人的資本
OpenWork(社員クチコミ)-
社員数4,596名(単体) 75,635名(連結)
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平均年齢45.4歳(単体)
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平均勤続年数20.0年(単体)
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平均年収9,061,743円(単体)
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平均年収の
対前年増減率5.3%(単体)
従業員の状況
人材戦略に関する基本方針等
(1) 【人材戦略に関する基本方針等】
「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (4) 人的資本・多様性への対応」を参照ください。
(2) 【従業員の状況】
① 連結会社の状況
2026年3月31日現在
(注) 従業員数は就業人員であり、臨時従業員数は重要性がないので記載を省略しております。
② 提出会社の状況
2026年3月31日現在
(注) 1 従業員数は就業人員であり、従業員数欄の(外書)は、臨時従業員の年間平均雇用人員(1日7.5時間換算)であります。
2 臨時従業員には、嘱託(シニアを含む)、パート・アルバイトの従業員を含み、人材派遣社員、業務委託、請負の従業員を除いております。
3 平均年間給与は賞与及び基準外賃金を含んでおります。
③ 労働組合の状況
当社及び一部の連結子会社において労働組合が結成されておりますが、労使関係については特に記載すべき事項はありません。
④ 多様性に関する指標
当連結会計年度の多様性に関する指標は、以下のとおりであります。
a.女性活躍推進法及び育児・介護休業法に基づく開示
(注)
1 上記は社員100名以上又は「えるぼし」認定企業を対象としております。
2 正社員に占める女性比率は2026年3月末時点、管理職に占める女性比率は2026年4月1日時点となります。
3 管理職に占める女性比率及び男女の賃金格差については、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したもので、出向者は出向元の従業員として集計しております。
4 男性の育児休業取得率については、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したもので、出向者は出向元の従業員として集計しております。なお、男性の育児休業取得率算出にあたっての各条件は厚生労働省発行のリーフレット「男性の育児休業取得率等の公表について」の記載に準じております。また、前連結会計年度以前に子が生まれた社員が当連結会計年度に取得するケースがあるため、100%を超えることがあります。
5 「-」は対象となる従業員が無いことを示しております。
6 男女の賃金格差について、基本的に処遇は男女同一であり、現在生じている格差は職務、等級、年齢構成の違いによるものです。
b.連結会社の状況
(注)
1 正社員に占める女性比率は2026年3月末時点、管理職に占める女性比率は2026年4月1日時点となります。
2 管理職に占める女性比率及び男女の賃金格差については、出向者を出向元の従業員として集計しております。
3 当社及び国内連結子会社の男性の育児休業取得率については、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したもので、出向者は出向元の従業員として集計しております。なお、男性の育児休業取得率算出にあたっての各条件は厚生労働省発行のリーフレット「男性の育児休業取得率等の公表について」の記載に準じております。また、前連結会計年度以前に子が生まれた社員が当連結会計年度に取得するケースがあるため、100%を超えることがあります。
4 男性の育児休業取得率については、海外連結会社のデータ収集を実施していないため「-」とし、記載を省略しております。
5 男女の賃金格差については、男性の賃金に対する女性の賃金の割合を示しております。なお、賃金は基本給及び賞与等のインセンティブを含んでおります。基本的に処遇は男女同一であり、現在生じている格差は職務、等級、年齢構成の違いによるものです。
6 当社における男女間賃金格差は管理職では 93.5%となります。
7 第三者検証中の暫定値、確定値は2026年8月に以下ウェブサイト上で開示予定
サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)
2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
(1) サステナビリティ方針
当社グループは、三愛精神に基づき、経済(Prosperity)、社会(People)、地球環境(Planet)の3つのPのバランスが保たれている社会を、目指すべき持続可能な社会「Three Ps Balance」として表しています。
この3つのPのバランスを保ちつつ発展し続ける社会の実現に向け、1998年に世界に先駆け「環境経営」を提唱し、約30年にわたり「環境保全と利益創出の同時実現」に取り組んできました。この取り組みを土台に、「ESGと事業成長の同軸化」を方針に掲げ、ESGを非財務ではなく、3~10年後の財務につながる「将来財務」と位置づけ、ESG/SDGsの経営戦略、経営システムへの統合を進めてきました。
中期経営戦略’26(以下、中経’26)では、「Three Ps Balance」への貢献において、2030年までに3Pの各領域で実現することをKGIとして設定しました。また、企業価値向上と「Three Ps Balance」への貢献に向けて、社会・お客様要請、中経戦略を踏まえて、6つのマテリアリティ(重要社会課題)を特定しています。詳細については、以下ウェブサイトをご参照ください。
https://jp.ricoh.com/sustainability/sdgs
① ガバナンス
環境・社会・グループ経営のガバナンス分野における課題を経営レベルで継続的に議論し、グループ全体の経営品質向上につなげる目的でESG委員会を設置し、取締役会による監督体制を構築しています。サステナビリティに関する重要な事項については、ESG委員会や関連部門との会議体において定期的に議論され、経営としての意思決定に反映されています。
これにより、サステナビリティに関する取り組みが、事業や経営判断と一体となって推進されています。
a. 監督体制
(a)サステナビリティ・ガバナンス
