人的資本
OpenWork(社員クチコミ)-
社員数3,855名(単体) 26,050名(連結)
-
平均年齢44.5歳(単体)
-
平均勤続年数14.8年(単体)
-
平均年収8,882,000円(単体)
-
平均年収の
対前年増減率8.3%(単体)
従業員の状況
人材戦略に関する基本方針等
(1)【人材戦略に関する基本方針等】
①人材戦略に関する基本方針
当社グループの人材戦略に関する基本方針は、「第2 事業の状況 2サステナビリティに関する考え方及び取組(2)人的資本に関する取組み」に記載しています 。
②連結会社の従業員の給与等の決定に関する方針
当社グループは、SF2030において目指す企業価値の最大化と人と組織の持続的成長の実現に向け、従業員一人ひとりの役割・責任や成果に応じた、納得感のある処遇を基本方針として、キャリア形成と成果創出への持続的な意欲喚起を促進するための報酬制度としています。
給与は、役割・責任の大きさ、目標に対する成果、持続的成長に資する行動・専門性に加え、社会・物価動向や外部労働市場水準を総合的に勘案して決定しており、年齢、社歴、性別、国籍等にかかわらず、評価結果に基づき決定しています。
これらの制度設計において、性別による差異はなく、同一の役割・評価であれば、制度上、性別による賃金格差は生じません。正規雇用労働者における男女の賃金の額の差異(75.1%:オムロン株式会社のみ)の主な要因は、主に賃金の高い高位職層における女性比率が低いことによるものです。
さらに今後は、ロードマップで掲げる事業成長に向けて、社員一人ひとりの主体的な挑戦意欲を一層高めるため、役割責任・成果に応じて適切に報いる評価・報酬制度へ改革していきます。主体性を持ってチャレンジし続ける人財にはタイムリーに、ダイナミックに活躍の機会を提供し、パフォーマンスを発揮する人財に対しては厚く報いていきます。
(2)【従業員の状況】
①連結会社の状況
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2026年3月31日現在 |
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セグメントの名称 |
従業員数(人) |
|
インダストリアルオートメーションビジネス |
8,778 |
|
ヘルスケアビジネス |
4,004 |
|
ソーシアルシステムズ・ソリューション&サービス・ビジネス |
2,311 |
|
デバイス&モジュールソリューションズビジネス(非継続事業) |
6,122 |
|
データソリューションビジネス |
2,603 |
|
本社他 |
2,232 |
|
合計 |
26,050 |
(注)従業員数は就業人員数(当社グループからグループ外への出向者を除き、グループ外から当社グループへの出向者を含む)です。
②提出会社の状況
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|
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2026年3月31日現在 |
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従業員数(人) |
平均年齢(歳) |
平均勤続年数(年) |
平均年間給与(千円) |
平均年間給与の 対前事業年度増減率 (%) |
|
3,855 |
44.5 |
14.8 |
8,882 |
8.3 |
(注)1 従業員数は就業人員数(当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含む)です。
2 平均年間給与は、賞与および基準外賃金を含んでいます。
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|
2026年3月31日現在 |
|
セグメントの名称 |
従業員数(人) |
|
インダストリアルオートメーションビジネス |
2,105 |
|
ヘルスケアビジネス |
- |
|
ソーシアルシステムズ・ソリューション&サービス・ビジネス |
- |
|
デバイス&モジュールソリューションズビジネス(非継続事業) |
741 |
|
データソリューションビジネス |
67 |
|
本社他 |
942 |
|
合計 |
3,855 |
(注)従業員数は就業人員数(当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含む)です。
③労働組合の状況
|
2026年3月31日現在 |
|
名称 |
オムロングループ労働組合連合会 (全日本電機・電子・情報関連産業労働組合連合会) |
|
結成年月 |
1978年4月 |
|
組合員数(人) |
6,145 |
なお、会社と労働組合との間には、特記すべき事項はありません。
④従業員の多様性に関する指標
提出会社
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当事業年度 |
||||
|
管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合(%) (注1) |
男性労働者の育児休業取得率(%) (注2) |
労働者の男女の賃金の額の差異(%)(注1) (注4) |
||
|
全労働者 |
正規雇用労働者 |
パート・有期労働者 |
||
|
13.4 |
86.2 |
76.2 |
75.1 |
65.0 |
連結子会社
|
当事業年度 |
|||||
|
名称 |
管理的地位に占める女性労働者の割合(%) (注1) |
男性労働者の育児休業取得率 (%) (注2) |
労働者の男女の賃金の額の差異(%) (注1) |
||
|
全労働者 |
正規雇用労働者 |
パート・有期労働者 |
|||
|
オムロン ヘルスケア 株式会社 |
7.5 |
60.0 |
73.7 |
72.4 |
70.3 |
|
オムロン ソーシアルソリューションズ株式会社 |
9.1 |
85.7 |
71.2 |
68.5 |
89.0 |
|
オムロン フィールドエンジニアリング株式会社 |
4.4 |
100.0 |
71.6 |
76.3 |
48.2 |
|
オムロン デジタル株式会社 |
11.6 |
84.6 |
78.2 |
76.8 |
74.2 |
|
オムロン 阿蘇株式会社 |
4.3 |
80.0 |
63.6 |
64.7 |
70.0 |
|
オムロン リレーアンドデバイス株式会社 |
18.2 |
80.0 |
61.0 |
72.3 |
58.2 |
|
オムロン アミューズメント 株式会社 |
0.0 |
33.3 |
56.8 |
64.5 |
64.3 |
|
株式会社 エフ・エー・テクノ |
0.0 |
* |
71.6 |
68.4 |
* |
