人的資本
OpenWork(社員クチコミ)-
社員数7,911名(単体) 27,990名(連結)
-
平均年齢41.1歳(単体)
-
平均勤続年数15.8年(単体)
-
平均年収8,134,777円(単体)
従業員の状況
5【従業員の状況】
(1)連結会社の状況
|
2025年3月31日現在 |
セグメントの名称 |
従業員数(人) |
資源・エネルギー・環境 |
5,973 |
社会基盤 |
2,379 |
産業システム・汎用機械 |
9,292 |
航空・宇宙・防衛 |
7,520 |
報告セグメント 計 |
25,164 |
その他 |
1,601 |
全社(共通) |
1,225 |
合計 |
27,990 |
(注) 従業員数は就業人員数(当社グループからグループ外への出向者を除き、グループ外から当社グループへの出向者を含む。)であり、臨時従業員数については、従業員数の100分の10未満であるため記載していません。
(2)提出会社の状況
|
|
|
2025年3月31日現在 |
従業員数(人) |
平均年齢(歳) |
平均勤続年数(年) |
平均年間給与(円) |
7,911 |
41.1 |
15.8 |
8,134,777 |
セグメントの名称 |
従業員数(人) |
資源・エネルギー・環境 |
1,541 |
社会基盤 |
100 |
産業システム・汎用機械 |
447 |
航空・宇宙・防衛 |
4,598 |
報告セグメント 計 |
6,686 |
その他 |
- |
全社(共通) |
1,225 |
合計 |
7,911 |
(注)1. 従業員数は就業人員数(当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含む。)であり、臨時従業員数については、従業員数の100分の10未満であるため記載していません。
2. 平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでいます。
(3)多様性に関する指標
女性活躍推進法、育児・介護休業法の規定に基づく、当連結会計年度の多様性に関する指標は、以下のとおりです。
|
|
|
|
||
会社名 |
管理職に占める女性従業員の割合(%) |
従業員の男女の賃金の差異(%) |
男性従業員の育児休業等及び育児を目的とした休暇の取得率(%) |
||
全従業員 |
従業員 |
臨時従業員 |
|||
提出会社 |
5.8 |
67.0 |
79.6 |
36.6 |
352.9 |
IHI運搬機械㈱ |
2.0 |
77.3 |
77.8 |
61.5 |
296.6 |
㈱IHI原動機 |
1.0 |
92.6 |
100.1 |
43.6 |
492.0 |
㈱IHIビジネスサポート |
7.0 |
66.7 |
82.0 |
55.3 |
287.5 |
㈱IHI回転機械エンジニアリング |
4.0 |
65.3 |
70.1 |
48.1 |
350.0 |
㈱IHIエアロスペース(※) |
- |
- |
- |
- |
650.0 |
㈱IHIジェットサービス |
1.0 |
50.2 |
69.9 |
17.2 |
600.0 |
㈱IHIインフラシステム |
- |
67.9 |
75.8 |
44.9 |
169.0 |
㈱IHIインフラ建設 |
- |
52.3 |
48.2 |
64.3 |
440.0 |
㈱IHIエスキューブ |
5.0 |
78.1 |
81.6 |
113.3 |
500.0 |
㈱IHIターボ |
2.0 |
66.5 |
76.2 |
77.6 |
271.0 |
㈱IHIプラント |
1.0 |
63.9 |
63.1 |
58.9 |
345.0 |
㈱IHIアグリテック |
6.0 |
80.2 |
82.6 |
81.0 |
- |
㈱IHI物流産業システム |
1.0 |
80.5 |
81.0 |
64.6 |
471.0 |
㈱IHIキャスティングス |
3.0 |
77.2 |
85.6 |
57.1 |
100.0 |
新潟トランシス㈱ |
1.0 |
76.8 |
79.7 |
61.3 |
457.0 |
㈱IHI検査計測 |
8.0 |
80.1 |
80.3 |
69.5 |
29.0 |
明星電気㈱ |
4.0 |
82.4 |
82.5 |
75.8 |
350.0 |
(※): 常時雇用者は300名を超えないものの、出向者を含めた従業員数が300名を超えるため、
「男性従業員の育児休業等及び育児を目的とした休暇の取得率」のみ表示しています。
(注)1. 計算方法については下記のとおりです。
