人的資本
OpenWork(社員クチコミ)-
社員数3,170名(単体) 12,833名(連結)
-
平均年齢42.0歳(単体)
-
平均勤続年数18.4年(単体)
-
平均年収8,699,250円(単体)
従業員の状況
5【従業員の状況】
(1) 連結会社の状況
|
(2025年2月28日現在) |
|
セグメントの名称 |
従業員数(人) |
|
モーションコントロール |
5,153 |
[929] |
ロボット |
4,885 |
[318] |
システムエンジニアリング |
745 |
[89] |
その他 |
721 |
[413] |
全社(共通) |
1,329 |
[127] |
合計 |
12,833 |
[1,876] |
(注)1.[ ]に臨時雇用者の年間平均人員を外数で記載しております。
2.「全社(共通)」として記載している従業員数は、特定の部門に区分できない部門に所属している者です。
3.「モーションコントロール」の従業員数が前連結会計年度末に比べ169名減少した主な要因は、事業の効率化によるものです。
(2) 提出会社の状況
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|
|
|
(2025年2月28日現在) |
従業員数(人) |
平均年齢(歳) |
平均勤続年数(年) |
平均年間給与(円) |
|
3,170 |
[278] |
42.0 |
18.4 |
8,699,250 |
セグメントの名称 |
従業員数(人) |
|
モーションコントロール |
892 |
[81] |
ロボット |
949 |
[70] |
システムエンジニアリング |
0 |
[0] |
その他 |
- |
[-] |
全社(共通) |
1,329 |
[127] |
合計 |
3,170 |
[278] |
(注)1.[ ]に臨時雇用者の年間平均人員を外数で記載しております。
2.平均年間給与は、賞与および基準外賃金を含んでおります。
3.「全社(共通)」として記載している従業員数は、特定の部門に区分できない部門に所属している者です。
(3) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異
①提出会社
当事業年度 |
補足説明 |
||||
管理職に占める 女性労働者の割合(%)(注)1 |
男性労働者の 育児休業取得率 (%)(注)2 |
労働者の男女の賃金の差異(%)(注)1 |
|||
全労働者 |
うち正規雇用 労働者 |
うち臨時雇用者 |
|||
2.5 |
60 |
71.7 |
73.5 |
52.9 |
(注)3 (注)4 |
(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものです。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものです(同割合の算出方法に基づき、小数第1位以下を切り捨てて表示しております。)。
3.提出会社の労働者に占める女性労働者の割合(臨時雇用者を除く。)は12.9%です。
4.「労働者の男女の賃金の差異」について、賃金制度・体系において性別による差異はありません。男女の賃金の差異は主に男女間の管理職比率および雇用形態の差異によるものです。女性管理職比率の向上に関する取組み等については、「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (3) 人的資本(人材力強化)についての取組み」に記載しております。
②連結子会社
当事業年度 |
補足説明 |
|||||
名称 |
管理職に占める女性労働者の割合 (%)(注)1 |
男性労働者の 育児休業 取得率 (%)(注)2 |
労働者の男女の賃金の差異(%)(注)1 |
|||
全労働者 |
うち正規雇用 労働者 |
うち臨時 雇用者 |
||||
安川オートメーション・ドライブ㈱ |
3.3 |
30 |
70.5 |
75.2 |
59.2 |
(注)3 |
安川メカトレック末松九機㈱ |
4.2 |
41 |
69.1 |
67.7 |
69.9 |
(注)3 |
安川コントロール㈱ |
0.0 |
71 |
52.6 |
72.4 |
46.1 |
(注)3 |
㈱安川ロジステック |
9.7 |
66 |
63.7 |
71.1 |
55.0 |
(注)3 |
安川マニュファクチャリング㈱ |
3.4 |
53 |
65.4 |
83.6 |
90.4 |
(注)3 |
㈱ドーエイ |
8.3 |
- |
23.1 |
56.5 |
31.5 |
(注)3 (注)4 |
㈱安川パッケージング |
11.1 |
0 |
86.7 |
88.7 |
98.6 |
(注)3 |
(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものです。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものです(同割合の算出方法に基づき、小数第1位以下を切り捨てて表示しております。)。
3.「労働者の男女の賃金の差異」について、賃金制度・体系において性別による差異はありません。男女の賃金の差異は主に男女間の管理職比率および雇用形態の差異ならびに特定の職種において勤務時間が短いパートタイムの女性労働者が多いことによるものです。
4.「男性労働者の育児休業取得率」の「-」は育児休業取得の対象となる男性労働者がいないことを示しております。
5.連結子会社のうち、常時雇用する労働者が101名以上の国内子会社を記載しております。
③連結
当連結会計年度 |
補足説明 |
||||
管理職に占める 女性労働者の割合(%)(注)1 |