取締役会においては、サステナビリティ関連のリスク及び機会を踏まえた当社のマテリアリティ決定や、ESGに関する方針・事業計画の確定・執行及びリスク・機会に対する監督・助言・モニタリングを行っています。ESG関連の議題について、2025年度は全体議案のおよそ2割程度の時間を割いて審議しました。具体的には、マテリアリティとKPIを含む次期中経戦略や2026年度重点経営リスク、役員報酬連動に関して議論を行いました。また、社外取締役とは個別意見交換の場を設け、CSRO*より社会動向や取り組みの最新情報を提供するとともに、グローバルの推進体制や販売区との連携等、個々の取り組みに対して議論を行いました。
* CSRO:Chief Sustainability & Risk Management Officer
<サステナビリティに関する直近の取締役会討議内容>
・中経’26(マテリアリティとKPI含む)
・2026年度重点経営リスク
・CEO評価、役員評価・報酬制度(長期インセンティブ:LTI等)
(b)取締役のサステナビリティスキル・スキル開発
持続的な株主価値・企業価値の向上に不可欠と考えるESGの取り組みを推進するため、「サステナビリティ」のスキルを取締役の主要なスキルの一つに選定しています。具体的には、事業を通じた社会課題解決や「気候変動への対応」「循環型社会の実現」等、当社にとって重要なサステナビリティ課題への知見・経験があることを指しています。取締役及び監査役のスキルマトリックスについては、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (2)役員の状況」をご参照ください。
また、取締役のスキル開発については、ESG動向を踏まえた当社にとってのESG課題を取締役会及びガバナンス検討会で定期的に報告することで理解を深めています。更に現場視察や勉強会等のトレーニングを通して、適切な経営判断及び経営監督を行うための基盤を醸成しています。
<2025年度のサステナビリティテーマを含むトレーニング実績>
・現場視察:2回(先端技術研究所、沼津・御殿場事業所)
・勉強会:1回(ペロブスカイト太陽電池)
(c)ESG指標と取締役報酬の連動
第21次中期経営戦略(以下、21次中経)においては、ESGの取り組みを経営に反映させることを目的に、ESG指標と社内取締役報酬との連動を行いました。具体的には、業績連動型賞与への「DJ BIC Indices *年次レーティング」の組み込み、業績連動型株式報酬へのESG目標の組み込みを実施しました。
中経’26からは、中長期的な企業価値向上との連動を一層強化することを目的として、ESG目標を含む新たな業績連動報酬体系を導入しています。
詳細については、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (4)役員の報酬等」をご参照ください。
* DJ BIC(Dow Jones Best-in-Class) Indices:従来の「Dow Jones Sustainability Indices(DJSI)」が名称変更されたもので、S&Pグローバルの評価に基づき、持続可能性に優れた企業を選出する世界的なESG指数
b. 執行体制
(a)ESG委員会
環境・社会・ガバナンス分野における課題を経営レベルで継続的に議論し、グループ全体の経営品質向上につなげることを目的にESG委員会を設置しています。ESG委員会は、CEOを委員長とし、四半期に一度開催する意思決定機関です。
ESG委員会では、サステナビリティ領域における事業の将来のリスク・機会や、マテリアリティの特定、ESG目標の設定、再エネ投資等について審議しています。重要な審議内容については、取締役会の承認を経て決定しています。
2025年度のESG委員会での主な議題については、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1)コーポレート・ガバナンスの概要 ② 企業統治の体制の概要及び当該体制を採用する理由 (Ⅸ)ESG委員会」をご参照ください。
(b)ESG指標と執行役員報酬の連動
21次中経においては、執行役員に対しても、業績連動型賞与への「DJ BIC Indices年次レーティング」の組み込み、業績連動型株式報酬へのESG目標の組み込みを実施しました。また担当領域におけるESG目標を評価指標の一部として報酬に連動させることで、ESG目標達成に対するコミットメントを強化しています。
中経’26においても、ESGを含む中長期的な企業価値向上との連動を一層強化することを目的として、業績連動型株式報酬へのESG目標の組み込みと、担当領域におけるESG目標を評価指標の一部とする報酬連動を継続しています。
(c)推進体制
ESG戦略本部を設置し、CSROが担当役員としてESG活動を推進しています。ESG委員会での決定事項を含むESGに関する重要テーマは、各機能部門組織、ビジネスユニットに具体的な目標・施策として落とし込まれており、その進捗状況についてはESG委員会において定期的に確認しています。
② 戦略
a. 顧客のESG要求とESG戦略への反映
各国・地域での規制強化やサプライチェーン全体での人権・環境配慮要請の高まりを背景に、顧客との商談において、契約書にESG関連の要求が盛り込まれるケースやESGの取り組み状況を確認されるケースが増加しています。最近では、環境ラベル取得、再生材の使用率等の製品に関わる項目に加え、SBTi*1によるGHG*2排出ネットゼロ目標認定取得やサプライチェーンも含めた人権リスクの対応等、要求の高度化が進んでいます。また、商談参加の前提条件として、ESG外部評価のスコアやレーティングの提出依頼も増えており、EcoVadis*3スコア開示要求の累計件数は、2020年度末の149件に対し、2025年度末は396件となっています。なお、開示要求数全体の2割程度はFortune Global 500*4の企業からの要請です。
このような状況を受け、中経’26では、ESGを成長戦略そのものとして進化させ、ESGによる事業貢献の加速、事業成長を支える先進的なESGマネジメントの強化、ESGグローバルトップの実現につなげるコミュニケーションと体制強化に取り組み、持続的な企業価値向上を目指します。
*1 SBTi(Science Based Targets initiative):企業の温室効果ガス(GHG)削減目標が科学的な根拠と整合したものであることを認定する国際的なイニシアチブ
*2 GHG(Green House Gas):温室効果ガス
*3 EcoVadis:企業の環境・社会・ガバナンス側面を評価する国際的な評価機関であり、多くのグローバル企業がサプライヤーの選定に評価結果を活用
*4 Fortune Global 500:米国の経済誌Fortuneが毎年公表する、世界の企業を売上高順にランキングした上位500社の一覧
