2026年3月期有価証券報告書より
  • 社員数
    1,669名(単体) 4,409名(連結)
  • 平均年齢
    40.7歳(単体)
  • 平均勤続年数
    17.1年(単体)
  • 平均年収
    5,923,699円(単体)
  • 平均年収の
    対前年増減率
    4.4%(単体)

従業員の状況

人材戦略に関する基本方針等

(1) 【人材戦略に関する基本方針等】

 当社グループの人材戦略と関連付けた戦略及びそれを踏まえた従業員給与等の決定方針につきましては、14ページ 2 [サステナビリティに関する考え方及び取組] (3)人的資本 ①戦略を参照ください。

 

(2) 【従業員の状況】

① 連結会社の状況

 

2026年3月31日現在

セグメントの名称

従業員数(人)

日本

2,482

アジア

1,771

アメリカ

72

ヨーロッパ

84

合計

4,409

(注)従業員数は就業人員であります。

 

② 提出会社の状況

 

 

 

 

2026年3月31日現在

従業員数(人)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(円)

平均年間給与の

対前事業年度増減率

(%)

1,669

40.7

17.1

5,923,699

4.4

(注)1.従業員数は就業人員であります。

2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。

3.提出会社の従業員数はセグメント区分「日本」におけるものであります。

 

③ 労働組合の状況

 提出会社及び連結子会社2社において労働組合が結成されております。それぞれ上部団体の全日本電機・電子・情報関連産業労働組合連合会に加盟して健全な歩みを続けており、労使関係は相互信頼の基盤のもとに安定しております。なお、2026年3月末における組合員数の合計は1,740人であります。

 

 

④ 管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の額の差異

a. 提出会社

当事業年度

管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合(%)

(注)1.3

男性労働者の育児休業取得率(%)

(注)2.4

労働者の男女の賃金の額の差異(%)

(注)1.5

全労働者

正規雇用労働者

パート・有期労働者

2.96

77.42

71.45

72.16

55.82

(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。

2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。

3.管理職に占める女性労働者の割合は2026年3月31日時点の実績です。

4.男性労働者の育児休業取得率は2025年4月1日~2026年3月31日の実績です。

5.労働者の男女の賃金の差異は2025年1月1日~2025年12月31日の実績です。

 

 なお、労働者の男女の賃金の差異は主に男女間の管理職比率等によるものであり、賃金制度・体系においては性別による差異はありません。

 

 

b. 連結子会社

当事業年度

名称

男性労働者の育児休業取得率(%)

(注)2.3

労働者の男女の賃金の額の差異(%)

(注)1.4

全労働者

正規雇用労働者

パート・有期労働者

興亜エレクトロニクス㈱

100.0

72.4

71.7

79.0

鹿島興亜電工㈱

100.0

79.7

80.2

69.8

真田KOA㈱

100.0

80.3

80.4

73.2

(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。

2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。

3.男性労働者の育児休業取得率は2025年4月1日~2026年3月31日の実績です。

4.労働者の男女の賃金の差異は2025年4月1日~2026年3月31日の実績です。

 

サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

 サステナビリティの視点が企業経営において必須となっている現代、KOAは企業としての責任を自覚し、その役割を果たしていくべきだと考えます。KOAは、5つの主体(株主様、お客様・お取引先様、地域社会、社員・家族、地球)との信頼関係の構築を企業ミッションとしています。このミッションを基盤にサステナビリティを意識し、取締役会の監督のもとガバナンス・経営戦略・リスク管理を統合して運用します。法令遵守と企業倫理を基盤に、品質・安全を核に据えたものづくり、責任ある調達、環境負荷の低減を着実に進め、人権尊重・多様性・公正な機会を重視した人的基盤を強化します。品質・安全・環境・人権などの基本原則をグローバルに適用し、地域貢献や次世代育成を進め、これらを通じて、持続可能で誰一人取り残されない社会の実現と中長期の企業価値向上を目指します。

 

(1) ガバナンスとリスク管理

 

