2025年3月期有価証券報告書より
  • 社員数
    608名(単体) 1,218名(連結)
  • 平均年齢
    44.5歳(単体)
  • 平均勤続年数
    15.1年(単体)
  • 平均年収
    7,295,768円(単体)

従業員の状況

5【従業員の状況】

(1)連結会社の状況

 

2025年3月31日現在

セグメントの名称

従業員数(人)

物流ソリューション事業

434

(119)

プラント事業

65

(49)

次世代エネルギー開発事業

140

(262)

みらい創生事業

455

(72)

報告セグメント計

1,094

(502)

その他

14

(-)

全社(共通)

110

(19)

合計

1,218

(521)

 (注)1.従業員数は就業人員であり、臨時雇用者数(パートタイマー、人材会社からの派遣社員及び季節工を含む)は( )内に当連結会計年度の平均人員を外数で記載しております。

2.全社(共通)として記載されている従業員数は、特定のセグメントに区分できない管理部門に所属しているものであります。

3.その他における従業員の一部は、全社(共通)のセグメントを兼務しております。

(2)提出会社の状況

 

 

 

 

2025年3月31日現在

従業員数(人)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(円)

608

(175)

44.5

15.1

7,295,768

 

セグメントの名称

従業員数(人)

物流ソリューション事業

417

(119)

プラント事業

51

(29)

次世代エネルギー開発事業

22

(7)

みらい創生事業

7

(1)

報告セグメント計

497

(156)

その他

1

(-)

全社(共通)

110

(19)

合計

608

(175)

 (注)1.従業員数は就業人員(当社から社外への出向者は除く)であり、臨時雇用者数(パートタイマー、人材会社からの派遣社員及び季節工を含む)は( )内に年間の平均人員を外数で記載しております。

2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。

3.全社(共通)として記載されている従業員数は、特定のセグメントに区分できない管理部門に所属しているものであります。

 

(3)労働組合の状況

 当社グループの従業員は、提出会社の一部少数従業員及び環境計測株式会社において労働組合を結成しております。

 上記提出会社の一部少数従業員が組織する労働組合の組合員数は、2025年3月31日現在3人、環境計測株式会社が組織する労働組合の組合員数は、2025年3月31日現在46人であり、労使関係は良好です。

 

(4)管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異

①提出会社

当事業年度

補足説明

管理職に占める女性労働者の割合(%)

 (注)1.

男性労働者の育児休業取得率(%)

 (注)2.

労働者の男女の賃金の差異(%)

(注)1.

全労働者

正規雇用労働者

パート・有期労働者

7.1

83.3

67.5

68.5

49.2

女性労働者の育児休業取得率は100.0%であります。

 (注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。

2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。

 

②連結子会社

 連結子会社は、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)及び「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定による公表義務の対象ではないため、記載を省略しております。

サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)

2【サステナビリティに関する考え方及び取組】

(サステナビリティに関する考え方)

 当社グループは、「第2.1.(1)会社の経営の基本方針」に記載の通り、事業を通じて持続的に企業価値を向上させるため、優先的に取り組むべき重要な経営課題(マテリアリティ)10項目を特定し、これらの課題解決を通じて、持続的な成長とともに関連SDGs達成に努め、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。重要な経営課題(マテリアリティ)のA分類の冒頭に「気候変動による事業環境変化への対応」を、またB分類の冒頭に「人材の育成と活用」を掲げて、サステナビリティについて取り組んでおります。

 次年度は、これらマテリアリティを見直し、新たに8項目として事業活動を継続してまいります。詳細は、「中期経営計画」をご参照ください。

 また、当社グループの具体的な取り組み等については、統合報告書「TKKレポート」をご参照ください。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在における判断によるものです。

(1)ガバナンス

 当社グループのガバナンスに関しては、「第4.4.コーポレート・ガバナンスの状況等」をご参照ください。

 また、当社グループにおけるビジネスリスクに関するガバナンスについては、取締役会によって指名された取締役を委員長とするサステナビリティ委員会が管掌し、同委員会は必要な計画の策定と実施を推進しています。なお、リスクマネジメント室が同委員会の事務局として機能しています。サステナビリティ委員会の構成メンバーは、各事業本部において当該事業を管掌する取締役ないし執行役員の中から選任され、この選任を通じて、各事業部門間での取り組みが共有され、業務計画等の立案・実施において気候変動課題等が考慮される仕組みとなっております。

