事業内容
セグメント情報
セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
-
セグメント別売上構成
-
セグメント別利益構成 セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
-
セグメント別利益率
最新年度
セグメント名 | セグメント別 売上高 (百万円) |
売上構成比率 (%) |
セグメント別 利益 (百万円) |
利益構成比率 (%) |
利益率 (%) |
---|---|---|---|---|---|
国内事業 | 1,775,724 | 84.2 | 136,606 | 97.4 | 7.7 |
北米事業 | 246,875 | 11.7 | 3,442 | 2.5 | 1.4 |
アジア事業 | 85,269 | 4.0 | 146 | 0.1 | 0.2 |
事業内容
3【事業の内容】
当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、純粋持株会社である当社、連結子会社73社、非連結子会社9社、持分法適用関連会社2社及び持分法非適用関連会社5社により構成されております。
なお、当社は、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。
当社グループの事業に係わる位置付けは次のとおりであります。
セグメントの名称 |
会社名 |
事業内容 |
国内事業 |
㈱ドン・キホーテ ㈱長崎屋 UDリテール㈱ |
ビッグコンビニエンス&ディスカウントストアの「ドン・キホーテ」、ファミリー向け総合ディスカウントストアの「MEGAドン・キホーテ」及び「MEGAドン・キホーテUNY」等の店舗を全国にチェーン展開する小売業を営んでおります。 |
ユニー㈱ |
アピタ及びピアゴ等の業態を展開し、衣・食・住・余暇にわたる総合小売業を営んでおります。 |
|
カネ美食品㈱ |
寿司・揚物・惣菜等の小売業及びコンビニエンスストア向けの弁当の製造及び販売を行っております。 |
|
㈱パン・パシフィック・インターナショナルフィナンシャルサービス ㈱UCS |
クレジットカード事業、電子マネー事業、保険代理店事業等を行っております。 |
|
アクリーティブ㈱ |
売掛債権の早期買取りを行う金融サービス及び支払業務のアウトソーシングサービスなどを行っております。 |
|
日本アセットマーケティング㈱ |
当社グループのうち、ディスカウントストアを展開する会社に対し、事業用物件の賃貸及び管理等を行っております。 |
|
日本商業施設㈱ |
複合型商業施設の一部をテナントに賃貸することによる、テナント賃貸業務を行っております。 また、当該テナントの管理を営んでおります。 |
|
北米事業 |
Don Quijote(USA)Co.,Ltd. Gelson’s Markets MARUKAI CORPORATION QSI,Inc. |
米国ハワイ州及びカリフォルニア州にてディスカウントストア及びスーパーマーケットを展開しております。 |
アジア事業 |
Pan Pacific Retail Management(Singapore) Pte.Ltd. Pan Pacific Retail Management(Hong Kong)Co.,Ltd. |
アジア地域にてジャパンブランド・スペシャリティストアをコンセプトとした店舗の「DON DON DONKI」等を展開しております。 |
その他連結子会社 |
59社 |
その他非連結子会社 |
9社 |
持分法非適用関連会社 |
5社 |
業績
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度(2023年7月1日~2024年6月30日)におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善が続いており、緩やかな景気回復が続くことが期待されますが、中東地域をめぐる情勢や中国経済の先行き懸念、世界的な金融引締めによる影響に留意する必要があり、依然として先行き不透明な状況が続いております。
小売業界におきましては、インバウンド需要の回復により、訪日外国人観光客による国内消費は増加した一方で、円安進行やエネルギー価格の高騰による物価上昇により、実質賃金の減少が続く状況においては、消費者の節約志向や選別消費の傾向が強まっており、経営環境は非常に厳しい状況が続いております。このような状況においても、当社グループは、競合他社との差別化要因である現場主義・個店主義に立脚した強みを遺憾なく発揮しながら、積極的な営業戦略に基づく「攻めの経営」を推進しました。
中期経営計画における重点施策の1つであるPB/OEM商品については、メディア露出等による認知度の向上や販売体制の強化に加え、新たな商品開発やお客様の声を活かした既存商品の改良を促進したことにより、PB/OEM商品の売上は伸長しており、売上総利益率の上昇に貢献しております。
