人的資本
OpenWork(社員クチコミ)-
社員数1,156名(単体) 13,361名(連結)
-
平均年齢44.5歳(単体)
-
平均勤続年数17.8年(単体)
-
平均年収7,512,893円(単体)
従業員の状況
5【従業員の状況】
(1)連結会社の状況
|
2023年12月31日現在 |
|
セグメントの名称 |
従業員数(人) |
|
日本 |
8,698 |
[459] |
米州 |
2,623 |
[38] |
欧州・アジア |
2,040 |
[4,044] |
合計 |
13,361 |
[4,541] |
(注)従業員数は、就業人員(当社グループからグループ外への出向者は除き、グループ外からの出向者を含むほか、常用パートを含む。)であり、[ ]内に年間の平均臨時雇用者数(人材派遣会社からの派遣社員、アルバイトを含み、常用パートは除く。)を外数で記載しております。
(2)提出会社の状況
|
|
|
|
2023年12月31日現在 |
従業員数(人) |
平均年齢(歳) |
平均勤続年数(年) |
平均年間給与(円) |
|
1,156 |
[142] |
44.5 |
17.8 |
7,512,893 |
(注)1.従業員数は、就業人員(当社からグループ外への出向者は除き、グループ外からの出向者を含むほか、常用パートを含む。)であり、[ ]内に年間の平均臨時雇用者数(人材派遣会社からの派遣社員、アルバイトを含み、常用パートは除く。)を外数で記載しております。
2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。
3.提出会社の従業員は、「日本」セグメントに所属しております。
(3)労働組合の状況
当社の労働組合は、ホシザキ労働組合と称し、JAMに加盟し、2023年12月31日現在の組合員数は980名で労使関係は安定しております。
なお、連結子会社については、INDUSTRIAS LANCERMEX, SOCIEDAD ANONIMA DE CAPITAL VARIABLE(メキシコ)等一部の子会社で労働組合が組織されておりますが、労使関係は安定しております。
(4)管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異
①提出会社
当事業年度 |
||||
管理職に占める 女性労働者の割合(%) (注1) |
男性労働者の 育児休業取得率(%) (注2) |
労働者の男女の賃金の差異(%)(注1、3、4) |
||
全労働者 |
正規雇用労働者 |
非正規雇用労働者 |
||
5.6 |
90.0 |
64.4 |
66.8 |
51.4 |
(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は介護休業を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。
3.正規雇用労働者は社員、非正規雇用労働者は嘱託、アルバイト、パートタイマーを含み、派遣社員を除いております。
4.労働者の男女の賃金の差異については、男性の賃金に対する女性の賃金の割合を示しております(賞与及び基準外賃金を含む賃金が対象)。なお、賃金は性別による賃金体系及び制度上の違いはありませんが、等級別人数構成の差により、男女で賃金の差異が生じています。
②連結子会社
当事業年度 |
|||||
名称 |
管理職に占める 女性労働者の割合(%) (注2) |
男性労働者の 育児休業取得率(%) (注3) |
労働者の男女の賃金の差異(%)(注2、4、5) |
||
全労働者 |
正規雇用労働者 |
非正規雇用労働者 |
|||
ホシザキ北海道(株) |
5.0 |
66.7 |
62.8 |
62.8 |
57.6 |
ホシザキ東北(株) |
6.5 |
36.4 |
61.8 |
72.4 |
51.1 |
ホシザキ北関東(株) |
4.3 |
33.0 |
66.9 |
67.9 |
54.2 |
ホシザキ関東(株) |
