人的資本
OpenWork(社員クチコミ)-
社員数4,656名(単体) 19,928名(連結)
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平均年齢41.9歳(単体)
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平均勤続年数13.7年(単体)
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平均年収7,989,362円(単体)
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平均年収の
対前年増減率-6.1%(単体)
従業員の状況
人材戦略に関する基本方針等
(1) 【人材戦略に関する基本方針等】
① 連結会社の人材戦略
当社グループの人材戦略については、「第2[事業の状況] 2[サステナビリティに関する考え方及び取組] (6)人材の育成及び社内環境整備に関する方針、これに関する指標の内容並びに当該指標を用いた目標及び実績 ①人材に対する基本的な考え方」及び「②中期経営計画と連動した人材戦略」に記載のとおりです。
② 提出会社の従業員の給与などの額及び内容の決定に関する方針
当社における従業員の給与などの額及び内容の決定に関する方針については、「第2[事業の状況] 2[サステナビリティに関する考え方及び取組] (6)人材の育成及び社内環境整備に関する方針、これに関する指標の内容並びに当該指標を用いた目標及び実績 ③人材戦略を支える基盤となる人事制度」に記載のとおりです。
(2) 【従業員の状況】
① 連結会社の状況
2026年3月31日現在
(注) 従業員数は就業人員です。
② 提出会社の状況
2026年3月31日現在
(注) 1 従業員数は、就業人員です。
2 平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでいます。
③ 労働組合の状況
当社の労働組合は、当社の従業員(他社への出向者を含む。)をもって構成するニコン労働組合があり、JAMに加盟しています。2026年3月31日現在の組合員数は、4,321人です。
なお、労使関係は安定しており特記すべき事項はありません。
④ 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異
提出会社及び主要な連結子会社の状況は以下のとおりです。
(注)1 連結子会社は、常用雇用者数が301名以上となる連結子会社を対象に記載しています。
2 管理職に占める女性労働者の割合は2026年3月31日時点を基準日として、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異は当事業年度を対象期間として、それぞれ算出しています。
3 男性労働者の育児休業取得率は、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第2号における育児休業等及び育児目的休暇の取得割合を算出したものです。過年度に配偶者が出産した従業員が、当事業年度に育児休業等を取得することがあるため、取得率が100%を超えることがあります。
4 労働者の男女の賃金の差異は、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものです。当社グループでは、年齢や性別などに関わらず、パフォーマンスを重視した公正な評価・処遇を行い、従業員一人ひとりの職務・役割の遂行や成果の創出を促進しています。賃金差異の主な要因は、等級別人数構成の差や、育児休業及び時短勤務等の利用によって給与が減額しているもののうち女性の比率が高いことが挙げられます。
5 当社の女性活躍推進に係る指標や取り組みについては、「第2[事業の状況] 2[サステナビリティに関する考え方及び取組] (6)人材の育成及び社内環境整備に関する方針、これに関する指標の内容並びに当該指標を用いた目標及び実績」に記載しています。
サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)
2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
(1) 当社グループが目指すサステナビリティ
当社グループでは、企業理念である「信頼と創造」を事業活動の中で具現化することで、持続可能な社会に貢献しつつ自社の持続的成長を図ることが、サステナビリティと考えています。この考えを主文とし、それを支える4つの意志を「サステナビリティ方針」として取締役会で決定しています。
この方針のもと、当社グループでは、社会的責任に対する会社の基本姿勢と、それに基づき従業員がとるべき行動の規準を定めた「ニコン行動規範」を策定しています。