免税売上については、訪日外国人観光客の増加に対応するため、販売体制の強化やレジなどのインフラ環境の整備を行うとともに、マーケティング戦略の強化やオリジナル商品の開発等により、免税売上は大きく伸長しております。
当連結会計年度における国内事業の出店状況につきましては、関東地方に7店舗(東京都-MEGAドン・キホーテ成増店、ドミセ渋谷道玄坂通店(現 キラキラドンキ渋谷道玄坂通ドードー店)、ドン・キホーテ京急蒲田店、同鶯谷店、神奈川県-キラキラドンキ横浜ワールドポーターズ店、埼玉県-ドン・キホーテ鶴ヶ島店、群馬県-同太田店)、北海道に1店舗(北海道-キラキラドンキ狸小路店)、東北地方に2店舗(青森県-MEGAドン・キホーテガーラタウン青森店、ドン・キホーテむつ店)、中部地方に4店舗(静岡県-同新静岡駅前店、富山県-同射水店、新潟県-同燕店、長野県-同安曇野インター店)、近畿地方に5店舗(大阪府-ドミセアリオ八尾店、ドン・キホーテ貝塚店、同上野芝店、同寝屋川店、滋賀県-同彦根店)、中国地方に1店舗(鳥取県-MEGAドン・キホーテ米子店)、四国地方に1店舗(香川県-ドン・キホーテ高松丸亀町店)、九州地方に3店舗(福岡県-キラキラドンキ博多マルイ店、大分県-ドン・キホーテ大分中央町店、鹿児島県-同鹿児島中央一番街店)を出店しております。法人別内訳は、株式会社ドン・キホーテ24店舗となりました。
海外事業の出店状況につきましては、米国カリフォルニア州に1店舗(Gelson's West LA at West Edge店)、シンガポール共和国に2店舗(DON DON DONKI Paya Lebar Quarter店、同Tiong Bahru Plaza店)、香港に1店舗(同Plaza Hollywood店)、マカオに1店舗(同Studio City店)、タイ王国に2店舗(同Fashion Island店、同The Mall Lifestore Bangkapi店)、台湾に3店舗(同CITY LINK 南港店、同台中 Tiger City店、同高雄大立店)、マレーシアに2店舗(JONETZ by DON DON DONKI IOI City Mall 2店、同Mid Valley Megamall店)を出店しております。
その一方で、国内9店舗、海外3店舗を退店しております。
この結果、2024年6月末時点における当社グループの総店舗数は、国内632店舗、海外110店舗の合計742店舗(2023年6月末時点 718店舗)となりました。なお、当連結会計年度の期首より、店舗数の集計方法を変更しており、2023年6月末時点の店舗数については、変更後の集計方法による数値に組み替えて表示しております。
これらの結果、当連結会計年度の業績は、
売上高 |
2兆950億77百万円 |
(前年同期比 8.2%増) |
営業利益 |
1,401億93百万円 |
(前年同期比 33.2%増) |
経常利益 |
1,487億9百万円 |
(前年同期比 34.0%増) |
親会社株主に帰属する当期純利益 |
887億1百万円 |
(前年同期比 34.1%増) |
となり、増収増益を達成することができました。
当連結会計年度のセグメントの業績は次のとおりであります。
(国内事業)
当連結会計年度の売上高は、前年同期と比較し1,422億11百万円増加して、1兆7,630億62百万円(前年同期比8.8%増)、営業利益は1,366億6百万円(前年同期比41.7%増)となりました。国内事業においては、訪日外国人観光客の増加に伴う免税売上高の増加やイベント需要の回復などにより、既存店売上高成長率は7.6%増となりました。また、PB/OEM商品の売上拡大により、売上総利益率が上昇したことから、売上高及び営業利益は増加しております。
(北米事業)
当連結会計年度の売上高は、前年同期と比較し132億85百万円増加して、2,468億75百万円(前年同期比5.7%増)、営業利益は34億42百万円(前年同期比52.4%減)となりました。北米事業においては、円安進行により、売上高は増加しましたが、同時に販売費及び一般管理費も増加しております。また、物価上昇によるコストの増加や新規出店にかかる販売費及び一般管理費が増加したため、営業利益は減少しております。
(アジア事業)
当連結会計年度の売上高は、前年同期と比較し27億97百万円増加して、851億40百万円(前年同期比3.4%増)、営業利益は1億46百万円(前年同期比91.0%減)となりました。アジア事業においては、円安進行及び積極的な出店施策により売上高は増加しましたが、同時に販売費及び一般管理費も増加しております。また、内食需要の低迷及び物価上昇による買い控えの影響により、営業利益は減少しております。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末と比較して589億96百万円減少して、1,871億99百万円となりました。