男性労働者の 育児休業取得率 (%)(注)2 |
労働者の男女の賃金の差異(%)(注)1 |
|||
全労働者 |
うち正規雇用 労働者 |
うち臨時雇用者 |
|||
国内 3.2 在外 27.5 |
国内 55 |
国内 53.6 |
国内 71.4 |
国内 50.2 |
(注)3 (注)4 |
(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものです。ただし、在外連結子会社においては職務の内容および責任の程度等を踏まえ当該規定に準じて管理職数を算出しております。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものです(同割合の算出方法に基づき、小数第1位以下を切り捨てて表示しております。)。
3.国内および在外合計の「管理職に占める女性労働者の割合」は13.6%です。また、国内の労働者に占める女性労働者の割合(臨時雇用者を除く。)は15.7%です。
4.「労働者の男女の賃金の差異」について、賃金制度・体系において性別による差異はありません。男女の賃金の差異は主に男女間の管理職比率および雇用形態の差異ならびに特定の職種において勤務時間が短いパートタイムの女性労働者が多いことによるものです。女性管理職比率の向上に関する取組み等については、「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (3) 人的資本(人材力強化)についての取組み」に記載しております。
(4) 労働組合の状況
当社の労働組合は、1945年12月25日に安川電機製作所従業員組合として発足し、その後、安川電機労働組合と改称いたしました。
現在の加盟上部団体は、全日本電機・電子・情報関連産業労働組合連合会です。
2025年2月28日現在の関係会社を含めた組合員数は3,452名であり、パートや嘱託契約社員の労働組合は結成されておりません。
また、当社グループの労働組合にて安川グループユニオンを組織し、安川電機労働組合をはじめYAD労働組合、FAMS労働組合、YEM労働組合およびYMS労働組合が加入しております。
サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)
2【サステナビリティに関する考え方及び取組】
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
当社グループは「安川グループ経営理念」のもと、「サステナビリティ方針」を2021年度に策定しました。この方針に沿ってマテリアリティを特定し、長期経営計画や中期経営計画における目標を展開することで、戦略的なサステナビリティの推進を図ります。また、進捗のモニタリングを行い、PDCAサイクルを回していくことで、持続可能な社会の実現と企業価値の向上を目指します。
<サステナビリティ方針>
私たちは、安川グループの経営理念である「事業の遂行を通じて広く社会の発展、人類の福祉に貢献すること」を基本的な考え方として、その実践を通じて持続可能な社会の実現と企業価値の向上に努めます。 1.最先端のメカトロニクス技術によるイノベーション創出で、お客さまをはじめ社会への価値創造に貢献します。 2.世界中のステークホルダーとの対話と連携を通じ、公正かつ透明性の高い信頼ある経営を実現します。 3.世界共通の目標であるSDGsの達成を目指し、グローバルでの社会的課題の解決に取り組みます。 |
<当社グループのサステナビリティ推進のフレームワーク>
「安川グループ経営理念」のもとに策定した「サステナビリティ方針」の実現のためにマテリアリティを特定し、長期経営計画や中期経営計画における目標展開を図ることで、戦略的なサステナビリティの推進を図ります。
(1) サステナビリティについての取組み
① ガバナンス
当社は、社長を委員長とするサステナビリティ委員会を設置しております。
本委員会には関係部門の責任者、またアドバイザーとして社外取締役が出席し、グループ全体のサステナビリティを推進しております。また、マテリアリティに関する重点施策・方針の企画、審議、グループ展開、モニタリングを行っております。
サステナビリティに関する取組み状況等は、定期的に取締役会および経営会議に報告しております。
<サステナビリティ推進体制>
② 戦略
サステナビリティ課題・目標(マテリアリティ)については、取締役会等において国際社会の動向や当社にとって関係の深い社会的課題を「ステークホルダーにとっての重要性」「当社にとっての重要性」の2つの視点で評価し、その中で特に重要度の高い課題をマテリアリティとして特定しました。また、特定したマテリアリティについては強化領域および戦略の方向性を明確化した定量的・定性的KPIを設定しております。当社グループは、マテリアリティの解決を通じて、サステナビリティ方針で目指す持続可能な社会の実現と企業価値の向上に取り組んでおります。
<当社グループのマテリアリティ>
③ リスク管理
「3 事業等のリスク」をご参照ください。
④ 指標および目標
当連結会計年度における当社グループのマテリアリティに関する取組みおよびその進捗状況は以下のとおりです。
<事業を通じた社会価値の創造と社会的課題の解決>
マテリアリティ |
i3-Mechatronicsを通じたパートナー連携で産業自動化革命の実現 |
目指す姿 |
ソリューションコンセプトである「i3-Mechatronics」でお客さまの経営課題を解決し、社会および生産活動の改善や進化に貢献する。 |
取組み |
「i3-Mechatronics」プロジェクトの成功事例の蓄積 |
2024年度進捗 |
