2024年6月期有価証券報告書より

事業内容

セグメント情報
セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります

ソーシャルインフラ事業 インダストリーインフラ事業
  • セグメント別売上構成
  • セグメント別利益構成 セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
  • セグメント別利益率

最新年度

セグメント名 セグメント別
売上高
(百万円)
売上構成比率
(%)
セグメント別
利益
(百万円)
利益構成比率
(%)
利益率
(%)
ソーシャルインフラ事業 31,697 56.8 6,755 57.0 21.3
インダストリーインフラ事業 24,148 43.2 5,101 43.0 21.1

事業内容

3【事業の内容】

当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、2024年6月30日現在、当社(前田工繊株式会社)及び連結子会社9社により構成されております。当社グループの主な事業は、ソーシャルインフラ事業(主に土木資材、建築資材、農業資材、不織布の製造・販売)及びインダストリーインフラ事業(主に自動車用軽合金鍛造ホイールの製造・販売及び各種繊維を原料とした産業資材の製造・加工・販売)であります。

なお、以下の事業区分は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。

 

<ソーシャルインフラ事業>

当社は、1972年の設立以来、繊維とプラスチックを素材とした環境資材(ジオシンセティックス)を取り扱う事業に取り組んでおります。ジオシンセティックスとは、“土木工事などに使用される高分子材料の製品”の総称で、geoという言葉とsyntheticsという言葉が合成されてできた用語であります。当社は、日本におけるジオシンセティックス技術のパイオニア企業として、繊維を核とした様々な技術を横断的に駆使した、付加価値の高い製品群を提供しております。主要な製品は、盛土補強材、土木シート、河川護岸材、斜面防災製品、接着アンカー、水質汚濁防止膜、プラスチック擬木、排水材、ポリマーセメントモルタル、植生製品、間伐材製品等であります。また、「防災・安心・安全」をキーワードに、主に繊維と樹脂を素材とした土木資材及びコンクリート構造物の補修・補強材料を利用した工法を提供しております。

また、当社では、目的・用途に応じて多様な加工や機能付加ができる不織布の製造・販売を行っております。原反メーカーとして、自動車資材や土木・建設資材等に利用される製品を二次加工メーカーや最終製品メーカーに供給するほか、医療・衛生資材メーカーとして、自社製マスクを一般消費者向けに提供しております。なお、これらの製品を構成する材料の一部は、インダストリーインフラ事業で生産している材料を使用しております。

また、連結子会社においては、未来のアグリ株式会社が獣害対策製品及び農業資材の製造・販売、園芸用ハウス及び栽培システムの設計・施工・販売、酪農用製品の販売を行っております。

その他、未来テクノ株式会社が天幕、帆布生地製品及び海洋土木品等の製造・販売を行っているほか、沖縄コーセン株式会社が土木資材の製造・販売・レンタル、株式会社セブンケミカルが外壁用の防水材、保護・仕上げ材の製造・販売、株式会社釧路ハイミールがフィッシュミール及び魚油の製造・販売を行っております。

海外拠点においては、MAEDA KOSEN VIETNAM CO.,LTD.が合成木材等の製造を行っております。

 

<インダストリーインフラ事業>

連結子会社であるBBSジャパン株式会社は、ホイールメーカーとして高級鍛造ホイールの製造に特化し、自動車メーカー向けOEM供給とアフター市場向けの販売を行っております。BBSジャパン株式会社が設計・製造・販売を行うほか、同社の連結子会社であるBBS Motorsport GmbHにて設計・製造・販売を行っております。

また、連結子会社である未来コーセン株式会社は、繊維産業で培った知識・ノウハウを活かした超純水洗浄技術やカット技術、撚糸加工技術を使ったサービス及び製品の提供を行っております。主要な製品は、クリーンルーム内で使用されるフラットディスプレイパネル・精密機器用ワイピングクロスのほか、ネームリボン、各種工業繊維等の細巾織編物二次製品、衣料・各種産業資材用の丸編製品であります。フラットディスプレイパネル・精密機器用ワイピングクロスでは、特殊なカット技術や専用のクリーン洗濯機と超純水及び超音波を利用した洗浄技術を提供しております。また、細巾織編物二次製品では、当社グループの独自のカット技術と加工技術を提供しております。