各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により得られた資金は、1,505億54百万円(前年同期比125億99百万円増)となりました。これは主として、税金等調整前当期純利益1,305億6百万円、減価償却費462億31百万円、仕入債務の増加261億6百万円及び減損損失141億65百万円といった増加要因があった一方、為替差益97億63百万円、利息の支払額72億96百万円及び法人税等の支払額486億59百万円という減少要因によります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は、947億33百万円(前年同期比327億36百万円増)となりました。これは主として、有形固定資産の取得による支出862億21百万円及び無形固定資産の取得による支出83億72百万円があったことによります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により使用した資金は、1,299億45百万円(前年同期比1,117億28百万円増)となりました。これは主として社債発行による収入697億89百万円及び長期借入れによる収入500億円といった増加要因があった一方、社債償還による支出1,509億30百万円、長期借入金の返済による支出848億20百万円及び配当金の支払額125億29百万円という減少要因によります。
③仕入及び販売の実績
a.商品仕入実績
当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2023年7月1日 至 2024年6月30日) |
|
金額(百万円) |
前年同期比(%) |
|
国内事業 |
|
|
(ディスカウントストア) |
|
|
家電製品 |
63,740 |
120.6 |
日用雑貨品 |
242,116 |
119.0 |
食品 |
446,941 |
106.5 |
時計・ファッション用品 |
109,824 |
119.7 |
スポーツ・レジャー用品 |
50,318 |
116.7 |
その他 |
13,141 |
170.9 |
(総合スーパー) |
|
|
衣料品 |
22,990 |
76.1 |
住居関連品 |
45,896 |
84.8 |
食品 |
224,523 |
104.0 |
その他 |
3,971 |
101.0 |
(その他) |
|
|
その他の収益 |
1,347 |
108.7 |
|
|
|
北米事業 |
152,003 |
104.9 |
|
|
|
アジア事業 |
44,245 |
101.2 |
合 計 |
1,421,056 |
108.3 |
b.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2023年7月1日 至 2024年6月30日) |
|
金額(百万円) |
前年同期比(%) |
|
国内事業 |
|
|
(ディスカウントストア) |
|
|
家電製品 |
90,178 |
109.4 |
日用雑貨品 |
345,379 |
114.8 |
食品 |
569,108 |
109.3 |
時計・ファッション用品 |
168,431 |
112.2 |
スポーツ・レジャー用品 |
81,124 |
129.6 |
その他 |
20,902 |
124.5 |
(総合スーパー) |
|
|
衣料品 |
44,457 |
91.3 |
住居関連品 |
65,113 |
87.7 |
食品 |
301,387 |
103.1 |
その他 |
197 |
8.5 |
(その他) |
|
|
その他の収益 |
76,786 |
109.9 |
|
|
|
北米事業 |
246,875 |
105.7 |
|
|
|
アジア事業 |
85,140 |
103.4 |
合 計 |
2,095,077 |
108.2 |
c.当連結会計年度の地域別売上高をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
地域別 |
当連結会計年度 (自 2023年7月1日 至 2024年6月30日) |
|
売上高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
国内事業 (ディスカウントストア) |
|
|
北海道 |
60,441 |
111.9 |
青森県 |
12,978 |
112.8 |
岩手県 |
3,918 |
101.2 |
宮城県 |
19,926 |
106.9 |
秋田県 |
9,142 |
105.4 |
山形県 |
5,330 |
109.3 |
福島県 |
15,901 |
104.0 |
茨城県 |
26,007 |
104.1 |
栃木県 |
12,418 |
99.8 |
群馬県 |
16,371 |
99.4 |
埼玉県 |
64,640 |
104.0 |
千葉県 |
55,996 |
104.9 |
東京都 |
185,002 |
137.1 |
神奈川県 |
88,754 |
103.3 |
新潟県 |
14,116 |
104.0 |
富山県 |
10,975 |
111.5 |
石川県 |
10,717 |
100.9 |
福井県 |
12,342 |
103.0 |
山梨県 |
8,601 |
103.7 |
長野県 |