(2)戦略

 ①気候関連財務情報開示タスクフォース(以下TCFD)提言に基づく情報開示

 当社グループはTCFD提言に賛同し、同提言の枠組みに沿って、外部専門家グループの支援を受け、当社グループの経営に重要な影響を及ぼす可能性のある気候変動リスク及び機会を特定し、シナリオ分析を実施しました。

 分析にあたっては、 原則として2050年までの期間を対象とし、短期(3年程度)、中期(2030年まで)、長期(2050年まで)の3視点で、国際エネルギー機関(IEA)や気候変動に関する政府間パネル(IPCC)等が公表する複数の既存シナリオを参照しつつ、2つの気候変動シナリオ(産業革命以降の今世紀末までの平均気温上昇が2℃未満のケース、4℃のケース)に基づく世界観を想定し、網羅的に分析を行いました。

 2つのシナリオに基づく当社グループのリスク及び機会とそれらに伴う事業及び財務への影響を検討したところ、現時点で2050年までを俯瞰すると、当社グループ売上の約8割を占める主力3事業(物流ソリューション事業、プラント事業、次世代エネルギー開発事業)での全般的な財務的影響では「機会」が「リスク」を上回るとみています。

 物流ソリューション事業では、気候変動による物流現場の環境悪化や少子高齢化等の流れから、高度な省力化・省人化物流システムへの需要の継続的な伸びが期待でき、「機会」が「リスク」を十分に上回ると考えます。

 プラント事業では、既存の石油・ガス貯蔵タンク向けのメンテナンス需要は徐々に低下することが見込まれますが、それに代わり次世代エネルギー活用としてMCHやアンモニア貯蔵化などが進み、これらの改造やメンテナンスの需要が見込まれます。

 次世代エネルギー開発事業では、化石燃料の使用が制限されていくことに伴い、従来の石油・ガス貯蔵タンクの新設需要は減少に向かいますが、替わって次世代エネルギーである水素や燃料アンモニア向け、あるいは液化CO2向けタンクの新設需要が増加し、これをカバーすることが期待できます。

 また、4℃シナリオ下においては、物理的リスクに関し、急性では、河川氾濫による水害発生や台風・洪水等によって事業所業務やサプライチェーンが影響を受ける可能性が高まると想定しています。また慢性については、今世紀末において海水面の上昇による事業所への影響の可能性を特定しましたが、2050年までを視野にいれた分析では、財務影響は小さいと考えています。TKKグループでは、物理的リスクの影響を受けることが考えられる事業や事業所において、今後もリスク軽減の対策を講じていきます。

 ②人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略

 a.基本方針

 当社グループは、経営ビジョンである「革新的な技術と実行力で社会課題を解決するソリューションイノベーター」を実現するため「ACTION FOR THE FUTURE」をスローガンに、豊かな創造力、高い思考力、確かな専門性を持った人材を育成し活用することを基本方針としております。

 さらに、人材の多様性や働きやすい職場の実現が価値創造の源泉となるとの考えのもと、社員のスキルアップや

モチベーション向上のため、さまざまな教育制度や評価制度等を導入しております。

 人材育成や社内環境の整備に関する基本的な方針は以下の通りです。

 

〔人材育成方針〕

 性別・国籍・採用形態等にとらわれず、マネジメント力や業務遂行力などを備えた優秀な人材を経営幹部に積極的に登用することを目指し、全ての社員が自身に必要な知識・スキル等に自ら気づき、学ぶ意欲を持ち続けることを促すとともに、OJT・OFF-JTの何れにおいても充分な学びの機会を提供することを基本的な育成方針としています。

 上記方針に基づき、職位・階層別の総合研修制度や、事業特性に応じた専門研修、社会課題等を踏まえた知識・スキルの拡充に関する研修などを制度化し、これらを定期的に実施し、特に女性・外国人・中途採用者等の知識・スキル等の習得ニーズを適切に把握するとともに、ニーズに合致し、参加しやすい研修機会の提供を可能としております。加えて、社員の階層を限定しない英語教育の実施や、役割の転換期に応じたキャリアデザイン研修なども実施しております。