 

事業系統図(2024年6月30日現在)は次のとおりであります。

 

業績

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国経済は、経済社会活動が正常化に向かい、個人消費やインバウンド需要の回復により企業収益が改善し、緩やかな景気回復が続きました。一方で、ウクライナ・中東情勢の地政学リスクに伴う原材料・エネルギー価格の高騰や、米国におけるインフレに伴うFRBの利上げなど、世界的な金融引き締めに伴う急激な為替変動や物価高騰等を背景に、国内景気は不安定な状態が続いております。

 

このような状況のなか、当社グループでは、2018年の創業100周年を機に、企業メッセージ「前田工繊は混ぜる会社です」を掲げております。このメッセージには、当社グループが持続的成長を遂げるための強い思いを込めており、グループの持つあらゆる経営資源を「混ぜる」ことで、成長戦略である「M&A」、「海外事業の展開」、「人材育成」を積極的に推進するための原動力になると考えております。

M&A戦略においては、当社グループがこれまで培ってきた繊維・樹脂の加工技術に捉われず、異分野がもつ様々な技術やノウハウを「混ぜる」ことで、新製品や新技術を創出してまいります。海外事業においては、海外拠点の生産能力を拡充するとともに、外国籍企業との業務提携等を通じて国内外の技術や販売ネットワークを活用することで、当社グループ製品の市場拡大を目指してまいります。

人材育成においては、当社グループ社員全員を戦力化するほか、多様な人材を採用・育成し、それらの能力・経験から生まれる人的資源を「混ぜる」ことで、イノベーティブな組織風土を築いてまいります。また、当社グループでは、「従業員の健康が会社の未来を決める」との考え方のもと、すべての従業員の心と体の健康づくりに深く関わっていくことを決意し、「健康宣言」を行っております。今後も健康で働きがいのある職場づくりに向けた様々な施策に取り組んでまいります。

 

当社グループでは、上記成長戦略の具現化に向け、新たな中期経営計画となるグローバルビジョン∞「PARTⅡ」(2024年度~2027年度)を策定しております。

(単位:百万円)

 

2023年6月期

(実績)

2024年6月期

(実績)

2025年6月期

(計画)

2027年6月期

(計画)

売上高

50,204

55,833

60,000

70,000

営業利益

8,493

10,736

11,200

12,000

EBITDA

11,682

14,106

14,500

15,000

親会社株主に帰属する

当期純利益

5,258

7,979

7,700

8,000

 

PARTⅡでは、当社グループ事業における成長分野への投資として、4か年で約150億円の設備投資を計画しており、旺盛な需要に対応した生産能力の増強や、生産ラインの自動化・省力化を進めてまいります。また、M&Aについては、4か年で約200億円の投資枠を設定し、既存事業とのシナジーや事業領域の拡大を狙った案件をターゲットに成長を加速させてまいります。さらに、当社グループ事業のグローバル展開として、2027年6月期の当社グループにおける海外売上比率を30%まで引き上げることを目標としております。

なお、当社グループの人材育成に関する施策については、当社ホームページをご参照ください。

https://www.maedakosen.jp/sustainability/esh/

 

このように、当社グループは、モノづくりを通じて、「私たちは 独自の知恵と技術で 持続可能な地球 そして安心・安全で豊かな社会を創るために 貢献してまいります。」という経営理念を実践し、さらに世の中から必要とされる企業となるよう努力してまいります。

 

当連結会計年度の売上高は55,833百万円(前年同期比11.2%増)となりました。利益面におきましては、営業利益は10,736百万円(同26.4%増)、経常利益は11,236百万円(同29.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は7,979百万円(同51.8%増)となりました。

なお、財政状態につきましては、「(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容」に記載のとおりであります。

 

セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。

 

(ソーシャルインフラ事業)

当社の公共工事事業は、盛土補強材において一部案件の納入遅れが生じた一方で、河川護岸材、海洋土木品、斜面緑化製品、コンクリート構造物の補修・補強用資材の販売が堅調に推移しました。利益面においては、製造原価の削減を進めたことに加え、原材料価格の高騰に対応した販売価格への転嫁も徐々に進んだことから、好調に推移しました。不織布関連の製品は、スパンボンド(連続長繊維不織布)の産業資材・自動車資材向け販売が伸び悩んだほか、マスク等の医療・衛生資材の受注が落ち込んだ結果、売上・利益とも計画に対して厳しい結果となりました。

獣害対策製品、園芸用ハウス、農業資材を取り扱う子会社の未来のアグリ株式会社においては、獣害対策製品の受注は堅調に推移したものの、園芸用ハウスや酪農用製品などの農業資材の受注が伸び悩んだことにより、売上・利益とも低調に推移しました。また、天幕や帆布生地製品を取り扱う子会社の未来テクノ株式会社では、防衛省向け製品の販売が順調に回復したほか、一部大型案件の受注や海洋土木製品の販売拡大が奏功したことから、好調な結果となりました。海外子会社であるMAEDA KOSEN VIETNAM CO., LTD.においては、下期に製品の販売量が減少したものの、製造原価の削減効果により、利益は計画に対して順調に推移しました。

以上の結果、当事業の売上高は31,687百万円(前年同期比5.1%増)、営業利益は6,755百万円(同4.9%増)となりました。

 

(インダストリーインフラ事業)

自動車ホイール事業については、鍛造ホイールを製造・販売する子会社のBBSジャパン株式会社において、自動車メーカー向けOEM供給やアフター市場向け製品が好調に推移したほか、同社のドイツ子会社BBS Motorsport GmbHの業績が大きく伸長した結果、前年同期と比べ売上が伸長し、利益は大幅に上回る結果となりました。

精密機器製造用ワイピングクロス、衣料・各種産業資材用の丸編製品を製造・加工・販売する子会社の未来コーセン株式会社においては、電力料や仕入れ価格の高騰によるコスト増加の影響があったものの、ワイピングクロスの売上が回復傾向にあることから、売上・利益とも堅調に推移しました。

以上の結果、当事業の売上高は24,145百万円(前年同期比20.4%増)、営業利益は5,101百万円(同64.6%増)となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ6,854百万円増加(前期比47.1%増)し、21,421百万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られたキャッシュ・フローは、12,024百万円(前期は8,131百万円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益11,207百万円、減価償却費3,370百万円等の収入と、法人税等の支払額3,204百万円等の支出によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用したキャッシュ・フローは、423百万円(前期は4,375百万円の支出)となりました。これは主に、投資有価証券の売却2,150百万円等による収入と、有形固定資産の取得2,789百万円等の支出によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用したキャッシュ・フローは、5,196百万円(前期は2,308百万円の支出)となりました。これは主に、短期借入金の純減少額2,379百万円、長期借入金の返済1,163百万円、配当金の支払額1,032百万円、リース債務の返済624百万円等の支出によるものであります。

 

③ 生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2023年7月1日

至 2024年6月30日)

前年同期比(%)

ソーシャルインフラ事業(百万円)

16,208

102.1

インダストリーインフラ事業(百万円)

17,900

119.1

合計(百万円)

34,109

110.3

 

b.商品仕入実績

当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2023年7月1日

至 2024年6月30日)

前年同期比(%)

ソーシャルインフラ事業(百万円)

5,828

120.6

インダストリーインフラ事業(百万円)

119

98.2

合計(百万円)

5,948

120.0

 

c.受注実績

当社グループは、大部分の品目が見込生産であり、受注残高も僅少であることから記載を省略しております。

 

d.販売実績

当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2023年7月1日

至 2024年6月30日)

前年同期比(%)

ソーシャルインフラ事業(百万円)