- |
90.0 |
62.4 |
64.2 |
46.3 |
ホシザキ東京(株) |
2.8 |
60.0 |
70.6 |
69.4 |
84.9 |
ホシザキ湘南(株) |
- |
81.8 |
59.8 |
62.6 |
50.1 |
ホシザキ北信越(株) |
11.0 |
50.0 |
62.0 |
62.1 |
54.7 |
ホシザキ東海(株) |
4.7 |
57.1 |
60.4 |
63.9 |
52.2 |
ホシザキ京阪(株) |
- |
63.2 |
59.3 |
58.9 |
64.0 |
ホシザキ阪神(株) |
- |
20.0 |
67.4 |
67.9 |
66.2 |
ホシザキ中国(株) |
- |
69.0 |
54.4 |
64.9 |
92.5 |
ホシザキ四国(株) |
- |
20.0 |
52.2 |
59.1 |
61.9 |
ホシザキ北九(株) |
7.6 |
80.0 |
58.7 |
62.6 |
70.6 |
ホシザキ南九(株) |
4.5 |
50.0 |
58.7 |
60.9 |
50.7 |
ホシザキ沖縄(株) |
- |
40.0 |
63.1 |
63.3 |
81.0 |
(株)ネスタ― |
- |
100.0 |
73.2 |
74.2 |
58.6 |
サンセイ電機(株) |
25.0 |
* |
* |
* |
* |
(注)1.「-」は、該当者がいないことを示しております。
「*」は、法令等により開示の必要がない指標について記載を省略していることを示しております。
2.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したもの
であります。
3.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は介護休業を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。
4.正規雇用労働者は社員、非正規雇用労働者は嘱託、アルバイト、パートタイマーを含み、派遣社員を除いております。
5.労働者の男女の賃金の差異については、男性の賃金に対する女性の賃金の割合を示しております(賞与及
び基準外賃金を含む賃金が対象)。なお、賃金は性別による賃金体系及び制度上の違いはありませんが、
等級別人数構成の差により、男女で賃金の差異が生じています。
サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)
2【サステナビリティに関する考え方及び取組】
当社グループは、取締役会の承認を得て、以下の「サステナビリティ基本方針」を掲げています。
サステナビリティ基本方針
「当社グループは、経営理念にある「お客様のみならず社会に貢献できる『進化する企業』であること」という基本的考えのもと、事業活動を通じた持続可能な社会の実現と企業価値の向上を目指します。
●多様な人材が生き生きと活躍できる環境を実現し、常に「進化する企業」として、お客様のみならず社会への価値
創造に貢献します。
●グローバル企業としてサプライチェーン全体での人権の尊重、環境負荷低減に努め、地球環境及び未来を担う世
代に貢献します。
●すべてのステークホルダーとの対話と連携を通じ、公正かつ透明性の高い経営を目指します。」
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)サステナビリティ
①ガバナンス
社長を委員長、管理部門の担当常務執行役員を副委員長とするサステナビリティ委員会を2022年6月に設置しています。定期的に開催される委員会では、議論するテーマに応じて事業部門の責任者も加えて、サステナビリティ課題を横断的に検討・議論していく体制を整えています。
サステナビリティ委員会は四半期に1度を目途に開催され、その審議結果を含めて経営会議及び取締役会に都度進捗報告を行います。サステナビリティに関する事業リスクはコンプライアンス・リスク管理委員会と共有しており、適宜必要に応じて取締役会に上申されることとなっております。