|
オムロン キリンテクノシステム 株式会社 |
10.3 |
100.0 |
74.8 |
73.6 |
88.4 |
|
オムロン エキスパートリンク 株式会社 |
24.0 |
* |
65.8 |
76.6 |
63.1 |
|
オムロン エキスパートエンジニアリング株式会社 |
- |
100.0 |
71.3 |
86.0 |
70.0 |
|
株式会社 iCARE |
34.8 |
66.7 |
54.0 |
69.7 |
36.3 |
|
株式会社 JMDC |
15.6 |
78.6 |
68.3 |
70.9 |
227.4 |
|
NSリヤンド株式会社 |
39.1 |
0.0 |
95.8 |
97.1 |
150.5 |
|
株式会社 キャンサースキャン |
11.8 |
83.3 |
68.8 |
71.2 |
69.0 |
|
株式会社 ドクターネット |
16.7 |
80.0 |
65.6 |
73.0 |
* |
|
NSイノベーションズ株式会社 |
22.2 |
* |
55.0 |
67.9 |
32.0 |
|
株式会社 HERO innovation |
0.0 |
100.0 |
65.1 |
72.0 |
93.9 |
|
株式会社 ドリームキャッチャー |
20.0 |
0.0 |
87.8 |
88.4 |
99.6 |
(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものです。提出会社及び常時雇用する労働者が101人以上の連結子会社を記載しております。なお、「-」は、労働者人数を原籍会社にてカウントしております。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児または家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業の取得割合を算出したものです。提出会社及び常時雇用する労働者が101人以上の連結子会社を記載しております。
3.「*」は、対象となる従業員が無いことを示しています。
4. 男女賃金差異については、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づく情報公表の求めは常時雇用する労働者301人以上ですが、法の求めを超えて101人以上の連結子会社を対象として記載しております。
サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)
2【サステナビリティに関する考え方及び取組】
当社グループは、創業以来、事業を通じて社会価値を創出し、社会の発展に貢献することで成長を実現してきました。その発展の原動力になってきたのが、社憲、「われわれの働きで われわれの生活を向上し よりよい社会をつくりましょう」であり、その精神には企業の公器性と、先駆けてイノベーションを創出し、よりよい社会を実現する想いが込められています。当社グループにおけるサステナビリティとは、企業理念を実践することです。
ここでは、(1)オムロンのサステナビリティの考え方及び取組み、(2)人的資本に関する取組み、(3)環境(気候変動)に関する取組み、(4)人権に関する取組みを、それぞれ、「①ガバナンス」「②戦略」「③リスク管理」「④指標と目標」の項目で記載します。
なお、サステナビリティに関する指標の2025年度の実績数値については、非継続事業であるDMB(電子部品事業)を含めた、期末日時点の数値を開示しており、2026年度および2030年度の目標値からはDMBを除外した数値を開示しています。
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(1)オムロンのサステナビリティの考え方及び取組み |
①ガバナンス
当社グループでは、サステナビリティの取組みをグローバルで実行すべく、全社マネジメント体制を確立しています。サステナビリティ重要課題の取組み状況を定期的に執行会議へ報告し、進捗状況や課題に対する議論を行っています。また、サステナビリティ取組みに関するガバナンス強化のための取組みも進めています。主な取組みは以下のとおりです。
<サステナビリティ取組みに関するガバナンス強化の主な取組み>
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主な取組み |
|
執行の ガバナンス 強化 |
・業務執行に責任を持つサステナビリティ推進担当の執行役員を設置(2023年度) ・サステナビリティ推進担当の執行役員を議長とする「サステナビリティ推進委員会」を設置。 サステナビリティ重要課題の事業実装に向けた議論や意思決定、年度計画の進捗モニタリング を実施(2024年度から) |
|
取締役会の 監視・監督 の強化 |
・環境および人権分野に知見を有する取締役をそれぞれ環境担当、人権担当に任命(2023年度) ・サステナビリティ推進委員会に環境担当、人権担当の取締役が監督目的でオブザーバーとして 出席(2024年度から) ・2017年度から開始した、役員報酬の中長期業績連動報酬(株式報酬)の評価への サステナビリティ評価の組み入れを、2025年度から2026年度の役員報酬制度においても継続 |
取締役会役員の構成および役員報酬制度の詳細は、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1)コーポレート・ガバナンスの概要③取締役会および(4)役員の報酬等①役員報酬等の内容」をご参照ください。
< サステナビリティのマネジメント体制 >
< 2025年度 サステナビリティに関する会議体の開催実績 >
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会議体 |
開催月 |
主な議題 |
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サステナビリティ 推進委員会 |
6月 10月
1月 |
・サステナビリティ活動の今年度活動方針の報告 ・SF 2nd Stage非財務目標(マテリアリティの項目および 指標)の議論共有と人権方針改訂の議論 ・サステナビリティ活動の総括と次年度計画の議論 |
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執行会議 |
9月 12月 |
・SF 2nd Stage非財務目標の議論 ・サステナビリティ活動の総括の報告と次年度計画の議論 |
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取締役会 |
10月 11月 3月
|
・SF 2nd Stage非財務目標の議論 ・SF 2nd Stage非財務目標の決議 ・サステナビリティ活動の総括と次年度計画の報告および 人権方針改訂の決議 |