(2) ガバナンス
サステナビリティ方針をグループ全体に展開し、サステナビリティ戦略を着実に進めていくために、当社グループでは、社長執行役員を委員長とした「サステナビリティ委員会」を設置しています。委員には、経営委員会メンバー、全事業部長、全本部長を任命しており、監査等委員がオブザーバーとして参加しています。
本委員会では、マテリアリティの見直しをはじめ、それらの課題に対する戦略や目標の設定、各施策の進捗管理、実績の評価及び改善の指示など、サステナビリティに関する活動全般の審議や管理を実施するほか、マテリアリティを中心としたサステナビリティに関するリスクと機会のモニタリングも行っています。また、本委員会の傘下には、「環境部会」と「サプライチェーン部会」、「人権部会」があり、それぞれの分野における具体的な取り組みを検討し、適宜、本委員会に上申するとともに、年に1回活動を報告しています。なお、2026年4月より欧州におけるサステナビリティ関連の多様な要請やステークホルダーからの期待に沿った活動を行うため、本委員会の傘下部会として「欧州部会」を新たに設置しました。
本委員会は、原則として年2回開催とし、2025年度についてはマテリアリティの見直しや次年度の目標などに関する臨時開催を含め、計3回開催しました。審議内容は、取締役会に少なくとも年に1回報告し、取締役会は委員会の活動の妥当性、リスクや機会について監督しています。
これらのサステナビリティに関する取り組みやその目標達成に対する経営の責任を明確にするため、当社の役員報酬制度には、サステナビリティ戦略や人的資本経営への取り組みに対する評価が連動する仕組みを取り入れています。役員報酬の詳細は「第4[提出会社の状況] 4[コーポレート・ガバナンスの状況等] (4)[役員の報酬等]」に記載のとおりです。
さらに、各事業部や本部においても、年度計画の中で、サステナビリティと事業の双方を一体とした目標を立案しています。このうちサステナビリティに関する目標は、サステナビリティ委員会で、妥当性の審議や進捗状況の管理を行うとともに、目標管理制度によって、各部門、各従業員にも展開しています。これにより、サステナビリティがグループ全体に浸透し、目標達成に向けて取り組みが推進される仕組みとしています。
なお、サステナビリティに関するリスクと機会を適切に把握、特定していくため、また、それに対する戦略や指標・目標、実績など、サステナビリティへの取り組み全般にわたって客観的に評価し、継続的に改善していくため、ステークホルダー・エンゲージメントが重要と考えています。そこで、お客様、株主、従業員、事業パートナー、社会など、当社グループのステークホルダーに対し、IR、顧客とのミーティング、地域社会やNGOとの対話、従業員アンケートなど、さまざまな機会や手法により、積極的にコミュニケーションを図っています。
<サステナビリティ推進体制図(2026年3月31日時点)>
<2025年度のサステナビリティ委員会及び傘下部会の主な議題>
* Environmental Management Systemの略称。環境に関する方針や目標を自ら設定し、これらの達成に向けて取り組んでいくための組織体制や手続き等の仕組み
(3) 戦略
当社グループでは、サステナビリティ方針を実行していくために、中期経営計画や年度計画の策定と併せてサステナビリティに関する計画を立案しています。中期経営計画(2022-2025年度)においても、事業を支える経営基盤の一つにサステナビリティ戦略を位置づけ、事業戦略と一体のものとして立案しています。
サステナビリティ戦略では、企業理念である「信頼と創造」に基づき、当社グループのマテリアリティ(重点課題)を、ステークホルダーや社会からの「信頼」を得るために必要なことと、事業による社会的価値の「創造」に関することの両視点から捉えています。その上で、中期経営計画で掲げる「2030年のありたい姿」を実現するために必要なマテリアリティごとのありたい姿と、それらのリスクと機会の双方に適切に対応するための戦略、指標・目標を定めています。
当社グループのマテリアリティは、以下のステップに基づき、経営ビジョンや事業のバリューチェーンとの関連性が高いサステナビリティの課題を抽出し、それらの影響度を評価しています。その上で、候補としたものをサステナビリティ委員会などで経営層が審議して、経営委員会で決定しています。また、社会や事業環境の変化に合わせて1~3年に一度見直しています。中期経営計画(2022-2025年度)を策定した際には、ステークホルダーの観点を重視して従業員の意見を広く集めるとともに、社外有識者と経営層がディスカッションした結果を踏まえてマテリアリティの一部を変更しました。
<マテリアリティ選定プロセス>
