2023年12月期有価証券報告書より
  • 社員数
    1,596名(単体) 4,686名(連結)
  • 平均年齢
    41.6歳(単体)
  • 平均勤続年数
    16.1年(単体)
  • 平均年収
    6,452,158円(単体)

従業員の状況

 

5 【従業員の状況】

(1) 連結会社の状況

2023年12月31日現在

セグメントの名称

従業員数(名)

日本

2,502

欧州

1,761

米州

209

オセアニア

84

その他

130

合計

4,686

 

(注) 1 従業員数は、就業人員を記載しております。

2 当連結会計年度より報告セグメントの区分を変更しております。詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に記載しております。

 

(2) 提出会社の状況

2023年12月31日現在

従業員数(名)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(円)

1,596

41.6

16.1

6,452,158

 

(注) 1 従業員数は、就業人員を記載しております。

2 平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。

3 上記はすべて日本セグメントに含まれております。

 

(3) 労働組合の状況

当社グループの労働組合には、タダノ労働組合があり、産業別労働組合「JAM」に所属しております。2023年12月31日現在の組合員総数は1,299名であります。(出向者88名含む。)

なお、組合結成以来労使関係は極めて円満で特記すべき事項はありません。

 

 

(4) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異

 ①提出会社

当事業年度

管理職に占める

女性労働者の割合(%)

(注)1

男性労働者の

育児休業取得率(%)

(注)2

労働者の男女の賃金の差異(%)

(注)1

全労働者

うち正規雇用

労働者

うちパート・

有期労働者

2.5

41.4

74.6

72.9

80.9

 

(注) 1「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。

2「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。

 

 ②連結子会社

当事業年度

名称

管理職に占める

女性労働者の割合(%)

(注)1

男性労働者の

育児休業取得率(%)

(注)2

㈱タダノアイレック

0.0

0.0

㈱タダノエステック

0.0

0.0

㈱タダノエンジニアリング

0.0

50.0

㈱タダノテクノ東日本

0.0

100.0

 

(注) 1「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。常時雇用する労働者が101名以上の国内子会社を対象に、集計した数値を記載しております。なお、「0.0」は管理職のうち、女性労働者が無いことを示しております。

2「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。常時雇用する労働者が101名以上の国内子会社を対象に集計した数値を記載しております。なお、「0.0」は取得対象者のうち、実際に取得した労働者が無いことを示しております。

 

サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

当社グループは、「創造・奉仕・協力」の経営理念のもと、企業価値の最大化と持続可能な事業活動を行うことで、地球環境の保全と持続可能な社会の実現に貢献し、世界にそして未来に誇れる企業を目指します。

当社グループではサステナビリティ課題全般及びテーマごとに「ガバナンス」「戦略」「リスク管理」「指標及び目標」の観点から考え方を整理し、取り組みを強化しております。

 

(1) ガバナンス

経営におけるサステナビリティの重要課題を定め、方針と目標、進捗を管理するため、社長を委員長とし、全執行役員を委員とするCSR委員会・SDGs推進委員会を設置しております(2024年1月に両委員会を統合し「サステナビリティ委員会」と改称しました)。同委員会のメンバーは、定例の経営報告会、経営会議・取締役会等の各会議において、部門のサステナビリティ課題や重要事項について逐次報告・議論をしております。

また各部門における取り組み支援等の専任部署としてSDGs推進グループを総務部に設置しております(2024年1月「サステナビリティ推進グループ」と改称しました)。さらに「サステナビリティ委員会」の下部組織として「リスク委員会」「コンプライアンス委員会」「環境委員会」「人財委員会」の専門委員会があり、全社的なテーマについて取り組んでおります。

なお、人的資本については人財委員会、気候変動については環境委員会にてそれぞれ対応しております。また2021年には、環境委員会の下部組織として「CO2・エネルギー削減部会」「廃棄物・化学物質削減部会」を設置し、具体的な施策検討や各部門の情報共有、長期目標達成に向けた改善継続に取り組んでおります。

 

テーマ

委員会もしくは主管部門

関連方針・規程・ガイドライン類

全般

サステナビリティ委員会

タダノグループサステナビリティ憲章

リスク

リスク委員会

事業リスクマネジメント規程

人権・法令

コンプライアンス委員会

タダノグループ人権方針

タダノグループコンプライアンス規程

環境保全

環境委員会

タダノグループ環境方針

人的資本経営

・労働環境

人財委員会

タダノグループ人財育成基本方針

タダノグループ社内環境整備方針

コーポレート

ガバナンス

管理部門

内部統制システム構築の基本方針

コーポレートガバナンス・ガイドライン

サプライヤー

(取引先)

購買部門

タダノグループ
サステナブル調達ガイドライン

 

 

(2) 戦略

当社グループは、「中期経営計画(24-26)」のもと、お客様の安全と地球環境に配慮した新たな価値を提供するための戦略を推進してまいります。「中期経営計画(24-26)」の内容については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3) 中長期的な会社の経営戦略、目標とする経営指標と対処すべき課題」をご参照ください。