②戦略
当社グループの存在意義は「事業を通じて社会価値を創出し、社会の発展に貢献し続けること」です。これを実現していくために、注力すべきサステナビリティ重要課題を特定し、長期ビジョン「SF2030」に組み込んでいます。「SF2030」では、事業とサステナビリティを統合し、社会価値と経済価値の両方を創出することで企業価値の最大化を目指しています。
この方針は、「SF 2nd Stage」においても変更はありません。
2025年度は、「SF 2nd Stage」の開始にあたり、サステナビリティ重要課題の確認・見直しを実施しました。2026年度からの新たなサステナビリティ重要課題と非財務目標について執行会議等で議論し、取締役会による承認を経て、SF 2nd Stageにおける6つのサステナビリティ重要課題(=マテリアリティ)を特定しました。今回の確認・見直しでは、2023年度の業績の大幅な悪化、特に営業利益減少の要因となったサプライチェーンの混乱などに、先回りして適切に対応することで、企業の持続可能性を高めていくことを目的に、「レジリエントなサプライチェーン構築」を6つ目のマテリアリティとして追加しました。今後も定期的に、確認・見直しを行っていく予定です。
<SF 2nd Stageにおけるサステナビリティ重要課題・目標とサステナビリティ取組み>
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SF 2nd Stageにおけるサステナビリティ重要課題 (=マテリアリティ) |
主なサステナビリティ 取組み |
|
1 |
事業を通じた社会的課題の解決 事業を通じた社会的課題の解決により、社会価値を 創出するとともにオムロンの持続的な成長を牽引する |
各事業を通じて取り組む ⇒詳細は、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(2)長期ビジョン「Shaping The Future 2030」(2022~2030年度)」をご参照ください。 |
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2 |
ソーシャルニーズ創造力の最大化 オムロンの持続的成長のために競争力となるビジネス モデルの進化と新たな事業創出の取組みの拡大 |
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3 |
人財の可能性を引き出し成長を加速 オムロンの持続的成長の源泉となるオムロンで働く 多様な人財の能力やスキルを引き出す 人財マネジメントの進化 |
「人的資本」の施策として取り組む |
|
4 |
レジリエントなサプライチェーン構築 持続的な価値創出の実現に向けた事業環境の察知と、 その変化への適応 |
2026年度から取組み開始 |
|
5 |
脱炭素・循環経済の実現による環境負荷の低減 気候変動と循環経済を「機会」と「リスク」の二側面 で捉えた企業としての社会的責任の実践と更なる競争優位性の構築 |
「環境(気候変動)」の施策として 取り組む |
|
6 |
バリューチェーンにおける人権の尊重 企業の社会的責任として、自社のみならずバリュー チェーンで働く人々の人権の尊重に対する影響力の 発揮 |
「人権」の施策として取り組む |
③リスク管理
「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載しています。
④指標及び目標
当社グループでは「SF2030」を達成するために5つのサステナビリティ重要課題それぞれに2030年度の目標と単年度の目標を掲げ取組みを推進しています。「NEXT2025」の期間(2024年4月1日~2025年9月末)においては、単年度の目標を設定し、取組みを継続しています。
「SF 2nd Stage」におけるサステナビリティ重要課題と非財務目標の詳細は、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (5)SF 2nd Stageの経営目標」をご参照ください。
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(2)人的資本に関する取組み |
①ガバナンス
当社グループでは、人的資本に関する取組みをサステナビリティ重要課題の一つとして掲げており、最高人事責任者(CHRO)のもと人財戦略を経営の要と位置づけ、社員一人ひとりが主体性を持って能力を発揮し続けられる人財戦略を、グローバルに継続して実行しています。
人財戦略については、執行会議および取締役会で定期的に議論、報告、承認を行っています。
②戦略
(ⅰ)SF2030実現に向けた人財戦略(SF2030策定時)
事業を通じた社会的課題の解決を実現する原動力は社員一人ひとりです。長期ビジョン「SF2030」では、会社と社員が「常に選び・選ばれ」、「ともに成長する」新たな関係の構築を目指しています。この考えのもと、企業理念の実践を通じて社会的課題の解決を志す、高い専門性を備えた多様な人財が集う組織を目指してきました。
事業環境と内部環境が大きく変化した2025年度においては、一人ひとりが主体的に動き、持続的に成長する強い組織をつくる必要があると考え、「成長を加速させるマネジメントスタイルへの変革」と「主体性を生む組織カルチャーへの変革」に重点的に取り組みました。
(a)成長を加速させるマネジメントスタイルへの変革
当社グループの持続的な成長に向けて、多様な人財の能力を最大限に引き出し、新たな顧客価値を創出するためには、経営層(執行役員・マネージャー)が、従来から重視してきたパフォーマンスマネジメントに加え、「多様な人財の力を引き出すピープルマネジメント」を両立するマネジメントスキルを有すること、さらに、これらスキルを発揮し、組織成果へとつなげ続けることが重要であると考えています。
この考えのもと、マネジメントスタイルの変革を進めるため、2024年度にピープルマネジメントを強化する仕組みを構築し、国内から実装しました。2025年度には、育成から人財開発会議を通じたマネージャーの適所適材や啓発計画策定までの一連の仕組みを定着させ、海外への展開も開始しました。また、習得したスキルの活用を進めるため、ピープルマネジメント実践の好事例の共有に加え、相談イベントや個別コーチングを実施しました。これらの取組みの結果、パフォーマンスマネジメントとピープルマネジメントを両立できているマネージャーの割合が前年度から増加し、国内のマネージャーの半数近くが両立できている状態となっています。
今後も持続的に組織成果を上げ、主体性高く成長する組織を実現するため、マネージャーにおけるパフォーマンスマネジメントとピープルマネジメントの両立を目指し、マネジメントスタイルの変革をグローバルに推進していきます。
(b)主体性を生む組織カルチャーへの変革