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<マテリアリティごとのリスクと機会、ありたい姿と戦略>
* 人権の主体となる人のことであり、人権を侵害されている、又はされる可能性がある人々を指す
なお、当社グループでは、2026年4月より新たな中期経営計画(2026-2030年度)をスタートするにあたり、「マテリアリティ」を見直すとともに、サステナビリティ重視の経営を掲げ、特に注力して取り組む「重点テーマ」を選定しました。具体的には、事業と連動した3つの「価値創造のための重点テーマ」として、「事業による社会価値創造」「多様な人材と組織力の強化」「共創型バリューチェーンの深化」を特定しました。当社グループが事業を通じて貢献していく貢献領域としては、「心の豊かさ」「医療高度化と健康」「デジタル社会の未来」「ものづくりソリューション」と定めました。
また、人・社会・地球環境の課題と向き合い、持続可能な社会の一員として責任を果たすための8つの「信頼向上のための重点テーマ」として、「バリューチェーンにおける人権尊重」「製品・サービスの品質と安全」「サプライチェーンのレジリエンス」「情報セキュリティ・サイバーセキュリティ」「気候変動への対応」「資源循環の推進」「汚染防止と生態系への配慮」「コンプライアンスの徹底」を特定しました。この8つの重点テーマに対しては、それぞれ、ありたい姿と戦略、指標・目標を定め、価値創造を支えていきます。
<中期経営計画(2026-2030年度)における重点テーマ>
(4) リスク管理
サステナビリティ関連のリスクは、専門的な対応が継続して必要なものとして、サステナビリティ委員会においてリスクの把握、評価、及び対応を審議しています。具体的には、ESGに関する外部調査やその結果の分析、業界団体などからの情報収集、ステークホルダーとのダイアログ、人権リスク調査やグループ内サステナビリティ調査、調達パートナーへのCSR調査・監査などを通じて、マテリアリティを中心としたリスクと機会の把握に努めています。把握したリスクと機会は、サステナビリティ委員会とその傘下部会の事務局及び関係する部門が適時共有、評価しています。中でも重要なリスクと機会については、サステナビリティ戦略部担当役員と協議のうえ、サステナビリティ委員会又はその傘下部会の議題とし、対応を審議しています。サステナビリティ全般に係るリスクと機会については、マテリアリティを見直すプロセスの中で把握、評価し、マテリアリティの選定時に活かしています。
また、当社グループのリスク全般を管轄する「リスク・コンプライアンス委員会」と、サステナビリティのリスク管理に関する連絡会を設置しています。連絡会では、定期的に情報を共有し、両委員会で対応すべき案件や事案の洗い出しなど、必要に応じた対応を連携して行っています。その上で、リスク・コンプライアンス委員会において、経営に重大な影響を及ぼすリスク全体に対する対応を適切に管理しています。リスク・コンプライアンス委員会の詳細は「3[事業等のリスク]」に記載のとおりです。
(5) 指標及び目標
当社グループで定める各マテリアリティについて、指標・目標、当事業年度における実績は以下のとおりです。今後も社会の動向や会社の事業活動の変化などを踏まえ、ステークホルダーと対話しながらサステナビリティに関するマテリアリティや戦略、それに対する指標・目標を見直していきます。
<マテリアリティに関する指標及び目標と2025年度実績>
*1 理解度テストまで完了した受講率
*2 Scope1は直接的な温室効果ガス排出、Scope2は間接的な温室効果ガス排出、Scope3はScope1、2を除く間接的な温室効果ガス排出
*3 Life Cycle Assessmentの略称。ライフサイクル全体の環境負荷を評価する手法
*4 Pollutant Release and Transfer Registerの略称。化学物質排出移動量届出制度
*5 適切に管理された森林の木材を使って作られたことが保証されている紙
*6 調査や監査により是正が必要な場合は改善完了まで実施
*7 BCP体制構築に必要とされるサプライチェーンの範囲を調達先の社数にて管理
*8 Responsible Business Alliance
*9 厚生労働省が公表する製造業の全国平均値。2024年度は59.4%
*10 ストレスチェック委託業者が公表する全国平均値。2024年度は14.7%
*11 ニコングループ意識調査により確認
*12 Product Security Incident Response Teamの略称。製品インシデント発生時の対応を行う専門組織
*13 ソフトウェア部品表
(6) 人材の育成及び社内環境整備に関する方針、これに関する指標の内容並びに当該指標を用いた目標及び実績
① 人材に対する基本的な考え方
