客観的な立場より的確な助言や後押しを行っています。

 

(ⅱ)業務執行

業務執行側の「サステナビリティ委員会」は代表執行役社長が委員長を務め、議題は長期ビジョンのマテリアリティに関わる環境、社会とのつながり、ガバナンス全般に及びます。サステナビリティ委員会で審議・報告がなされた事項は取締役会へ報告し、レビューを受ける仕組みとなっています。

サステナビリティ経営におけるリスクマネジメントは、全社のコーポレート・ガバナンス体制に包含されています。当社グループのリスク管理活動を統括し、審議、改善指導・支援を行う機関として、リスクマネジメントパネルを設置しています。全社リスクアセスメントで特定した重要リスクは、主管部門を明確にして対策を講じています。詳細は3[事業等のリスク]を参照ください。

経営会議・経営計画委員会・経営課題行動計画モニタリング会議は、中期経営計画について、各組織の年度ごとの予算と行動計画を明らかにすることを目的として運営しています。

さらに、全グループの労働安全衛生に関する方針を決定する中央労働安全衛生委員会と、当社グループの人権方針に則って人権マネジメントの継続的な改善を図る人権委員会が設置されています。

 

各委員会の役割と機能は以下の通りです。

 

a. サステナビリティ委員会

当社グループが事業活動を通じてサステナブルな社会・環境の構築に寄与し、企業価値を継続的に向上させるため、事業とそれを支える活動(生産活動等における環境保全、労働慣行、サプライチェーンマネジメント、情報の管理と開示、人権擁護、ダイバーシティ推進等)の対応方針の審議、KPI及び目標の決定、並びに成果の確認等を行うことを目的として設置しています。サステナビリティ委員会は代表執行役社長を委員長とし、執行役が委員を務め、サステナビリティ経営に関する社外有識者がアドバイザーとして参加しています。また、サステナビリティ委員会の目的に資する監督機能を発揮するため、同委員会への取締役の陪席を推奨し、取締役は必要に応じて提言等を行っています。サステナビリティ委員会の審議状況は取締役会に報告され、取締役会は情報を的確に捉えて、監督機能を発揮できる体制を整備しています。サステナビリティ委員会は四半期ごとに定期開催し、当事業年度は4回開催しました

 

b. リスクマネジメントパネル

当社グループを取り巻くリスクについては定期的に行うリスクアセスメントの結果に基づき、リスクマネジメントパネルが、サステナビリティに関するリスクを含む全社共通の重要リスクを特定しています。リスクアセスメントでは、想定し得るリスク項目の中から、全執行役およびカンパニー企画部門責任者等へのアンケートとヒアリングにより、対応すべきリスク項目を特定したうえで、リスク対応体制を再評価し、主管部門を明確にしてリスクに対応しています。

 

c. 経営会議・経営計画委員会・経営課題行動計画モニタリング会議

中期経営計画を年度別に具体化し、各組織の年度ごとの予算と行動計画を明らかにするため、経営会議及び経営計画委員会で審議・決定しています。また、経営課題行動計画の進捗をモニタリングする会議体として、経営課題行動計画モニタリング会議を設置しています。2023年からは、従来の予算達成のための目標設定に加えて、非財務目標達成のための行動計画も立案し、同会議でモニタリングをしています。

 

d. 中央安全衛生委員会

荏原グループ安全衛生方針に基づき、荏原グループで働く人すべてに対し、ワークライフ・バランスの実現や心の健康づくりを含む安全衛生を優先する職場環境を構築・維持するため、中央安全衛生委員会を設置しています。同委員会では、各部門の安全衛生計画を審議し、モニタリングしています。活動状況はサステナビリティ委員会に報告され、サステナビリティ委員会からの意見とともに取締役会に報告し、レビューされます。