・「i3-Mechatronics」コンセプトを実現するキープロダクト(MOTOMAN NEXTシリーズ、YRMコントローラ、Σ-Xシリーズ、YASKAWA Cell Simulator、YASKAWA Cockpit)によるお客さまへのアプローチの加速 ・i3-Mechatronics CLUBの拡充とCLUBメンバーとの協業加速 |
マテリアリティ |
クリーンな社会インフラ構築と安全・快適な暮らしの基盤づくり |
目指す姿 |
(a) 当社の技術力を活用し製品の環境性能を高め、製品拡販により世の中の環境負荷を低減させる。 |
(b) メカトロニクス技術を応用展開した新領域への挑戦を通じて、サステナブルな社会の実現に貢献する。 |
|
取組み [目標] |
(a) CCE100(Contribution to Cool Earth 100)(※1)の達成 [2025年度:100倍] |
(b) 「省エネ」「クリーンパワー」「食品・農業」「バイオメディカル」の4分野を中心にメカトロニクス技術を応用展開した取組みを拡大 |
|
2024年度進捗 |
(a) 92.5倍(見込み) |
(b) 「省エネ」「クリーンパワー」「食品・農業」「バイオメディカル」を中心にメカトロニクス応用領域での取組みを推進 ・エレベーターの消費電力削減に貢献する専用インバータ「LA700」の販売開始 ・太陽光発電用パワーコンディショナ「Enewell-SOL P3A」の国内自家消費市場向け拡販 |
(※1)2025年度に当社製品によるCO2排出削減貢献量を当社グループによるCO2排出量の100倍以上とする独自の目標
マテリアリティ |
オープンイノベーションを通じた新たな技術・事業領域の開拓 |
目指す姿 |
(a) M&A/アライアンスを活用し新領域での事業拡大を通じて社会に新たな価値を創出する。 |
(b) 世界初、世界一の技術・製品開発に向け、社外との連携を推進する。 |
|
取組み |
(a) M&A/アライアンスを通じた新領域への取組みの強化 |
(b) 産学官連携の取組みの強化 |
|
2024年度進捗 |
(a) 当社の事業領域である工場自動化およびメカトロニクス応用領域において、技術的シナジーの創出に向けてM&A/アライアンスを活用した成長機会の積極的な探索を継続 ・アステラス製薬と細胞医療製品の製造プラットフォームの開発および提供を行う合弁会社の設立に関して契約を締結 |
(b) 当社の将来技術に寄与する研究開発について、国内外との産学官連携を強化 |
<サステナブルな社会/事業に寄与する経営基盤の強化>
マテリアリティ |
サステナブルな生産性の高いものづくり |
目指す姿 |
(a) “安川ソリューションファクトリ”コンセプトの国内外展開によりグローバルでの生産効率化/最適化を進める。 |
(b) CO2排出量を削減し、世界的な気候変動問題へ対応する。 |
|
(c) 製品の安全・安心によりブランドイメージを向上する。 |
|
(d) サステナブル調達ガイドライン遵守を原則としたサプライチェーン管理を実施する。 |
|
取組み [目標] |
(a) 最先端ものづくりの導入 ・自社工場における生産効率の改善(生産性指標(※2)の向上) [2022年度:+19% 2025年度:+34%(2019年度比)(※3)] |
(b) グリーンプロセスを通じた温室効果ガスの排出削減 ・温室効果ガス(CO2)の排出量削減 [2025年度:▲30%(※4)(2018年度比)] |
|
(c) 製品の安全・品質向上 ・当社グループ全体のPL(Product liability:製造物責任)委員会体制による製品安全の担保 [2025年度:「PLの芽」事案のリスクアセスメント実施率100%(※5)] ・新たなシステム導入を通じた製品品質の向上 [2025年度:市場品質情報一元化システムのグローバル運用2拠点追加(※6)] |
|
(d) サステナブルなサプライチェーンの構築 ・サステナブル調達ガイドライン遵守率の向上 [2022年度:遵守率100%(対象:安川電機の主要取引先) 2025年度:遵守率100%(対象:安川グループの主要取引先)] |
|
2024年度進捗 |
(a) 生産性指標:+18%(2019年度比) |
(b) ▲22.5%(見込み)(2018年度比) |
|
(c) リスクアセスメント実施率:100% グローバル適用拠点:インドでのCRM環境構築 |
|
(d) 海外グループ会社2社へのサステナブル調達活動の方針展開・ガイドライン制定完了 |
(※2)国内工場間接・直接要員1人当たり売上高(2019年度比)
(※3)2024年4月に目標値を変更
(※4)2022年5月の2050年カーボンニュートラル目標の改定に伴い目標値を変更
(※5)2024年4月に目標を設定
(※6)2025年4月に目標を設定
マテリアリティ |
働きがいのある職場づくりと人材育成 |
目指す姿 |
(a) 女性の活躍を推進することにより多様な人材の強みを発揮する。 |
(b) 人事理念に基づいた人づくりを実現し、社員の働きがいを向上させる。 |
|
(c) 業務上の休業災害をなくし、安全な職場を実現する。 |
|
(d) 従業員一人ひとりが安心して働くことができ、最大限に能力を発揮できる環境を整備することで生産性を向上させ、会社と従業員の持続的な発展を目指す。 |
|
(e) 従業員の人権意識を向上させ、人権が尊重された職場を実現する。 |
|
(f) 「ものづくりの進化」を担う人材の育成に取り組み、それぞれの地域と共生・共創する社会貢献活動を推進する。 |
|
取組み [目標] |
(a) ダイバーシティとインクルージョン ・女性管理職比率の向上 [2025年度:単体・国内グループそれぞれ 3.4%(※7)] |
(b) 人材育成 ・プロフェッショナル人材(※8)の比率向上 [2025年度:全社平均20%以上(※9)] |
|
(c) 労働安全衛生 ・休業災害度数率の改善 [2025年度:単体 0.2以下の維持、国内グループ・グローバル主要生産拠点 0.4以下の維持] |