変化の激しい事業環境下においても持続的な成長を実現するためには、社員一人ひとりが貢献意欲を持ち、主体的に能力を発揮できる組織およびカルチャーの形成が重要であると考えています。
当社グループでは、環境変化や価値観の多様化の中でも社員一人ひとりが主体的に判断・行動できる自律的な組織への変革が課題と捉え、エンゲージメントの状態性把握と現場起点の組織開発を促進するために2024年度にエンゲージメントサーベイ「VOICE」(注1)を進化させました。新たな「VOICE」では、組織ごとに異なる課題とその要因を可視化するとともに、マネージャーとメンバーが一体となり、現場主体で組織開発に取り組む仕組みを整えました。2025年度には、当社グループの9割以上の組織が、2024年度サーベイを通じて各組織で抽出された課題に基づく改善活動に取り組み、グローバル全体で約1,000件の活動が行われました。現場起点での取組みをさらに加速させるため、各組織で実行された具体的な改善活動の事例を、グローバルで共有しています。これらの取組みの結果、2025年度サーベイにおけるエンゲージメント指標は前年度から1ポイント改善しました。
また、2024年度に課題として挙がった、「顧客価値創造の阻害」や「仕事のやりにくさ」は改善され、マネージャーだけでなく、メンバー一人ひとりが主体性を持ってチームで改善に向かうことの効果が表れ始めました。2025年度のサーベイでは、「成長実感」や「試行錯誤の寛容」といった項目が、エンゲージメントを向上するうえで重要な課題であることが新たに明らかになりました。また、「(a)成長を加速させるマネジメントスタイルへの変革」の項で示したマネジメントスキルとエンゲージメントサーベイの調査結果を組み合わせて分析したところ、マネージャーのエンパワーメント(注2)がオープンな組織づくりを介し、メンバーの挑戦や成長を後押しすることで、エンゲージメント向上に寄与する傾向が確認できました。
今後は、これらの結果を踏まえ、エンパワーメント強化に向けたマネジメントトレーニングの拡充や好事例の共有を通じて、主体性を生む組織カルチャーへの変革を進めていきます。
(注)1 エンゲージメントサーベイ「VOICE」:組織の目指すゴールに対する社員の自発的な貢献意欲を測定する調査
2 マネージャーのエンパワーメント:それぞれのメンバーの状況に応じて、責任と権限を適切に与えることで、メンバーの
パフォーマンスを引き出し、成長を促すこと
(ⅱ)SF 2nd Stage実現に向けた人財戦略
SF 2nd Stageでは、これまで実行を進めてきた重点取組みの継続に加え「注力事業への人財アロケーション」「100名の経営人財の輩出」「役割責任・成果に基づく評価・処遇と成長機会の提供」の3つの重点取組みに注力し、財務・非財務目標の達成を目指してまいります。
(a)注力事業への人財アロケーション(+1,000名超)
注力事業のフロント(営業やセールスエンジニア(SE)など)および開発領域を中心に、社内における人財流動を加速すると共に即戦力層を中心とした社外からの登用を促進していきます。
例えば、2025年度からはパワーエレクトロニクス領域の専門能力の拡充を進めています。現在の在籍エンジニア数では約100名が不足していると判断し、計画的なエンジニア増強に取り組んでいます。こうした取組みを他の注力事業にも展開し、注力事業を支える専門能力の拡充と技術開発力の強化を進めていきます。
(b)100名の経営人財の輩出
SF 2nd Stageで掲げる挑戦的な目標を実現するため、事業成長および全社変革を担う経営人財の計画的な育成に取り組んでいます。具体的には、経営人財に求める要件を明確化し、経営と人事が連携して候補者の適性や育成課題を把握するとともに、意欲ある人財が自ら手を挙げて挑戦できるプログラム等を通じた育成・見極めを行います。候補者一人ひとりの課題に応じた戦略的なアサインメントを設計し、関与と徹底した伴走体制のもとで実行します。
今後の当社グループの成長を担う意志と実力を備えた人財が、グローバルの各所で難しい役割を担い、成果を出しながら成長していく状態をつくることを通じ、経営人財100名を生み出すことを目指しています。
(c)役割責任・成果に基づく評価・処遇と成長機会の提供
「決めたことをやり切る実行力」の強化に向け、社員一人ひとりの主体的な挑戦意欲を一層高めるため、役割責任・成果に応じて適切に報いる評価・報酬制度へ改革していきます。主体性を持ってチャレンジし続ける人財にはタイムリーに、ダイナミックに活躍の機会を提供し、パフォーマンスを発揮する人財に対しては厚く報いていきます。また、売上拡大や利益創出に直接的かつ顕著に貢献したチーム・個人に対して、特別インセンティブを付与する仕組みの導入を進めています。
これらの取組みを通じて、外部環境の厳しさの中で社員と組織が成長できる会社への変革を進め、「SF 2nd Stage」で掲げるロードマップの達成を着実に推進していきます。
③リスク管理
「第2 事業の状況 3 事業等のリスク (3)グループ重要リスクとその分析⑧人財・労務」に記載しております。
④指標と目標
当社グループでは、社員エンゲージメント(VOICEエンゲージメント指標)を、人財の可能性を引き出し成長を加速していくための総合的な人財戦略の進捗を表す指標として定めています。
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指標 |
2025年度実績 |
2026年度目標 |
2030年度目標 |
|
社員エンゲージメント |
グローバル 67 |
グローバル 68 (2025年度比:+1P) |
グローバル 70 (2025年度比:+3P) |
(注)1 組織の目指すゴールに対する社員の自発的な貢献意欲を測定する調査。エンゲージメントスコア65以上が概ね良好とされる
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(3)環境(気候変動)に関する取組み |
当社グループは、環境分野において持続可能な社会をつくることが企業理念にある「よりよい社会をつくる」ことと捉え、気候変動や資源循環といった地球規模の社会的課題に向けて積極的に取り組んでいます。特に「温室効果ガス排出量の削減」「循環経済への移行」「自然との共生」を取り組むべき重要な環境課題と捉えて、実効性の担保と仕組みの構築により、持続可能な社会づくりへ貢献し、企業価値の向上に努めています。
①ガバナンス
(ⅰ)オムロン環境方針
SF2030におけるサステナビリティ重要課題、「事業を通じた社会的課題の解決」「脱炭素・循環経済の実現による環境負荷の低減」を推進し、目標達成するための重要な指針として、オムロン環境方針を掲げています。本方針において、取り組むべき重要な環境課題と行動指針を定めたうえで、脱炭素・循環経済の実現に向けた取組みを進めています。オムロンは、本方針に基づき、バリューチェーン全体での環境課題解決に取り組み、ステークホルダーの皆様の期待に応えることで企業価値の向上につなげていきます。
