2026年3月期有価証券報告書より
  • 社員数
    17,948名(単体) 37,542名(連結)
  • 平均年齢
    40.0歳(単体)
  • 平均勤続年数
    15.7年(単体)
  • 平均年収
    7,643,520円(単体)
  • 平均年収の
    対前年増減率
    4.6%(単体)

従業員の状況

人材戦略に関する基本方針等

(1) 【人材戦略に関する基本方針等】

①人材戦略に関する基本方針等

当社グループは「モノづくり」「価値づくり」で世界最先端を目指しています。そして、この実現を担い持続的に企業競争力を高める原動力は、人財であると位置づけています。事業環境が急速に変化するなか、柔軟かつ迅速な対応を可能とする「真の競争力をもった人・組織」を人・組織のありたい姿として定め、その実現に向けた人的資本経営に取り組んでいます。

当社が考える「真の競争力をもった人・組織」とは、「人財それぞれの異なる能力が最大発揮されている」「本質業務に注力し成果創出までのスピードが速い」「組織の壁を越えて全体最適で動ける」「挑戦・応援できる風土がある」という四つの要素が高次元で相互に機能した状態を指します。「個の成長」と「組織の成長」という考え方を基点に、各種人事施策の軸となる「自律への働きかけ」「より良い組織風土の醸成」に加え、2025年度より注力する「つながりの強化」という3つの施策軸を中心に、実現に向けた取り組みを推進しています。

 

「自律への働きかけ」:

当社グループの持続的な成長を担う原動力は、グループ従業員一人ひとりの力です。当社は「変化への感度が高く、自律的にチャレンジできる人財」の創出を目指し、「自律への働きかけ」に取り組んでいます。従業員が外部環境を的確に捉え自ら考え行動へとつなげられるよう、多様な機会の提供と環境整備を行い、自律的なキャリア形成を進めています。

 

「より良い組織風土の醸成」:

自律的に考え行動する人財の力を、企業競争力の源泉へと昇華させるためには、従業員一人ひとりが活躍できる環境の整備が不可欠です。当社は「多様な個の活躍を促し、全社一丸で動ける組織」の実現に向け、「より良い組織風土の醸成」に取り組んでいます。マインドとスキルの両面から、個の力を最大限に引き出す組織づくりを進め、共感とやりがいを高めていきます。

 

「つながりの強化」

個々のチャレンジをより大きな成果につなげるとともに、挑戦に向かう人財創出スピードを向上させるべく、重要項目として位置付けています。経営が目指す姿と従業員一人ひとりの取り組みとのつながりの深化、部署間の連携や協働の強化、従業員同士の接点増加、社内各所のチャレンジを支援・応援できる仕組みづくりなどに取り組んでいきます。

 

②従業員の給与(賞与等)その他給付の決定方針

当社は、人財を最重要の経営資本と位置づけ、従業員の給与・賞与等について、持続的な企業価値向上、従業員の意欲向上に資する水準となるよう、経営状況、事業環境、物価、外部労働市場の動向等を総合的に勘案し、労使協議を通じて決定しています。

処遇に当たっては、画一的・一律的な「平等」から、個々の役割、成果および発揮能力に応じて報いる「公平」へと考え方を転換させ、職能・役割等級や評価に基づき、本給、賞与および各種手当の配分にメリハリを持たせることで、「変革を推進する人財」「組織の競争力を高める人財」を適切に評価・処遇することを基本としています。

当期は、「次世代報酬プロジェクト」として報酬制度の改革を進め、一部手当原資の本給化等を通じて報酬競争力の強化を図りました。さらに、2026年春季労使交渉では、1人あたり最大50,100円の賃金改善を決定し、賞与は年間5.4か月としました。これらの取り組みを通じ、従業員への適切な還元と中長期的な企業価値向上の両立を目指しています。

 

(2) 【従業員の状況】

(1)  連結会社の状況

2026年3月31日現在

セグメントの名称

従業員数(人)

自動車

34,404

(7,655)

航空宇宙

2,836

 (899)

その他

302

 (399)

合計

37,542

(8,953)

 

(注) 従業員数は就業人員であり、臨時雇用者数(期間従業員、アルバイト、パートタイマー、外部からの派遣社員、応援およびゲストエンジニア)は、年間の平均人員を( )外数で記載しています。

