事業内容
セグメント情報
※セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
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売上
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利益
-
利益率
最新年度
セグメント名 | 売上 (百万円) |
売上構成比率 (%) |
利益 (百万円) |
利益構成比率 (%) |
利益率 (%) |
---|---|---|---|---|---|
ソーシャルインフラ事業 | 36,402 | 56.8 | 7,355 | 55.0 | 20.2 |
インダストリーインフラ事業 | 27,717 | 43.2 | 6,010 | 45.0 | 21.7 |
事業内容
3【事業の内容】
当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、2025年6月30日現在、当社(前田工繊株式会社)及び連結子会社11社により構成されております。当社グループの主な事業は、ソーシャルインフラ事業(主に土木資材、建築資材、農業資材、不織布の製造・販売)及びインダストリーインフラ事業(主に自動車用軽合金鍛造ホイールの製造・販売及び各種繊維を原料とした産業資材の製造・加工・販売)であります。
なお、以下の事業区分は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。
<ソーシャルインフラ事業>
当社は、1972年の設立以来、繊維とプラスチックを素材とした環境資材(ジオシンセティックス)を取り扱う事業に取り組んでおります。ジオシンセティックスとは、“土木工事などに使用される高分子材料の製品”の総称で、geoという言葉とsyntheticsという言葉が合成されてできた用語であります。当社は、日本におけるジオシンセティックス技術のパイオニア企業として、繊維を核とした様々な技術を横断的に駆使した、付加価値の高い製品群を提供しております。主要な製品は、盛土補強材、土木シート、河川護岸材、斜面防災製品、接着アンカー、水質汚濁防止膜、プラスチック擬木、排水材、ポリマーセメントモルタル、植生製品、間伐材製品等であります。また、「防災・安心・安全」をキーワードに、主に繊維と樹脂を素材とした土木資材及びコンクリート構造物の補修・補強材料を利用した工法を提供しております。
また、当社では、目的・用途に応じて多様な加工や機能付加ができる不織布の製造・販売を行っております。原反メーカーとして、自動車資材や土木・建設資材、医療・衛生資材等に利用される製品を二次加工メーカーや最終製品メーカーに供給しております。なお、これらの製品を構成する材料の一部は、インダストリーインフラ事業で生産している材料を使用しております。
また、連結子会社においては、前田工繊産資株式会社が合成樹脂製品、土木資材、建築資材、配管資材の製造・加工・販売を行っているほか、未来のアグリ株式会社が獣害対策製品及び農業資材の製造・販売、園芸用ハウス及び栽培システムの設計・施工・販売、酪農用製品の販売を行っております。
その他、未来テクノ株式会社が天幕、帆布生地製品及び海洋土木製品等の製造・販売、沖縄コーセン株式会社が土木資材の製造・販売・レンタル、株式会社セブンケミカルが外壁用の防水材、保護・仕上げ材の製造・販売、株式会社犀工房が幼稚園・保育園用備品、各種遊具等の企画・設計・製造・販売、株式会社釧路ハイミールがフィッシュミール及び魚油の製造・販売を行っております。
海外拠点においては、MAEDA KOSEN VIETNAM CO.,LTD.が合成木材等の製造を行っております。
<インダストリーインフラ事業>
連結子会社であるBBSジャパン株式会社は、ホイールメーカーとして高級鍛造ホイールの製造に特化し、自動車メーカー向けOEM供給とアフター市場向けの販売を行っております。BBSジャパン株式会社が設計・製造・販売を行うほか、同社の連結子会社であるBBS Motorsport GmbHにて設計・製造・販売を行っております。
また、未来コーセン株式会社は、繊維産業で培った知識・ノウハウを活かした超純水洗浄技術やカット技術、撚糸加工技術を使ったサービス及び製品の提供を行っております。主要な製品は、クリーンルーム内で使用されるフラットディスプレイパネル・精密機器用ワイピングクロスのほか、ネームリボン、各種工業繊維等の細巾織編物二次製品、衣料・各種産業資材用の丸編製品であります。
事業系統図(2025年6月30日現在)は次のとおりであります。
業績
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における日本経済は、雇用及び所得環境の改善により個人消費に持ち直しの動きがみられたほか、好調な企業業績を背景に設備投資も底堅く推移し、緩やかな景気回復が続きました。その一方で、長期化するウクライナ情勢など地政学リスクが継続したことに加え、資源・エネルギー価格の変動や国内物価の上昇、アメリカの通商政策の動向等の影響により、先行きが不透明な状況が続いています。
このような状況のもと、当社グループでは、2023年8月に公表した中期経営計画「グローバルビジョン∞ -PART Ⅱ-」(2024年6月期~2027年6月期)に基づく各種施策を推進しています。