※オムロン環境方針は、ウェブサイトをご覧ください。
https://www.omron.com/jp/ja/sustainability/environ/management/vision/
(ⅱ)気候変動に関する取締役会の役割・監視体制
当社グループでは、取締役会が監視・監督責任を果たし、経営と執行が一体となって環境課題に取り組んでいます。
社長CEOを議長とする執行会議で、環境目標を含むサステナビリティ目標全体の年度報告を行うとともに、社長CEOから権限委譲された各執行部門長がそれぞれ責任を持って気候変動や循環経済をはじめとする環境課題への対応を推進しています。取り組みの進捗状況や重要な事項については、社長CEOが取締役会に報告し、取締役会が意思決定を行い、執行に対して監視・監督するガバナンス体制を構築しています。
さらに、環境の取組みを含むサステナビリティガバナンスを一層強化することを目的とし、2023年度から環境担当の取締役およびサステナビリティ推進担当役員を設置し、同推進担当役員を委員長とする「サステナビリティ推進委員会(原則 四半期に1回)」を開催しています。この委員会では、グループ共通の環境施策や環境法規制への対応などを審議しています。
また、グループ全体の環境マネジメントの強化と環境施策の加速を目的とし、本社機能部門および各ビジネスカンパニーの環境担当部門で構成される「グループ環境委員会(原則 四半期に1回)」を設置し、事業拠点の環境目標の設定や施策の計画について議論するとともに、オムロングループへの影響が大きい環境課題の特定や施策の検討・効果測定などを行いながら、環境経営の推進を図っています。
<2025年度 サステナビリティ推進委員会(環境関連テーマ)の概要>
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組織 |
メンバー |
議題 |
開催頻度 |
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サステナビリティ 推進委員会 (環境関連テーマ) |
・環境担当取締役 ・サステナビリティ推進担当役員 ・ビジネスカンパニー企画長 他 |
・環境関連法規制への対応 ・SF 2nd Stage環境目標と 脱炭素施策 ・次年度計画 |
原則四半期に1回 |
②戦略
オムロンは、2030年までにバリューチェーンにおける温室効果ガス排出量の削減と資源循環モデルの構築を通じて、社会全体の温室効果ガス排出量削減や資源循環社会の実現に貢献すると共に、更なる競争優位性が構築されている状態を目指しています。具体的な取組みは以下の表で示しています。
<2025年度 環境(気候変動)に関する主な取組み>
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優先的な取組み |
主な取組み内容 |
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温室効果ガス排出量の削減 (Scope1・2)(注1) |
・徹底した省エネの推進と再生可能エネルギーを活用した使用電力のクリーン化 ・自社のエネルギーソリューション事業が提供する再エネ由来の「J-クレジット」(注2)、 オンサイト型のPPA(注3)および「自己託送」(注4)などの活用 |
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温室効果ガス排出量の削減 (Scope3カテゴリー1、11)(注1) |
・主要サプライヤーへの温室効果ガス排出量削減の実態調査の実施 ・バリューチェーン全体の温室効果ガス排出量の約7割を占めるScope3カテゴリー11の 削減に向けて、各事業において、省エネ性の高い製品や小型・軽量化を実現した製品 の開発を進めるとともに、当該製品群のラインアップ拡充を推進 |
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移行計画策定に向けた シナリオ分析の実施 |
・複数の気候シナリオを用いて、移行・物理リスクおよび事業機会が中長期的に事業へ 与える影響を分析 ・政策・市場・技術動向を踏まえ、事業・地域・バリューチェーンへの影響を定量・ 定性の両面から評価し、重点リスク・機会を特定 ・シナリオ分析の結果を、今後の移行計画(排出削減目標、施策ロードマップ、投資・ 事業方針)の策定および見直しに反映予定 |
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環境評価制度 |
・サステナブルな経済の実現を目指し、製品をライフサイクルの視点から評価し、その 環境パフォーマンスを可視化する仕組み。オムロンの環境への取組みを促進し、 顧客価値を高めることを目的とする ・EUタクソノミーに基づき、サステナブルな経済の実現に向けて解決すべき環境特性 ごとに評価を行い 、すべての製品が環境に配慮した「環境配慮製品」であることを 確認。さらに、特定の環境特性において優れた効果を示す製品を「環境貢献製品」と 位置づけ、サステナブルな経済の実現に寄与する製品として定義 |
(注)1 Scope1・2:自社領域から直接的・間接的に排出される温室効果ガス。
Scope3カテゴリー1、11:Scope3は自社のバリューチェーンからの温室効果ガスの排出。そのうち、カテゴリー1は、
原材料の調達、パッケージングの外部委託、消耗品の調達等に伴う排出。カテゴリー11は製造・販売した製品・サービス
等の使用に伴う排出。
2 J-クレジット:環境価値 (CO2を排出しない効果)を国が認証する制度。
3 オンサイト型PPA:発電事業者が企業の敷地内(屋根や空きスペースなど)に太陽光発電設備を初期費用ゼロで設置し、
そこで発電された電力をその企業が直接購入する仕組み
4 自己託送:自家発電設備を保有する事業者が当該設備を用いて発電した電力を、一般送配電事業者の送電網を介して
遠隔地にある自社工場や事業所などに送電・供給し、電力を使用することが可能となる電力供給制度。
(ⅰ)移行計画策定に向けたシナリオ分析
気候変動に関する社会的関心の高まりや今後の法規制への適応を見据え、当社グループは2025年度にシナリオ分析を再実施し、当社グループおよび各ビジネスカンパニーが認識する気候関連リスクならびに製品・サービス市場ごとの機会を再評価しました。
当社グループが直面する事業環境の変化は、気候変動の影響のみでは十分に説明できないことから、本分析では「1.5℃」および「4℃」の温度帯シナリオに加え、当社の将来予測の基盤であるSINIC理論の視点を組み合わせて検討を行いました。