 

(2)  提出会社の状況

2026年3月31日現在

 

従業員数(人)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(円)

平均年間給与の対前

事業年度増減率(%)

男性

16,458

 

40.3

15.8

7,771,794

4.7

女性

1,490

 

37.3

14.3

6,226,646

5.0

合計

17,948

 (6,411)

40.0

15.7

7,643,520

4.6

 

 

セグメントの名称

従業員数(人)

自動車

15,757

(5,670)

航空宇宙

2,191

 (741)

合計

17,948

(6,411)

 

(注)1.従業員数は就業人員であり、臨時雇用者数(期間従業員、アルバイト、パートタイマー、外部からの派遣社員、応援およびゲストエンジニア)は、年間の平均人員を( )外数で記載しています。

2.平均年間給与は、基準外賃金および賞与を含んでいます。

3.執行役員(専務および常務含む) 30名につきましては、従業員数に含まれていません。

 

(3)  労働組合の状況

労働組合は、当社のSUBARU労働組合と国内連結子会社等の全国スバル販売労働組合、部品関係労働組合協議会、スバルロジスティクス労働組合およびSUBARUテクノ労働組合とでSUBARU関連労働組合連合会を結成し、同連合会を通じて全日本自動車産業労働組合総連合会、日本労働組合総連合会に所属しています。組合員数は、29,577名です。

なお、労使関係は円滑に運営されています。

 

 

(4)  多様性に関する指標

①提出会社

提出会社

管理職に

占める
女性労働者の割合

男性の

育児休業等
取得率

男女の賃金格差

全労働者

うち

正規雇用

労働者

うち

パート・
有期労働者

株式会社SUBARU

4.3%

82.6%

78.0%

79.7%

68.8%

 

(注)1.「管理職に占める女性労働者の割合」および「男女の賃金格差」については、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものです。

  2.「男性の育児休業取得率」については、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76条)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものです。なお、同施行規則第71条の6第2号における育児休業等および育児目的休暇の取得割合は100.0%です。

    3.対象期間は2025年4月~2026年3月です。

4.他社からの出向者については従業員に含まず、出向元の従業員として集計しています。

5.男女の賃金格差については男性の賃金に対する女性の賃金の割合を示しています。同一労働の賃金に男女差はなく、主に資格・役職等の人数構成差によって生じています。

 

②連結子会社

 

 連結子会社
 (国内スバル販売会社を除く)

管理職に

占める
女性労働者の割合

男性の

育児休業等
取得率

男女の賃金格差

全労働者

うち

正規雇用

労働者

うち

パート・
有期労働者

富士機械株式会社

2.2%

87.5%

77.6%

72.5%

75.9%

株式会社イチタン

0.0%

57.1%

66.2%

70.1%

82.6%

桐生工業株式会社

13.0%

91.3%

89.7%

56.6%

SUBARUテクノ株式会社

5.4%

104.3%

82.6%

84.7%

60.0%

株式会社スバルロジスティクス

6.3%

66.7%

76.0%

67.0%

70.0%

スバルファイナンス株式会社

8.8%

100.0%

75.3%

71.1%

93.9%

株式会社エフ・エー・エス

0.0%

0.0%

76.2%

76.3%

60.4%

スバル興産株式会社

0.0%

66.7%

76.9%

75.0%

58.0%

スバルリビングサービス株式会社

10.8%

100.0%

63.8%

91.0%

55.2%

富士航空整備株式会社

3.8%

95.2%

112.8%

65.5%

富士エアロスペーステクノロジー株式会社

0.0%

100.0%

86.3%

84.0%

46.9%

 

 

 

 連結子会社
 (国内スバル販売会社)