サステナビリティ委員会の傘下には、2022年に抽出・特定したマテリアリティ(重要課題)の解決推進を目的として、2023年よりマテリアリティごとにワーキンググループを設置しています。各ワーキンググループの責任者は原則として執行役員が就くものとし、サステナビリティ委員会にて決定しています。
②戦略
当社グループは様々な社会課題を議論・検討し、「(1)サステナビリティ ④指標及び目標」に記載の6つのマテリアリティを特定しています。各マテリアリティに対してはKPIを設定し、課題解決に向けた施策を実行することで経営ビジョン及び長期的にありたい姿の実現を目指します。
気候変動を中心とした環境への取り組みに関しては、TCFDに沿った情報開示の充実を図るとともに、廃棄物の発生抑制、環境負荷低減や省エネ製品の開発など環境マネジメントを推進しています。スコープ3に関しては、当社グループの取り組みをお客様と取引先様へ理解していただくための啓発活動を進め、今後開示の拡充を目指します。
社会への取り組みとしては、社員の働きがいの向上の実現に向けて、女性の活躍推進を図りつつ、人的資本の充実を図ります。
持続可能なサプライチェーンの構築に向けては、取引先様との密なコミュニケーションを図りながら、環境保全、人権・安全な労働条件などの調査により、サプライチェーンマネジメントの強化を目指します。
お客様に対しては、他社に先行した環境に優しい自然冷媒冷蔵庫・冷凍庫の国内販売を本格化させるとともに、飲食外市場の積極的な開拓を進めることで新たな顧客価値創造を進め、全国を網羅する拠点を活かしたサービス活動でお客様へ安心・安全を提供します。
経営基盤の強化に関しては、2022年に設置した指名・報酬委員会及びサステナビリティ委員会により、ガバナンス推進体制を強化しています。
マテリアリティの抽出・特定プロセス、KPIの選定プロセスについては、統合報告書のP25、26をご覧ください。
統合報告書:https://www.hoshizaki.co.jp/ir/library/pdf/integrated_report2023_a3.pdf
③リスク管理
各マテリアリティに対応したリスクと機会の抽出を行い、設定したKPIの適時モニタリング及び関連各部署と自社の強みと弱みを加味した対策を講じ、リスクの最小化と機会の最大化を目指します。なお、事業活動に関するリスク管理に関しては、每月開催されるコンプライアンス・リスク管理委員会の場で、リスク管理の徹底と迅速な対応を行っています。
④指標及び目標
サステナビリティ活動の推進に向けたKPIに関しては、各マテリアリティに紐付いたKPIを設定し、活動を強化することで、実効性を高めています。
マテリアリティ |
ありたい姿との関連性 |
目標 |
|
気候変動への対応 |
世界的な気候変動問題に対し、快適 な食環境の提供(ビジネス)を通じて、環境課題解決に貢献 |
KPI |
脱炭素社会の実現に向け、事業活動からの二酸化炭素排出量削減 |
目標値 |
CO2排出量(スコープ1&2) 2014年度比50%削減(2030年) ※当社本社工場及び島根工場 |
||
持続可能なサプライチェーンマネジメント |
環境や人権に配慮したサプライチェーンにより、廃棄物を最小限に抑え、健康で安全な労働条件を促進 |
KPI |
・環境保全(廃棄物等)、人権・労働(安全)等を含むサステナビリティに関する調達先調査 ・取組成果向上のための調達先との持続的なコミュニケーション |
目標値 |
・調査質問票を策定(2023年)重要取引先様回答回収率95%以上(2026年)(当社) ・工場方針説明会への重要取引先様出席率95%以上(2026年)(当社) |
||
新たな顧客価値の創造 |
お客様を取り巻く環境変化を迅速に キャッチし、変化へ柔軟に対応したモノづくり、サービスビジネスを創造 |
KPI |
今後拡大を目指す、多様な飲食外市場のお客様への貢献 |
目標値 |