具体的には、横軸に気温上昇シナリオ(1.5℃/4℃)、縦軸にSINIC理論に基づく社会システムの在り方(「自然と調和した社会システム」および「自然の制約を受ける社会システム」)を設定し、2050年時点の世界観を4つのシナリオとして整理しました。また、これらの世界観を規定する主要因として、「国際ガバナンスおよび協調の質」「経済・市場システムの在り方」「気候変動対策に対する経済合理性の評価」の3つを設定し、各要因の変化に応じて想定される世界観を整理しました。
そして、4つの世界観ごとに移行リスクおよび事業機会が中長期的に事業へ与える影響を分析しました。
< 気候変動シナリオの前提となる4つの世界観 >
(注)1 4℃シナリオ:IPCC/SSP5-8.5
2 1.5℃シナリオ:IPCC/SSP1-1.9,IEA WEO/NZE
当社グループとしてのリスクと機会は以下の通りです。
<当社グループの気候変動のリスク・機会の概要と対応>
また、各事業特有のリスクと機会は以下の通りです。
<事業セグメント別の気候変動のリスク・機会の概要と対応>
(注)影響度:小(500億円未満)、中(500億円以上、1,000億円未満)、大(1,000億円以上)
③リスク管理
(ⅰ)気候変動に対するリスクを評価・識別・管理するプロセス
当社グループは、各事業のシナリオ分析を実施し、気候変動影響による「移行リスク」「物理リスク」を網羅的に抽出しています。これらのリスクについては、採用シナリオごとに「顕在化時期」「事業および財務への影響額」を評価しています。
この評価を基に当社グループにとって重要な気候変動に伴うリスクを特定し、事業リスクの一環として全社リスクマネジメントに統合しています。また、対応策の立案にあたっての重要事項は、取締役会へ報告しています。
(ⅱ)全社リスクマネジメントへの統合状況
当社グループは、グループ共通のフレームワークで統合リスクマネジメントの取組みを行っています。気候変動リスクについても当社グループにおける重要リスクと識別・評価し、シナリオ分析によるリスクと整合させ、バリューチェーン全体での取組みのモニタリングを行っています。
④指標と目標
(ⅰ)気候変動のリスク・機会に関する指標
当社グループは、気候関連リスク・機会を管理するための指標として、Scope1・2・3の温室効果ガス排出量、および日本国内の事業活動で使用する購入電力(Scope2)の排出量に関する指標を定めています。
(ⅱ)温室効果ガス排出量に関する目標及び実績(Scope1・2・3)
当社グループは、環境分野において持続可能な社会をつくることを企業理念にある「よりよい社会をつくる」ことと捉えています。2018年7月には、2050年にScope1・2について温室効果ガス排出量ゼロを目指す「オムロン カーボンゼロ」を設定しました。また、サステナビリティ重要課題の一つに「脱炭素・循環経済の実現による環境負荷の低減」を特定し、目標を掲げてその進捗をモニタリングしています。なお、2030年の温室効果ガス排出目標Scope1・2およびScope3カテゴリー11についてはSBTイニシアチブ(注1)よりそれぞれ「1.5℃」目標及び「2℃」目標の認定を受けています。
また、SF 2nd Stageの開始にあたり、温室効果ガス排出量削減目標の見直しを行い、Scope1・2については、「1.5℃」目標、Scope3については従来のカテゴリー11にカテゴリー1も加え、「Well Below2.0℃」でSBTイニシアチブに目標更新を申請中です。
< 温室効果ガス排出量に関する目標及び実績(Scope1・2・3)>
旧基準(SF 1st Stage目標) (単位:kt-CO2e)
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2016年度実績 (基準年) |
2025年度実績 |
2026年度目標 |
2030年目標 |
2050年 目標 |
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排出量 |
2016年度比 |
2016年度比 |
2016年度比 |
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Scope1・2(注2) |
250 |
56(注3) |
▲77% |
― |
▲65% |
ゼロ |
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Scope3 カテゴリー11 |
9,102 |
6,468 |
▲28% |
― |
▲18% |
― |
新基準(継続事業のみで再計算) (単位:kt-CO2e)
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2016年度実績 (基準年) |
2025年度実績 |
2026年度目標 |
2030年目標 |
2050年 目標 |
|
|
排出量 |
2016年度比 |
2016年度比 |
2016年度比 |
|||
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Scope1・2 |
52 |
35 |
▲33% |
▲33% |
▲68% |
ゼロ |
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Scope3 カテゴリー1、11 |
9,121 |
5,414 |
▲40% |
― |
▲35% |
― |
(注)1 SBTイニシアチブ(Science Based Targetsイニシアチブ):科学的根拠に基づいた温室効果ガス削減の中長期目標設定を
推奨している国際的イニシアチブ。
2 全生産拠点および主要な非生産拠点(本社・研究開発・販売)拠点における自社の電力使用により排出される温室効果ガス
排出量(Scope2)が対象。
3 温室効果ガス排出量(Scope1・2)の2025年度の実績は、オムロンコーポレートサイトに掲載し、第三者機関による限定的保証
業務により第三者保証を受ける予定です。当該限定的保証業務は、いずれも国際監査・保証基準審議会の国際保証業務基準
(ISAE)3000「過去財務情報の監査又はレビュー以外の保証業務」に準拠した業務です。
(参考)自然との共生(生物多様性の保全)への取組み
当社グループでは、生態系の保全と回復を大きな課題として認識しており、2010年に「生物多様性方針」を制定し、「オムロン環境方針」で定めた取り組むべき重要な環境課題である「自然との共生」に取り組んできました。本取組みをさらに強化していくため、2022年12月に策定された「昆明・モントリオール生物多様性枠組」の自然との共生、ネイチャーポジティブの考え方に賛同するとともに、2024年7月に本方針を改定しました。本方針の改定にあたっては、自然資本に関するリスクと機会の開示フレームワークであるTNFD(自然関連財務情報開示タスクフォース)等を参照しています。