管理職に

占める
女性労働者の割合

男性の

育児休業等
取得率

男女の賃金格差

全労働者

うち

正規雇用

労働者

うち

パート・
有期労働者

北海道スバル株式会社

1.9%

0.0%

76.9%

75.4%

105.9%

スバル東北株式会社

2.9%

71.4%

74.9%

75.3%

80.6%

新潟スバル自動車株式会社

5.6%

50.0%

89.2%

86.5%

73.9%

北陸スバル自動車株式会社

2.9%

85.7%

79.8%

80.3%

90.4%

スバル信州株式会社

0.0%

100.0%

81.6%

81.3%

81.4%

神奈川スバル株式会社

4.0%

66.7%

80.4%

80.5%

61.3%

千葉スバル株式会社

1.0%

88.2%

79.3%

73.7%

138.3%

東京スバル株式会社

4.0%

15.8%

79.9%

78.7%

73.6%

山梨スバル自動車株式会社

0.0%

100.0%

81.5%

79.5%

名古屋スバル自動車株式会社

2.0%

81.3%

85.4%

84.6%

88.9%

岐阜スバル自動車株式会社

5.9%

100.0%

76.2%

76.8%

77.5%

三重スバル自動車株式会社

0.0%

100.0%

88.8%

82.9%

158.2%

大阪スバル株式会社

2.4%

60.0%

77.7%

79.2%

76.1%

滋賀スバル自動車株式会社

0.0%

33.3%

75.7%

75.3%

京都スバル自動車株式会社

0.0%

25.0%

77.2%

75.9%

兵庫スバル自動車株式会社

8.1%

69.2%

81.3%

82.0%

67.2%

スバル中四国株式会社

4.2%

77.8%

74.7%

73.3%

福岡スバル株式会社

7.3%

25.0%

87.3%

89.7%

119.5%

大分スバル自動車株式会社

8.3%

0.0%

74.1%

70.6%

西九州スバル株式会社

0.0%

85.2%

82.3%

熊本スバル自動車株式会社

0.0%

0.0%

65.6%

60.9%

南九州スバル株式会社

5.3%

33.3%

72.6%

69.3%

沖縄スバル株式会社

0.0%

102.0%

97.9%

 

 

(注)1.「管理職に占める女性労働者の割合」および「男女の賃金格差」については、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものです。

  2.「男性の育児休業取得率」については、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76条)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものです。

    3.対象期間は国内スバル販売会社を除く連結子会社は2025年4月~2026年3月、国内スバル販売会社は2025年1月~12月です。

4.他社からの出向者については従業員に含まず、出向元の従業員として集計しています。

5.男女の賃金格差については男性の賃金に対する女性の賃金の割合を示しています。同一労働の賃金に男女差はなく、主に資格・役職等の人数構成差によって生じています。

6.連結子会社(国内スバル販売会社を除く)のうち、桐生工業株式会社は、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)において公表義務がなく、公表項目として選択していないため、「-」の記載をしています。

7.連結子会社(国内スバル販売会社を除く)のうち、富士航空整備株式会社は、男性の育児休業等取得率について対象者(当該年度中に配偶者が出生した男性従業員)がいなかったため、「-」の記載をしています。

8.連結子会社(国内スバル販売会社)については、男性の育児休業等取得率について対象者(当該年度中に配偶者が出生した男性従業員)がいなかった場合、男女の賃金格差の「うちパート・有期労働者」について男女いずれかあるいは男女両方の労働者が在籍しておらず、算出不可である場合は「-」の記載をしています。

サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)

 

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において、当社グループ(当社、連結子会社および持分法適用会社)が判断したものです。

 

SUBARUグループのサステナビリティ

 当社グループは、「笑顔をつくる会社」というありたい姿の実現に向け、SUBARUグローバルサステナビリティ方針のもと、サステナビリティ重点6領域を定め、グループ・グローバルで意思を共有しながらサステナビリティを推進しています。当社グループの提供価値である「安心と愉しさ」をさらに進化させ、お客様をはじめとしたステークホルダーの皆様との関係を深めることで、当社グループの持続的な成長と愉しくサステナブルな社会の実現の両立を図っていきます。

 

(1) ガバナンス

当社は、サステナビリティの取り組みを推進し、サステナブルな社会に貢献していくため、「サステナビリティ委員会」を年2回開催しています。サステナビリティ委員会の委員長は取締役会の選任により代表取締役社長が務め、全執行役員が委員として参加しています。サステナビリティ委員会では、重要なサステナビリティの課題に関して議論され、各委員会や部門のPDCA状況の確認・レビューが行われています。サステナビリティ委員会の議論・審議結果は、サステナビリティ委員会を監督する取締役会に付議・報告されます。