〔社内環境整備方針〕

 多様な人材の活躍や定着のため、ワークライフバランスを重視し働きやすい職場を実現するとともに、一人ひとりの意見や価値観などの尊重、また健康に配慮した就業環境の提供などにより、企業風土を改善しエンゲージメントを向上させることを基本方針としています。

 上記方針に基づき、在宅勤務や時差出勤制度をはじめ、ジェンダーに依らない育児・介護休業の取得支援や、障がい者の積極的な採用に取り組んでいるほか、自己申告制度の活用による、社員の志向や適性・専門性を考慮した配属の実施なども行っております。

 b.HR施策の具体例

〔自ら学ぶ社員を支援する人材育成施策〕

 企業の競争力を高めていくためには、個々の社員の能力×自発的な動機の向上が重要な要素と考え、階層別研修やキャリア研修等の体系化された研修の受講機会の増大を図っております。また、「自ら学ぶ人を支援する」という方針のもと、昨今では、資格取得支援、オンライン学習、語学習得支援、書籍購入補助に加え、社員自らの学びたいとするテーマの外部研修の受講費用を支援する公募制の制度も設けるなど、自己啓発を促進する施策の充実に力を入れております。

〔多様性を活かす組織づくりと職場環境の整備〕

 多様な人材の価値観や考え方が意思決定プロセスに反映されることも、顧客に対する提供価値の向上や、企業の競争力の強化において不可欠であると考えております。

 当社グループでは、属性を限定しない多様な人材を受け入れる採用方針を掲げ、幅広いバックグラウンドを持つ人材の採用を推進しております。中途採用の強化やリファラル採用等、手法の多様化も推進しております。

 さらに、社員一人ひとりがいきいきと意欲的に、長く安心して働き続けられる職場環境の整備にも注力しており、処遇の改善や休暇制度の充実に加え、特に現場の第一線で活躍する社員に対する処遇や福利厚生の強化にも重点的に取り組み、働きがいと働きやすさの両面からエンゲージメントを高められるよう努めております。

〔社内インターン制度〕

専門性が確立されていない新入社員をどの分野に配属しキャリアをスタートさせるかは、その後のキャリア形成に影響を及ぼしますが、当社グループでは、新入社員が入社後、本配属の前に半年程度の期間に、複数部署での職場を体験し、本人の希望を可能な限り反映した部署に配置するインターン制度を実施しています。これにより、部署の役割や前後の行程を理解し、自己選択というプロセスを経ることでキャリアのミスマッチを最小化、当事者意識と仕事の全体像を意識し、受入部署においても新人育成の機会とする等、人材の定着率の向上や組織の活性化につながることを期待しております。

(3)リスク管理

 企業を取り巻く環境が複雑かつ多様化する中、当社グループは、事業に重要な影響を与えるリスクの適切な管理を重視し、グループの重要経営課題(マテリアリティ)においても「リスクマネジメントの高度化」を掲げています。

 サステナビリティ委員会は四半期に1回以上開催され、取締役会及び経営会議に定期報告を行うことになっており、経営会議では、サステナビリティ委員会からの報告・答申等に基づき、必要な協議・決議を行います。取締役会は、経営会議及びサステナビリティ委員会で協議・決議された内容の報告を受け、当社グループのビジネスリスク全般への対応方針及び計画の実行と進捗についての監督を行います。

 あわせて、リスク管理に関しては、「第2.3.事業等のリスク」をご参照ください。

 

(4)指標及び目標

①TCFD提言に基づく情報開示

 (カーボンニュートラルにかかる温室効果ガス(以下GHG)の排出削減)

削減対象のGHG:

当社単体及び国内海外連結子会社における「Scope1排出量+Scope2排出量」

  ※Scope1排出量 自社での燃料の使用等によるGHGの直接排出

  ※Scope2排出量 自社が購入した電気・熱の使用によるGHGの間接排出

GHG削減目標:

「2050年までにカーボンニュートラルを達成」

「2030年までに2019年度対比で50%に削減」

当社グループにおいて省エネルギーや再生可能エネルギー導入をはじめとしたGHG排出削減活動を推進し対象範囲のGHG排出量を2050年までにカーボンニュートラルにします。

なおScope3排出量については、仕入先・顧客と協働し、バリューチェーンを通じた削減の取り組みを推進していきます。

  ※Scope3 事業活動のサプライチェーン内で間接排出されたScope1・2以外のGHG

GHGプロトコールに準じて算出したサプライチェーン排出量の算出結果は以下の通りです。

Scope1排出量+Scope2排出量 (国内外を含むグループ全体)

2019年度:5,276t-CO2e 2020年度:4,993t-CO2e ・2021年度:5,142t-CO2e ・2022年度:3,600t-CO2e

2023年度:3,663t-CO2e 2024年度:3,832t-CO2e

Scope1排出量+Scope2排出量 (国内外を含むグループ全体)を2019年度(基準年)に対し、2024年度は約27%削減いたしました。

Scope3排出量(国内外を含むグループ全体)

2020年度:348,949 t-CO2e ・2021年度:382,849t-CO2e ・2022年度:285,324t-CO2e ・2023年度:270,508t-CO2e

2023年度Scope3排出量のうち、カテゴリー11「販売した製品の使用」が63,048t-CO2e、カテゴリー1「購入した製品サービス」が192,972t-CO2eで、Scope3排出量全体の94.6%を占めます。

上記より、2023年度のサプライチェーンGHG排出量は274,171t-CO2eとなり、構成比は、Scope1・2が1.3%、Scope3が98.7%であります。

また、GHG排出削減に向けての施策について、Scope1・2排出量は、2023年度で53%が電気使用、36%がガソリン・軽油の消費に由来するものであることから、以下の項目に重点を置くことが必要と考えております。

-自家消費太陽光設備の導入

-ゼロ排出・再エネ由来電気の導入

-社用車のEV化

-省エネ設備の導入

Scope3排出量は、製品の使用過程における消費電力の削減等カテゴリー別の具体的対策を検討し、また仕入先・顧客とも協働し、GHG排出量の削減に向け、対策の立案とその推進に取り組んでまいります。設備投資計画の検討において、設定した社内炭素価格を適用し仮想的な費用に換算することで、投資判断の参考とするInternal Carbon Pricing制度を導入し、脱炭素投資の推進をしてまいります。

・ガバナンス及びリスク管理については、上記(サステナビリティに関する考え方)の(1)、(2)をご参照ください。

②人材の育成及び社内環境整備に関する方針に関する指標と目標

 当社グループでは、上記「(2)戦略 ②人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略」において記載した、人材の多様性の確保を含む人材の育成及び社内環境整備に関する方針に関する指標については、当社においては、関連する指標のデータ管理とともに、具体的な取組みが行われているものの、連結グループに属するすべての会社では行われていないため、連結グループにおける記載が困難であります。このため、次の指標に関する目標及び実績は、連結グループにおける主要な事業を営む提出会社のものを記載しております。

 

〔目標とする指標〕

・女性管理職の割合 2027年度までに10%

・年次有給休暇取得率 2024年度までに80%

〔実績〕

 過去3年間における各指標及び実績は下記の通りであります。

指標

2022年度

2023年度

2024年度

女性管理職の割合(%)

6.9

8.3

7.1

男性労働者の育児休業取得率(%)

61.5

66.7

83.3

女性労働者の育児休業取得率(%)

100.0

100.0

100.0

キャリア採用比率(%)

65.7

55.3

56.3

キャリア採用管理職比率(%)

38.0

37.5

35.7

年次有給休暇取得率(%)

71.8

76.5

71.3

表彰制度改善提案提出率(%)

79.8

73.0

72.3

男女の賃金の差異(%)

全労働者

62.1

64.4

67.5

うち正規雇用労働者

62.7

65.5

68.5

うちパート・有期労働者

31.2

41.5

49.2

(注)目標及び実績は、提出会社の従業員の状況となります。

 また、ガバナンス及びリスク管理については、上記(サステナビリティに関する考え方)の(1)、(2)をご参照ください。