飲食外売上高1,000億円(2026年)(国内) |
||
安心・安全な食環境づくりへの新たな提案 |
多様化する食環境の変化に対して、安全、安心な製品やサービスを提供し、人々の豊かな暮らしに貢献 |
KPI |
全国を網羅する拠点数の強みを生かした製品保守、サービスコール対応を通じたお客様への安心、安全の提供 |
目標値 |
サービス売上高522億円(2026年)(国内) |
||
社員の働きがいの向上 |
すべての社員が多様な価値観を共有 し、互いに尊重しあい、誇りを持って働く、活力あふれる職場風土への進化 |
KPI |
女性管理職の育成と次期女性管理職候補の育成確保 |
目標値 |
女性管理職(課長相当職以上)50名、女性役職者(係長相当職以上)300名(2025年)(国内) |
||
経営基盤の強化 |
コーポレートガバナンスの強化及び徹底したコンプライアンス遵守により、社会から信頼される経営の実践 |
KPI |
・コンプライアンス経営の基盤強化 ・社員への網羅的なコンプライアンス教育の継続 |
目標値 |
・重大なコンプライアンス違反なし(グロ ーバル) ・社員全員へのコンプライアンス教育実施(グローバル) |
(2)環境への取組
(TCFDへの対応)
気候変動が社会に与える影響は大きく、当社グループとしても取り組むべき重要な社会課題だと捉えています。
脱炭素社会の実現に向け、当社は2030年の中間目標として事業活動からのCO2排出量(スコープ1&2)の50%削減(2014年実績比)を目指します。2050年のカーボンニュートラルに向けて環境負荷低減を実現する製品・サービスの提供、環境技術の開発を推進しています。2022年2月に気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)提言への賛同を表明しており、気候変動にかかるリスク及び収益機会が当社グループの事業活動や収益等に与える影響等については、統合報告書のP58をご覧ください。
統合報告書:https://www.hoshizaki.co.jp/ir/library/pdf/integrated_report2023_a3.pdf
①ガバナンス体制
気候変動対応を含む社会・環境全般に関わる課題対処を推進する機関として「(1)サステナビリティ ①ガバナンス」に記載のサステナビリティ委員会を設置しています。気候変動に関するサステナビリティ活動は、マテリアリティ「気候変動への対応」ワーキンググループにおいて、担当執行役員の責任の下、目標達成に向けた活動推進を行っております。気候変動に関する事業リスクはコンプライアンス・リスク管理委員会と共有しており、適宜必要に応じて取締役会に上申されます。
②戦略(シナリオ分析)
当社では、将来における気温上昇のシナリオとして、2℃と4℃の温度帯を想定し、2030年および2050年におけるシナリオ分析を実施しています。
財務影響度はリスク・機会の期間収益への影響度と発生可能性によりそれぞれ3段階で評価しています。
なお、具体的な取り組みについては「(2)環境への取組(気候変動への対応)、(環境性能を高めた製品開発への取組)、(廃棄物の発生抑制や水資源保護への取組)」をご覧ください。
気候変動リスク・機会が財務に及ぼす影響と対応策
|
|
|
影響度 |
発生 可能性 |
対応策 |
実績 |
2 ℃シナリオ |
リスク |
原材料調達コストの上昇 |
大 |
中 |
・ VA (Value Analysis)コストダウン活動(部品点数の削減、部材・部品の見直し) ・調達先分散化、戦略的製品価格改定 |
・継続的コストダウン活動による部材価格高騰影響の低減 ・戦略的価格改定 ・電力削減に向けた設備投資計画の策定(24年本社工場および島根工場にソーラーパネル設置予定、計画的設備更新による省電力化) ・国内市場に自然冷媒冷蔵庫リリース |
冷媒規制の強化対応、製品の脱炭素向上のための研究開発費・設備投資額負担の増加 |
中 |
中 |