 

<2025年度サステナビリティ委員会の主な議論内容>

・サステナビリティ委員会運営全社規則の改定

・「サステナビリティ重点6領域」の進捗状況

・サステナビリティに関する今後の情報開示

 

<体制>


 

 

(2) 戦略

当社は、「サステナビリティ重点6領域」として「人を中心としたモビリティ文化」、「共感・共生」、「安心」、「ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン(DE&I)」、「環境」、「コンプライアンス」を定め、各領域のありたい姿、重点テーマを設定し、各取り組みを推進しています。

2025年11月に公表したSUBARU2025方針では、“つながる仲間とともに、思いやりのある社会を実現したい”という当社グループの想いを示しています。ステークホルダーからの共感と信頼関係の構築こそが当社グループの価値創造の源泉であり、その積み重ねを通じて、持続的な成長と社会のより良い未来の実現に貢献していきます。

 

サステナビリティ重点6領域

ありたい姿

重点テーマ

人を中心とした

モビリティ文化

SUBARUと過ごすことによる色褪せない価値を提供し、人の心や人生を豊かにするパートナーとなる

「安心と愉しさ」を実現するモビリティ・サービス・体験の提供

共感・共生

人と人のコミュニケーションの輪を広げ、広く社会に対し共感・共生を創造していく企業になる

「安心と愉しさ」を実現するモビリティ・サービス・体験の提供

 

地域社会課題解決につながる活動の推進

安心

すべてのステークホルダーに「最高の安心」を感じていただける企業になる

お客様に寄り添い、常に安心を感じていただける活動の追求

ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン

DEI

個と組織が有機的につながりイノベーションや価値を創出し続ける

多様な個が能力を発揮し、互いを尊重しながら協働できる組織づくり

環境

企業活動を通じて「大地と空と自然」が広がる地球環境を大切に守っていく

気候変動の抑制

(ライフサイクル全体でのカーボンニュートラル達成を目指す)

 

サーキュラーエコノミーの実現

(資源の採掘/処分による環境負荷ゼロを目指す)

 

自然との共生

(自然環境への影響実質ゼロを目指す)

コンプライアンス

誠実に行動し、社会から信頼され、共感される企業になる

考えるコンプライアンスの浸透

 

 

(3) リスク管理

当社グループは、グループのリスク顕在化と拡大を防止するため、取締役会が選任したCRMO(最高リスク管理責任者)が、当社グループのリスクマネジメント・コンプライアンス活動を統括し、その活動状況などを取締役会に報告するとともに、重要な案件については取締役会の審議を経て意思決定しています。この活動の中には、サステナビリティ課題に関するリスクも含んでいます。

 

リスクマネジメントの詳細は、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」をご参照ください。

 

 

(4) 指標および目標

当社グループは、「サステナビリティ重点6領域」のうち、「安心」、「ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン(DE&I)」、「環境」、「コンプライアンス」のKPIと目標値を定め、中長期的に取り組みを推進しています。なお、「人を中心としたモビリティ文化」と「共感・共生」は、他の4領域の取り組みと相互に影響し合う領域であるため、主なKPIと目標は設定していません。

 

サステナビリティ重点6領域

主なKPIと目標※1※2

安心

2030年死亡交通事故ゼロ※3を目指す

ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン

DEI

・従業員意識調査(SUBARU単体) 2028年:エンゲージメントスコア70%

 

・女性管理職者数(SUBARU単体) 2030年:100人

 

・障がい者雇用率(SUBARU、SLS※4、SBC※5:三社合算) 2030年:3.0%

環境

・2030年以降に全販売台数の50%をBEVにすることを目指す※6

・2030年代前半には、生産・販売するすべてのSUBARU車※7に電動技術※8を搭載

・2035年までにスコープ1、2排出量を2016年度比60%削減(総量ベース)

 

・2030年までに、新型車に使用するプラスチックの25%以上をリサイクル素材※9由来とすることを目指し、研究開発を進めていく

・廃棄物総量をBAU排出量※10に対して毎年1%削減

・国内外生産工場※11のゼロエミッション※12(直接、間接を問わず埋め立て処分量ゼロレベル)