b. サステナビリティ関連リスク・機会の識別及びマテリアリティ特定のプロセス
当社グループでは、目指すべき持続可能な社会「Three Ps Balance」に向け、中経戦略におけるマテリアリティを特定し、その評価指標としてESG目標(将来財務目標)を設定しています。マテリアリティ及びESG目標は、バリューチェーン全体を見据え、環境・社会・ガバナンスに関する課題を幅広く抽出し、リスク・機会・インパクトの評価と、経営層・ステークホルダー・各担当部門との議論を経て、ESG委員会での審議及び取締役会の承認により決定しています。
図1 中経’26におけるリスクと機会の識別及びマテリアリティの特定プロセス
*1 ESRS:EUのCSRD(企業サステナビリティ報告指令)に基づき、企業のサステナビリティ情報開示事項を定めた欧州の報告基準
*2 SASBスタンダード:企業価値に影響するサステナビリティ情報の開示を目的とした業種別基準。当社グループはHardware業種を参照
*3 WEFグローバルリスク:世界経済フォーラム(WEF)が公表する、世界の主要リスクを整理した報告書
c. 中経’26におけるマテリアリティとリスク・機会
特定されたマテリアリティに関連するリスクと機会は、以下表のとおりです。なお、時間軸(緊急度)の評価基準は重点経営リスクと共通です。詳細については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」をご参照ください。時間軸と短・中・長期の関係は以下表のとおりです。
<Prosperity(持続可能な経済)>
マテリアリティ:“はたらく”の変革
社会課題①:生産性向上・創造性発揮・デジタル格差の解消
* VC:バリューチェーン
マテリアリティ:“はたらく”の変革
社会課題②:イノベーションの加速
* NEDO(国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構):エネルギー・地球環境問題の解決や日本の産業技術力の強化のため、委託事業や補助金などにより技術開発を支援する政府の機関
マテリアリティ:安心安全なデジタル社会の実現
社会課題③:情報セキュリティ確保・顧客のプライバシー保護
* SCS評価制度:取引先を含むサプライチェーン全体のサイバーセキュリティ対策を客観的な基準で可視化・評価する仕組み。中堅・中小企業も対応を求められる
マテリアリティ:安心安全なデジタル社会の実現
社会課題④:倫理的な技術開発と活用
マテリアリティ:公正な企業活動
社会課題⑤:人権尊重
マテリアリティ:公正な企業活動
社会課題⑥:企業倫理・コンプライアンスの徹底
<People(持続可能な社会)>
マテリアリティ:多様な人材の活躍
社会課題⑦:社員エンゲージメント向上とD&I
マテリアリティ:多様な人材の活躍
社会課題⑧:社員の能力開発
マテリアリティ:コミュニティとの共生
社会課題⑨:企業と地域社会の関係構築
<Planet(持続可能な地球環境)>
マテリアリティ:脱炭素・循環型社会の実現
社会課題⑩:気候変動の緩和と適応 社会課題⑪:資源枯渇・資源循環
③ リスク管理
a. サステナビリティ関連リスクの管理
サステナビリティ関連のリスクと機会については、当社グループ全体のリスクマネジメントの対象である重点経営リスクと同様の評価基準を用いて、時間軸(緊急度)及び影響度の観点から評価し、優先順位付けを行っています。リスクと機会の識別プロセスの詳細については、「図1 中経’26におけるリスクと機会の識別及びマテリアリティの特定プロセス」をご参照ください。
また、マテリアリティとして特定したリスクと機会のうち、経営に大きな影響を及ぼす「重点経営リスク」と重複するリスクに関しては、重点経営リスクの運用プロセスに統合し、管理しています。それ以外のリスク及び機会については、各部門の中経戦略、事業計画の中で管理・モニタリングしています。
b. リスクマネジメント体制
当社グループでは「リスクマネジメント」を事業に関する社内外の様々な不確実性を適切に管理し、経営戦略や事業目的を遂行していく上で不可欠のものと位置づけ、全役員・全従業員で取り組んでいます。リスクマネジメントを遂行する上でのガバナンス体制として、取締役会がリスクマネジメントに関する経営者の職務の執行が有効かつ効率的に行われているかを監督する役割と責任を担っています。リスクマネジメント体制の詳細については、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1)コーポレート・ガバナンスの概要 ② 企業統治の体制の概要及び当該体制を採用する理由 (Ⅺ)リスクマネジメントシステムとリスクマネジメント委員会」をご参照ください。
④ 指標及び目標
当社グループは、マテリアリティに対する取り組みの進捗を管理・評価するためのKPIを、ESG目標として設定しています。ESG目標は、事業戦略及び中経戦略と整合する形で設定されており、進捗状況を事業計画とともにモニタリングしています。
a. 中経’26における新マテリアリティに紐づくESG目標
*1 各地域の戦略に沿った調査を行い、価値提供を通じて「課題解決を支援するパートナー」として評価いただいた顧客の割合を測定
*2 APAC:アジアパシフィック
*3 研究開発プロジェクト全体における、外部組織との共創を行ったプロジェクトの比率
*4 サイバーセキュリティに関する国際規格やフレームワークを参考に作成されたガイドライン等に基づく成熟度評価
*5 企画・開発段階から技術の社会的・倫理的影響を予見・評価し、リスク低減策を整理して商品・サービスに反映させる活動
*6 リコーグループ人権リスク評価における重要項目すべてに対応が出来ているグループ会社の割合
*7 RBA(Responsible Business Alliance:グローバルなサプライチェーンにおける企業の社会的責任を推進する企業同盟)の行動規範に基づく「リコーグループサプライヤー・パートナー行動規範」の、要求事項に準拠していない項目が複数あるサプライヤーの数
*8 法令、社内規程、行動規範を遵守する従業員の意識や仕組み(コンプライアンス体制)が、どの程度浸透・機能しているかを段階的に評価
*9 Gallup社のQ12Meanスコア(高い組織パフォーマンスを予見するための12要素に対する評価スコア)を採用
*10 IPAのDXスキル標準に基づき当社として設定した人材類型ごとのデジタル推奨資格・スキル
※指標目標の選定にあたっては、SASBスタンダード(Hardware業種)のガイダンスを情報源として参照し、その適用可能性を考慮しています。なお、SASBスタンダードの開示トピックに関連する指標については、以下ウェブサイトをご参照ください。
https://jp.ricoh.com/sustainability/report/guideline