 当社グループのリスクマネジメントは、当社グループに物理的、経済的もしくは信用上の損失または不利益を生じさせるすべての可能性(リスク)を積極的に予見し、適切に評価するとともに、最小のコストで最良の結果が得られるよう、機会損失の低減やリスクの回避・軽減及び移転その他必要な措置を事前に講じるよう取り組んでいます。あわせて、物理的、経済的もしくは信用上の利益を生じさせるすべての可能性(機会)についても同時に把握・評価し、対応を行っています。

 当社グループは、全社的な機会とリスクを管理するため、社長執行役員を委員長とする「リスク管理委員会」を設置しています。委員会で特定されたサステナビリティ関連を含む機会とリスクへの対応策は、経営の重点テーマとして各専門委員会が集まる事務局会議で議論され、中期経営計画などの経営方針・経営戦略の立案や見直しに反映しています。2022年度からは、関係部門の責任者も事務局会議に参加し実効性を高めています。

 当社グループのサステナビリティ推進は、コンプライアンス基本方針のもと、取締役会が方針・重要課題・KPIの策定と進捗を監督しています。リスク管理委員会の下部組織である環境(環境委員会)、 安全衛生(安全衛生委員会)、倫理・法令遵守(倫理・コンプライアンス委員会)の取り組みは、各委員会の担当部門が全社KPIを踏まえて目標を設定し、各部門・拠点が実行します。担当部門は進捗を管理・評価し、結果を取りまとめて年次レビューで取締役会に報告し、必要な見直しは取締役会が承認します。調達は責任ある調達方針に基づき、人権・環境・品質の期待をサプライヤーと共有します。これらを経営計画・リスク管理と連動させ、開示をいたします。

 取締役会は、サステナビリティを経営の最重要課題の一つとして認識し、その取り組み全体を監督する最終的な責任を負っています。例えば、環境委員会からは気候変動対応などの重要課題に関する方針やリスク、対応策の進捗について定期的に報告を受け、事業戦略との整合性を議論し、適切な監督と助言を行います。こうした取締役会の主体的な関与を通じて、サステナビリティ経営の実効性を高め、中長期的な企業価値向上を目指す体制を構築しています。

 なお、マテリアリティへの取り組みは7Pに開示しておりますが、そのうちで特に重要性の高い「CO2削減と経済性の両立」(気候変動への対応)と「未来を創る人材の確保と育成」(人的資本)を次項以降で開示しております。

 

(2) 気候変動への対応

 近年、世界中で異常気象や自然災害による被害が甚大化し、気候変動への対応は企業経営の大きな課題となっています。当社は、気候関連財務情報開示タスクフォース(Task Force on Climate-related Financial Disclosures : TCFD)提言に準じて、気候変動が当社の活動に影響を及ぼす財務上の影響について分析を行い、リスクの低減と機会の獲得のための対応を進めています。

 

① ガバナンス

 取締役会の監督のもと、社長執行役員を委員長とし、執行役員と委員長が指名したメンバーで構成されたリスク管理委員会において気候変動を含むリスクと機会を特定しています。委員会で特定された機会とリスクへの対応策は経営の重点テーマとして取締役会に報告され、中期経営計画などの経営方針・経営戦略の立案や見直しに反映しています。

 あわせて、年2回環境委員会を開催し、関係部門や各拠点の責任者も参加して、目標進捗・設定及び脱炭素に向けたアクションを審議しています。

 

② 戦略

i.シナリオ分析

a.シナリオ分析の前提

当社は、気候変動が将来にわたって与えるリスク・機会とその影響を評価し、リスクへの対応策の柔軟性と戦略のレジリエンスを高めることを目的に、段階的にシナリオ分析に取り組んでいます。

シナリオ分析では、国際エネルギー機関(IEA)や、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が公表する複数の既存シナリオを参照し、パリ協定の目標である「世界の平均気温上昇を産業革命以前に比べて2℃より十分低く保ち、1.5℃に抑える努力をすること」を想定した1.5℃シナリオ、及び、不十分な気候関連政策・規制により気温上昇幅が最大となる3℃シナリオの2つのシナリオを想定しています。