23,495 |
122.1 |
岐阜県 |
23,536 |
102.9 |
静岡県 |
44,710 |
107.1 |
愛知県 |
156,135 |
105.0 |
三重県 |
28,870 |
114.4 |
滋賀県 |
16,455 |
105.8 |
京都府 |
22,558 |
119.6 |
大阪府 |
106,840 |
125.7 |
兵庫県 |
28,546 |
104.0 |
奈良県 |
12,119 |
103.1 |
和歌山県 |
5,196 |
100.6 |
鳥取県 |
2,501 |
136.7 |
島根県 |
1,855 |
103.2 |
岡山県 |
5,717 |
106.1 |
広島県 |
15,783 |
106.5 |
山口県 |
2,960 |
102.5 |
徳島県 |
3,212 |
103.8 |
香川県 |
3,551 |
117.6 |
愛媛県 |
9,391 |
102.8 |
高知県 |
79 |
95.4 |
福岡県 |
49,324 |
123.3 |
佐賀県 |
3,296 |
101.9 |
長崎県 |
7,739 |
101.5 |
熊本県 |
10,460 |
111.4 |
大分県 |
6,008 |
122.2 |
宮崎県 |
8,623 |
106.2 |
鹿児島県 |
9,044 |
120.4 |
沖縄県 |
33,543 |
122.1 |
合計 |
1,275,121 |
112.5 |
地域別 |
当連結会計年度 (自 2023年7月1日 至 2024年6月30日) |
|
売上高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
(総合スーパー) |
|
|
栃木県 |
8,509 |
101.3 |
群馬県 |
7,893 |
98.8 |
埼玉県 |
7,036 |
101.7 |
千葉県 |
9,057 |
99.6 |
神奈川県 |
23,854 |
101.3 |
新潟県 |
12,973 |
100.0 |
富山県 |
10,171 |
102.3 |
石川県 |
12,425 |
102.2 |
福井県 |
6,424 |
100.9 |
山梨県 |
3,984 |
100.9 |
長野県 |
8,862 |
86.9 |
岐阜県 |
35,142 |
100.9 |
静岡県 |
44,561 |
96.7 |
愛知県 |
186,044 |
98.3 |
三重県 |
24,893 |
93.1 |
滋賀県 |
2,852 |
102.2 |
奈良県 |
6,475 |
101.2 |
合計 |
411,154 |
98.4 |
北米事業 |
246,875 |
105.7 |
アジア事業 |
85,140 |
103.4 |
d.当連結会計年度の業態別単位当たり売上高をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
項目 |
当連結会計年度 (自 2023年7月1日 至 2024年6月30日) |
前年同期比 (%) |
|
国内事業 (ディスカウントストア) |
|
|
|
売上高(百万円) |
1,275,121 |
112.5 |
|
1㎡当たり売上高 |
売場面積(期中平均)(㎡) |
1,627,114 |
103.1 |
1㎡当たり年間売上高(百万円) |
0.8 |
109.1 |
|
1人当たり売上高 |
従業員数(期中平均)(人) |
33,263 |
103.9 |
1人当たり年間売上高(百万円) |
38.3 |
108.3 |
|
(総合スーパー) |
|
|
|
売上高(百万円) |
411,154 |
98.4 |
|
1㎡当たり売上高 |
売場面積(期中平均)(㎡) |
763,273 |
98.5 |
1㎡当たり年間売上高(百万円) |
0.5 |
100.0 |
|
1人当たり売上高 |
従業員数(期中平均)(人) |
14,933 |
93.0 |
1人当たり年間売上高(百万円) |
27.5 |
105.8 |
|
北米事業 |
|
|
|
売上高(百万円) |
246,875 |
105.7 |
|
1㎡当たり売上高 |
売場面積(期中平均)(㎡) |
124,643 |
101.8 |
1㎡当たり年間売上高(百万円) |
2.0 |
103.8 |
|
1人当たり売上高 |
従業員数(期中平均)(人) |
4,695 |
97.2 |
1人当たり年間売上高(百万円) |
52.6 |
108.7 |
アジア事業 |
|
|
|
売上高(百万円) |
85,140 |
103.4 |
|
1㎡当たり売上高 |
売場面積(期中平均)(㎡) |
52,819 |
112.5 |
1㎡当たり年間売上高(百万円) |
1.6 |
91.9 |
|
1人当たり売上高 |
従業員数(期中平均)(人) |
3,850 |
109.5 |
1人当たり年間売上高(百万円) |
22.1 |
94.4 |
(注)従業員数は、臨時従業員(1人1日8時間換算)を含めて表示しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態の分析