b. 21次中経におけるマテリアリティとESG目標の結果
21次中経では、「デジタルサービスの会社への変革」と「社会・お客様要請への対応」の視点から16のESG目標を設定し、うち13指標で目標を達成することができました。未達成となった①顧客からの評価、⑮エンゲージメントスコア、⑯女性管理職比率については中経’26でも継続して目標設定し、課題対応を進めます。
▪ ESG目標の実績(事業を通じた社会課題解決)
*1 デジタルサービスの会社としてご評価いただけた顧客の割合
*2 中南米はソリューション顧客を対象にした調査
*3 組織体制の変更に伴い、開示対象範囲を見直し、関連する数値を再算出しています
*4 第三者検証中の暫定値、確定値は2026年8月に以下ウェブサイト上で開示予定
https://jp.ricoh.com/sustainability/materiality
▪ ESG目標の実績(経営基盤の強化)
*5 CHRB(Corporate Human Rights Benchmark)スコア:機関投資家とNGOが設立した人権関連の国際イニシアチブ。5セクター(食品・農業,アパレル,採掘,ICT,自動車)のグローバル企業から選定して評価
*6 特許出願数に占めるデジタルサービス貢献事業に関する特許出願数の割合
*7 プロセスDXの型に基づいたプロセス改善実績のある人材の育成率(母数は各ビジネスユニットの育成対象組織総人員数)
*8 第三者検証中の暫定値、確定値は2026年8月に以下ウェブサイト上で開示予定
https://jp.ricoh.com/sustainability/materiality
c. 社会課題解決型事業の売上高実績
21次中経では、「ESGと事業成長の同軸化」の進捗をより具体的にステークホルダーに示すため、社会課題解決に貢献する事業とその売上高目標を設定しました。各社会課題解決型事業の売上が順調に伸長し、すべてのマテリアリティで21次中経目標を達成することができました。特に、「地域・社会の発展」については、自治体ソリューション、GIGAスクール関連の教育ソリューションが想定以上に伸長し、目標を大幅に達成しました。
d. 社外からの評価
ESGへの取り組みが評価され、国内外のESGインデックスの組み入れ銘柄として採用されています。2025年度はESG情報開示を拡充したことと、強みである環境配慮型商品の売上や投資の拡大、気候変動対応へのアドボカシー活動等が評価され、各評価においてグローバルトップレベルへ前進しました。
*1 Global100:カナダのCorporate Knights社が、環境・社会・ガバナンスの側面から企業を評価し、持続可能性に優れた企業100社を選定・公表するランキング
*2 CDP:企業の環境分野の情報開示を促し、気候変動、水セキュリティ、フォレスト等の取り組みを評価する国際的な非営利団体
*3 GPIF6指数:MSCI日本株ESGセレクト・リーダーズ指数、MSCI日本株女性活躍指数(WIN)、FTSE JPX Blossom Japan Index、FTSE JPX Blossom Japan Sector Relative Index、S&P/JPXカーボン・エフィシェント指数、Morningstar 日本株式ジェンダー・ダイバーシティ・ティルト指数(除くREIT)
(2) 環境分野(気候変動・資源循環)への対応
① ガバナンス
「(1) サステナビリティ方針 ①ガバナンス」をご参照ください。
② 戦略
当社グループは、気候変動、資源枯渇、生物多様性、汚染等の環境課題への対応を、中長期的な成長及び企業価値向上に不可欠な経営課題と認識しています。
これらの環境課題から特定される、事業及び財務に影響を及ぼすリスクと機会を、研究開発投資や設備投資を含む戦略的意思決定に反映しています。また、「脱炭素・循環型社会の実現」をマテリアリティとして特定し、これに紐づく4つのESG目標(将来財務目標)を設定しています。
a. シナリオ分析の考え方
当社グループは、2018年8月にTCFD提言への賛同を表明して以来、同提言に基づく気候関連のリスク・機会に関するシナリオ分析を毎年度実施しています。2024年度からは、気候変動に加え、資源枯渇、生物多様性、汚染等の複数の環境分野における相互影響も踏まえ、TNFDのフレームワークも活用した統合的な評価へと対象を拡大しています。
評価プロセスの詳細については、「Ricoh Group Sustainability Report 2025」をご参照ください。
https://jp.ricoh.com/sustainability/report/sustainability
b. シナリオ分析の結果
(a)環境関連リスクの評価及び対応
当社グループは、シナリオ分析を通じて特定した環境関連リスクについて、重点経営リスクの考え方に基づき、緊急度(発現可能性)及び影響度(財務インパクト)の観点から評価を行っています。評価結果は以下表のとおりです。
環境規制・規格への対応遅延やペーパーレス化等に伴う市場環境の変化に加え、自然災害の激甚化等が、事業継続や収益性に重要な影響を及ぼすリスクとして認識しています。特に、環境規制・規格への対応の遅れは、商談機会の損失や市場競争力の低下につながる可能性があり、また、自然災害の激甚化は、サプライチェーン寸断や生産停止等を通じて、事業継続に重大な影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、これらの評価結果を踏まえ、優先度に応じたリスク対応を進めることで、環境関連リスクに対するレジリエンスの向上を図っています。
移行リスク(1.5℃シナリオ*1)
※分野の記載については、気候変動:気候、資源枯渇:資源、生物多様性:生物、汚染:汚染で表します
*1 1.5℃シナリオ:2100年までの平均気温上昇が1.5℃未満に抑えられている世界
物理リスク(4℃シナリオ*2)
*2 4℃シナリオ:2100年までの平均気温上昇が4℃上昇する世界
(b)環境関連機会と財務貢献効果
当社グループは、環境課題への対応が事業リスクの低減にとどまらず、自社製品・サービスの提供価値及び企業価値の向上につながる重要な事業機会であると認識しています。
特に、お客様からのGHG排出削減や省資源化に対する要請の高まりを背景として、環境配慮型製品、省エネルギー・創エネルギー関連ソリューション、お客様の環境負荷低減を支援するDXソリューション等への需要が拡大しており、競争優位性の向上や商談獲得につながっています。
2025年度においては、これらの関連製品・サービスが1兆円規模の売上に貢献しています。主な実績は以下表のとおりです。
c. サステナビリティへの取り組みを活用した資金調達