その上で、事業環境に関わる重要なトレンド(自然環境や社会の変化、技術革新など)を踏まえた影響要因を抽出し、TCFD提言に沿って移行リスクや物理リスク、気候変動への対応による機会を特定しました。

 

参照した既存シナリオ

1.5℃シナリオ

「Net‐Zero Emissions by 2050 Scenario(NZE)」(IEA、2022年)

「Representative Concentration Pathways(RCP2.6)」(IPCC、2014年)

3℃シナリオ

「Stated Policy Scenario(STEPS)」(IEA、2022年)

「Representative Concentration Pathways(RCP8.5)」(IPCC、2014年)

 

 

b.シナリオ分析の結果

 

当社としての重要事項

環境規制

技術革新

地域・社会分断

社会状況と当社への影響

1.5

℃シナリオ

・環境規制が高まり、自社・サプライチェーンの規制が強化され、再エネ需要拡大やEV移行も進む。

[機会]

・環境対応車関連部品の売上増加

・再エネ関連機器向け部品売上増加

[リスク]

・自社・サプライチェーンへの炭素税による事業運営(製造・原料調達)コストの増加

・EV移行に伴う中国国籍企業の販売割合拡大による日本製品の売上減少

・創エネ・蓄エネ・省エネを中心に革新技術が次々と導入される(例:水素・蓄電池)。

[機会]

・エネルギー関連機器向け部品売上増加

・再エネ普及・価格低下による自社・サプライチェーンの脱炭素化コスト減少

[リスク]

・希少資源の需要増加による再エネ関連資材の調達コスト増加

・国際的な分断の中で環境対策が進んだ場合、過度な国境炭素税の導入などが想定される。

[機会]

・激甚災害減少による自社のBCP対策コスト減少

[リスク]

・非効率な規制対策コスト(移行リスク)の増加

3℃シナリオ

・不十分な対策による激甚災害の多発。加えて、水資源の利用に対する制限も生まれる。

[機会]

・BCP関連機器向け部品売上増加

[リスク]

・サプライチェーン断絶リスクに備えた事業継続コスト増加

・取水制限に伴う操業停止による売上減少

・エネルギー関連の既存技術が残り、再エネ新技術の普及・開発が遅れる。

[リスク]

・再エネ調達が困難になり自社脱炭素化コストの増加

・国際的な分断から、対応策が遅れて激甚災害が増加する。

[リスク]

・自社のBCP対策コスト増加

シナリオ共通影響

・CASE技術の進展やトリリオンセンサ社会への転換の中で、デジタル機器の需要が増加する。

[機会]

・車載センサなどの関連機器向け売上増加

[リスク]

・加速度的な技術革新による研究開発コスト増加

・国際的な分断が進んだ場合は経済成長が停滞する一方、国際協調が達成できた場合、南アジア・アフリカを含む世界全体での経済が成長する。

・国内でも、地方部の発展が達成された場合、地方企業でも人材・競争力が確保できる。

[機会]

・南アジア・アフリカなどでの市場発展で売上増加

・国内地方発展に伴う競争力確保で売上増加

[リスク]

・デカップリングによる市場縮小で売上減少

・国内都市集中に伴う地方の人材不足により、競争力が低下し売上減少

 

 

ⅱ.当社事業に重大な影響を及ぼすリスクと機会

 

種別

概要

影響の時間軸

影響額

対応

リスク

[物理的リスク:急性]

生産拠点の豪雨災害による道路の寸断、サプライチェーンの物流停止に伴う売上高減少

短期

7億~22億円

長野県南部の生産規模(約50%)・復旧期間1~3週間と想定

製品の複数拠点生産によるリスク分散

[移行リスク:規制]