 

e. 荏原グループ人権委員会

荏原グループ人権方針に基づき、人権方針の実践と人権マネジメントの仕組みを継続的に改善することを目的として、荏原グループ人権委員会を設置しています。同委員会では当社グループの人権に関する取り組み方針を設定し、人権マネジメントの継続的な改善を行っています。従業員とサプライヤの人権デューディリジェンスの結果と改善計画の進捗をモニタリングしています。活動内容はサステナビリティ委員会に報告され、サステナビリティ委員会からの意見とともに取締役会に報告し、レビューされます。

 

(ⅲ)報酬制度

当社の報酬委員会は、事業活動を通じて持続可能な社会に向けた高度なESG経営を実践するため、ESGに関する目標の達成度を役員報酬に反映することが適切であると考え、グローバルな役員報酬に関する外部専門家の意見も参考に議論を重ね、2022年12月期より短期業績連動報酬の一部をESG指標の達成度と紐づけています。
 
 評価項目は、“E”(環境):CDP(注)1(気候変動)の評価、売上収益あたりのGHG排出量(排出原単位)の削減目標達成率(注)2及び“S”(社会):グローバルエンゲージメントサーベイ(注)3の結果とし、評価ウェイトは短期業績連動報酬の10%としています。なお、これらの評価指標については今後も継続的に見直してまいります。

 

<短期業績連動報酬における評価指標について>

評価指標

評価ウェイト

業績指標

連結投下資本利益率(ROIC

45%

連結営業利益

MBO

担当事業ごとのKPIに基づき設定

45%

ESG指標

“E”(環境):CDP(気候変動)、GHG排出量(排出原単位)

10%

“S”(社会):グローバルエンゲージメントサーベイ

 

 

(注)

1.

気候変動対応の戦略やGHG排出量削減の取り組みなどを評価するESG評価機関。

 

2.

2018年のScope1,2の排出原単位に対する削減目標。2026年から項目として選定。

 

3.

国内外のグループ会社従業員を対象に、中長期的な目標達成に資する組織・従業員エンゲージメントの現状を測定・分析する調査。

 

 

② サステナビリティ全般に関する戦略 

当社グループは、マテリアリティへの取り組みを通じた社会・環境価値の創出が、当社の経済価値の増加に直接結び付くサイクルを荏原グループが目指す『サステナビリティ経営』と捉え、それを実践していきます。詳細については、1 [経営方針、経営環境及び対処すべき課題等]を参照ください。

 

③ サステナビリティ全般に関するリスク管理

当社グループのサステナビリティに関するリスク管理は、リスクマネジメント体制に包含されています。当社グループのリスク管理活動を統括し、審議、改善指導・支援を行う機関である、リスクマネジメントパネルは、全社共通のリスクとして、「気候変動・自然災害」、「サプライチェーンリスク」、「人材のリスク」等を認識し、これらのリスクに対処する体制を整えています。詳細については、3[事業等のリスク]を参照ください。

 

④ サステナビリティ全般に関する指標及び目標

中期経営計画E-Plan2028においてサステナビリティ目標を設定し、モニタリングしています。詳細については、1 [経営方針、経営環境及び対処すべき課題等]を参照ください。

 

また、E-Plan2025における非財務目標の実績も同様に、1 [経営方針、経営環境及び対処すべき課題等]を参照ください。

 

(2)サステナビリティに関する個別テーマ

気候変動への対応

2050年にカーボンニュートラルを達成するため、自社製品・サービス提供を通じた環境負荷低減を進めています。

 

(i)戦略

荏原グループでは、2035年にありたい姿として、「グローバルエクセレントカンパニーとして、持続可能な社会の実現に欠かせない企業」を掲げています。社会・環境価値と経済価値の最大化を目指すこととし、脱炭素社会への貢献を提供価値の一つとしています。

持続可能な社会の実現とグループのさらなる成長を両立させるため、自社とバリューチェーンにおけるGHG(Greenhouse gas)排出量を低減することにより、2050年にカーボンニュートラルを目指しています。その実現に向け、サステナビリティ委員会において当社グループの方針、戦略、指標及び目標を審議し、成果や進捗の確認を行っています。