資産につきましては、前連結会計年度末と比較して173億52百万円増加し、1兆4,984億10百万円となりました。これは主として、商品及び製品が44億42百万円、預け金が104億43百万円、有形固定資産が462億54百万円、無形固定資産が61億17百万円、繰延税金資産が49億23百万円増加した一方で、現金及び預金が693億69百万円減少したことによります。
負債は、前連結会計年度末と比較して、661億12百万円減少し、9,514億7百万円となりました。これは主として、支払手形及び買掛金が284億90百万円、未払金が113億99百万円、未払費用が43億9百万円増加した一方で、社債が808億30百万円、借入金が335億91百万円減少したことによります。
純資産につきましては、前連結会計年度末と比較して834億64百万円増加し、5,470億3百万円となりました。これは主として、配当金の支払い及び親会社株主に帰属する当期純利益の計上による利益剰余金の増加が761億72百万円、その他の包括利益累計額の為替換算調整勘定が60億60百万円増加したことによります。
b.経営成績の分析
(売上高及び営業利益)
当連結会計年度の売上高及び営業利益の分析については「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
(経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益)
受取利息及び配当金10億63百万円、持分法による投資利益6億66百万円、為替差益102億78百万円、違約金収入10億68百万円などの計上により、営業外収益は171億14百万円になりました。一方で、支払利息及び社債利息69億86百万円などの計上により、営業外費用は85億98百万円となったことから、経常利益は1,487億9百万円(前年同期比34.0%増)となりました。
また、特別利益は受取補償金5億50百万円、資産除去債務戻入益2億28百万円などの計上により8億87百万円となりました。特別損失は減損損失141億65百万円、固定資産除却損18億34百万円、店舗閉鎖損失22億40百万円、災害による損失6億54百万円などの計上により190億89百万円となりました。これらのことから親会社株主に帰属する当期純利益は887億1百万円(前年同期比34.1%増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、運転資金需要の主なものは、商品の仕入、販売費及び一般管理費等の営業費用によるものであります。また、投資資金需要の主なものは、新規出店や改装に係る設備投資、ソフトウェアの開発・導入等によるものであります。運転資金及び投資資金については、営業キャッシュ・フローによる充当を基本に、必要に応じて資金調達を実施しております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に準拠して作成しております。この連結財務諸表を作成するに当たり、重要である会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項) 4.会計方針に関する事項」に記載のとおりであり、重要な会計上の見積り及び当該見積に用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
④経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の達成・進捗状況
当社グループは、「自己資本の充実」及び「収益力強化に向けた資本の有効的かつ戦略的な活用」のバランスを採りながら、持続的成長及び企業価値の向上に資する「事業投資を優先」してまいりますが、特に重要視する経営指標は、売上高及び営業利益の持続的増加を継続していくことであり、中長期経営計画「Visionary2025/2030」として2025年6月期に売上高2兆円、営業利益1,200億円を目標としておりましたが、1年前倒しでこの目標を達成することができました。
今後は、上記の中長期経営計画のもう一つの目標である2030年6月期に営業利益2,000億円を達成するため、出店継続による規模の拡大や生産性改善の推進など様々な施策を行い、収益性の向上に努め、目標達成に取り組んでまいります。
なお、当連結会計年度における中長期経営計画「Visionary2025/2030」の進捗状況は次のとおりであります。
2025年6月期:売上高 :2兆950億77百万円(進捗率 104.8%)
営業利益: 1,401億93百万円( 同 116.8%)
2030年6月期:営業利益: 1,401億93百万円( 同 70.1%)
セグメント情報
(セグメント情報等)
【セグメント情報】
1.報告セグメントの概要
当社の報告セグメントは、当社の構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。
当社は、商品販売を主たる事業としており、「国内事業」、「北米事業」、「アジア事業」の3つを報告セグメントとしております。