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(d) 健康経営(※10) ・健康経営実現に向けた指標の改善 |
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(e) 人権と労働慣行 ・従業員の人権デューデリジェンスのプロセス導入・定着 [2025年度:EUサステナビリティ法令の要件を見据えた対応検討(※11)] |
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(f) 地域社会貢献 ・「ものづくりの進化」を担う理系人材の育成 [2025年度:新プログラム「ロボット手作り教室」実施回数6回] |
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2024年度進捗 |
(a) 女性管理職比率:2024年度末 単体 2.5%、国内グループ 3.2% |
(b) プロフェッショナル人材比率:13%(※9) |
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(c) 休業災害度数率:単体 0.00、国内グループ 0.19、グローバル 0.34 |
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(d) 健康経営実現に向けた指標改善(10項目中9項目)、「健康経営優良法人2025」認定継続 |
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(e) 単体・国内グループ:人権デューデリジェンスの継続実施、海外:主要拠点における法的・社会的要請の確認 |
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(f) 新プログラム「ロボット手作り教室」開始 実施:2回 |
(※7)従来目標「2021年度期初比:2倍(1.6%)」の達成により2024年6月に目標を変更
(※8)自身が任された業務内のスキルにおいて人に教えることができるレベルの人材
(※9)設定した全スキル項目に対して、年度末時点において一定のスキルレベル以上にある項目の比率。2024年6月プロフェッショナル人材の定義および目標値を変更
(※10)2024年4月に取組みを追加
(※11)2024年4月に目標を変更
マテリアリティ |
公正かつ透明性の高いガバナンス体制 |
目指す姿 |
(a) 投資家との建設的な対話を通じ、持続的な成長と企業価値の向上を図る。 |
(b) セキュリティ組織のレベルアップを図り、自律的かつ継続的な情報セキュリティ体制を構築する。 |
|
(c) コンプライアンスリスクの早期発見により重大化を未然に防止する。 |
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取組み |
(a) コーポレートガバナンス・コードを踏まえたガバナンスの実効化 ・コーポレートガバナンス・コードの各原則の実施(未実施の場合は合理的な説明) |
(b) 情報セキュリティの強化 ・システムにおける社内外セキュリティ監視・対策と外部監査機関によるセキュリティレベル評価・改善 |
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(c) コンプライアンスの強化 ・内部通報制度等を活用したコンプライアンスの強化 ・海外を含むコンプライアンス担当者との会議開催による連携強化 |
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2024年度進捗 |
(a) 「プライム市場」選択企業に求められるコーポレートガバナンス・コードの各原則を踏まえたガバナンスの実効化 |
(b) 情報セキュリティ人材および体制強化とセキュリティ脅威分析サービス活用のグローバルSOC(セキュリティ・オペレーション・センター)による当社ブランド監視で潜在的リスクの早期発見と対策実施。グローバル拠点のセキュリティ監査と海外各国の情報セキュリティ法案への取組み実施 |
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(c) 内部通報その他コンプライアンス事案への適切な対応の継続 海外を含むコンプライアンス担当者との会議の開催 |
(2) TCFD提言に基づく気候変動関連の情報開示
当社グループは2019年9月にTCFD提言への賛同を表明し、2020年9月には環境省のTCFDに沿った気候リスク・機会のシナリオ分析支援事業へ参加するなど様々な活動を進め、2021年5月にTCFD提言に基づく気候変動関連の情報を開示しました。今後も引き続き気候変動関連の情報開示を充実させ、より一層環境に配慮した事業活動を継続していくことにより、持続可能な社会の実現への貢献と企業価値のさらなる向上を図ります。
<TCFD提言に基づく情報開示>
① ガバナンス
当社グループはサステナビリティ方針に基づき、取締役会および経営会議において持続的に成長するための重要課題としてサステナビリティ課題・目標(マテリアリティ)の特定および解決に向けた施策を決定しております。また、サステナビリティ推進体制として、社長を委員長とするサステナビリティ委員会を設置し、関連部門の責任者に加え、アドバイザーとして社外取締役が出席し、グループ全体のサステナビリティ施策のモニタリングおよび展開加速を図っております。