当社グループは、「信頼と創造」という企業理念のもと、コア技術である光利用技術と精密技術をベースに製品やソリューションを提供しています。人々や産業における希望や期待に応え、より豊かな社会の実現をサポートするグローバル企業です。
その担い手となるのは、「当社グループで働く多様な人材」です。当社グループはこれまでも、様々な能力や価値観、経験を持つ人材が集まり、その才能を活かし合うことで、創立100年を超える実績と世界に誇る高いものづくり力を築き上げてきました。従業員一人ひとりの成長と、その力を最大限に活かし合うことが、チームや組織力を向上させ、当社グループの成長につながっていきます。さらなるグローバル化や価値観の多様化が進む中で、当社グループと、そして従業員一人ひとりが社会やお客様から求められる存在になるためには、会社と従業員が共に成長していく関係でなければなりません。
そのために、当社グループは会社の目指す方向性や組織の目標を明確に示し、これに連動した人材戦略を実行することで、多様な従業員がその能力を最大限に発揮し、自身と当社グループの成長を実感できる環境や活躍の機会を提供していきます。従業員に求められるのは、その機会を逃すことなく、主体的・継続的にスキルを磨き続ける姿勢です。当社グループは、成長に向けて挑戦し、努力する従業員を支援するとともに、成果を出し、組織に貢献した従業員には、その活躍に公正かつ公平に報いていきます。
また、変化に対応し、多様化する社会やお客様の課題に応えるためには、当社グループで働く人材が持つ多様な知識や経験、価値観、専門性などを活かす必要があります。共に働くメンバーの個性や能力を認め合い、活かし合うことのできる職場環境や企業文化の醸成に向け、「ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン」(DEI)を推進していきます。
このことが、当社グループの社会やお客様への価値提供力を高め、従業員のやりがいやエンゲージメントを高めることにつながり、チームのため、自分の成長のために主体的に考え、行動する、自律した「個」の形成へとつながる好循環を生み出します。当社グループは多様な従業員一人ひとりと共に成長し、企業理念である「信頼と創造」の実現と、持続可能な社会に貢献し続ける企業を目指します。
<2026年3月31日時点>
② 中期経営計画と連動した人材戦略
中期経営計画(2022-2025年度)の軸となる方針は、ソリューション提供の強化による「主要事業の安定化」と「戦略事業の収益拡大」です。また、世界中のお客様が求めているモノやコトの「本質」を理解し、完成品・コンポーネント・サービスをお客様にとって最適な形で提供していくことは、すべての事業に共通する戦略であり、当社グループのコア技術と他社とのオープンイノベーションを組み合わせるなど、社内外のシナジー強化にも取り組みながらビジネスモデルの変革を進めます。こうした経営戦略の担い手となる人材には、次のような要素が求められます。
・環境変化に柔軟に対応し、社会・顧客起点の発想や価値提供ができること
・組織やチームの目標達成のために自律的に考え、行動できること
・国・地域・事業を超えて多様な人材や組織と協働できること
・新たな価値観と既存の価値観を掛け合わせ、シナジー創出ができること
特に、成長領域においては、顧客開発とソリューションビジネスの強化をリードする人材の獲得が急務となっています。また、既存領域においては、当社グループの強みである「ものづくり」を支える人材が今後不足する見込みです。
このように、ありたい姿の実現に向けた人材の質的転換と量的確保が求められる中、世界的な人材流動化や獲得競争の激化があり、経営戦略を実践する人材の確保への危機意識が高まっています。こうした経営戦略上の要請や現状認識を踏まえ、当社グループでは、人材の「獲得」「育成」「活躍」の3点を人的資本経営の考え方に基づく人材戦略の柱に据え、それぞれ以下の方針のもとで各施策を展開しています。
経営戦略と人材戦略を一体のものとして推進を図るため、求められる人材やスキルの具体的な定義や各施策の検討は、社長執行役員以下の経営層が中心となり、人事部門と連携のうえ行っています。2025年度は、中期経営計画(2022-2025年度)の期間における各施策の振り返りや、新たな中期経営計画(2026-2030年度)の策定に向け、課題整理等を行いました。
<人材戦略の3つの柱と取り組み>
なお、2026年度から開始する新たな中期経営計画においては、人的資本経営に関する考えを継続させたうえで、ソリューションエンジニアなど、組織の要として「活躍」する人材を「育成」するフェーズへシフトしていきます。
③ 人材戦略を支える基盤となる人事制度