「国内事業」は、ディスカウント業態のビッグコンビニエンス&ディスカウントストア「ドン・キホーテ」ファミリー向け総合ディスカウントストア「MEGAドン・キホーテ」「MEGAドン・キホーテUNY」及び総合スーパー業態の「アピタ」「ピアゴ」等を中心とした店舗を展開しております。
「北米事業」は、米国ハワイ州及びカリフォルニア州にてディスカウントストア及びスーパーマーケットを展開しております。
「アジア事業」は、アジア地域にてジャパンブランド・スペシャリティストアをコンセプトとした店舗の「DON DON DONKI」を展開しております。
2.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額の算定方法
報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」における記載と同様であります。
報告セグメントの利益は営業利益の数値であり、セグメント間の内部売上高又は振替高は、主に市場価格に基づいております。
3.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額に関する情報
前連結会計年度(自 2022年7月1日 至 2023年6月30日)
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
報告セグメント |
調整額(注)1 |
連結財務諸表計上額(注)2 |
|||
|
国内事業 |
北米事業 |
アジア 事業 |
計 |
||
売上高 |
|
|
|
|
|
|
外部顧客への売上高 |
1,620,851 |
233,590 |
82,343 |
1,936,783 |
- |
1,936,783 |
セグメント間の内部売上高又は振替高 |
10,822 |
- |
133 |
10,955 |
△10,955 |
- |
計 |
1,631,672 |
233,590 |
82,476 |
1,947,738 |
△10,955 |
1,936,783 |
セグメント利益 |
96,404 |
7,225 |
1,630 |
105,259 |
- |
105,259 |
セグメント資産 |
1,097,126 |
176,433 |
29,680 |
1,303,239 |
177,819 |
1,481,058 |
その他の項目(注)3 |
|
|
|
|
|
|
減価償却費 |
29,007 |
9,943 |
3,311 |
42,261 |
- |
42,261 |
有形固定資産及び無形固定資産の増加額 |
47,053 |
8,466 |
4,744 |
60,263 |
- |
60,263 |
(注)1.セグメント資産の調整額177,819百万円には、全社資産である当社の余剰運用資金(現金及び預金及び投資有価証券)183,244百万円と報告セグメント間の債権の相殺消去等△5,425百万円が含まれております。
2.セグメント利益は、連結損益計算書の営業利益と一致しております。
3.有形固定資産及び無形固定資産の増加額には、長期前払費用の増加額が含まれております。
当連結会計年度(自 2023年7月1日 至 2024年6月30日)
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
報告セグメント |
調整額(注)1 |
連結財務諸表計上額(注)2 |
|||
|
国内事業 |
北米事業 |
アジア 事業 |
計 |
||
売上高 |
|
|
|
|
|
|
外部顧客への売上高 |
1,763,062 |
246,875 |
85,140 |
2,095,077 |
- |
2,095,077 |
セグメント間の内部売上高又は振替高 |
12,662 |
- |
129 |
12,791 |
△12,791 |
- |
計 |
1,775,724 |
246,875 |
85,269 |
2,107,868 |
△12,791 |
2,095,077 |
セグメント利益 |
136,606 |
3,442 |
146 |
140,193 |
- |
140,193 |
セグメント資産 |
1,162,700 |
200,996 |
28,890 |
1,392,586 |
105,824 |
1,498,410 |
その他の項目(注)3 |
|
|
|
|
|
|
減価償却費 |
31,707 |
10,777 |
3,747 |
46,231 |
- |
46,231 |
有形固定資産及び無形固定資産の増加額 |
77,884 |
13,538 |
4,383 |
95,804 |
- |
95,804 |
(注)1.セグメント資産の調整額105,824百万円には、全社資産である当社の余剰運用資金(現金及び預金及び投資有価証券)112,102百万円と報告セグメント間の債権の相殺消去等△6,278百万円が含まれております。
2.セグメント利益は、連結損益計算書の営業利益と一致しております。