気候変動への対応についても、重要課題についてはマテリアリティに位置付け、サステナビリティ委員会にてモニタリングを行うとともに、それ以外の施策を含む全体遂行については、社長が任命した環境推進統括者が運営する環境推進体制においてPDCAを管理しております。なお、取締役(社外取締役および監査等委員である取締役を除く)の報酬内容においては、持続可能な企業活動の実現および社会課題への対応を目的に、当社製品を通じたCO2排出量削減目標達成度を評価に組み込んでおります。
② 戦略
当社グループの主要事業である、モーションコントロール、ロボットおよびシステムエンジニアリングについて、気候変動が及ぼすリスクと機会について検討を行いました。
リスクと機会は、政策や規制など気候変動対策や社会的要求の変化等によって生じる“移行”リスク・機会と、自然災害や気温の上昇などによって生じる“物理”リスクが考えられます。これらのリスク・機会を抽出し、事業活動に与える影響を「特大」「大」「中」「小」の4段階で評価しております。以下に掲載している抽出したリスクと機会について、影響度が「特大」「大」「中」のものについて、2030年の社会を想定した2℃、4℃のシナリオ分析を行いました。その結果、4℃シナリオでは低炭素化は推進されず、異常気象の激甚化が想定され、これにより引き起こされる物理的リスクへの対応が最も重要と考えられます。2℃シナリオでは、異常気象の激甚化へのある程度の対応も必要ですが、それ以上に材料・資源価格上昇への対応が重要となります。一方、低炭素化が推進されることで、FA機器・産業用インバータ・再エネ発電用機器およびそれを用いた企業の工場・設備の生産性向上・省エネ性能を高めるソリューションビジネスの需要が拡大することが機会となることが分かりました。
これら分析結果の財務計画への影響は、リスクによる当社グループの売上減少よりも、機会による売上増加の方が大きいことが分かりました。
また、この機会への対応としては、安川グループが長期経営計画「2025年ビジョン」で目指す「i3-Mechatronics」を軸とした工場の自動化/最適化の取組みおよび社会の持続的な発展に向けた新たなメカトロニクス応用領域への挑戦において、展開を進めます。
<リスク・機会要因に関する事業影響>
リスク/ 機会 |
移行/ 物理 |
要因 |
影響 |
評価 |
リスク |
移行 |
炭素価格 |
・各国政府による炭素税の導入による、燃料調達コストや材料調達コストの増加 |
大 |
各国の炭素排出政策 |
・排出権取引の導入や排出規制の強化に伴い、グリーン電力購入等のコスト増加 |
中 |
||
省エネ、低炭素化 |
・電動化、EV化等に伴う関連資材不足や輸出規制等による価格高騰および入手困難による生産影響 |
大 |
||
リサイクル規制 |
・プラスチック規制等による、代替材料等採用に伴うコストの増加 |
小 |
||
低炭素技術の普及 |
・省エネ要求の高まりを背景とした、製品の省エネ性能競争激化によるR&D等投資コストの増加 |
中 |
||
投資家、顧客の 行動変化 |
・環境対応が進んだ企業への選好の発生による対応コストの増加 ・情報開示、調達に関する環境配慮の対応遅れによる企業評価の低下およびビジネス機会損失 |
小 |
||
物理 |
平均気温の上昇 |
・自社工場の空調エネルギー増加によるエネルギーコストの増加 ・海面上昇により水災リスクが許容値を超えた生産拠点の移転の必要性 |
中 |
|
異常気象の激甚化 |
・台風・竜巻・洪水による、操業停止・生産減少・設備の復旧への追加投資 |
大 |
||
機会 |
移行 |
省エネ、低炭素化 |
・省エネの必要性が高まり、FA機器および産業用イン バータの需要が増加 ・工場・設備の生産性向上・省エネ性能を高める ソリューションのビジネス機会が拡大 ・FIT政策のインセンティブ等により、太陽光発電や風水力・地熱・バイオマス発電設備の需要が拡大 ・自動車のEV化が進み、EV向け電機品のビジネス機会が拡大 ・船舶のEV船、ハイブリッド船の需要が高まり、船舶向け電機品のビジネス機会が拡大 |
特大 |
投資家、顧客の 行動変化 |
・環境貢献ビジネスの拡大により投資家の評価が向上し、ESG投資の増加、企業価値の向上 |
小 |
評価における「小」「中」「大」「特大」の定義
・小:1億円未満、中:1~10億円、大:10億円超~100億円、特大:100億円超
シナリオ分析に用いた主なシナリオ
・主に移行リスクを分析するために使用 IEA(※1)、SDS(※2)、STEPS(※3)
(※1)国際エネルギー機関 (※2)持続可能な開発シナリオ (※3)すでに公表済みの政策によるシナリオ
・主に物理的リスクを分析するために使用 IPCC(※4)、RCP2.6(※5)、RCP8.5(※6)
(※4)気候変動に関する政府間パネル
(※5)世界の平均気温が産業革命以前より2℃程度上昇するシナリオ
(※6)世界の平均気温が産業革命以前より4℃前後上昇するシナリオ
③ リスク管理
当社グループは、直接的または間接的に当社グループの経営あるいは事業運営に支障をきたす可能性のあるリスクに迅速かつ的確に対処するため、社長が指名した危機管理委員長が運営する危機管理委員会を設置しております。これにより、全社的なリスクの評価、管理、対策立案とその実行を行っております。
気候変動に関連するリスクについても、当委員会において評価、管理を行い、また危機発生時には危機のレベルに応じた対策本部を設置し、適切な対応を実施します。
危機管理委員会の内容については、取締役会、経営会議およびサステナビリティ委員会においても情報共有が行われ、全社の危機管理について監督およびモニタリングを実施するとともに、リスク評価とマテリアリティ分析の整合性を図ることで、全社におけるリスク管理の強化を図っております。
④ 指標および目標