既存事業の強化については、高付加価値な製品・工法を提供するための研究開発や生産性向上等を目的とした設備投資を計画的に実施し、М&Aについては、当社グループの既存事業とのシナジーが見込まれる2社の子会社化が完了いたしました。グローバルネットワーク拡充については、建設関連資材や鍛造ホイールなどの当社グループの製品をグローバル市場で販売する取組みを積極的に展開してまいりました。
また、持続的成長の基盤となる人的資本への投資も経営上の重要な課題と捉えており、新たな研修体系の導入や海外子会社との人材交流、エンゲージメント調査結果に基づく各種施策、女性活躍推進の取組み等を実行しております。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は64,108百万円(前年同期比14.8%増)となりました。利益面におきましては、営業利益は12,026百万円(同12.0%増)、経常利益は12,259百万円(同9.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は9,489百万円(同18.9%増)となりました。
なお、財政状態につきましては、「(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容」に記載のとおりであります。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
(ソーシャルインフラ事業)
主力の公共工事事業において、大型案件の進捗により盛土補強材、海洋土木製品の販売が好調に推移したほか、河川護岸材、景観資材の販売が堅調に推移し、売上・利益とも増加しました。不織布関連の製品は、スパンボンド(連続長繊維不織布)の産業資材・自動車資材向け販売が伸び悩んだものの、医療・衛生資材の受注が堅調であったことから、売上・利益とも増加しました。
農水産関連分野については、農業用資材事業における園芸用ハウスなど一部製品の伸び悩み、水産加工事業における販売単価の低迷などの影響により、売上・利益とも前年同期を下回る結果となりました。海外子会社であるMAEDA KOSEN VIETNAM CO., LTD.においては、取扱製品の拡充により安定した受注を確保できたことから、売上・利益とも好調に推移しました。
また、当連結会計年度より、2024年12月19日付で子会社化した株式会社犀工房、2025年4月1日付で子会社化した三井化学産資株式会社(現前田工繊産資株式会社)の業績が寄与しました。
以上の結果、当事業の売上高は36,395百万円(前年同期比14.9%増)、営業利益は7,355百万円(同8.9%増)となりました。
(インダストリーインフラ事業)
自動車用鍛造ホイール事業については、国内自動車メーカーへのOEM供給、アフター市場向け販売とも堅調に推移し、海外子会社であるBBS Motorsport GmbHによる欧州での販売も好調に推移したことから、売上・利益ともに好調な結果となりました。
衣料・各種産業資材事業については、電力料や仕入れ価格の高騰によるコスト増加の影響があったものの、精密機器用ワイピングクロス等の売上が回復し、売上・利益とも好調に推移しました。
以上の結果、当事業の売上高は27,713百万円(前年同期比14.8%増)、営業利益は6,010百万円(同17.8%増)となりました。
<グローバルビジョン∞について>
当社グループは、成長戦略の具体策として、2019年11月に中長期ビジョンである『グローバルビジョン∞』を公表いたしました。この実現に向けた施策として「①既存事業の強化と新規事業進出」「②M&A活用による事業領域拡大」「③グローバルネットワーク拡充」「④ESG+H(※2024年6月期より追加)」を掲げております。これら施策を遂行するため、既存事業については、高付加価値な製品・工法を提供するための研究開発や生産能力の増強を目的とした設備投資を積極的に行っております。また、既存の事業領域の枠に捉われず、新規事業分野にも積極的に取り組むため、M&Aの実践を継続するとともに、これまでのM&Aで培った実績とノウハウを活用しながら、事業シナジーの創出を目指した投資育成事業も推進しております。さらに、国内外の技術や販売ネットワークを活用し、グローバルに展開していくことで、当社グループ製品の市場拡大を目指しております。
そのグローバルビジョン∞の第一弾となる「PARTⅠ」(2020年9月期~2023年6月期)では、上記「①既存事業の強化と新規事業進出」を重点施策として位置付け取り組んだ結果、4か年計画の最終年度となる2023年6月期の計画目標である売上高500億円、営業利益80億円に対し、売上高502億円、営業利益84億円を達成いたしました。
続く第二弾として、グローバルビジョン∞「PARTⅡ」(2024年6月期~2027年6月期)を策定いたしました。PARTⅡでは、最終年度となる2027年6月期には、売上高700億円、営業利益120億円を実現する見通しです。具体的には、PARTⅡでは、当社グループ事業における成長分野への投資として、4か年で総額150億円の設備投資を計画しております。この設備投資は、生産能力の増強目的のほか、生産ライン自動化・省力化による生産効率化を目的としており、順次業績に寄与する見込みです。
また、PARTⅡでは「②M&A活用による事業領域拡大」を重点施策として位置付け、4か年で総額200億円のM&A投資枠を設定し、M&Aの実現で成長を加速させていく考えです。
「③グローバルネットワーク拡充」では、新たなマーケットを求めて、2027年6月期の当社グループにおける海外売上比率を30%まで引き上げることを目標としております。