当社グループは、脱炭素や資源循環をはじめとしたESGへの取り組みを強化し、サステナビリティを活用した資金調達を積極的に推進しています。2020年に三菱UFJ銀行と初のサステナビリティ・リンク・ローンを締結して以来、みずほ銀行の「Mizuho Eco Finance」や三井住友信託銀行の「ポジティブ・インパクト・ファイナンス」等を利用した融資契約を締結し、継続的に資金調達を行っています。
d. 気候変動分野に対する方針及び取り組み
当社グループは、「気候変動」をグローバル社会が直面する重要な社会課題の一つと認識しています。その上で、IPCC*等の科学的知見やパリ協定等の国際的な合意を尊重し、バックキャスティングの考え方に基づいて脱炭素目標を設定しています。
目標達成に向けては、サプライチェーン全体のGHG排出量を可視化した上で、脱炭素目標の達成に向けた取り組みを進めています。また、スコープ1,2及びスコープ3の主要カテゴリーについて、2040年までのGHG削減ロードマップを策定し、経済合理性も踏まえながら移行計画を推進しています。
さらに、お客様への環境配慮型製品・ソリューションの提供を通じて、社会全体のGHG排出削減にも取り組んでいます。
詳細については、以下ウェブサイトをご参照ください。
https://jp.ricoh.com/sustainability/environment/zero_carbon_society
* IPCC(Intergovernmental Panel on Climate Change):気候変動に関する政府間パネル。世界気象機関(WMO)及び国連環境計画(UNEP)によって設立された政府間組織
<2040年目標達成に向けた脱炭素ロードマップ>
(ⅰ)スコープ 1,2脱炭素ロードマップ
・徹底した省エネ・燃料転換の推進
生産拠点においては製造プロセス改善、高効率・省エネ設備導入を進めています。非生産拠点においては日本国内では事業所のZEB化*1を拡大し、海外では省エネ型オフィスへの移転を促進させます。社有車においては車両運用効率化や低燃費車導入に加えエコドライブを徹底します。また、現状では困難なスコープ1削減の課題に対しては、2030年以降の施策として、設備の電化、水素・CCS*2等の将来技術の導入検討を本格化させるとともに、社有車においてはEV、燃料電池車等への転換を拡大させていくことを想定しています。
*1 ZEB:先進的な建築設計、省エネルギー設備の導入による省エネに加え、再生可能エネルギーの活用等による創エネにより、年間の一次エネルギー消費量の収支をゼロとすることを目指す取り組み
*2 CCS(Carbon dioxide Capture and Storage):二酸化炭素回収・貯留
・再生可能エネルギーの積極的な利活用
当社グループは2017年4月に日本企業として初めてRE100*に参加し、RE100基準に適合する再生可能エネルギー由来の電力の総電力量に対する割合で算出される再生可能エネルギー比率の目標(相対指標)を設定しています。各拠点所在地での最適な手段による再エネ電力導入を進め、海外全拠点及び国内主要生産拠点では2030年までに使用電力の再エネへの100%転換を目指します(グループ全体の再エネ率目標は85%)。日本国内では有志企業とともに再エネ電力のコストダウン、調達手段の多様化や、地域と共生する再エネ開発促進を政府に働きかけ、再エネ導入加速に尽力します。
* RE100:事業に必要な電力を100%再生可能エネルギーで調達することを目標に掲げる企業が加盟する国際イニシアチブ
(ⅱ)スコープ3主要カテゴリー(Cat.1, 4, 11) 脱炭素ロードマップ
スコープ3においてはカテゴリー1(調達)、カテゴリー4(輸送)、 カテゴリー11(使用)の3カテゴリーで合計の3分の2以上を占めるため、2030年までに3カテゴリーの排出量を基準年比40%まで削減する施策を中心に展開していきます。主要な削減策として、複合機・プリンターの小型・軽量化や省エネルギーに取り組んできました。今後はこれらに加え、再生機販売、再生材料の利活用に関する施策を拡大していきます。低炭素材料の採用拡大や輸送に係る脱炭素活動についても着手し、中長期的に効果を見込んで取り組んでいます。スコープ3の削減活動を通じて、バリューチェーンの脱炭素に貢献していきます。
e. 資源循環分野に対する方針及び取り組み
当社グループが目指す持続可能な社会の実現には、社会全体が循環型社会へ移行していくことが必要です。1994年に制定した「コメットサークル」は、循環型社会実現のコンセプトとして、製品メーカー・販売者としての当社グループの領域にとどまらず、その上流から下流までを含む製品ライフサイクル全体で環境負荷低減を図る考え方を示したものです。このコンセプトに基づき、省資源方針として、徹底的な資源の有効利用と循環の推進に加え、再生製品の提供や低環境負荷かつ持続可能な資源への切替・積極活用を進めており、製品の新規資源使用率を指標として管理しています。
製品に使用する新規資源の削減施策として、小型・軽量化、長寿命化や、製品・部品リユース及びリサイクル材、リニューアブル材を増やす活動を行っています。これらを統合して、バージン材の使用量を減らしていく取り組みを実施しています。さらに、この活動は、新規資源の採掘によるGHG排出を回避することで、当社グループのGHG排出の多くを占めるスコープ3カテゴリー1を削減することにもつながります。
③ リスク管理
「(1) サステナビリティ方針 ③リスク管理」をご参照ください。
④ 指標及び目標
以下の指標は、当社グループのサステナビリティに関する取り組みの進捗や成果を把握するとともに、事業運営やリスク管理の状況を評価するための重要な情報であると考えています。
a. 気候変動分野
(a)指標及び目標
当社グループは、事業を通じた脱炭素社会の実現を目的として脱炭素目標を設定しており、徹底した省エネ活動の推進や、積極的な再生可能エネルギーの利活用の拡大により、GHG排出削減が従来の想定を上回って進捗しています。これを踏まえ、2030年度におけるスコープ1,2のGHG排出削減目標を従来の63%から75%へ(基準年:2015年度)引き上げました。スコープ3(カテゴリー1,4,11)については、40%削減目標を継続しています。また、これまでスコープ1~3の合算で2050年度90%削減(基準年:2015年度)としていた目標から、スコープ1,2及びスコープ3について、それぞれ2040年度、2050年度までに90%削減する個別目標を設定し、目標を引き上げました。これらの目標は、SBTiの「Net-Zero Standard」に基づくネットゼロ目標として認定されています。再生可能エネルギーの目標に関しても2030年度に50%から85%へ引き上げました。気候変動分野における環境目標については、適宜、見直しを行っています。
▪ リコーグループ環境目標(気候変動分野)