自社の活動によるGHG排出(Scope1,2)については、各拠点の省エネルギーに取り組むとともに、国内外の拠点で太陽光発電設備の設置や、CO2フリー電力の調達などを進めています。

バリューチェーンのGHG排出(Scope3)については、その大部分を占める当社製品の使用による排出(カテゴリ11)を対象に2030年の削減目標を設定しています。Scope3の削減策として当社製品の高効率化をはじめ、サプライヤとの連携を進めます。

2025年5月にはSBT短期目標の認定を取得しました。また、2024年のScope1,2,3排出量について第三者保証を受けています。

さらに、顧客のGHG削減への貢献目標として、「当社製品・サービスによるGHG削減量」、「カーボンニュートラル社会の実現をサポートするビジネス創出」という目標を設定し、取り組みを進めています。「当社製品・サービスによるGHG削減量」は、当社の製品・サービスの導入により削減できるGHGを算定しており、一部にWBCSDのGuidance on Avoided Emissionsを参照して算定した削減貢献量を含みます。省エネルギー型のポンプや地球温暖化係数の高いPFCs(パーフルオロカーボン)を分解する排ガス処理装置の製造販売に加え、脱炭素燃料への転換など、GHG排出削減に貢献する製品・サービスの開発及び提供を通じてカーボンニュートラル社会の実現に寄与します。

気候関連開示については、2019年にTCFD提言に賛同署名し、気候変動に伴うリスク・機会の分析を行い、経営戦略への反映を行っています。
 シナリオ分析については中期経営計画の策定サイクルに合わせて見直しを行うこととしており、2025年の見直し結果を中期経営計画E-Plan2028に反映させています。また、開示の質的向上を図るため、2024年はIFRS® S2号(気候関連開示)を参照しており、2025年はSSBJによる気候関連開示基準を参照しています。

 

(ⅱ)指標及び目標

・Scope1,2:2030年に2018年度比でGHG排出量をCO2換算で55%削減

・Scope3(カテゴリ11):2030年に2021年度比でGHG排出量をCO2換算で25%削減

・当社製品・サービスによるGHG削減量:2023年~2035年の累計でCO2換算で2.5億トン削減

・カーボンニュートラル社会の実現をサポートするビジネス創出

 

詳細はウェブサイトに掲載しています。

・荏原グループのカーボンニュートラル

https://www.ebara.com/sustainability/environment/information/carbon-neutrality.html

・気候関連開示(TCFD提言)

https://www.ebara.com/jp-ja/sustainability/think/tcfd/

・ESGデータ集

https://www.ebara.com/jp-ja/sustainability/data/esg/

 

 

② 人的資本経営

当社グループは、長期ビジョン「E-Vision2035」におけるマテリアリティ4「人材の活躍推進」の実現に向け、人的資本を企業価値創出の原動力と位置づけています。社員一人ひとりを単なる経営資源ではなく、自らの意思で主体的にキャリアを形成し価値創出に挑戦する「キャリアオーナーシップ」を発揮する人財と定義しました。会社が挑戦の機会と環境を整備し、社員はその機会を通じて成果を創出するという、相互に選び合い応え合う関係を通じて、個人と会社が共に成長し、その成長がよい影響を及ぼし合ってさらなる成長へとつながっていく好循環の実現を目指しています。

 

また、人的資本経営の推進にあたり、ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン(DE&I)を重要な経営基盤と捉えています。多様なバックグラウンドや価値観を持つ人財が能力を最大限発揮できる環境を整備することが、イノベーション創出と持続的成長につながるという認識のもと、制度整備と風土改革の両面から取り組みを推進しています。

 

2025年までの期間において、人的資本経営の高度化とグローバル人財マネジメント基盤の整備を進めた結果、エンゲージメントの向上、女性基幹職比率の上昇、男性育児休業取得率100%の達成、障がい者雇用率の法定水準維持など、一定の成果を得ました。一方で、GKP(Global Key Positions)の非日本人比率が目標に届いていないことや、国内エンゲージメントサーベイスコアが海外と比較して相対的に低水準であることなど、解決すべき課題も認識しています。