従業員の男女の賃金の差異:(女性従業員に対する当事業年度の支給給与総額/当事業年度の女性従業員延べ人数)÷(男性従業員に対する当事業年度の支給給与総額/当事業年度の男性従業員延べ人数)
男性従業員の育児休業等及び育児を目的とした休暇の取得率:(当事業年度に育児休業等を取得した男性従業員の人数)÷(当事業年度に配偶者が出産した男性従業員の人数)
2. 臨時従業員には、パート・アルバイト及び定年退職後の再雇用者等、有期雇用契約の従業員が
含まれます。
3. 管理職に占める女性従業員の割合については、出向者を出向元の従業員として集計しています。
4. 男性従業員の育児休業等及び育児を目的とした休暇の取得率については、出向者は出向先の従業員として
集計しています。
5. 従業員の男女の賃金の差異については、男性の賃金に対する女性の賃金の割合を示しており、出向者は
出向元の従業員として集計しています。
(4)労働組合の状況
当社の労働組合は、IHI労働組合と称し、連結子会社でそれぞれ組織された7つの労働組合と共にIHI労働組合連合会を組織し、国内8地区にそれぞれ支部を有しています。また、上部団体である日本基幹産業労働組合連合会(基幹労連)を通じて、日本労働組合総連合会(連合)に加盟しています。
IHI労働組合連合会の組合員数は、2025年3月31日現在、9,795名(IHI労働組合7,118名(他社への出向者を含む)、連結子会社の労働組合(7組合)2,677名)です。
当社と労働組合とは、相互理解に根ざす信頼関係に基づき労働協約を締結しているほか、安全衛生委員会、経営協議会、生産協議会を開催し、相互に隔意のない率直な意見交換により、職場の環境を整備する等労使関係は安定しています。
連結子会社では国内43社で12組合(上記IHI労働組合連合会を組織する7組合を除く、組合員数5,047名)、連結子会社以外では7組合(組合員数555名)が組織され、上部団体は基幹労連です。
また、IHI労働組合連合会と当社連結子会社等においてそれぞれ組織された19組合によりIHIグループ労働組合連合会(組合員数15,397名)が組織されています。
サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)
2【サステナビリティに関する考え方及び取組】
当社グループは、「技術をもって社会の発展に貢献する」「人材こそが最大かつ唯一の財産である」を経営理念に掲げ、1853年の創業以来、時代時代における社会課題の解決に貢献してきました。持続可能な社会の実現と企業として持続的に成長することを目指し、変わりゆく社会課題に向き合い、従前以上に自然環境や社会に配慮しながら、その解決に事業機会を見出すことを「IHIグループのESG経営」として、2021年11月に表明しました。
当社グループでは、地球環境とそこに暮らす人びとが持続可能であるために、未来世代も含めたあらゆる人びとが、豊かに安心して暮らすことができる社会―「自然と技術が調和する社会」を創ることをありたい姿としています。そのために、「気候変動への対策」、「人権の尊重」、「多様な人財の活躍」、「ステークホルダーからの信頼の獲得」を優先的に取り組むべき重要な課題として特定しました。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです
(1)ガバナンス
当社グループは、持続可能な社会を実現するために、環境と社会に対する貢献と責任、それらを実現するためのガバナンスに関して、明確な価値観を示した「ESG経営」を行なう必要があると考えています。
「ESG経営」において重要と考える事項を重要課題として特定し、取組み方針、推進体制及び実行計画について協議・決定する場として、ESG経営推進会議を設置しています。ESG経営推進会議はCEOが議長を務め、取締役及び執行役員、統括本部長、本社本部長、本社部長のうち議長が指名する者を構成員として、原則年2回開催しています。
環境、人権やコンプライアンスなど、全社に通じる課題については、適宜、全社委員会を設置することで、委員会で審議・決定した方針が各部門の具体的な施策に反映される体制にしています。これら会議や委員会における議論のうち、経営上の重要な意思決定に関わるものについては、経営執行における意思決定機関である経営会議での審議を経て、取締役会に付議しています。
また、ESG経営の推進を目的として、取締役(社外取締役を除く)の業績連動賞与の評価指標である役員ごとのミッションに応じた個別評価指標に、温室効果ガスの削減、従業員エンゲージメントの向上、ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン(DE&I)の推進の取組みを含めています。
<サステナビリティ推進体制図>