・自然冷媒製品のラインナップ拡充(冷蔵庫、製氷機などの主要機種をはじめ、冷媒使用製品の自然冷媒化を推進) ・開発リードタイム短縮活動 ・自然冷媒製品の研究開発への計画的な投資と製品設計 |
|||
再生エネルギー・代替燃料調達コストの上昇 |
小 |
中 |
・工場の電力使用量削減活動(ソーラーパネルなど自家発電設備への計画的投資) ・外部電力の再生可能エネルギーの使用比率向上 |
|||
機会 |
自然冷媒、脱炭素製品への入れ替え需要拡大 |
大 |
中 |
・自然冷媒製品の開発およびラインナップ拡充 ・製品の脱GHG・脱炭素化(原料調達、製造過程、使用過程含む) |
・国内市場に自然冷媒冷蔵庫リリース ・海外での自然冷媒化製品比率向上 ・ブレマ買収による製氷機市場拡大 |
|
気温上昇による食品冷蔵、食用や業務用の氷の需要増加 |
大 |
低 |
・気温上昇による影響度が高いエリアへのコールドチェーン製品拡充および進出 |
|
|
|
影響度 |
発生 可能性 |
対応策 |
実績 |
2 ℃シナリオ |
機会 |
省エネ製品の需要増加 |
中 |
髙 |
・モデルチェンジなどでの製品の電力使用量削減(製氷機、冷蔵庫など) ・使用水量削減(製氷機、 食器洗浄機など) |
|
可燃性自然冷媒を使用しているため、客先における可燃性ガスの漏えいモニタリング、点検サービスの需要増加 |
小 |
中 |
・可燃性ガス取扱資格者の増 員 ・修理用器具設備手配、サービス開発 |
|||
4 ℃シナリオ |
リスク |
猛暑、感染症拡大による外食市場の縮小 |
中 |
中 |
・顧客チャネル拡大(飲食外市場、特に流通販売業、加工販売業、基幹産業、病院・老健に注力) |
・飲食外市場のカバレッジ拡大施策の推進(他社協業、製品開発、国内販売会社の組織変更など) ・部材調達リスク発生時の代替品採用における設計・調達体制の確立 ・部材調達リスクに対応した製造・販売の連携体制確立 ・部材の適正在庫量の見直し、確保 |
サプライチェーン寸断による原材料調達コストの上昇 |
中 |
低 |
・部材調達先の分散化・リスク軽減(複数購買、予備調達先、代替品対応など) ・製造拠点間のKD部品ノックダウン率適正化による調達リスク減 ・調達リスクに備えた部品在庫量の適正化 |
|||
事業継続計画(BCP)対策費用の増加 |
小 |
低 |
・グローバル拠点(製造、販売)におけるBCPの明確化 ・部材調達面でのBCPとしての調達先分散化 |
|||
機会 |
気温上昇による食品冷蔵、食用や業務用の氷の需要増加 |
大 |
中 |
・未進出国などへのコールドチェーン製品販売の拡大 ・販売エリア拡大に伴うサービス網の充実 |
・海外展開(M&A含む)の拡充 ・HACCP資格者数の拡充 ・ホシザキコネクトWi-Fiのサービス開始(24年) ・コネクテッドロボティクスとの協業 ・サービス人員の拡充と生産性向上施策 |
|
衛生製品の需要増加 |
中 |
中 |
・衛生製品ラインナップおよびサービスの充実 ・HACCP対応の強化 |
|||
猛暑による厨房環境悪化、人手不足による厨房自動化、リモート操作・サポート需要の増 |
中 |
中 |
・自動化、ロボティクス、リモート操作製品、サービスの開発、省力化製品の拡大 |
|||
災害などによる製品メンテナンス需要増加 |
中 |
中 |
・サービス事業の生産性向上 ・ITを活用したリモート機器診断などの新たなサービスオプション開発 |
③リスク管理
気候変動に関する企画・立案、管理については、マテリアリティ「気候変動への対応」ワーキンググループを中心として、サステナビリティ委員会がこれを行い、全社的な気候変動への対応を推進しています。
サステナビリティ委員会は、気候変動に関する自社への影響を評価・識別し、管理しています。また、特定した気候変動への影響については、必要に応じてコンプライアンス・リスク管理委員会と情報共有することで、気候変動の影響を全社リスクに統合する役割を担っています。
④指標と目標