さらに当社グループでは、PARTⅡより「④ESG+H」を掲げ、ESG(Environment=環境、Social=社会、Governance=ガバナンス)のみならず、H(Human=人材、Health=健康)を企業活動全体に関わる重要な視点と位置付け、積極的な取組みを行っております。特に、人的資本に関する取組としては、継続的な賃上げに加え、学べる機会と自己成長を実感できる環境を提供するための社内研修制度の見直しなど、人的資本への投資を強化してまいります。
なお、数値目標の進捗状況は以下のとおりです。
(数値目標の進捗状況)
(単位:百万円)
|
2023年6月期 (実績) |
2024年6月期 (実績) |
2025年6月期 (実績) |
2026年6月期 (計画) |
2027年6月期 (計画) |
売上高 |
50,204 |
55,833 |
64,108 |
67,500 |
70,000 |
営業利益 |
8,493 |
10,736 |
12,026 |
11,000 |
12,000 |
EBITDA |
11,682 |
14,106 |
15,515 |
14,700 |
15,000 |
親会社株主に帰属する 当期純利益 |
5,258 |
7,979 |
9,489 |
7,600 |
8,000 |
RОE |
12.4 |
15.1 |
14.5 |
10.7 |
12%以上 |
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ839百万円増加(前期比3.9%増)し、22,260百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られたキャッシュ・フローは、13,408百万円(前期は12,024百万円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益12,917百万円、減価償却費3,451百万円、売上債権の減少1,691百万円等の収入と、法人税等の支払額2,601百万円、仕入債務の減少1,495百万円、負ののれん発生益1,146百万円等の支出によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用したキャッシュ・フローは、7,829百万円(前期は423百万円の支出)となりました。これは主に、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得6,307百万円、有形固定資産の取得2,149百万円等の支出によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用したキャッシュ・フローは、4,711百万円(前期は5,196百万円の支出)となりました。これは主に、自己株式の取得1,909百万円、配当金の支払額1,563百万円、リース債務の返済656百万円、長期借入金の返済582百万円等の支出によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2024年7月1日 至 2025年6月30日) |
前年同期比(%) |
ソーシャルインフラ事業(百万円) |
18,052 |
111.4 |
インダストリーインフラ事業(百万円) |
19,947 |
111.4 |
合計(百万円) |
37,999 |
111.4 |
b.商品仕入実績
当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2024年7月1日 至 2025年6月30日) |
前年同期比(%) |
ソーシャルインフラ事業(百万円) |
7,248 |
124.4 |
インダストリーインフラ事業(百万円) |
152 |
126.9 |
合計(百万円) |
7,400 |
124.4 |
c.受注実績
当社グループは、大部分の品目が見込生産であり、受注残高も僅少であることから記載を省略しております。
d.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2024年7月1日 至 2025年6月30日) |
前年同期比(%) |
ソーシャルインフラ事業(百万円) |
36,395 |
114.9 |
インダストリーインフラ事業(百万円) |
27,713 |
114.8 |
合計(百万円) |
64,108 |
114.8 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先 |
前連結会計年度 (自 2023年7月1日 至 2024年6月30日) |
当連結会計年度 (自 2024年7月1日 至 2025年6月30日) |
||
金額(百万円) |
割合(%) |
金額(百万円) |
割合(%) |
|
Dr.ing.h.c.F.Porsche Aktiengesellsc |
7,198 |
12.9 |
8,689 |
13.6 |
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態
(資産)
当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ6,716百万円増加し86,959百万円となりました。流動資産は、前連結会計年度末に比べて4,478百万円増加いたしました。これは主に、商品及び製品が1,332百万円、原材料及び貯蔵品が968百万円、受取手形、売掛金及び契約資産が907百万円、現金及び預金が839百万円それぞれ増加したことによるものであります。固定資産は、前連結会計年度末に比べて2,238百万円増加いたしました。これは主に、有形固定資産が1,956百万円、投資その他の資産が222百万円それぞれ増加したことによるものであります。