エネルギーコスト増加、燃料調整費や再エネ賦課金など社会システム上避けられない負担の増加

中期

1億~3億円/年

炭素税($50~$150/t)が導入されることを想定

拠点ごとに最適な省エネ・創エネ施策の推進

機会

AIサーバー・データセンターインフラの増加による省エネ・高効率化に貢献する抵抗器の需要増加

中期

25億~49億円

AI関連売上実績と市場成長率に基づき、2030年度時点の2025年度比売上高増加分を試算。市場成長の当社売上への影響は50~100%の範囲で算定。

成長市場への積極拡販及び新製品の開発

影響を受ける時間軸は、 短期:0~3年、中期3~10年、長期10~30年程度と想定しています。

 

③ リスク管理

リスク管理委員会が実施する機会とリスクの管理プロセスにおいて、重要性評価や対応状況のモニタリングを実施しています。

 

④ 指標・目標

 当社は、2030ビジョンの実現に向け、GHG(温室効果ガス)排出量の削減に取り組み、カーボンニュートラル社会の実現に貢献するとともに、地球との共生を目指しています。

 この取り組みの基本方針として、「カーボンフリー製品の実現に挑戦する取り組みを通じて、5つの主体との信頼関係を構築する」を掲げ、サプライチェーン全体でのGHG排出量削減、ガバナンス体制の強化、積極的な情報開示などを進めています。

 当社のGHG排出量削減目標は、2026年3月にScience Based Targets initiative (SBTi)より、パリ協定における「1.5℃目標」に整合した科学的根拠に基づく目標として認定を取得しました。Scope1+2目標については、基準年から申請時点で利用可能な直近年度までの削減実績を踏まえ、SBTiの基準に基づく目標水準として設定しています。目標の概要は、以下のとおりです。

 

対象範囲

基準年

目標年

削減目標

Scope1+2

2020年度

2030年度

80.57%削減

Scope3(カテゴリ1:購入した製品・サービス、カテゴリ2:資本財)

2024年度

2034年度

35.0%削減

 

 

 

 目標達成に向けては、再生可能エネルギーの導入、省エネルギー活動の推進、サプライチェーンにおける排出量の把握などに取り組んでいます。2025年度の実績は以下の通りとなる見込みです。

 

※2024年度のScope3総量は、SBT認定取得に伴う算定方法の見直しを反映し、以前公表していた値を見直しています。

 

(3) 人的資本

 当社の人材に関する基本的な考え方は以下のとおりで、主にKOA単体での取り組みとなります。

 

「KOAが考える人的資本とは」

~“人こそが持続的成長の源泉” 地域共生型の製造業として、長期雇用・現場力・技術力を基盤に、

  高度な技術・専門能力を高めながら、明るく、働きがいをもって活躍する社員を積極的に応援すること~

 

 KOAにおける人的資本とは、創業以来の価値観と事業戦略に直結していることにあります。特に、創業の精神である「農工一体」「伊那谷に太陽を」という考え方が、人を単なる労働力ではなく、地域・家族・暮らしを支える存在として重視する文化につながっています。KOAは株主様、お客様・お取引先様、地域社会、社員・家族、地球という「5つの主体」との信頼関係の構築を企業ミッションに掲げており、人的資本もこの枠組みの中に位置づけております。

そのような中で特長となる4つの視点をご紹介します。

 

人材観・企業文化

 社員一人ひとりの成長や幸福、地域との共生を重視する文化があり、長期雇用・現場重視・チームワーク・地域密着を重んじています。

 

人材ポートフォリオ

 戦略実行に必要な役割及び人材要件を明確にし社内へ開示してまいります。社員一人ひとりが自身のキャリアを自律的に描く、重要な役割を果たします。

 

人材育成・リスキリング

 自律的な教育への投資とグローバルに共創できる次世代人材育成が重要なテーマと捉えています。

 

エンゲージメント・働きがい

 定着率が高く、成長への挑戦が働きがいにつながる安定した雇用基盤を持ちうる点も特長の1つです

 

① 戦略

 

ⅰ.経営戦略と人的資本への「依存と影響」

 

 