当社グループは、2050年に事業活動からのCO2排出量(スコープ1&2)を実質ゼロとすることを目指し、徹底した省エネ活動や再生エネルギーの積極的な利活用を推進していきます。気候変動への対応については統合報告書のP57をご覧ください。
統合報告書:https://www.hoshizaki.co.jp/ir/library/pdf/integrated_report2023_a3.pdf
(気候変動への対応)
ネットゼロエミッションへの挑戦
①フロンガス規制の進展
1970年代にフロンガスによるオゾン層破壊のメカニズムが科学的に解明され、1987年のモントリオール議定書が採択されたことで、特定フロン(CFC、HCFC)を冷媒として使用する製品の生産や消費量が段階的に制限され、オゾン層を破壊しない代替フロン(HFC)の使用拡大が進みました。その後、2016年のモントリオール議定書改正採択(キガリ改正)によって、代替フロンも地球温暖化を促進することから、生産および消費量の段階的削減義務が課され、温室効果の小さい代替物質(自然冷媒※含むノンフロン)への転換が気候変動への対応として大きな課題となっています。
※自然冷媒:自然界にもともと存在する物質を使って冷凍用や空調用の冷媒に使用できる物質。オゾン破壊係数(ODP、Ozone Depletion Potential)がゼロ、かつ、地球温暖化係数(GWP、Global Warming Potential)が非常に低く地球に優しい冷媒。
②当社グループの対応
冷媒選択の考え方として、環境性(GWP、ODP)、安全性(燃焼性、毒性)、経済性(省エネ、コスト)の3つの観点から次世代の冷凍冷蔵機器の開発を行ってきました。フロン規制で先行する欧米市場においては、2015年に代替フロンへの規制が強まるのに先立って、2009年に自然冷媒(プロパン)を採用した製氷機の納入を始めており、以降、自然冷媒を使用した製品の拡充に努めております。
2022年には欧州でのフードサービス機器の販売・保守サービスを行うHoshizaki Europe B.V.でのHC冷媒※1を採用した製品の販売台数※2に占める割合は、90%に達しています。
※1 自然冷媒の内、プロパンやイソブダンなどの炭化水素系冷媒
※2 製氷機、業務用冷蔵庫、ネタケースの合計台数
③国内向け全ての業務用冷凍冷蔵庫を自然冷媒へ変更
当社は、日本国内において、冷媒を代替フロンから自然冷媒に代えた業務用ノンフロンの冷蔵庫を2022年5月より、冷凍庫を2022年8月より受注開始しました。2023年もラインナップを追加し、2024年末までに全て※の国内向け業務用冷凍冷蔵庫の冷媒をノンフロンである自然冷媒に変更します。
自然冷媒製品は、フロン排出法規制対象外となるため、フロンの簡易点検や漏えい時の報告などが不要となり導入先の負担軽減も期待できます。
※ 一部の派生機種(通常の冷凍冷蔵庫とは用途が異なる特殊な機種)を除く。
(環境性能を高めた製品開発への取組)
当社グループは、積極的に環境配慮型製品の開発やラインナップの拡充に取り組んでいます。取り組みの一例として、当社では、2023年に食器洗浄機の主要3タイプのモデルチェンジを行い、ノズル構造の見直しなどにより、すすぎ水量を従来機の2リットルから1.8リットルへ※10%削減をするなど、省エネ性能を向上させました。
ホシザキアメリカでは、消費電力を抑制した省エネ性能の高い製氷機および温室効果ガスの排出を抑制した環境配慮型の業務用冷蔵庫のラインナップ拡充に取り組んでおります。この取り組みなどが評価され、ENERGY STARの「Partner of the Year - Product Brand Owner Award」を12年連続で受賞するとともに、受賞企業の中で選出される最高位の賞である「Partner of the Year - Sustained Excellence Award」を9年連続で受賞しました。
※一部の特定用途向けの派生機種を除く。
(廃棄物の発生抑制や水資源保護への取組)