サステナビリティ推進の基本方針として、「人権の尊重」「公正・誠実な事業活動」「社員の尊重と働きがいの確保」「取引先(サプライヤー)と共に成長」「社会貢献」「地球環境の保全」「適切なコミュニケーション活動」の7項目から成る「タダノグループサステナビリティ憲章」を制定しております。上図のとおり関連方針・規程・ガイドライン類を整備し、各部門・グループ会社の年度方針・事業計画から具体的施策へとつなげております。サプライヤー(取引先)におけるサステナビリティ推進については「タダノグループサステナブル調達ガイドライン」を2024年1月に新規制定しております。

また、人的資本活用については、「タダノの人財に対する考え方」を次に定め、変革を支える足場固めとして「人財育成基本方針」「社内環境整備方針」を2024年3月に新規制定しております。

 

(タダノの人財に対する考え方)

・当社グループは、環境変化に柔軟且つスピーディーに対応し、社会に新しい価値を提供することで世界にそして未来に誇れる企業を目指します。

・人財は競争力の源泉であり、「持続可能な経営」を実現する重要な要素のひとつと捉えています。人種、宗教、性別、性的指向・性自認、年齢、障がい、国籍、出身地、社会的出身、経歴等のあらゆる違いを尊重し、多様な人財の雇用と育成を強化・継続します。

・多様な人財一人ひとりが、自らの能力や個性を活かした組織パフォーマンスの最大化を実現するため、公平な成長機会の提供と組織文化を醸成します。

 


 

①人財育成基本方針

当社グループは、社員一人ひとりのパフォーマンスの最大化と更なる価値創造に向けた「組織マネジメント力」と「ソリューション力」に資する人財育成を推進しています。多様な人財が集まり、個の潜在能力を発掘/開発し、高い専門的な発揮能力に変える機会を通じて、変化を捉え、チームでイノベーションを起こし続ける社風「学習し、成長し続ける組織文化」を醸成します。

 


 

 

②社内環境整備方針

当社グループは、タダノで働くことが、生活全般の満足度(Well-being)につながるという考え方の下、安全を第一に、心身ともに健康で活力に満ちた職場環境を築き、仕事と生活のバランスのとれた働き方を推進します。

 


 

(3) リスク管理

当社グループは、開発・製造の拠点を日本・ドイツ・米国に、販売・サービスの拠点を世界各国に有しており、グローバルに事業を展開しております。

当社グループの業務には、事業戦略リスク、法的リスク、製品安全リスク、情報セキュリティリスク、環境リスク、自然災害リスク等様々なリスクがあります。当社グループは、リスク管理について「タダノグループ事業リスクマネジメント規程」に基づき、リスク委員会を通じて、定期的に社内のリスクの洗い出しと評価を行い、リスク毎に対応部署を定めて対応策を講じることにより、リスクマネジメントの強化を図っております。リスク委員会における評価結果については、原則年2回、取締役会に報告しております。

 

(4) 指標及び目標

製造業である当社グループにとって特に重要となる指標及び目標として、2021年に「タダノグループ長期環境目標」を制定しました。「2030年までに事業活動におけるCO2排出量25%削減、製品におけるCO2排出量35%削減、並びに事業活動における産業廃棄物排出量50%削減(いずれも2019年度比)」と目標を定め、地球環境の保全・貢献に取り組んでおります。

また、気候変動対応については、CO2・エネルギー削減部会で、いわゆる2℃シナリオに伴う移行リスク・機会、4℃シナリオに伴う物理リスク・機会を検討し、当社グループのリスクと機会について以下のとおり分析しております。

電動化など製品の気候変動

対応が生み出す変化と影響

(移行リスク&機会)

・電動化製品の開発・製造・販売においてLE業界で遅れを取る/業界をリードする

・電動化製品の製造・サプライチェーンにおいてハード面・ソフト面での備えが必要となる

気候変動がもたらす社会・

経済構造の変化と影響

(移行リスク&機会)

・当社グループ製品が使われている市場・お客様に大きな社会・経済構造の変化が訪れる(化石燃料市場の縮小や各国CO2排出規制の強化/風力発電などGX投資の増加)

・気候変動対応でLE業界において遅れを取る(レピュテーション・リスク)/業界をリードする

気温上昇・災害増加による

現場への影響

(物理リスク&機会)

・建設現場や製造現場での労働環境悪化、当社グループ工場・サプライチェーンの被災リスク増加(AIやロボット活用による自動化・作業容易化、災害増加による製品需要増加の可能性も)

 

 

 