 当社グループは、次世代モビリティ、AI関連、GX市場を注力市場とし、新製品を早期にデザインインして売上・利益を拡大する経営戦略を掲げています。特にAIサーバの電源等では高電圧化が必須であり、次世代製品開発が進んでいます。成長市場へ先行して高付加価値品を開発・販売するという経営戦略の実現には、事業変革を牽引する「次世代経営人材」、「高度専門人材」やDXによる業務改革を現場で実践する「AI経営実践人材」、タイムリーな拡販を実行する「グローバル共創組織」、そして「成長への挑戦とPDCA文化」という5つの要素が人材・組織・文化において求められます。

 

「求められる人材・組織・文化の補足説明」

次世代経営人材

 当社の創業の精神、4つの価値観、5つの主体との信頼関係を構築するというミッションに基づいた持続的な企業価値向上を実現するため、市場・顧客・技術動向を的確に捉え、グローバルな視点で経営資源配分を含む大胆な事業変革ができる次世代の経営人材を計画的に育成する必要がある。

 

高度専門人材

 Essential Parts of the Worldを実現するには高い研究開発力、顧客の回路上の課題を解決する技術営業力、高効率の生産体制を構築する生産技術力・工程設計力・生産管理力、経営効率を上げるデジタル技術活用力など業界トップに立つために世界レベルの高度専門能力と経験を持った人材を多く配置する必要がある。

 

AI経営実践人材

 人よりもAIが経営の中心となり業務を動かす前提で、AIを実装し経営改革を実践できる人材を各組織に配置する必要がある。 ※AI経営とは、単にAIをツールとして使うのではなく、AIを経営の中心に据えて使っていく(経営の意思決定を含め、AIを使える社員だけでなく全社員がAIを中心に働く)と定義する。

 

グローバル共創組織

 ワールドワイドで先行的に顧客に新製品を開発しデザインインするには、本社のマーケティングチームの深い見識考察を世界中のSE(セールスエンジニア)・FAE(フィールドアプリケーションエンジニア)と同期化し、タイムリーに顧客に情報提供、製品提案する組織体制と仕組みを構築する必要がある。また、マーケティングチームのアウトプットに基づきエリア・アプリ別販売戦略、製品戦略、生産戦略を立案実行できる仕組みを構築する。

 

成長への挑戦とPDCA文化

 失敗を恐れずにアジャイルにあらゆる挑戦のアクションを続けるとともに、納期と結果にこだわって前進し続ける企業文化を醸成する必要がある。

 

ⅱ.人材育成方針

 当社は、「人こそが持続的成長の源泉である」との考えのもと、経営戦略の実現に向けた人材戦略を人的資本経営の中核に位置付けています。以下の4つの経営課題に対応した人材育成を推進することで、組織の競争力と社会への価値提供力を高めてまいります。

 

a.新製品・新事業の事業化加速

 仮説立案・検証力の強化を目的としたイノベーション人材の育成、ならびに高度専門人材の獲得と育成に注力します。産学官との連携も推進し、先端技術・知見の社内展開を図ります。

 

b.成長市場のビジネス拡大

 営業推進・KPS強化を担うことができる人材の育成を通じて、業務革新及びグローバル市場への対応力を高めます。専門性と実践力を併せ持つ人材を継続的に育成します。

 

c.組織力の向上

 適所適材の実現に向けた人材ポートフォリオの見直しと、次世代リーダー育成を推進します。あわせて挑戦を評価する新たな人事制度の定着により、社員の成長と組織パフォーマンスの向上を目指します。

 

 

d.働きがい・多様性の実現

 多様な人材が活躍できる環境整備を進め、特に女性管理職比率の向上を重要目標として取り組んでいます。グローバル人材の採用・育成にも注力し、多様性と包摂性のある職場文化の醸成を進めます。

 