(負債)
当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ793百万円増加し18,513百万円となりました。流動負債は、前連結会計年度末に比べて712百万円増加いたしました。これは主に、電子記録債務が1,164百万円、流動資産のその他が1,023百万円それぞれ減少したものの、未払法人税等が1,232百万円、未払金が1,042百万円、支払手形及び買掛金が674百万円それぞれ増加したことによるものであります。固定負債は、前連結会計年度末に比べて80百万円増加いたしました。これは主に、リース債務が638百万円、長期借入金が279百万円それぞれ減少したものの、退職給付に係る負債が662百万円、繰延税金負債が206百万円、固定負債のその他が105百万円それぞれ増加したことによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べ5,923百万円増加し68,446百万円となりました。これは主に、自己株式が1,807百万円増加したものの、利益剰余金が7,924百万円増加したことによるものであります。
b.経営成績
(売上高)
当連結会計年度の売上高は、64,108百万円(前年同期比14.8%増)となりました。
当社グループの主事業であるソーシャルインフラ事業では、大型案件の進捗により盛土補強材、海洋土木製品の販売が好調に推移したほか、河川護岸材、景観資材の販売が堅調に推移した結果、売上高は36,395百万円(同14.9%増)となりました。
インダストリーインフラ事業では、国内自動車メーカーへのOEM供給、アフター市場向け販売とも堅調に推移し、海外子会社であるBBS Motorsport GmbHによる欧州での販売も好調に推移したほか、同社のドイツ子会社BBS Motorsport GmbHの業績が大きく伸長した結果、売上高は27,713百万円(同14.8%増)となりました。
(営業損益)
当連結会計年度の売上原価は40,315百万円(前年同期比14.8%増)、販売費及び一般管理費は11,766百万円(同17.8%増)となりました。
この結果、営業利益は12,026百万円(同12.0%増)となり、売上高営業利益率は18.8%(同0.4ポイント減)となりました。
(経常損益)
当連結会計年度において営業外収益は850百万円(前年同期比4.0%増)、営業外費用617百万円(同94.3%増)となりました。
この結果、経常利益は12,259百万円(同9.1%増)となり、売上高経常利益率は19.1%(同1.0ポイント減)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純損益)
当連結会計年度において特別損失は488百万円(前年同期比459百万円増)となりました。
この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は9,489百万円(同18.9%増)となり、売上高当期純利益率は14.8%(同0.5ポイント増)となりました。
c.経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当連結会計年度における営業利益は12,026百万円、営業利益率は18.8%、EBITDAは15,515百万円、ROE(自己資本利益率)は14.5%でした。引き続きこれらの指標について、改善されるよう取り組んでまいります。
各種指標の推移は以下のとおりです。
|
第48期 |
第49期 |
第50期 |
第51期 |
第52期 |
第53期 |
営業利益(百万円) |
4,517 |
6,462 |
4,220 |
8,493 |
10,736 |
12,026 |
営業利益率(%) |
11.5 |
14.9 |
11.4 |
16.9 |
19.2 |
18.8 |
EBITDA(百万円) |
7,189 |
9,616 |
7,024 |
11,682 |
14,106 |
15,515 |
ROE(自己資本利益率)(%) |
9.6 |
12.9 |
8.8 |
12.4 |
15.1 |
14.5 |
(注)1.各指標はいずれも連結ベースの財務数値を用いて算出しております。
2.決算期変更の経過期間となる第50期連結会計年度は、2021年9月21日から2022年6月30日までの9か月10日間となっております。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの主な資金需要は、営業活動のための原材料・商品の仕入費用及び人件費、生産設備の能力増強・合理化、品質向上及び業務効率化のための設備投資、事業領域の拡大と業績の向上につながるM&Aのための資金等です。これらの資金については、主として自己資金により充当し、必要に応じて借入又は社債の発行等による資金調達を実施することを基本方針としております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は3,871百万円、現金及び現金同等物の残高は22,260百万円であります。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、会計上の見積りを行う必要がありますが、その見積りや当該見積りに用いた仮定は予測不能な事象の発生等により実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表作成にあたっての重要な会計方針等は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。