 

(i)戦略

中期経営計画「E-Plan2028」における人的資本経営戦略は、以下の二つを柱としています。

 

a.キャリアオーナーシップ人財を「増やし、活かし、適切に評価する」仕組みの高度化

事業戦略と連動した人財ポートフォリオの設計・運用を進め、経営・事業を牽引する人財、高度専門人財、次世代経営人財を明確化し、計画的な育成・配置・登用を実行します。また、多様な人財が公平に挑戦機会を得られる仕組みを整え、DE&Iの観点からも持続的な人財活躍基盤を強化します。

 

b.グローバル人材マネジメント基盤の構築(データドリブン経営、健康経営の推進)

ア.HCM(Human Capital Management)プラットフォームを活用し、職務・スキル・評価・後継者準備状況等の情報を統合・可視化することで、データに基づく適所適材を図ります。これにより、人財戦略と事業戦略の一体化を進め、グローバル全体での最適配置と育成を実現します。

イ.社員一人ひとりが活き活きと高いエンゲージメントを持って働き続けるための基盤として、社員本人のみならず家族も含めた健康の維持・向上を推進します。心身の健康を支える環境と仕組みを整備し、個人の挑戦と成長を持続的に支えていきます。

 

(ii)目標

当社グループは、人的資本経営の成果を測る指標として、以下の二つを重視しています。

・人的資本ROI(人的投資と事業価値創出の連動)

・グローバルエンゲージメントサーベイスコア

これらがバランスよく向上している状態を、企業と個人が共に成長している姿と定義しています。

 

2028年に向けては、全社員が高いエンゲージメントのもとで主体的に挑戦し、個人の成長と事業の成長が連動する「人財と事業の成長の好循環」の実現を目標としています。そのために、以下の内容を取り組み、多様な人財が能力を最大限発揮できる人的資本経営を推進してまいります。

 

・キャリアオーナーシップの全社定着

・健康基盤の整備による活躍環境の強化

・人財ポートフォリオの明確化

・人財情報の可視化・高度化

・人財戦略と事業戦略の一体化

 

当社グループは、キャリアオーナーシップを発揮する人財を原動力として、

「Essential EBARA. Everywhere.」の実現と、経済価値・社会価値の両立を目指してまいります。

 

③ 人権の尊重
(ⅰ)戦略

a.「人権尊重の基本方針」

 荏原グループは、世界人権宣言の「すべての人間は、生まれながらにして尊厳と権利とについて平等である」との規定に基づき、荏原グループCSR方針に掲げる「人権と多様性を尊重する」経営を実践するために、「荏原グループ人権方針」を定め、社内外に公表しています。3つの基本方針とともに、それを実践していくための対応方針を定めています。荏原グループ人権方針は、国際労働機関(ILO)の「労働における基本的原則及び権利に関する宣言」と国連の「ビジネスと人権に関する指導原則」を尊重しています。

荏原グループ人権方針の全文は、ウェブサイトに掲載しています。

https://www.ebara.com/jp-ja/sustainability/social/respect/

 

b.「人権に関する救済」

国内外グループ会社においては、各社の社内通報窓口に加えて、当社の設置したグローバルホットラインが人権に関わるものを含む苦情を受け付け、対応しています。グローバルホットラインは、2025年12月31日時点で34か国に所在する国内外グループ会社67社(当社を含む)にホットラインを設置しており、引き続き、全グループ会社への整備を進めています。

当社グループのサプライヤーからの苦情や相談に対応する窓口として、2025年12月にサプライヤーホットラインを開設し、当社ウェブサイトに窓口を掲載しています。

また、その他の社外からの相談は、当社ウェブサイトのお問い合わせ窓口で受け付けています。

当社は、2024年4月に一般社団法人ビジネスと人権対話救済機構(JaCER)に加盟しており、全てのステークホルダーは、当社グループに関する具体的な事案を「ビジネスと人権」に関する苦情申し出としてJaCERの提供する対話救済プラットフォームを通じて行うことができます。