当社グループでは、対話・コミュニケーションを重視し、従業員の意欲を引き出し、能力を最大限に発揮できる職場環境を整備することを基本方針として、会社ごとに人事制度を定めています。また、年齢や性別などにかかわらず、パフォーマンスを重視した公正な評価・処遇を行い、従業員一人ひとりの職務・役割の遂行や成果の創出を促進しています。そして適性や能力、意欲に応じた職務や役割を従業員に付与し、自律的にキャリアを考え、能力開発に取り組むことを支援しています。
当社においては、年齢や性別等を問わず、担当する職務・役割の水準や、その成果を重視して処遇を決定する職責等級制度を導入しています。全従業員にプロフェッショナルとしての自律性や専門性を求める狙いから、時間管理対象の組合員層を「プロフェッショナル等級」に格付け、時間管理対象外の従業員(非組合員層)を「高度プロフェッショナル等級」、役職につく場合は「マネジメント等級」に格付けます。
プロフェッショナル等級の月例賃金は、「基本給」のほか、条件を満たす場合に支給する手当で構成します。高度プロフェッショナル等級及びマネジメント等級の月例賃金は、「月手当」と、条件を満たす場合に支給する手当で構成します。いずれの等級においても年に2回、賞与を支給します。
全等級において、評価は、職責評価と成績評価の2種類により行います。担当する職務・役割の水準を評価する職責評価に基づいて等級区分を決定し、基本給又は月手当を決定します。さらに、各評価期間における個々人の成果に対する成績評価は、賞与金額の算定に用います。なお、プロフェッショナル等級においては、成績評価の結果を基本給にも反映します。
各職責、各等級における報酬水準は、外部機関による報酬調査データ等を参考にし、競合他社の動向をベンチマークすることにより、市場に対し競争力のある水準を担保しています。
各人の職務・役割やパフォーマンスを重視した仕組みとすることで、一人ひとりの成果・成長を企業価値向上につなげ、企業理念の実現と、持続可能な社会に貢献し続ける企業を目指します。
④ 人材戦略を支える基盤となる文化・環境
(ⅰ) ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン
当社グループでは、DEI推進を人的資本経営における重要施策の一つと位置づけ、年齢や性別、国籍等を問わず、多様な従業員一人ひとりが、その能力を最大限に発揮し、活躍することのできる機会の提供と環境整備に取り組んでいます。
ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョンに関するニコングループ共通の考え方を示した「Nikon Global Diversity, Equity & Inclusion Policy」(Nikon Global DEI Policy)を従業員一人ひとりの判断や行動のベースとなる大切な考え方として浸透させるべく、「Nikon Global DEI Policy浸透度」をグローバル共通のKPIに設定しています。Nikon Global DEI Policyの内容を従業員により分かりやすく伝えるためのコミュニケーションブックの発行のほか、トップメッセージの継続的な発信等を行っています。また、組織運営の中核を担うマネジメント層の意識改革をグローバル共通のテーマと位置づけ、国内外グループ会社の社長向けワークショップの開催や、当社部課長向けのDEIマネジメント研修の導入等を行いました。
当社グループは、Nikon Global DEI Policyの下、一人ひとりがチームの一員としての居場所を感じ、個々の能力を活かし合うことのできる職場環境や企業文化の醸成を図るとともに、各地の法令や事業特性などを踏まえた具体的な取り組みを、グループ全体で、又は会社・事業ごとに推進していきます。
なお、当社における多様な従業員の活躍推進に関する取り組みは、以下のとおりです。
・女性活躍推進
一般的に、技術系職種に占める女性の割合は他の職種に比べて低く、技術系職種の従業員が多い当社においても、女性活躍推進は重要な課題の一つです。女性が当社の意思決定や組織運営により深く関わり、多様な視点をもたらす状態を目指し、その活躍状況を測る指標の一つとして「女性管理職比率」をKPIに設定しています。職場における計画的な育成・登用の推進、キャリア開発支援など、比率向上に向けた取り組みを実施しています。また、女性従業員数を安定的に確保するため、「新卒採用における女性比率」を25%以上とする目標を2016年度から継続的に掲げ、技術系分野をはじめとした女性向けの採用イベント等にも積極的に参加しています。
さらに、女性のみならず、育児や介護など、多様な事情を持つ従業員がライフステージに応じた柔軟な働き方の選択ができるよう、制度や環境の整備にも取り組んでいます。これらの多様な働き方に対する支援や継続的な取り組みが評価され、厚生労働大臣より「プラチナくるみん」「えるぼし(2段階目)」の認定を取得しています。