ⅲ.社内環境整備方針

 当社は、すべての社員が多様な個性を活かし、最大限の能力を発揮できるよう、以下の整備に取り組みます。

a.柔軟な働き方

 社員の能力向上や能力発揮につながる柔軟な働き方の制度として、資格取得支援・フレックスタイム制度の導入や副業・在宅勤務・短時間勤務制度等の見直しを推進します。

 

b.心理的安全性の高い職場づくり

 エンゲージメントサーベイ、ハラスメント防止研修や1on1ミーティングを通じて、誰もが安心して意見を言え、失敗を恐れず挑戦できる職場環境を目指します。

 

c.ダイバーシティ推進

 性別・年齢・国籍・障がいの有無などに関係なく、多様な価値観を受け入れ誰もが活躍できる環境を整える取り組みを推進します。

 

d.健康で安全な労働環境

 社員の健康を守る健康経営と職場環境の改善により、安全に働ける職場づくりを推進します。これらを通じて、社員の自律と挑戦を後押しし、企業価値の持続的向上を実現します。

 

ⅳ.従業員給与等の決定方針等(新人事制度への移行)

 Essential Parts of the Worldを実現するには業界トップに立つために世界レベルの高度専門能力と経験を持った人材を多く配置する必要があります。当社は2026年度より、従来の年功的な「人基準」から、担っている役割の大きさと挑戦を処遇の軸とする「仕事(役割)基準」の新人事制度を本格導入しました。特に管理職層『マネジメント職群』において、組織の維持・運営を担う『管理職ライン』に加え、全社的な戦略課題を専任で担う『戦略課題解決ライン』を新設し、専門的な分野の柔軟な人材配置を可能としました。また、高度な専門スキルを追求する職人的な専門職層『マイスター職群』を継続し、新たに職務要件書を用いて役割基準の任命を行うことで、スピード感をもち役割の大きさと報酬のバランスを図ることのできる制度へ進化させております。

 

② 指標及び目標

 2026年3月期においては、以下の指標を用いて人材戦略の進捗と成果をモニタリングしています。

 

ⅰ.人材戦略と連動した独自指標(進捗と成果)

 女性管理職比率:2025年3月期実績は0.68%、2026年3月期実績では2.96%となり、目標に向けて着実に上昇しています。この1年間は性差の無い経営への転換を旗印に執行役員から管理職クラスに対する多様性研修会の開催をはじめ、社内の意識改革に努めて参りました。

 当社は2027年3月末までに同比率を3.00%とする目標を掲げ、多様な人材が幅広く活躍できる制度整備と意識改革を強力に推進します。

 

ESG

項目

2025年3月期

実績

2026年3月期

実績

2027年3月期

目標

Society 人的資本(KOA単体)

女性管理職比率

0.68%

2.96%

3.00%

(注)提出会社を対象範囲としているため、連結子会社は含んでおりません。

 

 

ⅱ.人材戦略と連動した今後の取り組み

 現在当社では、以下の取り組みを進めており、人材戦略との連動を図る指標の選定を進めています。

 職務要件書(高度専門人材の任用): 戦略実現に必要な役割と能力要件を明確化した職務要件書を整備し、採用・配置の基準として活用することで、戦略から定義した高度専門人材ポートフォリオに対する充足率の向上につなげます。

 社内公募制度(人材流動性の向上):社内人材の最適配置を図り、組織の持続的な成長促進のために社内公募制度をスタートしました。2025年度は4ポジションの求人があり、保有資格を活かして1ポジションの異動が決定しました。さらに人材ニーズを掘り起こし、社員の挑戦意識、モチベーション向上を促すとともに社内人材の最適配置と組織活性化を図ってまいります。

 資格取得報奨金制度(リスキリングの推進):自律的な学びを促すため2025年7月に制度を開始しました。初年度は50件の申請があり、IT・情報系(19件)や製造・技術系資格(15件)を中心に活用が進んでいます。

 

ESG

項目

2025年3月期

実績

2026年3月期

実績

Society 人的資本(KOA単体)

参考指標

職務要件書数

22件

社内公募制度

ポジション数

4件

資格取得報奨金

申請数

50件

(注)提出会社を対象範囲としているため、連結子会社は含んでおりません。