3.有形固定資産及び無形固定資産の増加額には、長期前払費用の増加額が含まれております。
【関連情報】
前連結会計年度(自 2022年7月1日 至 2023年6月30日)
1.製品及びサービスごとの情報
連結財務諸表「注記事項(収益認識関係)1.顧客との契約から生じる収益を分解した情報」に同一の内容を記載しているため、記載を省略しております。
2.地域ごとの情報
(1)売上高
(単位:百万円)
日本 |
米国 |
アジア |
合計 |
1,620,851 |
233,590 |
82,343 |
1,936,783 |
(注)売上高は顧客の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しております。
(2)有形固定資産
(単位:百万円)
日本 |
米国 |
アジア |
合計 |
597,289 |
79,174 |
12,745 |
689,209 |
3.主要な顧客ごとの情報
外部顧客への売上高の金額のうち、連結損益計算書の売上高の金額の10%を占める相手先がないため、記載を省略しております。
当連結会計年度(自 2023年7月1日 至 2024年6月30日)
1.製品及びサービスごとの情報
連結財務諸表「注記事項(収益認識関係)1.顧客との契約から生じる収益を分解した情報」に同一の内容を記載しているため、記載を省略しております。
2.地域ごとの情報
(1)売上高
(単位:百万円)
日本 |
米国 |
アジア |
合計 |
1,763,062 |
246,875 |
85,140 |
2,095,077 |
(注)売上高は顧客の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しております。
(2)有形固定資産
(単位:百万円)
日本 |
米国 |
アジア |
合計 |
637,114 |
87,715 |
10,634 |
735,463 |
3.主要な顧客ごとの情報
外部顧客への売上高の金額のうち、連結損益計算書の売上高の金額の10%を占める相手先がないため、記載を省略しております。
【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】
前連結会計年度(自 2022年7月1日 至 2023年6月30日)
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
報告セグメント |
調整額 |
連結 損益計算書 計上額 |
|||
|
国内事業 |
北米事業 |
アジア 事業 |
計 |
||
減損損失 |
3,500 |
1,009 |
1,474 |
5,983 |
- |
5,983 |
当連結会計年度(自 2023年7月1日 至 2024年6月30日)
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
報告セグメント |
調整額 |
連結 損益計算書 計上額 |
|||
|
国内事業 |
北米事業 |
アジア 事業 |
計 |
||
減損損失 |
1,886 |
8,448 |
3,831 |
14,165 |
- |
14,165 |
【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】
前連結会計年度(自 2022年7月1日 至 2023年6月30日)
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
報告セグメント |
調整額 |
連結 財務諸表 計上額 |
|||
|
国内事業 |
北米事業 |
アジア 事業 |
計 |
||
当期償却額 |
228 |
4,376 |
- |
4,604 |
- |
4,604 |
当期末残高 |
2,129 |
58,873 |
- |
61,002 |
- |
61,002 |
なお、2010年4月1日前に行われた企業結合等により発生した負ののれんの償却額及び未償却残高はありません。
当連結会計年度(自 2023年7月1日 至 2024年6月30日)
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
報告セグメント |
調整額 |
連結 財務諸表 計上額 |
|||
|
国内事業 |
北米事業 |
アジア 事業 |
計 |
||
当期償却額 |
228 |
4,736 |
- |
4,964 |
- |
4,964 |
当期末残高 |
1,901 |
60,673 |
- |
62,574 |
- |
62,574 |
なお、2010年4月1日前に行われた企業結合等により発生した負ののれんの償却額及び未償却残高はありません。
【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】
前連結会計年度(自 2022年7月1日 至 2023年6月30日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(自 2023年7月1日 至 2024年6月30日)
該当事項はありません。