①事業活動におけるCO2削減

志度工場では2008年に最大出力260kWの太陽光パネルを設置し、生産及びエネルギー使用量のさらなる効率化に向けた再編に取り組んでおります。また、「Next Generation Smart Plant ~人と機械が調和し、次世代につながるスマート工場~」をコンセプトに掲げる香西工場では、エネルギー使用量をリアルタイムで把握できるEMS(エネルギーマネジメントシステム)を導入し、2021年に最大出力1,182kWの太陽光パネルを設置しました。両工場においては、エネルギー効率が良くCO2排出の少ないバージ船を利用した製品輸送にも取り組んでおり、モーダルシフトも積極的に推進しております。2023年1月には多度津工場に最大出力606kWの太陽光パネルを設置し、取り組みをさらに加速させております。

国内外におけるその他の事業所でも、太陽光パネルの設置やエアコンや照明の節電、社有車のEV化・HV化等、環境負荷低減に取り組んでおります。

 

CO2排出量の推移(SCOPE 1・2)

項目

2019年度

(2020年3月期)

2023年度

(2023年12月期)

CO2総排出量(t)

31,436

28,723

(内訳) 日本(注)1

20,211

17,846

海外(注)2

11,225

10,877

(参考値)売上高原単位(注)3

13.79

10.24

 

(注)1 日本国内全拠点(グループ会社・工場などを含む)が対象。

2 海外生産拠点が対象。今後、算定範囲をその他海外拠点にも拡大予定。

3 グループ売上高を分母とした原単位を表記

(CO2:トン/売上高:億円)。

 

②製品におけるCO2削減

建設機械のライフサイクルにおけるCO2排出量は、製品の稼働・走行における排出が大部分を占めております。このような背景もあって、未来の地球を守るために、製品におけるCO2排出量の削減は大きな課題であります。

ラフテレーンクレーン CREVO G5 シリーズでは環境に配慮した新世代エンジン、無駄なエンジン回転を抑制する「オートアクセル」、クレーン非操作時にPTOポンプを停止する「ポンプオートストップ」を搭載しております。また、エンジンを起動せずにクレーン作業を可能にする電動パワーユニット「e-PACK」を欧州、そして日本に市場投入する等、CO2排出量の削減や、燃料消費量の改善、低騒音作業など作業効率と環境に配慮した操作をサポートしております。その他にも従来のディーゼル燃料(軽油)から環境負荷の少ない水素化植物油(HVO)へ変更する等の対応も積極的に取り組んでおります。

2023年12月には、世界初となる「電動ラフテレーンクレーン」を日本で発売しました。電動ラフテレーンクレーンは、電気の力でクレーン作業・走行を行うことができ、製品からのCO2排出量をゼロにすることができます。2024年にはアメリカ、カナダでの発売も予定しております。

また、当社グループの製品は、今後GXで増加するとみられる風力発電等の建設現場でも大きな活躍が期待されております。社会のお役に立てるよう、今後も環境保全に貢献する製品開発を進めてまいります。

 

 

③事業活動における産業廃棄物削減

当社グループでは、2008年の環境マネジメントシステムISO14001の認証取得を契機に、事業活動における産業廃棄物の削減に取り組んでおります。

当社グループにおける産業廃棄物のおよそ9割は生産拠点から排出されています。分別の徹底、有価物化の推進、部品梱包材の脱プラ推進、余剰部品の有効活用等により、産業廃棄物の削減を図っています。2021年には、有価物化の推進として「廃油のリサイクル化」に取り組み、これまで焼却処分されていた廃油が再利用できるようになりました。2022年には「プラスチック資源循環促進法」の施行を受け、廃棄物分別ルールの改訂(香川県内にて先行実施)、ビニール系プラスチックの有価物取引を導入し、廃プラスチック廃棄物削減に向けて取り組みました。また、部品の納品時に使用する通い箱等の再利用やリサイクルを促進することで、事業活動の中で排出される産業廃棄物の資源化もさらに推進しております。

 

産業廃棄物排出量の推移

項目

2019年度
(2020年3月期)

2023年度
(2023年12月期)

 


産業廃棄物総排出量(t)

4,334

3,594

 

(内訳) 日本(注)1

2,313

2,667

 

海外(注)2

2,021

926

 

(参考値)売上高原単位(注)3

1.90

1.28

 

 

 

 

 

(注)1 日本国内全拠点(グループ会社・工場などを含む)が対象。

 

2 海外生産拠点(TDG・TFG)が対象。今後、算定範囲をその他海外拠点にも拡大予定。

 

3 グループ売上高を分母とした原単位を表記

(産業廃棄物:トン/売上高:億円)。

 

 

 

当社グループでは、現時点において人財育成基本方針・社内環境整備方針に直接紐づく指標及び目標は定めておりません。今後、方針に合った人事戦略を策定し、人事戦略に基づく指標及び目標の設定を検討してまいります。

なお、提出会社については、女性活躍推進法に基づく以下3点の目標を定めております。

 

人財戦略に関する目標・実績

 

2023年度実績

2026年度目標

管理職に占める

女性労働者の割合(注)1

2.5%

4.0%

男性労働者の

育児休業取得率(注)2

41.4%

62.0%

労働者の男女の

賃金差異(注)1

74.6%

76.0%

 

(注)1 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。

2 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。