* 7種類の温室効果ガス(CO2,CH4,N2O,HFCs,PFCs,SF6,NF3)を含む
* 2030年度目標のGHGスコープ1,2,3、2040年度目標のGHGスコープ3:自助努力による削減率を設定したグロス目標。2040年度目標のGHGスコープ1,2、2050年度目標のGHGスコープ1,2、及びGHGスコープ3は、排出量を自助努力で基準年比90%削減(グロス目標)とし、残余排出は国際的に認められる方法(2023年11月発行のISO14068-1:2023に準ずる)でオフセットすることでネットゼロを達成(ネット目標)
* 各GHG削減目標の算定においては、セクター別脱炭素アプローチは使用していない
当社グループにおける主な気候関連指標の目標及び実績*は以下表のとおりです。
* 第三者検証中の暫定値。確定値及びScope3の全カテゴリーは2026年8月に以下ウェブサイト上で開示予定
https://jp.ricoh.com/sustainability/data
* 組織体制の変更に伴い、開示対象範囲を見直し、関連する数値を再算出
* 小数点第1位までの表示にあたっては、小数点第2位以下を四捨五入しているため、表内の数値の合計が一致しない場合があります
(b)算出条件
以下の条件にて、温室効果ガス排出量を算出・開示しています。
・温室効果ガス排出範囲:経営支配力アプローチ採用
当社グループでは、事業方針の導入・実施権限を有する事業・施設に対する環境影響を総合的に管理するため、経営支配力アプローチを採用しています。
・温室効果ガス測定方法:見積による測定
当社グループでは、グローバル拠点の温室効果ガス排出量を迅速・効率的に把握するため、見積による測定方法を採用しています。
(c)その他指標
・内部炭素価格の導入
当社グループは、移行リスクにおいて、カーボンプライシング政策によるサプライヤーからの調達コスト上昇を評価することを目的に、スコープ3カテゴリー1(調達)に対する内部炭素価格(シャドウプライス)を20,300円/tCO2*で設定しています。
*IEA World Energy OutlookでNZEシナリオの前提条件として設定されている炭素価格(2030年時点・先進国の値)を参照して設定
b. 資源循環分野
(a)指標及び目標
当社グループにおける製品の新規資源使用率・使用量の目標及び実績*は以下表のとおりです。
* 第三者検証中の暫定値、確定値は2026年8月に以下ウェブサイト上で開示予定
https://jp.ricoh.com/sustainability/data
(3) 人権への対応
① ガバナンス
「(1) サステナビリティ方針 ①ガバナンス」をご参照ください。
② 戦略
当社グループは、事業活動及びサプライチェーン全体における人権尊重を、事業運営を支える基盤的要素として位置づけるとともに、人権課題への適切な対応を重要な経営課題として認識しています。国際的に認められた人権に関する原則を踏まえ、人権方針の策定、人権デュー・ディリジェンス*の実施、通報・相談体制の整備等を通じて、人権課題への対応を推進しています。
また、自社及びサプライチェーンにおける児童労働・強制労働、差別、プライバシー侵害等の人権課題への対応を進めるとともに、責任ある鉱物調達や労働安全衛生の強化等を通じて、人権尊重の取り組み強化を図っています。
これらの取り組みは、事業戦略及びリスク管理プロセスと連動させながら継続的に見直しを行い、人権課題に起因するリスクの低減及び顕在化の防止につなげています。
* 人権デュー・ディリジェンス:人権に関する負の影響を認識し、それを防止・対処するために実施すべきプロセス
③ リスク管理
「(1) サステナビリティ方針 ③リスク管理」をご参照ください。加えて、人権への対応に関するリスク管理は以下のとおりです。
a. 人権デュー・ディリジェンス
経営層の責任のもと、サプライチェーン全体で人権デュー・ディリジェンスに継続して取り組んでいます。
1.人権への影響評価
人権リスク管理の重要性を考慮し、2022年より人権影響評価を毎年実施しています。当社グループにとっての15の代表的な人権リスクについて人権影響評価を実施し、顕著な人権課題の特定を行っています。2023年に顕著な人権課題の見直しをしましたが、今後は原則として3年毎に見直しを実施します。人権影響評価の対象会社数は、2025年度は109社でした。人権影響評価はスコアリングにて定量的に評価しており、優先対応項目の対応率は2024年度の96.0%から2025年度には97.7%へと、1.7ポイント改善しました。
一方で、サプライチェーン全体を対象とした継続的な監視・管理等未然防止に向けた運用面の仕組みについては、さらなる定着が必要であることがわかりました。
[2023年の影響評価で特定された顕著な人権課題]
7つ(強制労働、過剰・不当な労働時間、労働・安全衛生、差別・ハラスメント、テクノロジー・AIに関する人権問題、プライバシーの権利、サプライチェーン上の人権問題)
2.負の影響の防止・軽減
顕著な人権課題については、人権対応責任部門が関連部門と連携し、負の影響の防止・軽減に向けた取り組みを推進しています。代表的な人権リスクへの対応として、2024年に、人権リスクごとに守るべき基準を定めた「リコーグループ人権尊重のためのガイド」を策定しました。本ガイドをグローバルに展開し、顕著な人権課題への対応を優先しながら、各社における対応ポイントの実践を通じて人権リスクの低減に取り組んでいます。主要な国内外グループ会社では、本ガイドに基づくセルフアセスメントを年次で実施しており、結果のフィードバックやベストプラクティスの共有、改善支援を行っています。
また、顕著な人権課題の一つである「サプライチェーン上の人権問題」への対応として、責任ある鉱物資源調達に関する調査を実施しています。2025年度の調査票回収率は、目標100%に対し97%(2026年5月末時点)でした。紛争鉱物の使用撲滅に向け、部品単位での含有状況調査や、RMAP*認証製錬所への取引切替を要請しています。
* RMAP(Responsible Minerals Assurance Process):紛争鉱物問題に取り組む米国組織 RMI(Responsible Minerals Initiative)が実施する製錬所認定プログラム
3.モニタリング
生産拠点については、労働安全衛生や人材の多様な雇用形態を踏まえ、人権リスク管理の重要性が高いと認識し、継続的にモニタリングを行っています。主要な生産拠点では、RBAのリスクセルフアセスメントを用いたESGリスク評価を年次で実施し、負の影響の特定及び是正対応を行っています。