当社グループは「生物多様性方針」に基づき、生物多様性の保全を、事業のリスク管理と成長の機会と捉えて取り組むことで、社会・経済価値の創出に貢献し、ネイチャーポジティブの実現に努めます。2024年度から2025年度にかけて、TNFDのLEAPアプローチを使用し、自社生産拠点および上流サプライチェーン(原材料のゆりかご段階からTier1サプライヤーまで)が立地している地域の自然との接点の発見(Locate)と自然資本への依存およびインパクトの評価(Evaluate)を実施しました。
※生物多様性の取組みは、ウェブサイトをご覧ください。
https://www.omron.com/jp/ja/sustainability/environ/nature/biodiversity/
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(4)人権に関する取組み |
当社グループが大切にする価値観の一つとして、企業理念の中で「人間性の尊重」を掲げています。私たちが考える人間性の尊重とは、人の多様性、人格、個性の尊重はもとより、人間らしい暮らしや仕事を追求するという私たちのすべての活動の根底にある価値観です。
この価値観のもと、「SF2030」においては、「バリューチェーンにおける人権の尊重」をサステナビリティ重要課題と定め、人権への取組みを加速しています。
①ガバナンス
(ⅰ)オムロン人権方針
SF2030におけるサステナビリティ重要課題の一つである「バリューチェーンにおける人権の尊重」の実現に向け、2022年3月にオムロン人権方針を制定しました。本方針に基づき、国際社会と協調した経営や行動に努め、バリューチェーン全体で人権への負の影響を防止または軽減するように取り組んでいます。
昨今の国際的な人権を巡る動向や法規制の進展、ならびに当社の事業環境の変化を踏まえ、「バリューチェーンにおける人権の尊重」の実効性を一層高めていくため、2026年4月に本方針を改訂し、当社の人権尊重に関する考え方や取り組みをより明確にしました。
※オムロン人権方針については、ウェブサイトをご参照ください。
https://www.omron.com/jp/ja/sustainability/social/human-rights/
(ⅱ)人権推進体制
当社グループは、経営と現場が一体となってグローバルで人権尊重責任を遂行する体制の構築に取り組んでいます。
社長CEOを議長とする執行会議で、人権分野の目標を含むサステナビリティ目標全体の年度報告を行うとともに、社長CEOから権限委譲された各執行部門長がそれぞれ責任を持って人権課題への対応を推進しています。具体的には、サステナビリティ推進担当役員の責任のもと、グローバルコーポレートコミュニケーション&エンゲージメント本部が中心となって人権取組みを推進しています。さらに、自社領域はグローバル人財総務本部長、サプライチェーン領域はグローバル購買・品質・物流本部長、事業戦略領域は各ビジネスカンパニー長、AIを含むテクノロジーの倫理的な活用についてはストラテジックR&D本部長、救済メカニズムについてはグローバルリスクマネジメント・法務本部長がそれぞれ責任を持って対応しています。取組みの進捗状況や重要な事項については、社長CEOが取締役会に報告し、取締役会が意思決定を行い、執行に対して監視・監督するガバナンス体制を構築しています。
また、2023年度からは人権担当の取締役を設置し、ガバナンス体制の強化を図っています。サステナビリティ推進担当役員を委員長とする「サステナビリティ推進委員会」は、グループ共通の人権施策や人権関連法規制への対応などを審議しています。さらに、全社の取組みを強化するため、「サステナビリティ推進委員会」の傘下に、「人権プロジェクト」を設置し、重要課題の事業実装に向けた議論や、年度計画の進捗モニタリングを行っています。
< 2025年度 サステナビリティ推進委員会(人権関連テーマ)の概要 >
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組織 |
メンバー |
議題 |
開催頻度 |
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サステナビリティ 推進委員会 (人権関連テーマ) |
・人権担当取締役 ・サステナビリティ推進担当役員 ・ビジネスカンパニー企画長 他 |
・人権デューディリジェンス 進捗 ・人権関連法規制への対応 ・「オムロン人権方針」改訂 ・次年度計画 など |
原則四半期に1回 |
(ⅲ)人権尊重の取組みの全体像
「オムロン人権方針」をグローバル社員に周知・浸透させるとともに、国連「ビジネスと人権に関する指導原則」(UNGPs)に沿って、人権への負の影響を特定・防止・軽減・是正する人権デューディリジェンスの実行と人権救済メカニズムの構築をすることで、グローバルにおける人権ガバナンスを構築しています。また、ステークホルダーとのエンゲージメントを通じて、各取組みの実効性を高めています。
< 人権尊重の取組みの全体像 >
②戦略
当社グループは、人権デューディリジェンスの一環として人権影響評価を実施し、実際および潜在的な人権への影響を特定・評価するとともに、その結果に基づき体系的かつ定期的なレビューを行っています。
2022年度にUNGPsに基づいたグループ全体での人権影響評価を実施し、バリューチェーン全体において、自らの事業活動を通じて引き起こす、または加担する可能性のある人権侵害リスクの評価・特定を行いました。さらに、この評価を通じて特定した課題と、昨今の国際的な人権を巡る動向や法規制の進展や当社の事業環境の変化を踏まえ、「リスクの重要度」と「事業への関連性」の観点で優先順位付けを行い、優先的に取り組む課題(顕著な人権課題)を抽出しました。これらの課題を中心に各責任部門が対応を進めています。
< 特定した人権課題一覧 >
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領域 |
Tier 1 |
Tier 2 |
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自社 |
・労働環境 ・労働安全衛生 |
・非差別と機会均等 ・団体交渉権と結社の自由 ・強制労働 |
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サプライチェーン |
・労働基準 ・強制、奴隷、債務労働 ・児童労働 ・紛争鉱物 |
― |
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製品・サービス |
・テクノロジーの倫理的な活用 |
・プライバシーと情報セキュリティー ・生命と安全への権利 ・製品の品質と安全 ・ヘルスケアへのアクセス |
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バリューチェーン 全体 |