<取締役会におけるサステナビリティに関する主な議論>
2019年4月 |
TCFD提言の趣旨への賛同 |
2019年5月 |
「IHIグループ基本行動指針」の改定 |
2020年11月 |
「IHIグループ人権方針」の策定 |
2021年11月 |
「IHIグループのESG経営」において、以下を設定 |
・気候変動対策に関しての目標「カーボンニュートラル2050」 |
|
・「社会」に関する最重要課題:人権の尊重、多様な人財の活躍 |
|
2021年12月 |
国連グローバル・コンパクトへの署名 |
2023年4月 |
気候変動対策におけるグループ中間目標の設定 |
2024年8月 |
気候変動対策の取組み進捗とScope3の削減ロードマップの開示 |
なお、コーポレート・ガバナンスの状況については、第4「提出会社の状況」4「コーポレート・ガバナンスの状況等」に記載しています。
(2)リスク管理
当社グループは、2021年11月に公表した「IHIグループのESG経営」において、気候変動への対策、人権の尊重、多様な人財の活躍、ステークホルダーからの信頼の獲得をESG経営の重要課題として特定しました。そして、2023年5月に公表した「グループ経営方針2023」において、気候変動対策を含むお客さま・社会課題への対応を事業機会と捉え、環境・社会価値を事業評価に取り入れてESG経営を推進しています。
当社グループは、リスク管理会議並びにESG経営推進会議を中心とする社内組織・各種活動を通じて、上記のESG経営の重要課題に関連するリスク(ESGリスク)に対して、重点テーマ活動及び網羅的リスク管理活動を行なっています。なお、当社グループのリスク管理活動の中には管理対象のリスクとしてESGリスクも包含されており、取締役会によって監視・監督・評価されています。
<リスク管理体制図>
なお、リスク管理体制の詳細については、第2「事業の状況」3「事業等のリスク」に記載しています。
(3)気候変動に関する戦略並びに指標及び目標
①戦略
当社グループは、「気候変動への対策」は地球規模で取り組むべき社会課題であり、ESG経営においてより重要な課題としています。
気候変動の緩和のための取り組みは、既存技術や現有設備を活用した温室効果ガス排出量の削減と、新しい技術や仕組みの構築による削減の2段階で進めています。バリューチェーン全体でカーボンニュートラルを実現することを事業機会と捉え、当社グループの製品を対象としたライフサイクルビジネスからお客さまのバリューチェーンを対象としたライフサイクルビジネスへと変革し、提供する環境価値を向上するとともに経済価値を創出していきます。お客さまのバリューチェーン視点でのライフサイクルビジネスを通じて創出した経営資源は、カーボンニュートラルに資する新技術・新システムの開発や成長・育成事業に投下し持続的な高成長につなげていきます。また、これらの新技術・新システムを当社グループ内に積極的に導入することで、当社グループの事業活動におけるカーボンニュートラルの早期実現につなげていきます。
気候変動への適応のための取り組みは、特に社会基盤分野において、保全・防災・減災の視点で、安全・安心な社会インフラの構築と実装を進めることを事業機会と捉えています。近年頻発する自然災害に対応した、流域利水・治水などの防災・減災事業により、社会課題の解決に貢献します。
当社グループでは、展開する事業のうち、特に気候変動の影響を著しく受ける4つの主要事業(エネルギー事業、橋梁・水門事業、車両過給機事業、民間向け航空エンジン事業)を対象として、簡易的にシナリオ分析を行ないました。設定したシナリオは、①カーボンニュートラルな世界におけるシナリオ(移行リスクの大きいシナリオ)と②気候変動の影響が甚大な世界におけるシナリオ(物理的リスクが大きいシナリオ)の二つです。これらのシナリオにおけるリスク・機会とその対応策を、それぞれの事業に特化しているものと、どの事業にも共通しているものに分類しました。
<事業に特化している主なリスク・機会とその対応策>
<どの事業にも共通している主なリスクとその対応策>
なお、ライフサイクルビジネスや成長・育成事業などの詳細については、第2「事業の状況」1「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しています。
②指標及び目標
当社グループは、2050年までにバリューチェーン全体でカーボンニュートラルを実現することを「カーボンニュートラル2050」として宣言しました。自社の事業活動によって直接・間接に排出される温室効果ガス(Scope1・2)に加えて、私たちの上流及び下流のプロセスで排出される温室効果ガス(Scope3)の削減をはかることで、カーボンニュートラルを目指します。