セグメント情報
(セグメント情報等)
【セグメント情報】
1.報告セグメントの概要
当社グループの報告セグメントは、当社の構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。
当社グループは、取り扱う製品・サービスに基づき、その経済的特徴等を考慮した事業の種類別セグメントから構成されており、集約基準及び量的基準に基づき「ソーシャルインフラ事業」及び「インダストリーインフラ事業」の2つを報告セグメントとしております。
「ソーシャルインフラ事業」では、当社において盛土補強材、土木シート、河川護岸材、斜面防災製品、接着アンカー、水質汚濁防止膜、プラスチック擬木、排水材、ポリマーセメントモルタル、植生製品、間伐材製品、不織布製品等の製造・販売を行っております。
また、連結子会社においては、前田工繊産資株式会社が合成樹脂製品、土木資材、建築資材、配管資材の製造・加工・販売を行っているほか、未来のアグリ株式会社が獣害対策製品及び農業資材の製造・販売、園芸用ハウス及び栽培システムの設計・施工・販売、酪農用製品の販売を行っております。
その他、未来テクノ株式会社が天幕、帆布生地製品及び海洋土木製品等の製造・販売、沖縄コーセン株式会社が土木資材の製造・販売・レンタル、株式会社セブンケミカルが外壁用の防水材、保護・仕上げ材の製造・販売、株式会社犀工房が幼稚園・保育園用備品、各種遊具等の企画・設計・製造・販売、株式会社釧路ハイミールがフィッシュミール及び魚油の製造・販売を行っております。
「インダストリーインフラ事業」は、連結子会社であるBBSジャパン株式会社が自動車用軽合金鍛造ホイールを製造・販売しております。また、未来コーセン株式会社がクリーンルーム内で使用されるフラットディスプレイパネル・精密機器用ワイピングクロスのほか、ネームリボン、各種工業繊維等の細巾織編物二次製品、衣料・各種産業資材用の丸編製品等の製造・加工・販売を行っております。
2.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産その他の項目の金額の算定方法
報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、「注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」における記載と同一であります。なお、報告セグメントの利益は、営業利益ベースの数値であります。
セグメント間の内部収益及び振替高は市場実勢価格に基づいております。
3.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産その他の項目の金額に関する情報及び収益の分解情報
前連結会計年度(自 2023年7月1日 至 2024年6月30日)
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
報告セグメント |
調整額 (注)1 |
連結財務諸表 計上額 (注)2 |
||
|
ソーシャル インフラ事業 |
インダストリー インフラ事業 |
計 |
||
売上高 |
|
|
|
|
|
顧客との契約から生じる収益 |
31,687 |
24,145 |
55,833 |
- |
55,833 |
外部顧客への 売上高 |
31,687 |
24,145 |
55,833 |
- |
55,833 |
セグメント間の 内部売上高又は 振替高 |
9 |
3 |
12 |
△12 |
- |
計 |
31,697 |
24,148 |
55,846 |
△12 |
55,833 |
セグメント利益 |
6,755 |
5,101 |
11,857 |
△1,120 |
10,736 |
セグメント資産 |
29,019 |
31,780 |
60,799 |
19,443 |
80,243 |
その他の項目 |
|
|
|
|
|
減価償却費 |
953 |
2,352 |
3,305 |
64 |
3,370 |
有形固定資産及び 無形固定資産の 増加額 |
1,440 |
1,724 |
3,165 |
194 |
3,359 |
(注)1.調整額の内容は以下のとおりであります。
(1) セグメント利益の調整額△1,120百万円は、各報告セグメントに配分していない全社費用であります。なお、全社費用は、主に当社の管理部門に係る費用であります。
(2) セグメント資産の調整額19,443百万円は、各報告セグメントに配分していない全社資産であります。なお、全社資産は、主に当社の余資運用資金(現金及び預金)及び管理部門に係る資産であります。
(3) その他の項目の減価償却費の調整額64百万円は、全社資産の償却額であります。また、有形固定資産及び無形固定資産の増加額の調整額194百万円は、全社資産の増加額であります。
2.セグメント利益は、連結損益計算書の営業利益と調整を行っております。
当連結会計年度(自 2024年7月1日 至 2025年6月30日)
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
報告セグメント |
調整額 (注)1 |
連結財務諸表 計上額 (注)2 |
||
|
ソーシャル インフラ事業 |
インダストリー インフラ事業 |
計 |
||
売上高 |
|
|
|
|
|
顧客との契約から生じる収益 |
36,395 |
27,713 |
64,108 |