・苦情処理メカニズムと救済への アクセス |
・詐欺、贈収賄、汚職 ・環境影響 ・ダイバーシティ、エクイティ& インクルージョン ・紛争影響国および高リスク国に おけるリスク |
Tier1リスク:優先的に取り組む課題(顕著な人権課題)
Tier2リスク:対処する必要性がある課題
<優先的に取り組む課題>
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課題区分 |
領域 |
優先的に取り組む課題 (顕著な人権課題) |
主な取組み内容 |
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人権デューディリジェンス |
自社領域 |
・労働環境 ・労働安全衛生 |
・全従業員に対してオムロン人権方針と国際基準に基づ く人権課題に関する研修を実施するほか、RBA(注1) のSAQ(自己評価質問書)を活用した自社生産拠点の 人権侵害リスクの評価と是正措置を実施。 ・これらに加え、人権侵害発生リスクが高い拠点や対象 に絞った取組みとして、第三者監査の実施や業務 委託会社への人権研修の展開・内部通報制度の周知 を推進。 |
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サプライチェーン領域 |
・労働基準 ・強制、奴隷、債務労働 ・児童労働 ・紛争鉱物 |
・仕入先にセルフチェックシートを配布し「オムロン グループサステナブル調達ガイドライン」の遵守状況 を確認し、改善を要求。 ・取引金額や重要度などの観点で選定した重要仕入先に ついては毎年、それ以外の仕入先については少なく とも3年に1回アセスメントを実施。 ・加えて、人権侵害リスクの高い国や属性の仕入先への 深掘調査を実施するなど、階層別のリスク評価と是正 を推進。 ・紛争鉱物調査を定常的に実施し、万一、当社グループ の製品に紛争鉱物の使用が判明した場合には、できる 限り迅速に是正措置を講じる。 |
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製品・サービス領域 |
・テクノロジーの倫理的 な活用 |
・2024年6月に制定した「オムロンAI方針」に基づき、 AI活用に起因する事故や人権侵害等のリスクを最小化 するとともに、既存のリスクマネジメント体制と連携 したAIガバナンス委員会を運用し、オムロンの提供す る製品・サービスを通じた人権侵害の発生の防止を 目指す。 |
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救済 |
バリューチェーン全体 |
・苦情処理メカニズムと 救済へのアクセス |
・各国・地域に適した人権救済メカニズムの構築を目指 す。 ・具体的には、地域ごとに当社従業員に加え業務委託 会社および仕入先が使用できる内部通報窓口を設置。 ・また、地域社会や直接取引のない二次以降の仕入先を 含めたあらゆるステークホルダーの利用できる非司法 的な苦情処理プラットフォームを活用。 |
(注) 1 RBA:Responsible Business Allianceの略。電子業界を中心とするグローバルなCSRアライアンス。
なお、自社領域・サプライチェーン領域においては、RBAの求める基準を軸に取組みを進めています。
③リスク管理
(ⅰ)リスクを評価・識別・管理するプロセス
リスクの特定・評価はサステナビリティ推進委員会および人権プロジェクトが担当しています。
「②戦略」に記載した人権影響評価を米国のNPO団体であるBSR(Business for Social Responsibility)と共同で2022年に実施しました。はじめに、国際規範や業界・ステークホルダーの動向調査と、海外地域統括本社を含む全社15部門に対する社内インタビュー調査を行いました。次に、国際人権基準を踏まえ人権課題を網羅的に抽出した後に、それらの中から電機電子業界特有の課題を絞り込みました。さらに当社グループのバリューチェーンにおいて権利保有者に影響を及ぼす可能性のある課題を特定しました。最後に「リスクの重要度」と「事業への関連性」の観点で優先順位付けを行い、優先的に取り組む課題(顕著な人権課題)を特定しました。以降も、外部環境の変化や当社の人権取り組みの進展度合いに基づき、顕著な人権課題の再評価を実施しています。
(※特定した人権課題マッピングは「②戦略」に記載しています)
また、当社はグローバルサプライチェーンにおける企業の社会的責任を推進する世界最大の企業同盟であるRBA(Responsible Business Alliance)に加盟しており、RBA行動規範を尊重し、RBA基準のデューディリジェンスを通じて、自社生産拠点やサプライチェーンにおけるリスク評価と対策を実施しています。
(ⅱ)全社リスクマネジメントへの統合状況
当社グループは、リスクを全社的に管理する体制を構築することが重要であることを踏まえ、グループ共通のフレームワークで統合リスクマネジメントの取組みを行っています。人権リスクをグループ重要リスクと識別・評価し、人権影響評価で抽出された課題を踏まえて、定期的にモニタリングを行っています。
④指標と目標
2025年度の主な実績は以下のとおりです。
<2025年度の主な実績>
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課題区分 |
領域 |
2025年度の主な実績 |
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人権デューディリジェンス |
自社領域 |
・日本、中国、アジア・パシフィック、欧州、米州の主要な自社生産拠点に対するRBAのSAQの実施:22拠点 ・RBA基準による第三者監査の実施:2拠点(中国、ベトナム) ・自社生産拠点で働く業務委託会社に対する人権研修や内部通報制度の仕組みの運用 (日本、中国、アジア・パシフィック、欧州、および米州) |
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サプライチェーン領域 |
・重要仕入先向けのセルフチェック:65社 ・全仕入先向けのセルフチェック:362社 ・人権侵害リスクが高いと想定されるエリアに生産拠点をもつ仕入先への詳細なセルフチェックや開示情報 の確認、個別ヒアリング等 中国:154社 マレーシア:1社 |
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製品・サービス領域 |
・AI統制ルールの制定 |
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救済 |
バリューチェーン全体 |
・救済メカニズムの利便性・信頼性向上に向けた運用改善 |