廃棄物の発生抑制は金属作業屑やプラスチック材料作業屑などの歩留まり向上、製造工程での不良品削減活動、在庫管理の徹底、3R (リデュース・リユース・リサイクル)を実施しており、当社では再利用率の促進で99.0%以上を達成しています。水資源も使用量は限られますが、水道水・工業用水・地下水を適時使用し、保護に努めています。
(3)人的資本
①人的資本の基本方針
当社グループは、「夢を持とう」から始まる「ホシザキ・イズム」を社員一人ひとりが意識し、行動すべき指針を定めています。すべての社員が最大限に個々の能力を発揮して、意欲とやりがいを持って働くことができる職場環境の整備や人材育成制度、ワークライフバランスの実現に向けた取り組みを強化しています。世界No.1の実現に向けたグローバル人材育成プログラムに加え、女性の活躍推進を始めとする多様性を重視したダイバーシティ活動の推進や、社員一人ひとりの人権を尊重することによって、真のグローバル企業として、社員の成長を通じた企業価値の向上を目指します。
②当社グループの人的資本
2023年12月末の連結社員数は前年度末比90名増加の13,361名(連結グループ会社数57社)、内訳は日本8,698名(ホシザキ+グループ会社数20社)、米州2,623名(グループ会社数18社)、欧州・アジア2,040名(同19社)となっています。ホシザキと国内販売会社合計の社員数7,725名に対する女性社員比率は5年前と比べて+2.1%の17.6%に上昇しています。また、係長相当職以上の女性役職者数は、5年前と比較して95名増加の219名となり、役職者比率は8.7%に伸長しています。
③変化対応力の高い人材の育成
当社グループでは、経営ビジョンと長期的にありたい姿の実現に向け、「ホシザキ・イズム」を体現できるプロフェッショナルな人材の育成に取り組んでいます。まず、採用においては、定期の新卒採用をベースとして安定的な要員確保を図るとともに、経営ビジョン達成に向けた必要な資質を持った人材については、キャリア採用を併用して積極的な人材補強を行っています。そして、社員の階層などに応じて必要な教育・研修の受講機会を提供しつつ、コンテンツや教育体系自体も拡充・見直しを行うことで、組織的な能力開発の強化を図っています。
④多様性の推進と働きがいの向上
多様性の推進活動も強化しており、特に、国内の女性活躍推進に関しては、最優先課題として注力しています。2022年には、過去10年間継続してきた女性活躍推進プロジェクトを発展させるかたちで「かがやき委員会」を発足させるとともに、正式な組織として当社内に「ダイバーシティ推進センター」を設置しています。また、社員一人ひとりが働きがいを実感しながら、前向きに仕事へ取り組むことができるよう、働く環境整備にも継続的に取り組んでいます。ワークライフバランスを考慮した労働時間適正化の取り組みに加え、リモートワーク制度、育児・介護と仕事の両立サポート、単身赴任者も家族と多くの時間を過ごせるための支援制度など、様々な人事制度の拡充・見直しを行っています。現在、国内販売会社の人事制度改革に着手しており、社員が公平さと働きがいを感じることができ、同時にガバナンス強化にもつながるような新たな人事制度の導入を目指しています。
⑤社員満足度調査による改善
年1回、無記名式で行われる社員満足度調査の結果を分析し、アクションプランを作成・実行するというPDCAを通じて、社員満足度や働きがいの向上、人事制度の改善に繋げています。社員満足度調査の数値データのみならず、定性的な自由コメントの一つひとつに目を向けることで、数値では測れない現場の課題を理解し、対応策を強化しています。今後は社員満足度調査を海外へ展開する予定です。
⑥指標と目標
人的資本のKPIとしては、2025年に「①女性管理職人数を2020年対比で4倍の50名とする」、「②係長相当職以上の女性役職者数を2020年対比で1.5倍の300名とする」ことを設定しています。人的資本投資による経済価値創造リターンのKPIに関しては、国内販売会社において1人当たり売上高目標などを掲げていますが、経営ビジョンで掲げる数値目標の達成に向けた全社ベースのKPI設定は今後の課題です。