* 当社グループでは、「Nikon Global DEI Policy浸透度」をグローバル共通の指標に設定しています。DEIに関する課題は、国や地域、各社や事業特性や状況によって異なることから、Nikon Global DEI Policyの下、その具体的な課題設定は各社、事業毎に一任しています。こうした背景から、女性活躍推進については、当社では目標設定及び進捗管理を実施して取り組んでいるものの、グループ全体としては実施していません。そのため、上記指標に関するグループ全体の目標及び実績の記載は困難であり、当社のみを対象範囲として記載しています。
・キャリア人材の活躍支援
中期経営計画(2022-2025年度)の期間において、キャリア人材の採用を強化しました。当社がこれまで培ってきた技術とともに、新たな領域へ向かうためには、多様なスキル・知識・経験を活かすことが重要です。前職で培った知見を存分に発揮できるよう、キャリア人材の定着促進や活躍を支援する研修・教育、定期モニタリングを実施するなど、早期活躍を目指したフォロー体制を強化しています。
2026年3月末時点における当社の管理職に占めるキャリア採用者の割合は38.2%です。
<株式会社ニコン>
<女性従業員比率・女性管理職比率の推移> <管理職に占めるキャリア採用者の比率>
そのほか、障がい者やシニア従業員など多様な従業員の活躍支援に関する取り組みを実施しています。当社における取り組みの詳細は、「サステナビリティ報告書」をご参照ください。
2025年度の情報は、当社ウェブサイト(https://www.jp.nikon.com/company/sustainability/report/)に2026年7月中旬に公開予定です。
(ⅱ) 従業員の健康と安全
従業員の健康と安全は、企業活動の基盤です。従業員が心身ともに健康かつ安全な状態で働くことができる職場環境を整備・提供することは、組織の活力や生産性の向上につながると考えています。この考えのもと、当社グループでは「ニコングループ健康安全方針」を策定し、同方針に基づく施策を「健康安全活動」として毎年展開しています。
当社グループは、法令遵守、安全管理の徹底による労働災害の抑止を重点項目と位置づけ、次のKPIを設定して、グループ全体の労働災害の発生防止に努めています。
国内ニコングループにおいては、従業員の健康の保持・増進(ヘルスリテラシーの向上)及び対話による活力ある職場環境づくり(コンフォート、コミュニケーションの向上)を重点項目と位置づけ、教育やイベントの実施等各施策に取り組むとともに、次のKPIを設定しています。
*1 定期健康診断・ストレスチェックのいずれも日本国内の制度であること、また、ストレスチェックについては日本国内でも実施義務の有無は会社規模によって異なることから、グループ全体を対象とするKPI設定やデータ管理は行っていません。そのため、「定期健康診断における有所見率」については国内ニコングループ、「ストレスチェックにおける高ストレス者率」については当社を対象範囲として記載しています。
*2 厚生労働省公表の製造業の全国平均値。2024年は59.4%
*3 ストレスチェック委託業者公表の全国平均値。2024年は14.7%
そのほか、当社グループにおける従業員の健康と安全に関する具体的な取り組みの詳細は、「サステナビリティ報告書」をご参照ください。
2025年度の情報は、当社ウェブサイト(https://www.jp.nikon.com/company/sustainability/report/)に2026年7月中旬に公開予定です。
(7) 気候変動への対応
当社グループでは、「気候変動への対応」を重要な社会課題と認識し、脱炭素化の推進をマテリアリティの一つとしています。TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)が推奨する開示項目(ガバナンス、戦略、リスク管理、指標と目標)に沿って気候関連情報を体系的に整理し開示しています。「脱炭素社会の実現」をニコン環境長期ビジョンと位置づけ、2050年度までにバリューチェーン全体で温室効果ガス排出量の実質ゼロ*1を達成することを目指しており、2030年度までの削減目標とあわせてScience Based Targets(SBT)イニシアチブ*2からネットゼロ目標として認定を受けています。
これらの目標の達成に向け、当社グループでは製品、事業所、物流などのバリューチェーンの各段階での温室効果ガス排出の削減に取り組んでいます。また一方で、気候変動によるビジネスにおける機会を認識しており、社会の脱炭素化に貢献する製品・ソリューションの提供に注力しています。
*1 バリューチェーン全体における温室効果ガス排出量(Scope1、2、3)を90%削減し、残余排出量はSBTイニシアチブが定める基準に従って中和すること。