 

・事業所での自然環境への環境影響(大気、水質、騒音、振動、悪臭)の適切な管理

・事業活動による自然環境への負荷低減を目的とした保護地域の拡大

コンプライアンス

重大なコンプライアンス違反件数 ゼロ継続

 *SUBARU事業の基盤をゆるがすようなコンプライアンス違反

 

※1: 定量・定性ともに含む。

※2: 当社単体においてのKPIや目標も含む。

※3: SUBARU車乗車中の死亡事故およびSUBARU車との衝突による歩行者・自転車などの死亡事故ゼロを目指す。

※4: スバルリビングサービス株式会社

※5: スバルブルーム株式会社

※6: 当社は中長期的にBEVが主軸になるとの考えを維持しています。一方で、HEV需要の高まりや内燃機関(ICE)の再評価など、事業環境の変化を踏まえ、本格的なBEV量産投資のタイミングを遅らせることが適当と判断し、従前の「電動化投資1.5兆円」の内容について精査・見直しを行いました。詳細は、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照ください。

※7: 他社からOEM供給を受ける車種を除く。

※8: BEV、HEVなど、電力利用を高める技術を指す。

※9: マテリアルリサイクル、ケミカルリサイクルなど。

※10: 追加的な対策を取らずに現状を維持した場合の排出量(Business As Usual排出量)

※11: 親会社(群馬製作所、東京事業所、宇都宮製作所)および子会社(富士機械株式会社、桐生工業株式会社、株式会社イチタン、株式会社スバルロジスティクス、輸送機工業株式会社、Subaru of Indiana Automotive, Inc. )

※12: 最終処分量(直接埋め立てされるもの+中間処理後に埋め立てされるものの総量)の割合が、廃棄物(有価物+産業廃棄物+特別管理産業廃棄物+事業系一般廃棄物の総量)の0.5%未満であること。

 

 

 

 気候変動

当社グループのCO2排出量(スコープ1、2、3)の約8割は販売した商品の使用による排出量になります。当社グループのBEV事業やHEV商品の強化などの電動化への対応やカーボンニュートラル燃料の活用といった取り組みは商品の使用時のCO2排出量の削減につながり、最終的に気候変動の抑制に貢献するものと考えています。また、当社グループの事業活動に直接的に起因して排出するCO2(スコープ1、2)は、当社自らが率先して直接排出のCO2削減に取り組むことでバリューチェーン全体の活動をより充実させていくことにつながるものと考えます。

 

(1) ガバナンス

当社は「環境委員会」を設け、社会が要求する将来の環境水準と合致する大局的かつ中長期的な方策(目標など)を議論するとともに、それらの進捗を評価しています。環境委員会の委員長は、取締役会が選任したサステナビリティ部門を担当する執行役員が務めます。環境委員会で行われた議論の内容はサステナビリティ委員会に付議・報告し、重要な事案はサステナビリティ委員会を監督する取締役会に付議・報告しています。

 

(2) 戦略

カーボンニュートラル実現に向けた中長期的な取り組みとして、将来的にBEV事業が主軸となることを見据え、「多様なニーズに応える商品ラインナップ拡充」のためにHEVを含む次世代ICEの研究開発を追加強化するとともに、BEVに対する研究開発は引き続き取り組んでまいります。他方、HEV需要の高まりや内燃機関(ICE)の再評価など、事業環境の変化を踏まえ、BEV販売比率50%の達成時期は2030年以降になると考えています。

また、当社グループは、省エネルギーの施策をはじめ、カーボンニュートラル電力の自家発電や購入などにより、2035年までのスコープ1、2排出量の削減施策を計画的に実行し、目標達成を目指します。

 

(3) リスク管理

当社グループは、気候変動に関連する「政策・規制」「技術」「市場」などの移行リスクに関して、各専門部門が広く情報を収集し、将来予測から不確定な気候変動リスクの認識に努めています。これらの移行リスクは、執行会議にて提案・議論され、特に重要な案件については取締役会の審議を経て意思決定しています。