また、一部の生産拠点では、2年ごとに第三者監査(RBA VAP*)を受審し、国際的なESG要件への適合状況を確認しています。これまで監査を受審した6拠点すべてで認証を取得しており、2026年2月には、タイの生産拠点で当社グループ初のプラチナ認証を取得しました。RBA認証取得状況は、以下ウェブサイトをご参照ください。
https://jp.ricoh.com/sustainability/society/human-rights
さらに、購買金額上位80%以上を占める重要サプライヤーを中心に、ESGリスクセルフアセスメントを通じた人権リスク評価を年次で実施しています。高リスクと判断されたサプライヤーに対しては、改善に向けた助言や現場監査を通じて是正を要請しています。
今後も人権デュー・ディリジェンスの取り組みを継続し、人権尊重の取り組みを強化していきます。
* VAP(Validated Assessment Program):RBA行動規範に対する準拠状況を第三者監査機関が確認するプログラム
4.情報開示
ESG委員会で経営層へ報告するとともにウェブサイトやサステナビリティレポートで開示しています。2025年度のESG委員会では、「人権セルフアセスメント分析結果と今後の対応」として報告を行いました。詳細については、以下ウェブサイトをご参照ください。
https://jp.ricoh.com/sustainability/society/human-rights
b. 救済措置
当社グループでは、人権侵害に関する懸念を、社員、サプライヤー・パートナー、外部ステークホルダーが報復の恐れなく通報できる制度を整備しています。通報内容は速やかに調査し、人権への負の影響の是正に努めています。
通報は匿名でも可能であり、情報は厳重に管理しています。また、誠実な通報や調査協力を理由とした不利益な取扱いを禁止しています。
「リコーグループグローバル内部通報」は、当社常勤監査役へ直接報告できる仕組みを採用しています。外部ステークホルダー向けの「対話救済プラットフォーム」は、一般社団法人ビジネスと人権対話救済機構(JaCER)が受付を担い、専門家の支援を受けながら運用しています。詳細については、以下ウェブサイトをご参照ください。
https://jp.ricoh.com/governance/compliance#whistleblowing
④ 指標及び目標
人権に関する指標及び目標、実績は以下表のとおりです。
・企業の人権に関する取り組みを評価・格付けする国際的な指標CHRBスコア(ESG目標)
・サプライヤー・パートナー行動規範署名率
ESG説明会を通じて、サプライヤーに対する教育・研修を実施しています。当社グループの取り組みやサプライヤー・パートナー行動規範の周知に加え、脱炭素の目標設定、ESG監査、高リスクと判定したサプライヤーに対する改善プログラム等、より発展的な取り組みについても共有しています。
・人権教育の実施状況
(4) 人的資本・多様性への対応
① ガバナンス
当社グループは、人的資本を中長期的な企業価値向上の中核を担う経営資源と位置づけ、中期経営戦略と一体で推進しています。人的資本に関する戦略・施策は、経営会議等で審議・決定し、進捗状況は定期的にレビューしています。例えば2025年10月には、取締役・監査役が出席するガバナンス検討会において、ジョブ型人事制度の振り返りについて報告・議論を行いました。
また、人的資本への投資は、将来の収益創出及び資本効率の向上に資する「将来財務」として位置づけ、企業価値向上に向けた重要な意思決定事項として管理しています。
② 戦略
21次中経の人的資本施策の振り返り
当社グループの人的資本の考え方は、社員の「“はたらく”に歓びを」と、事業成長を同時実現することです。その実現に向けて、21次中経の人的資本施策として、下図のとおり「自律」「成長」「“はたらく”に歓びを」の3つを柱に掲げていました。
各施策の実施結果については「④指標及び目標」をご参照ください。
中経’26における人的資本戦略
2026年度にスタートする中経’26においては、人的資本戦略によって事業成長を加速します。下図はその全体像を示しており、「企業価値向上に寄与する企業文化の醸成」を軸に、「事業成長を支えるケイパビリティの獲得と人材ポートフォリオ最適化」と「個人の能力を最大限に発揮させる人的資本施策」の両輪で取り組みを推進します。
これらを支える基盤としてカルチャー変革を進め、主体性と挑戦を尊重する組織風土へ転換します。以下に示す人材戦略を一体で実行し、2030年度に人的資本ROI25%以上、エンゲージメントスコア4.14の達成を目指します。
・中経’26における人的資本の位置づけ
当社グループは、デジタルサービス企業としての競争力確立に向け、人的資本を経営戦略の重要要素と位置付けています。詳細は「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2) リコーの中期展望 」をご参照ください。
・求める人材(資質・スキル)の定義
当社グループは、中経’26の実行に必要な人材として、デジタルサービス領域(ITサービス、プロセスオートメーション、ワークプレイスエクスペリエンス等)に加え、プリンティングを含む各事業領域で価値を創出できる人材、AI・データ活用により業務・プロセス変革を推進できる人材、並びにグローバルに協働して顧客価値を拡大できる人材を重視しています。加えて、自律的に学び挑戦する姿勢、成果へのコミットメント、変化対応力、リーダーシップを重要な要件としています。
・具体的な人材戦略
(1)デジタル人材の確保・育成:必要なスキル・人材要件を明確化した要員計画を起点に、採用・M&A・育成(リスキリング/アップスキリング等)を組み合わせて必要なケイパビリティを獲得します。あわせて、社内認定制度等の学習環境を整備し、デジタル/AI人材の育成と重点領域への再配置を加速します。
(2)グローバル最適な確保・配置・育成:海外を含むタレント情報の可視化とタレントプールの活用により、重点領域へ人材を最適配置します。次世代経営人材のパイプラインを拡充し、計画的な育成プロセスを運用します。
(3)日本におけるジョブ型マネジメント推進:リコー式ジョブ型人事制度を深化させ、評価・報酬制度及びトータルリワードを経営戦略と連動させます。役割・責任に基づくジョブグレード運用を徹底し、成果と成長への動機付けを強化します。
(4)カルチャー変革の推進:リコーウェイの実践を基軸に、マネジメントが変革のリーダーシップを発揮し、社員一人ひとりが主体的に目標達成へコミットする風土への転換を進めます。あわせて、Employee Value Proposition(EVP)を中核とした戦略的コミュニケーションを展開し、グローバルで一貫した価値観の浸透と企業ブランドの強化を図ります。さらに、経営と社員の対話強化を通じてエンゲージメントを高めるとともに、挑戦や多様性を受け入れる組織文化を醸成し、変化に強く成果創出につながるカルチャーを実現します。