当社は、人権に関する苦情や相談が寄せられた場合、コンプライアンス部門が主担当となり、必要に応じて、関係部門等と連携しながら対応しています。

 

c.「2025年の取り組み」

外部との対話

人権委員会は、人権に対する課題認識の範囲を広げることや当社グループの人権マネジメントの改善につなげることを目的として、人権に関する社外有識者と対話を行っています。

2025年は、「ビジネスと人権」に造詣の深い、西村あさひ法律事務所の湯川雄介弁護士を招いて、EUのサステナビリティ関連規則(CSRD、CSDDD等)やそれらを簡素化等するオムニバス法案の動向など、最新の国際動向を踏まえ、「ビジネスと人権」に対する企業の取組みのあり方について意見交換を行いました。

人権デュー・
ディリジェンス

人権委員会では、従業員の人権に配慮することや、サプライヤにも人権尊重の意識を持って活動していただくことが当社グループの事業活動において特に重要であると考え、人権デューディリジェンスを行っています。

 

<従業員に対する人権デューディリジェンス>

人事部門が全グループ会社の従業員を対象に毎年行っているグローバルエンゲージメントサーベイを利用し、「職場の公正・公平性」「差別」「労働安全衛生」をグループ共通の人権項目として、約60組織のスコアをモニターしています。人権項目のエンゲージメントのスコアが一定水準に達していない会社に対して、人権委員会が人権アクションプランの策定を指示し、各社が改善策を実行します。活動の成果は翌年のエンゲージメントサーベイスコアにより評価しています。

 

2025年は、2024年のサーベイ結果に基づき、当社グループ4社に対して改善策を求め、それら各社はアクションプランを策定し、人権に係る改善策を実行しました。また、2025年のサーベイ結果、人権項目のエンゲージメントスコアが一定水準に達していない組織はありませんでした。

 

<サプライヤに対する人権デュー・ディリジェンス>

人権尊重を含む当社CSR調達ガイドラインについて、サプライヤの皆様に理解と実践を求めることを目的とし、グローバルの一次サプライヤに対して2025年にCSR調達アンケートを実施しました。

アンケートの内容には人権に関する設問が含まれており、人権委員会は、サプライヤにおいて児童労働や強制労働、差別が起きないような取り組みがなされているか、適正な労働環境が維持されているかなど、人権に関する設問の結果を調達部門と共有し、健全なサプライチェーンマネジメントの構築を推進しています。詳細について「(ⅱ)指標及び目標」をご覧ください。

 

 

(ⅱ)指標及び目標

目標

25/12実績

サプライヤ向けの人権デュー・ディリジェンスの結果に基づく必要な施策の実施

人権尊重を含む当社CSR調達ガイドラインについて、サプライヤの皆様に理解と実践を求めることを目的とし、グローバルの一次サプライヤに対してCSR調達アンケートを実施しました。主要取引先国内外1,917社から回答をいただき、集計とサプライヤへのフィードバック、および継続的な回収を進めています。

 

アンケートの内容には人権に関する設問が含まれており、人権委員会は、サプライヤにおいて児童労働や強制労働、差別が起きないような取り組みがなされているか、適正な労働環境が維持されているかなど、人権に関する設問の結果を調達部門と共有し、健全なサプライチェーンマネジメントの構築を推進しています。

 

2025年には、主に以下の施策を実施しました。

①国内外サプライヤへのアンケート配布、回収

②CSR調達に関する周知・教育資料の作成およびサプライヤ・当社グループ調達組織所属者への配布

③アンケート結果に基づく得点計算及びサプライヤへのフィードバックシートの送付

④低スコアのサプライヤを含む各サプライヤとのCSRに関する訪問対話および改善に向けた協議