また、気候変動の物理的なリスクに関わる浸水などの自然災害にともなう操業リスクに関しては、BCPの一環として、リスクマネジメント・コンプライアンス室が中心となり関連規程類の整備を進め、緊急時の当社グループ全体にわたる情報を一元的に掌握するとともに、その対応を統括管理する体制を整えています。

気候変動に関するリスクと機会の詳細については、「第2 事業の状況 3.事業等のリスク (4)主要な事業等のリスク ⑯気候変動」をご参照ください。

 

 

(4) 指標および目標

当社グループは脱炭素社会に貢献するため、商品(スコープ3)および工場・オフィスなど(スコープ1、2)に関する長期目標(長期ビジョン)を2050年とし、それを補完する中期目標(マイルストーン)を非連続かつ急速に変化する事業環境に応じて随時見直しています。HEV需要の高まりや内燃機関(ICE)の再評価など、事業環境の変化を踏まえ、商品(スコープ3)に関する中間目標を「2030年以降に全販売台数の50%をBEVにすることを目指す」としました。また、工場・オフィスなど(スコープ1、2)に関する中期目標を「2035年度に2016年度比60%削減」としています。

商品に関する2024年度実績は全販売台数に対する割合として電動車で7.9%、電気自動車で1.9%、工場・オフィスに関する2024年度実績はスコープ1、2排出量はマーケット基準で569,337tであり2016年度比17%削減(ロケーション基準で566,234t)となりました。

なお、これらの2025年度の実績は2026年発行の統合レポートおよび当社ウェブサイトにて開示予定です。

 

カテゴリー

時期

目標

 商品

(スコープ3)

2050年

Well-to-Wheel※13で新車平均(走行時)のCO2排出量を2010年比で90%以上削減※14

2030年代前半

生産・販売するすべてのSUBARU車※15に電動技術※16を搭載

2030年以降※17

全販売台数の50%をBEVにすることを目指す

 工場・オフィス(スコープ1、2)

2050年度

カーボンニュートラルを目指す

2035年度

2016年度比60%削減(総量ベース)

 

※13:「油井から車輪」の意味。BEV、HEVなどが使用する電力の発電エネルギー源までさかのぼってCO2排出量を算出する考え方を指す。

※14: 2050年に世界で販売されるSUBARU車の燃費(届出値)から算出するCO2排出量を、同2010年比で90%以上削減。
総量ベース。
市場環境変化による販売台数の増減は加味するが、走行距離の多少は考慮しない。

※15: 他社からOEM供給を受ける車種を除く。

※16: BEV、HEVなど、電力利用を高める技術を指す。

※17: 当社は中長期的にBEVが主軸になるとの考えを維持しています。一方で、HEV需要の高まりや内燃機関(ICE)の再評価など、事業環境の変化を踏まえ、本格的なBEV量産投資のタイミングを遅らせることが適当と判断し、従前の「電動化投資1.5兆円」の内容について精査・見直しを行いました。詳細は、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照ください。

 

人的資本

当社グループは、事業活動を取り巻く環境が急激に変化するなか、当社グループが競争力を高め持続的に成長していくためには、原動力となる人財が基盤であると捉え、人的資本経営に取り組んでいます。

 

(1) ガバナンス

当社は「真の競争力をもった人・組織」の実現を目指す人事戦略に基づき、各拠点の人事部門が連携し人財の確保や育成、組織風土の醸成、安心・安全な職場づくりなどをはじめとする各種の人的資本経営に関する取り組みを推進しています。

これらは、CHRO(Chief Human Resources Officer:最高人財責任者)の管掌のもとで管理、推進されるとともにその重要度に応じ、業務執行の審議を行う会議体である経営会議等に付議、報告しています。また、重要事項については個別に取締役会にも付議・報告されることで、取締役会による監督が適切に図られる体制となっています。

さらに、2026年4月から、新たに人事総務本部を設立しました。これまで別部門であった人事部門および総務部門を統合し、従業員支援機能の一元化を図るとともに、人的資本経営の推進に向けた各種施策の迅速化につなげていきます。

 

(2) 戦略

当社グループでは、人・組織のありたい姿を「真の競争力をもった人・組織」として掲げ、人的資本経営に取り組んでいます。

人財戦略の詳細は、「第4 提出会社の状況 5 従業員の状況等 (1)人材戦略に関する基本方針等」をご参照ください。

 