当社グループは、気候変動に係るリスクおよび機会を管理し、世界共通で取り組むべき課題である気候変動問題へ対応するため、2050年に当社グループのグローバルの事業活動に伴うCO2排出量(スコープ1+スコープ2)を実質ゼロ(カーボンニュートラル)とするとともに、そのマイルストーンとして2030年の同CO2排出量を2018年比で51%削減する目標「2050 CARBON NEUTRAL CHALLENGE」を設定しております。さらに、サプライチェーンの上流や下流のCO2排出量(スコープ3)に対しても2030年の同CO2排出量を2020年比で15%削減する目標を設定しております。
本マイルストーンは、2023年1月にSBTイニシアチブ(※7)から世界平均気温を産業革命の前と比べて1.5℃未満の上昇に抑えるための科学的根拠に基づいた目標であるとして認定されました。
また、当社はコア技術であるパワー変換技術を活用した世界最高性能を誇るインバータなどの製品供給を通じ、世の中のCO2排出量削減に貢献するため、2025年に当社製品によるCO2削減貢献量を当社グループによるCO2排出量の100倍以上とする目標「CCE100」を掲げて事業活動に取り組んでおります。
これらの目標の達成に向けて、当社ではインターナルカーボンプライシング制度(社内炭素価格:5,000円/t-CO2)を導入し、積極的な環境投資を進めております。
当社グループのスコープ1、スコープ2およびスコープ3の排出量は以下のURLをご参照ください。なお、当事業年度のデータは、本年9月以降の掲載を予定しております。
https://www.yaskawa.co.jp/company/csr/group/esg-data
(※7)Science Based Targets initiative:企業のCO2削減目標が科学的な根拠と整合したものであることを認定する国際的なイニシアチブ
(3) 人的資本(人材力強化)についての取組み
従業員や投資家の皆さまとの対話を重視しつつ、事業戦略の遂行に必要な人材要件の策定と人材データの可視化を進めます。これらに基づき、人的投資や多様な人材の活躍を促す人材マネジメントを強化することで、経営戦略に連動した人材戦略を実行してまいります。
① 人材の多様性の確保を含む人材育成および社内環境整備に関する方針と取組み
当社グループは、「安川グループ経営理念」に基づき、事業の遂行を通じて広く社会の発展や人類の福祉に貢献できる人材の確保、育成、最適配置を行います。これらにより生産性を向上し、持続的な発展を目指します。また、多様な従業員一人ひとりが最大限に能力を発揮できるよう、安心して働くことができる職場環境の実現を目指します。
そのため、当社グループでは、グローバル共通の人事理念を制定し、求める人材や人事制度についての基本的な考え方を定めております。
<人事理念>
〔求める人材〕 安川電機は会社創設以来、時代時代のニーズを先取りして新しいことに絶えずチャレンジし続けてきました。プロフェッショナルな意識を持ち、失敗を恐れず皆と協力しながら新しいことにチャレンジし続ける人材を求めています。 〔人づくり〕 従業員一人ひとりが自己実現できるよう、チャレンジできる成長の機会の提供を行います。文化、慣習、言葉の壁を越えてグローバルにビジネスの拡大に寄与できる人材の育成を、自己啓発、OJL、OFF-JLを通して行います。 〔働く環境づくり〕 日々の会社生活が心身ともに健康に過ごせる労働環境の整備に最大限の努力を行います。職場環境からあらゆる差別を廃止し、ハラスメントの防止に努めます。また、ワークライフバランスを推進するため、多様な働き方を実現する取り組みや諸制度の構築を行っていきます。 〔評価と処遇〕 定期的な上司と部下の面談を通して、一人ひとりが期待される役割を明確にします。頑張って成果を収めた人が評価される制度を構築し、評価基準の情報開示を行うことにより透明性を高めます。発揮された成果については、合議による評価の実施により公正さを保ち、報酬、昇格の処遇において公平に報います。 |
長期経営計画「2025年ビジョン」の実現に向け、特に「経営理念の理解深化」「ダイバーシティとインクルージョンの進化」「プロフェッショナル人材の育成と最適配置」「働きやすい職場環境の実現」を4つの重点項目として取り組みます。これらの取組みの進捗や効果をES(従業員満足度)アンケートや経営層との直接対話といった従業員との積極的なコミュニケーションを通じて常時モニタリングします。その結果を迅速に人事施策の改善に反映し、生産性と働きがいの向上を加速させます。これらの取組みにより、お客さまの課題の解決に貢献するとともに社会に新たな付加価値を創出し、持続的な企業価値の向上を目指します。
(a) 経営理念の理解深化
「2025年ビジョン」の達成に向けて確固たる軸を持ち、「安川グループ経営理念」およびソリューションコンセプト「i³-Mechatronics」を深く理解し体現できる人材を増やすため、経営層との直接対話を通じた理念教育を実施しております。
2023年度からは受講対象者を国内外のグループ会社へ拡大し、経営理念の一層の理解深化を図っております。
(b) ダイバーシティとインクルージョンの進化
当社は「2025年ビジョン」において、ダイバーシティ(人材多様性)推進を掲げ、多様な人材の強みを生かせる風土づくりに取り組んでおります。変動の激しいグローバル市場に迅速に対応するため、企業の進化と競争力強化を目指し、次の3項目を人材多様性推進のミッションとして定めております。
<人材多様性推進のミッション>
1.多様な価値観や考え方を持った人材の採用と育成によって、環境変化に強い企業体質を構築します。 2.多様な意見や視点を取り入れ、イノベーションが必然的に起こる社風を創出します。 3.あらゆる差別要因を排除し、従業員の個性を認めることによって働きがいのある職場環境を実現します。 |
(ⅰ)女性の活躍