温室効果ガス(Scope1・2)については、2030年度に「2019年度排出量からの半減」を目標として設定しました。
当社グループのCO₂排出量の推移は、2025年9月頃に発行予定の「IHI Sustainability Data Book 2025」を参照ください。
(4)人的資本に関する戦略並びに指標及び目標
①戦略
当社グループは、「グループ経営方針2023」の2つの目標である「持続的な高成長を実現する事業の変革と事業ポートフォリオの変革」及び「環境変化への対応、変革を実現しうる企業体質への変革」の達成に向けて「グループ人財戦略2023」を策定しました。
事業の変革と企業体質の変革を実現するためには、「良い+強い」会社と個人の「成長+幸せ」を両立させることが重要と考えており、将来の目指す姿としました。新しいリーダーシップと素早い自己変革能力を併せ持ち目標達成にコミットするとともに、従業員の成功や幸せと新たなパートナーシップを通じて人間尊重を大切にすることで顧客・産業・社会の課題を解決できる組織と人財づくりを推進します。この将来の目指す姿の実現に向けて、2023年度を評価軸、時間軸、関係性の転換点と位置付け、3つの重点課題と11の重点施策に取り組み、すべての従業員に行動変容を促し、変革を達成できる組織文化の醸成を図ります。
<「グループ人財戦略2023」:重点課題と重点施策>
②指標及び目標
当社グループは、多様なステークホルダーと連携・協働して問題を解決する人財が活躍でき、事業を通じて関わるあらゆる人びとの人権が尊重される企業グループになることを目指しています。とりわけ経営幹部候補の多様化や、若い世代の多様な視点・発想を経営に活かしていく取組みを進めています。
経営幹部候補の多様化は役員に占める女性比率を指標としています。日本経済団体連合会が掲げる「2030年30%へのチャレンジ」に賛同し、2030年までに役員に占める女性比率を30%以上にすることを目標に据えています。また、女性管理職比率及び女性採用比率を指標としており、女性管理職比率については2026年までに7%、女性採用比率については2026年までに大卒採用者のうち、女性比率20%程度を目標としています。
併せて、変革への挑戦を評価する制度改革と風土醸成の進捗を、従業員意識調査の結果などでモニタリングをします。
これらの指標の実績については、2025年9月頃に発行予定の「IHI Sustainability Data Book 2025」を参照ください。
なお、第1「企業の概況」5「従業員の状況」にも関連する指標と実績を記載しています。
(5)人権に関する戦略並びに指標及び目標
①戦略
当社グループは、2020年12月に「IHIグループ人権方針」を定めました。国際規範と本方針に基づき、サプライチェーンも含めた事業活動全般にわたる人権尊重の取組みを推進しています。当社グループは、当社グループの事業活動により影響を受ける人びとの人権を尊重し、人権リスクを低減するために、国連の「ビジネスと人権に関する指導原則」に沿って、人権デュー・ディリジェンスのプロセスを進めています。
人権リスクの評価として、2021年に、まずは社外の専門家の助言を得ながら、IHI及び国内外のIHIグループ事業を対象に、人権リスクアセスメントを実施しました。そこでIHIグループにとっての重要な6つの人権課題を特定し、最も優先度の高いライツホルダーとして、IHIグループの社員とサプライヤーを選定しました。次に、「重要な人権課題」に関する実態把握のため、2021年12月より国内外のIHIグループ拠点に対する人権インパクトアセスメントを開始しました。
また、2024年4月より、IHIグループのバリューチェーンを含むあらゆるステークホルダーを対象として、人権侵害に関する苦情処理窓口を開設しました。
アセスメントや苦情処理窓口からの通報を通じて、当社グループの事業活動に起因して人権リスクが発生している、又は当社グループの事業活動がこれに関与していることが明らかになった場合には、関連するステークホルダーとの協議を行ない、適切な手続きを通じて是正・救済していきます。
<人権デュー・ディリジェンスの全体像>
<重要な人権課題>
②指標及び目標
当社グループは、「重要な人権課題」を中心とした現状・実態把握のため、国内外のIHIグループ拠点に対する人権インパクトアセスメントを、2022年度〜2024年度の3か年で約160社実施することを目標としていました。
人権リスクアセスメントにおいて、相対的にリスクが高いと考えられた海外関係会社から優先的に調査し、2022年度は59社、2023年度は37社、2024年度は47社を対象として実施しました。