31,687

105.1

インダストリーインフラ事業(百万円)

24,145

120.4

合計(百万円)

55,833

111.2

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自 2022年7月1日

至 2023年6月30日)

当連結会計年度

(自 2023年7月1日

至 2024年6月30日)

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

Dr.ing.h.c.F.Porsche Aktiengesellsc

7,198

12.9

3.前連結会計年度につきましては、総販売実績に対する割合が10%以上に該当する相手先がないため、記載を省略しております。

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

a.財政状態

(資産)

当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ5,421百万円増加し80,243百万円となりました。流動資産は、前連結会計年度末に比べて8,026百万円増加いたしました。これは主に、原材料及び貯蔵品が778百万円減少したものの、現金及び預金が6,854百万円、商品及び製品が1,002百万円、電子記録債権が827百万円それぞれ増加したことによるものであります。固定資産は、前連結会計年度末に比べて2,604百万円減少いたしました。これは主に、有形固定資産が234百万円増加したものの、投資その他の資産が2,840百万円減少したことによるものであります。

 

(負債)

当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ13,671百万円減少し17,720百万円となりました。流動負債は、前連結会計年度末に比べて12,987百万円減少いたしました。これは主に、流動負債のその他が1,106百万円増加したものの、1年内償還予定の新株予約権付社債が12,010百万円、短期借入金が2,379百万円それぞれ減少したことによるものであります。固定負債は、前連結会計年度末に比べて683百万円減少いたしました。これは主に、長期借入金が308百万円、リース債務が306百万円それぞれ減少したことによるものであります。

 

(純資産)

当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べ19,092百万円増加し62,522百万円となりました。これは主に、転換社債型新株予約権付社債の権利行使等により、自己株式が4,858百万円減少し、資本金が2,950百万円、資本剰余金が4,250百万円それぞれ増加したほか、利益剰余金が6,947百万円増加したこと等によるものであります。

 

b.経営成績

(売上高)

当連結会計年度の売上高は、55,833百万円(前年同期比11.2%増)となりました。

当社グループの主事業であるソーシャルインフラ事業では、盛土補強材において一部案件の納入遅れが生じた一方で、河川護岸材、海洋土木品、斜面緑化製品、コンクリート構造物の補修・補強用資材の販売が堅調に推移した結果、売上高は31,687百万円(同5.1%増)となりました。

インダストリーインフラ事業では、BBSジャパン株式会社において、自動車メーカー向けOEM供給やアフター市場向け製品が好調に推移したほか、同社のドイツ子会社BBS Motorsport GmbHの業績が大きく伸長した結果、売上高は24,145百万円(同20.4%増)となりました。

 

(営業損益)

当連結会計年度の売上原価は35,110百万円(前年同期比9.3%増)、販売費及び一般管理費は9,986百万円(同4.2%増)となりました。

この結果、営業利益は10,736百万円(同26.4%増)となり、売上高営業利益率は19.2%(同2.3ポイント増)となりました。

 

(経常損益)

当連結会計年度において営業外収益は818百万円(前年同期比51.5%増)、営業外費用は317百万円(同7.5%減)となりました。

この結果、経常利益は11,236百万円(同29.3%増)となり、売上高経常利益率は20.1%(同2.8ポイント増)となりました。

 

(親会社株主に帰属する当期純損益)

当連結会計年度において特別損失は29百万円(前年同期比97.2%減)となりました。

この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は7,979百万円(同51.8%増)となり、売上高当期純利益率は14.3%(同3.8ポイント増)となりました。

 

c.経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当連結会計年度における営業利益は10,736百万円、営業利益率は19.2%、EBITDAは14,106百万円、ROE(自己資本利益率)は15.1%でした。引き続きこれらの指標について、改善されるよう取り組んでまいります。

各種指標の推移は以下のとおりです。

 

第47期

第48期

第49期

第50期

第51期

第52期

営業利益(百万円)

5,344

4,517

6,462

4,220

8,493

10,736

営業利益率(%)