多様性の確保

 当社グループでは、多様な個が尊重し合いながら協働し、能力を発揮することでイノベーションが創出され、SUBARU独自の持続的な価値創造が実現すると考えています。その実現に向けた土台として、性別や国籍、年齢のみならず、価値観、ライフスタイル、経歴、働き方など、誰もが持ち合わせる多様な個性や固有の能力を最大限に発揮できる組織づくりを進めています。

 

 (3) リスク管理

「人的資本」については、当社グループが「真の競争力をもった人・組織」によって様々な機会を創出し、競争力を高めていくことを目指し人財の確保や育成、組織風土の醸成、安心・安全な職場づくりなどをはじめとする人的資本経営に関する取り組みを推進しています。

人的資本に関するリスクと機会について、「人権」および「人財の確保と育成」のほか、自動車業界をはじめ人財の獲得競争が激化していることから、サプライチェーン全体で人財の確保ができないリスクに対し対応策を講じています。具体的には、2025年6月2日に、製造業を中心に人財サービスを展開する日総工産株式会社と株式会社ワールドインテックとともに人財サービス会社「株式会社SUBARU nw Sight」を設立し、2025年9月以降、当該会社を通じてお取引先様と当社への人財サービスなどの提供を開始しています。

このような取り組みを通じてお取引先様と一体となった「ひとつのSUBARU化」を進め、迅速かつ効率的な人財獲得・育成のための体制を構築し、モノづくりにおける競争力強化につなげていきます。

 

人的資本に関するリスクと機会の詳細は、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク (4)主要な事業等のリスク ⑭人権尊重、⑮人財の確保と育成」をご参照ください。

 

 

(4) 指標および目標

指標

目標

実績

前連結会計年度

当連結会計年度

従業員エンゲージメントスコア

(SUBARU単体)

2028年:70%

51%

54%

女性管理職者数

(SUBARU単体)

2030年:100人

42名(2025年3月末時点)

50名(2026年3月末時点)

障がい者雇用率

(SUBARU・SLS・SBC
:三社合算)

2030年:3.0%

2.59%(2024年6月時点)

2.60%(2025年6月時点)

 

※当社は人的資本経営の推進を通じ、グループ全体の中長期的な企業価値向上に取り組んでいますが、実行にあたっては、各社の業態や地域特性等を踏まえた取り組みを重視しています。指標および目標は、当社にてデータ管理および具体的な取り組みを進めていますが、現時点では連結グループに属する会社のすべてが、上記の指標および目標に対するデータ管理ならびに具体的な取り組みを進めている状況にはないため、本開示では当社単体を対象とした記載としています。

 

当社では従業員意識調査を毎年実施しており、調査結果は人事施策や組織風土改革の推進、各職場の課題抽出および対策立案などに活用されています。同調査により算出される従業員エンゲージメントは自社の取り組みを評価する重要な経営指標の一つと位置づけており、従業員エンゲージメントスコアの改善ポイントを役員報酬の定性(非財務)評価としても採用しています。

2025年度の従業員エンゲージメントスコアは54%(2024年度比3ポイントの改善)となりました。引き続き「真の競争力をもった人・組織」の実現に向け、各種取り組みを強化していきます。

 

当社グループはサステナビリティ重点6領域で定める「ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン」および「多様性の確保」が、イノベーションを創出するうえで重要であると考えています。多様な個が能力を発揮し、互いを尊重しながら協働できる組織づくりに向けて、「女性管理職者数」「障がい者雇用率」の目標を掲げています。

女性管理職者数については、2026年3月末時点では全体1,151名のうち女性は50名(4.3%)、2026年4月時点では管理職への新規登用等により全体1,183名のうち女性は53名(4.5%)となりました。引き続き、女性活躍推進を持続的な企業成長の重要テーマと位置づけ、「女性管理職数を2030年までに100名以上」とする目標に向け、全社で取り組みを進めていきます。また、2025年6月時点の障がい者雇用率については、2.60%(障がい者雇用 368名)となりました。今後も、当社グループ全体で障がいのある従業員が働くことを通じて輝くことができる環境を目指し、働きやすい職場づくりに取り組んでいきます。