当社グループ全体では、管理職の12.6%(2024年度)を女性が占めています。しかしながら、当社単体では、技術中心のメーカーとして技術系の採用が多く、またその母数となる理系の女子学生の比率が少ない背景もあり、結果として女性管理職の比率が低いという課題を抱えております。また、最近の社内アンケート結果からは、管理職を目指したい女性従業員の割合が向上している一方で、新たな領域や難易度の高い仕事に挑戦する機会や意欲について男女の回答にギャップがあることが明らかになりました。
これらの課題を解決するため、サステナビリティ方針に基づくマテリアリティの1つとして、女性管理職比率(単体・国内グループ)を2025年度に3.4%にする目標を掲げております。具体的な取組みとして、文系理系職を問わず女性の積極的な採用を推進しております。また、女性従業員のスキルアップやマインドチェンジを支援するのみならず、育成を担う管理職の意識変革や部下との関わり方を強化するための女性管理職育成研修を実施しております。さらに、全従業員を対象に、アンコンシャスバイアスの啓発を含むダイバーシティ推進のためのeラーニング研修なども行っております。
(ⅱ)経験者プロフェッショナル人材(プロ人材)の採用
経営戦略の実現に必要な人材を確保するため、各分野の経験を積んだ人材(プロ人材)を積極的に採用しており、採用者全体に占める経験者採用の比率は年々増加しております。
また、その貢献度や役割に応じ、部長・課長職などへの抜擢・登用を進めております。
(ⅲ)海外オペレーションの現地化
グローバル展開においては、「世界規模で考え、地域に根ざして活動する経営」を基本的な考え方とし、海外オペレーションの現地化を促進しております。
(c) プロフェッショナル人材の育成と最適配置
グローバルな競争が求められる現在のビジネス環境において、企業としての優位性を保つためには、人材一人ひとりがプロフェッショナルとして成長すること(プロ人材化)が求められています。プロ人材が増えれば増えるほど、組織の競争力は高まり、「変化への対応」「危機への対応」を柔軟に行えるようになると考えております。
直近では、以下のような項目を重点施策として取り組んでおります。
(ⅰ)自律性を尊重した人材育成
優れた製品やサービスでより良い社会づくりを目指す当社では、従業員の成長が企業の最も重要な財産であり価値と位置付けております。また、「会社の役割は従業員の自己実現の場を提供することにある」との考えに基づき、「与えられる教育」から「自ら学ぶ教育」へと転換を図り、個々人の自律性を尊重した教育体系を導入しております。そして、従業員に対しキャリアパスモデルやキャリア要件定義書を共有することで、従業員一人ひとりが「目指す姿」と「現在の姿」とのギャップを把握し、様々な教育や研修制度を活用して持続的に成長することで「自己実現」を目指せるよう支援しております。
(ⅱ)若手人材の早期育成
当社における若手人材(入社5年目以内)に求める姿として、「物事を論理的に考え、適切に相手に伝えること」を掲げ、人材育成を進めております。
技術系新入社員を対象とした「安川フレッシャーズテクニカルスクール」など、各種教育・研修を通じて、業務に必要な製品基礎知識や基礎要素技術などを早期に習得できるよう支援しております。さらに、入社直後から自身のキャリアや目指す姿を考える機会を設け、自律的なキャリア形成を促しながら育成を図っております。
(ⅲ)次期経営幹部の選抜・育成
事業の発展と持続的成長を担う次期経営幹部候補者を経営革新を推進するための戦略を策定できる人材へと養成することを目的に、次期経営リーダ研修を開催しております。当社では本研修の受講を役員就任の際の必須条件としております。
(ⅳ)貢献度に公平な評価・報酬制度
従業員の貢献意識と働きがいを向上させるため、知識・スキルの蓄積に基づく年功的な評価ではなく、職務遂行によって挙げた成果(貢献度)に基づく評価にシフトしております。そして、処遇は一人ひとりが担う役割と職務の大きさに応じて決定しております。
また、企業の価値創造の主体が従業員であることに鑑み、2022年度に中長期インセンティブ制度を従業員に拡大しました。本制度は、経営への参画意識の向上を目的としており、中期経営計画の達成度合いに応じて、管理者以上には株式報酬を、一般従業員には持株会加入の奨励を兼ねた現金報酬を支給するものです。これにより、当社グループの企業価値向上への意識を高める制度としております。なお、従業員持株会には関係会社を含む対象従業員の82%(2025年2月末時点)が加入しております。
(d) 働きやすい職場環境の実現
経済状況や社会構造の変化に伴い、多様な社員一人ひとりが最大限に能力を発揮することが、会社の中長期的な成長に不可欠と考えております。このため、生産的でメリハリのある働き方へ変革を進めるとともに、仕事とプライベートのバランスをマネジメントし、安心して働くことができる職場環境の実現を目指しております。
(ⅰ)多様な働き方の実現
時間や場所にとらわれず、生産性高く成果を出せる環境を整備するため、テレワーク制度を導入しております。
併せて、ICTツールを活用することにより、遠隔勤務時でも上司と部下が日々の業務計画・実績の共有や円滑なコミュニケーションを行うための環境を整えております。これにより、勤務場所にかかわらず公平な評価が可能な仕組みを整備しております。
また、多様な人材の活躍を促すため、転勤のあり方を見直し、事由を問わずライフイベントに応じて事由を問わず選択・解除が可能で、かつ処遇に変更のない「エリア限定制度」を導入しております。
(ⅱ)安全で健康に働ける環境づくり
「安川グループ健康経営宣言」を社内外に広く宣言し、トップマネジメントのもとで、「健康経営推進委員会」を中心に健康経営を推進しております。2025年3月には「健康経営優良法人2025」の認定を取得しました。
<安川グループ「健康経営宣言」>