*2 気候変動など環境分野に取り組む国際NGOのCDP、国連グローバル・コンパクト(UNGC)、世界資源研究所(WRI)、世界自然保護基金(WWF)による国際的な共同イニシアチブ。パリ協定の「世界の平均気温の上昇を、産業革命前と比べて2℃未満に抑える」という目標に向け、科学的根拠に基づく削減のシナリオと整合した企業の温室効果ガス削減目標を認定している。
① ガバナンス
当社グループでは、社長執行役員が委員長を務めるサステナビリティ委員会においてサステナビリティに関するリスクと機会を特定、戦略と指標・目標、ならびにその実績を審議、脱炭素関連の投資可否を決定しています。そして本委員会傘下の環境部会において、気候変動に関するリスクと機会を検討、戦略と指標・目標の起案及び進捗管理を実施しています。
サステナビリティ委員会での決定に基づき、サステナビリティ戦略部門が全社の気候変動対応を推進しています。本委員会の活動状況は少なくとも年1回取締役会に報告し、取締役会にて気候変動を含む環境関連の活動の妥当性、有効性やリスクについて管理・監督しています。
2025年度は、サステナビリティ委員会を3回、環境部会を2回開催し、気候変動対応に関する事項を審議・決定しました。なお、サステナビリティ委員会の詳細は「(2)ガバナンス」に記載のとおりです。
<環境推進体制図(2026年3月31日時点)>
② 戦略
当社グループは、マテリアリティの一つに「脱炭素化の推進」を設定し、気候関連リスクと機会についてシナリオ分析を行い、リスクと機会を評価、特定しています。これらに基づき、中期経営計画を通して対策、実行し、気候変動を含むサステナビリティへの取り組みに対する評価を役員報酬に反映しています。
なお、ニコンでは、2026年4月からの中期経営計画(2026-2030年度)に合わせて「マテリアリティ」を見直し、サステナビリティ戦略と経営戦略とを一体のものとして特に注力して取り組む「重点テーマ」を選定しました。人・社会・地球環境の課題と向き合い、持続可能な社会の一員として責任を果たすため「信頼向上のための重点テーマ」として「気候変動への対応」を特定し、取り組みを継続しています。
③ リスク管理
リスク・コンプライアンス委員会が当社グループのリスクを全社的に管理するとともに、サステナビリティ委員会が専門的見地から気候変動を含む環境リスクについて把握・評価し、対応を協議しています。各委員会で議論、承認された内容は、取締役会に報告されます。特定したリスクの潜在的影響額については、中期経営計画の財務シミュレーションにおいて、他の潜在的要素とともに把握・認識しています。特定したリスクにおいて、法規制に関係するリスク、全社的に関係するリスク、複数の事業をまたがって関係するリスクなどは優先度を上げて対応しています。なお、リスク・コンプライアンス委員会の詳細は「3[事業等のリスク]」に記載のとおりです。
④ 指標及び目標
*1 Scope1 敷地内における燃料の使用などによる直接的な温室効果ガス排出のこと
*2 Scope2 購入した電気・熱の使用により発生する間接的な温室効果ガス排出のこと
*3 Scope3 バリューチェーンにおける事業活動に関する間接的な温室効果ガス排出のこと(Scope1、2を除く)
*4 CDPと非営利組織The Climate Groupがパートナーシップのもと運営する国際的イニシアチブ。事業活動で使用する電力の100%を再生可能エネルギーで調達することを目標としている
2025年度の温室効果ガス排出量(Scope1、2、3)及び電力の再生可能エネルギー使用率は以下の結果になりました。引き続き、ニコン環境中期目標に沿って脱炭素化の推進に取り組みます。
気候変動シナリオ分析について
当社グループでは、気候関連リスクと機会について、事業の特性や生産拠点・事業所の立地条件、近年の気候変動起因による自然災害の度合いと頻度、業界の動向、関連する法令の動向、IPCC(気候変動に関する政府間パネル)の気候変動予測に用いられているRCP(代表的濃度経路)シナリオや外部の調査機関による調査結果・シナリオを総合的に考慮した分析を行い、2℃及び4℃シナリオ下におけるリスクの評価、特定を行っています。
2℃シナリオでは、温室効果ガス排出規制などの強化やそれに伴う市場要求を認識し、4℃シナリオでは、洪水などの自然災害の増加や気温上昇を認識しています。いずれのシナリオにおいても、再生可能エネルギーへの移行によるコストの変化を認識し、財務への影響を考慮して事業戦略として気候変動への適応対策を行っています。リスク分析は継続して実施し、精度を高めていきます。
<気候変動によるニコングループへのリスク>
・財務影響 大:100億円以上、中:10億円~100億円、小:10億円以下
・緊急度 高:3年以内、中:3~10年、低:10年以上
<気候変動によるニコングループにとっての機会>
・時間的範囲 短期:3年以内、中期:3~10年、長期:10年以上