14.1

11.5

14.9

11.4

16.9

19.2

EBITDA(百万円)

7,145

7,189

9,616

7,024

11,682

14,106

ROE(自己資本利益率)(%)

13.4

9.6

12.9

8.8

12.4

15.1

(注)1.各指標はいずれも連結ベースの財務数値を用いて算出しております。

2.決算期変更の経過期間となる第50期連結会計年度は、2021年9月21日から2022年6月30日までの9か月10日間となっております。

 

② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

当社グループの主な資金需要は、営業活動のための原材料・商品の仕入費用及び人件費、生産設備の能力増強・合理化、品質向上及び業務効率化のための設備投資、事業領域の拡大と業績の向上につながるM&Aのための資金等です。これらの資金については、主として自己資金により充当し、必要に応じて借入又は社債の発行等による資金調達を実施することを基本方針としております。

なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は4,902百万円、現金及び現金同等物の残高は21,421百万円であります。

 

③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、会計上の見積りを行う必要がありますが、その見積りや当該見積りに用いた仮定は予測不能な事象の発生等により実際の結果と異なる可能性があります。

連結財務諸表作成にあたっての重要な会計方針等は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。

 

セグメント情報

(セグメント情報等)

【セグメント情報】

1.報告セグメントの概要

当社グループの報告セグメントは、当社の構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。

当社グループは、取り扱う製品・サービスに基づき、その経済的特徴等を考慮した事業の種類別セグメントから構成されており、集約基準及び量的基準に基づき「ソーシャルインフラ事業」及び「インダストリーインフラ事業」の2つを報告セグメントとしております。

「ソーシャルインフラ事業」では、当社において盛土補強材、土木シート、河川護岸材、斜面防災製品、接着アンカー、水質汚濁防止膜、プラスチック擬木、排水材、ポリマーセメントモルタル、植生製品、間伐材製品、不織布製品等の製造・販売を行っております。

また、連結子会社においては、未来のアグリ株式会社が獣害対策製品及び農業資材の製造・販売、園芸用ハウス及び栽培システムの設計・施工・販売、酪農用製品の販売を行っております。

その他、未来テクノ株式会社が天幕、帆布生地製品及び海洋土木品等の製造・販売、沖縄コーセン株式会社が土木資材の製造・販売・レンタル、株式会社セブンケミカルが外壁用の防水材、保護・仕上げ材の製造・販売、株式会社釧路ハイミールがフィッシュミール及び魚油の製造・販売を行っております。

「インダストリーインフラ事業」は、連結子会社であるBBSジャパン株式会社が自動車用軽合金鍛造ホイールを製造・販売しております。また、未来コーセン株式会社がクリーンルーム内で使用されるフラットディスプレイパネル・精密機器用ワイピングクロスのほか、ネームリボン、各種工業繊維等の細巾織編物二次製品、衣料・各種産業資材用の丸編製品等の製造・加工・販売を行っております。

 

2.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産その他の項目の金額の算定方法

報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、「注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」における記載と同一であります。なお、報告セグメントの利益は、営業利益ベースの数値であります。

セグメント間の内部収益及び振替高は市場実勢価格に基づいております。

 

3.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産その他の項目の金額に関する情報及び収益の分解情報

前連結会計年度(自 2022年7月1日 至 2023年6月30日)

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

報告セグメント

調整額

(注)1

連結財務諸表

計上額

(注)2

 

ソーシャル

インフラ事業

インダストリー

インフラ事業

売上高

 

 

 

 

 

顧客との契約から生じる収益

30,152

20,051

50,204

50,204

外部顧客への

売上高

30,152

20,051

50,204

50,204

セグメント間の

内部売上高又は

振替高

9

13

22

△22

30,161

20,064

50,226

△22

50,204

セグメント利益

6,438

3,098

9,537

△1,043

8,493

セグメント資産

28,513

33,446

61,959

12,862

74,821

その他の項目

 

 

 

 

 