- |
64,108 |
外部顧客への 売上高 |
36,395 |
27,713 |
64,108 |
- |
64,108 |
セグメント間の 内部売上高又は 振替高 |
7 |
4 |
11 |
△11 |
- |
計 |
36,402 |
27,717 |
64,120 |
△11 |
64,108 |
セグメント利益 |
7,355 |
6,010 |
13,365 |
△1,339 |
12,026 |
セグメント資産 |
37,828 |
31,690 |
69,519 |
17,440 |
86,959 |
その他の項目 |
|
|
|
|
|
減価償却費 |
1,006 |
2,354 |
3,361 |
90 |
3,451 |
のれんの償却額 |
38 |
- |
38 |
- |
38 |
有形固定資産及び 無形固定資産の 増加額 |
777 |
1,306 |
2,083 |
21 |
2,105 |
(注)1.調整額の内容は以下のとおりであります。
(1) セグメント利益の調整額△1,339百万円は、各報告セグメントに配分していない全社費用であります。なお、全社費用は、主に当社の管理部門に係る費用であります。
(2) セグメント資産の調整額17,440百万円は、各報告セグメントに配分していない全社資産であります。なお、全社資産は、主に当社の余資運用資金(現金及び預金)及び管理部門に係る資産であります。
(3) その他の項目の減価償却費の調整額90百万円は、全社資産の償却額であります。また、有形固定資産及び無形固定資産の増加額の調整額21百万円は、全社資産の増加額であります。
2.セグメント利益は、連結損益計算書の営業利益と調整を行っております。
【関連情報】
前連結会計年度(自 2023年7月1日 至 2024年6月30日)
1.製品及びサービスごとの情報
セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。
2.地域ごとの情報
(1) 売上高
(単位:百万円)
日本 |
欧州 |
その他 |
合計 |
42,648 |
9,365 |
3,819 |
55,833 |
(※)売上高は顧客の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しております。
(2) 有形固定資産
(単位:百万円)
日本 |
欧州 |
その他 |
合計 |
19,750 |
4,424 |
1,339 |
25,513 |
3.主要な顧客ごとの情報
(単位:百万円)
顧客の名称又は氏名 |
売上高 |
関連するセグメント名 |
Dr.ing.h.c.F.Porsche Aktiengesellsc |
7,198 |
インダストリーインフラ事業 |
当連結会計年度(自 2024年7月1日 至 2025年6月30日)
1.製品及びサービスごとの情報
セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。
2.地域ごとの情報
(1) 売上高
(単位:百万円)
日本 |
欧州 |
その他 |
合計 |
48,921 |
10,867 |
4,318 |
64,108 |
(※)売上高は顧客の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しております。
(2) 有形固定資産
(単位:百万円)
日本 |
欧州 |
その他 |
合計 |
22,350 |
4,158 |
962 |
27,470 |
3.主要な顧客ごとの情報
(単位:百万円)
顧客の名称又は氏名 |
売上高 |
関連するセグメント名 |
Dr.ing.h.c.F.Porsche Aktiengesellsc |
8,689 |
インダストリーインフラ事業 |
【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】
前連結会計年度(自 2023年7月1日 至 2024年6月30日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(自 2024年7月1日 至 2025年6月30日)
該当事項はありません。
【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】
前連結会計年度(自 2023年7月1日 至 2024年6月30日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(自 2024年7月1日 至 2025年6月30日)
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
ソーシャル インフラ事業 |
インダストリー インフラ事業 |
全社・消去 |
合計 |
当期償却額 |
38 |
- |
- |
38 |
当期末残高 |
267 |
- |
- |
267 |
【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】
前連結会計年度(自 2023年7月1日 至 2024年6月30日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(自 2024年7月1日 至 2025年6月30日)
当連結会計年度において、三井化学産資株式会社の株式を取得し子会社化したことに伴い、「ソーシャルインフラ事業」において負ののれん発生益を認識しております。なお、当該事象による負ののれん発生益の計上額は1,146百万円であります。