安川グループ経営理念である、『安川グループの使命は、その事業の遂行を通じて広く社会の発展、 人類の福祉に貢献すること』を実現するため、従業員一人ひとりの働きがいのベースとなる健康づくり をサポートし、健康で安全に明るく働きがいのあるグループを目指します。 1.会社で働くことによる病気やケガをなくします。 2.自律的に健康安全活動を実践する従業員を増やします。 3.従業員一人ひとりが安全で明るく働きがいのある職場・働き方を実現していきます。 |
<健康経営推進体制>
代表取締役社長の責任のもとで定めた健康経営宣言に基づき、健康経営担当役員を推進体制における責任者とします。
健康経営の推進にあたり、健康経営担当役員を委員長とする健康経営推進委員会を年2回以上開催しています。この委員会を通じて、従業員一人ひとりが安心して働くことができ、最大限にその能力を発揮できる環境を整備することで生産性を向上させ、会社と従業員の持続的な成長・発展を目指します。
委員会のメンバーは労働組合代表をはじめとする部門横断的な人員で構成されています。
健康経営担当部門は、産業医・産業保健スタッフといった専門職や健康保険組合と連携し、組織横断で目標達成に向けた課題解決に取り組んでいます。
労働安全衛生については、労使で労働安全衛生管理体制を整備し、安全で衛生的な職場環境の維持・向上に努めております。労働安全衛生マネジメントシステムの考え方を基本に、各職場において、安全作業のための作業基準書の整備と教育訓練、リスクアセスメントおよび日々の業務における災害防止活動を行っております。
また、これらの活動が安全衛生方針や目標の達成につながっているかを内部監査で確認し、指摘項目については各事業所の安全衛生委員会を通じて改善指導を徹底することで、さらなる改善を図っております。これにより、当社および国内グループにおける休業災害度数率は同業種の平均を下回る水準を維持しております。
働きやすい職場環境の実現に向けて、以下のような項目に取り組んでおります。
a.従業員の健康サポート
各種健康診断においては、関連する法令や検査の特性を十分に考慮し、作業環境の把握や対象者の選定から検査実施および事後措置に至るまで、連携の取れた効率的な運用に努めております。業務上の疾病予防はもちろんのこと、生活上・就業上の支援に重きを置いた保健指導や健康教育を行っております。
b.メンタルヘルス対策
精神疾患や精神的な不調は、他の病気と同様、誰にでも起こりうる疾患であると位置づけ、必要に応じた生活上・就業上の支援を行っております。
従業員の心身の健康や生活に様々な影響を及ぼす心理的ストレスへの対策の一環として、ストレスチェック制度を活用し、その結果に基づく個人と職場へのフィードバックを行っております。
また、健康・医療・介護・育児・メンタルヘルス等に関して、24時間365日いつでも専門家に相談できる外部相談窓口を設置しております。
c.疾病休業者の職場復帰支援
やむを得ず病気やケガで休業した従業員が職場に復帰する際には、本人はもちろん所属長、管理部門および産業医が連携し、可能な限りの人的サポート体制や物理的環境を整え、復帰を支援しております。
(e) 従業員との積極的なコミュニケーションを通じたエンゲージメントレベルの把握
(ⅰ)ES(従業員満足度)アンケート
2016年度から、当社単体の従業員を対象としたES(従業員満足度)アンケート調査を毎月実施しております。記名式のアンケートを通じて、経営施策に対する理解度や浸透度、職場の繁忙感および人事制度への満足度などを把握し、専門部署でデータを分析した上で、改善に向けたPDCAを回しております。これにより、従業員の抱える様々な課題の解消に努め、経営層と全従業員がより一体となった企業風土の醸成を目指しております。
アンケートの回答率は毎月90%を超え、様々な意見や要望が寄せられております。アンケートの分析結果は毎月社内に公表し、全ての意見や要望に対するフィードバックにも努めております。
また、働きがいを感じる従業員の割合を定期的に定量化しており、働きがいに関する肯定回答率は80%前後の高い値で推移しております。さらに、調査結果を分析することで、働きがいの向上に寄与する要因や職場ごとの特徴をタイムリーに把握し、改善すべき課題に優先順位をつけながら迅速な改善に取り組んでおります。
(ⅱ)経営層との直接対話
社長との直接対話(対話集会)の機会を設けるなど、独自の人づくり推進活動を展開しております。社長自ら「人づくり推進担当」として、「進化する当社グループを担う人づくり」をモットーに、従業員とのコミュニケーションの輪を広げ、双方向の対話を通して、参加者のモチベーション向上とチャレンジする人材の育成を強化しております。
② 指標および目標
上記の方針および取組みに関する主な指標、目標および実績は以下のとおりです(※1)。
指標 |
目標 |
実績 (2024年度) |
プロフェッショナル人材(※2)の比率 (単体) |
全社平均20%以上(2025年度) |
13%(※3) |
働きがい・成長機会の肯定回答率 (単体・ES(従業員満足度)アンケート) |
80%以上(2023~2025年度) |
80% |
(※1)上記の指標は当社グループを構成するすべての会社で設定しているものではないため、指標、目標および実績は、当社グループの中核である当社単体のものを記載しております。
なお、当社グループのマテリアリティである「働きがいのある職場づくりと人材育成」に関する連結の取組みの指標および目標などは「(1) サステナビリティについての取組み」に記載しております。
(※2)自身が任された業務内のスキルにおいて人に教えることができるレベルの人材
(※3)設定した全スキル項目に対して、年度末時点において一定のスキルレベル以上にある項目の比率。2024年6月プロフェッショナル人材の定義および目標値を変更