減価償却費

876

2,260

3,137

51

3,188

有形固定資産及び

無形固定資産の

増加額

1,994

2,659

4,653

61

4,714

(注)1.調整額の内容は以下のとおりであります。

(1) セグメント利益の調整額△1,043百万円は、各報告セグメントに配分していない全社費用であります。なお、全社費用は、主に当社の管理部門に係る費用であります。

(2) セグメント資産の調整額12,862百万円は、各報告セグメントに配分していない全社資産であります。なお、全社資産は、主に当社の余資運用資金(現金及び預金)及び管理部門に係る資産であります。

2.セグメント利益は、連結損益計算書の営業利益と調整を行っております。

 

当連結会計年度(自 2023年7月1日 至 2024年6月30日)

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

報告セグメント

調整額

(注)1

連結財務諸表

計上額

(注)2

 

ソーシャル

インフラ事業

インダストリー

インフラ事業

売上高

 

 

 

 

 

顧客との契約から生じる収益

31,687

24,145

55,833

55,833

外部顧客への

売上高

31,687

24,145

55,833

55,833

セグメント間の

内部売上高又は

振替高

9

3

12

△12

31,697

24,148

55,846

△12

55,833

セグメント利益

6,755

5,101

11,857

△1,120

10,736

セグメント資産

29,019

31,780

60,799

19,443

80,243

その他の項目

 

 

 

 

 

減価償却費

953

2,352

3,305

64

3,370

有形固定資産及び

無形固定資産の

増加額

1,440

1,724

3,165

194

3,359

(注)1.調整額の内容は以下のとおりであります。

(1) セグメント利益の調整額△1,120百万円は、各報告セグメントに配分していない全社費用であります。なお、全社費用は、主に当社の管理部門に係る費用であります。

(2) セグメント資産の調整額19,443百万円は、各報告セグメントに配分していない全社資産であります。なお、全社資産は、主に当社の余資運用資金(現金及び預金)及び管理部門に係る資産であります。

(3) その他の項目の減価償却費の調整額64百万円は、全社資産の償却額であります。また、有形固定資産及び無形固定資産の増加額の調整額194百万円は、全社資産の増加額であります。

2.セグメント利益は、連結損益計算書の営業利益と調整を行っております。

 

【関連情報】

前連結会計年度(自 2022年7月1日 至 2023年6月30日)

1.製品及びサービスごとの情報

セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。

 

2.地域ごとの情報

(1) 売上高

(単位:百万円)

日本

欧州

その他

合計

40,523

5,308

4,372

50,204

(※)売上高は顧客の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しております。

(2) 有形固定資産

(単位:百万円)

日本

欧州

その他

合計

19,663

4,310

1,304

25,278

 

3.主要な顧客ごとの情報

外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先がいないため、記載はありません。

 

当連結会計年度(自 2023年7月1日 至 2024年6月30日)

1.製品及びサービスごとの情報

セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。

 

2.地域ごとの情報

(1) 売上高

(単位:百万円)

日本

欧州

その他

合計

42,648

9,365

3,819

55,833

(※)売上高は顧客の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しております。

(2) 有形固定資産

(単位:百万円)

日本

欧州

その他

合計

19,750

4,424

1,339

25,513

 

3.主要な顧客ごとの情報

(単位:百万円)

顧客の名称又は氏名

売上高

関連するセグメント名

Dr.ing.h.c.F.Porsche Aktiengesellsc

7,198

インダストリーインフラ事業

 

【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】

前連結会計年度(自 2022年7月1日 至 2023年6月30日)

該当事項はありません。

 

当連結会計年度(自 2023年7月1日 至 2024年6月30日)

該当事項はありません。

 

【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】

前連結会計年度(自 2022年7月1日 至 2023年6月30日)

該当事項はありません。

 

当連結会計年度(自 2023年7月1日 至 2024年6月30日)

該当事項はありません。

 

【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】

前連結会計年度(自 2022年7月1日 至 2023年6月30日)

該当事項はありません。

 

当連結会計年度(自 2023年7月1日 至 2024年6月30日)

該当事項はありません。