人的資本戦略を踏まえた給与等の決定方針
当社は、当社グループの人的資本戦略に基づき、事業目標の達成及び持続的な企業価値向上に必要な人材の獲得・定着・成長を重要な経営課題と位置づけています。その実現に向けて、リコー式ジョブ型人事制度を導入し、事業戦略に対応した組織及びポジションを明確に設計したうえで、各ポジションの役割・責任・重要度に応じてジョブグレード及び報酬を決定しています。また、外部労働市場の動向や水準を踏まえ、常に市場競争力のある賃金水準を確保することを基本方針とし、社員一人ひとりが安心して挑戦し、成果を発揮し続けられる報酬制度の構築に努めています。
・基本給の決定
リコー式ジョブ型人事制度のもとで、役割の重要性や責任の重さ等に基づいて決定される従業員のジョブグレードに基づいて基本給が決定される仕組みとなっております。また、毎年4月に個人の発揮成果にもとづいた定期昇給、及び物価水準や世間動向を踏まえた賃金改善を含めた昇給を実施しています。
・賞与の決定
グループの連結業績によって賞与支給月数が決定される賞与算定式を導入しております。賞与算定式で決定された支給水準、ジョブグレード、及び個人の業績成果に基づいて、個人の賞与額が決定される仕組みとなっています。
・報酬サーベイの活用
報酬水準の妥当性を客観的に確認するため、外部の報酬ベンチマークを活用し、ジョブグレードごとの市場競争力を定期的に検証しています。その結果を踏まえ、ジョブ価値の変化や個人の成果・成長に応じた適切な昇給・処遇改定を行うことで、挑戦を担う人材が継続的に活躍できる環境を整備しています。
上記の取り組みを通じて、社員一人ひとりが自律的に役割と成果に向き合い、成長と挑戦を実感できる人事・報酬制度を実現するとともに、人的資本の向上及び従業員エンゲージメントの強化を図り、企業価値の持続的な向上につなげていきます。
インクルーシブな企業文化とワークライフ・マネジメント(WLM)
イノベーションは、多様な人材がそれぞれの強みを活かして協働することで生まれます。そのため当社グループは、誰もが能力を最大限発揮できる環境づくりを進め、「インクルーシブな企業文化」と「ワークライフ・マネジメント」を経営戦略の一つとして推進しています。
具体的には、「リコーグループ企業行動規範」を企業カルチャーの基本として、社員への周知・浸透に向けたコミュニケーションを徹底しています。あわせて、価値観や背景の違いを尊重し、グローバルで一体となって働くための考え方・行動指針を制定しています。
「リコーグループでは、世界中すべての人びとのユニークな才能、経験、知見を結集し、新たなイノベーション創出に取り組みます。」
このメッセージは、あらゆる多様性や価値観を互いに受け入れ、グローバルの社員が一つのチームとして働く決意を示すものとして、22言語で各極に発信しています。これらの取り組みを通じて、すべての社員が敬意をもって尊重される職場づくりを推進しています。
さらに、機会の公平性の考え方の浸透に向け、経営トップからのメッセージ発信や国際女性デーに合わせたグローバルイベント等を行っています。
加えて、ワークライフ・マネジメントの観点から、すべての社員が働きやすい環境で勤務できるように、当社グループでは両立支援のための各種制度の整備に加え、ハイブリッドワークを実施しています。これにより、場所にとらわれることのない働き方を実現しつつも、必要に応じてオフィスでコミュニケーションもとれる形をとっており、新しい働き方を率先して実施しています。
③ リスク管理
「(1) サステナビリティ方針 ③リスク管理」をご参照ください。
④ 指標及び目標
当社グループの人的資本戦略における主要指標は、21次中経においては、「IDPに基づく異動率」「デジタル研修履修率」「社員エンゲージメント」「女性管理職比率」と定めていました。
「IDPに基づく異動率」の向上に向けては、今までの自身のキャリアを可視化する「キャリアシート」と今後の自律的な成長のための育成計画「IDP」を作成、更新しながら、マネージャーとの対話を通じて、その実現を目指した結果、2025年度では、IDPに基づく異動率は74%となり、目標とした60%を上回っています。
「デジタル研修履修率」に関しましては、前述の価値創造モデルにおける戦略要素の一つである、「プロセスDXと高い生産性」に焦点を当て、全社員のプロセスDX人材の社内認定制度*1の取得を目指し、2025年度では98%の社員が、プロセスDX人材のブロンズ認定を完了しています。全社的なデジタル素養の底上げは着実に進展しています。
加えて、社員の能力開発については、経済産業省が策定したデジタルスキル標準(DSS)に基づき、デジタルスキルレベル2(現場でデジタルスキルを活用できるレベル)の認定人数を指標として設定し、スキル習得の高度化を推進してきました。
一方で、実態として一人の社員が複数のスキルを取得するケースが増加していることを踏まえ、2026年度以降は個人単位の認定人数ではなく、獲得されたスキルの総量をより適切に反映する「延べスキル数」を指標として管理していきます。これにより、社員一人ひとりのスキルの幅と深さの双方を可視化し、組織全体のデジタル競争力の一層の強化を図ります。2025年度の延べ12,000スキルに対し、2026年度は13,200スキルへと拡大することを目指します。
「社員エンゲージメント」は継続的に従業員の会社に対する共感・貢献意欲を表す重要な指標です。2024年度の結果を踏まえ、各販売極やビジネスユニットごとにメッセージングの強化などを実施した結果、2025年度は3.89(前年比+0.05)に向上しました。目標値の3.91にはわずかに届かなかったものの、従業員エンゲージメントは毎年着実に改善しています。2030年度の目標値4.14の達成に向けて、今後も取り組みを強化していきます。
また、D&Iの観点から重要となる多様性のある組織づくりにも取り組んでいます。
「女性管理職比率」は、グローバル連結で17.9%*2(前年比+0.7ポイント)、国内連結で9.4%(同+1.0ポイント)となりました。また、当社単体では10.0%(同+1.3ポイント)となっています。2026年度の目標であるグローバル連結18.3%、国内連結9.7%の達成に向け、引き続き比率向上に取り組み、多様性のある組織への変革を推進していきます。
*1 プロセスDX人材の社内制度認定:当社グループでは、デジタル技術を活用し仕事やプロセスのリデザインをする「プロセスDX」
の考え方や手法を学び、社内で認定を受ける制度を策定しています。この認定制度はブロンズ、シルバー、ゴールド、プラチナ
の4種類のレベルがあり、ブロンズではプロセスDXを実践するための基本的な考え方や手法を理解している状態を認定条件とし
ています。
*2 第三者検証中の暫定値、確定値は2026年8月に以下ウェブサイト上で開示予定