リスク
3【事業等のリスク】
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 気候変動に伴うリスク
気候変動の直接的影響として自然災害の増加や海面上昇による物的被害や事業継続が困難な状況の発生などのリスクがあります。それに加えて、気候変動緩和策の進捗により、原材料の調達難や炭素税などによるコスト増加が生じる可能性があります。
これらのリスクに対して、次項のように災害対策を講じるとともに、柔軟な原材料調達を可能にする態勢整備や温暖化ガスの排出を最小限にするような事業活動へのシフトを通じて、影響を最小化してまいります。
また当社グループの製品には、防災関連用途など気候変動への適応に貢献するものも多く、事業機会の一つであると認識して当該事業分野を強化してまいります。
(2) 自然災害等のリスク
暴風、地震、落雷、洪水、火災、感染症の世界的流行(パンデミック)等の各種災害により、社員及び家族への身体的被害、事業資産への物的被害等により、事業活動レベルの低下または停止に至る可能性があります。
これらのリスクに対して、被害の発生及び発生時の損失を最小限におさえるべく、設備の防災対策、防災訓練の実施、連絡体制の整備、損害保険の付保等リスク管理に努めております。
(3) 法制度・規制に関するリスク
当社グループの事業活動が国内外の法令や規制に抵触した場合、多額の課徴金や事業停止を余儀なくされる可能性があります。
これらのリスクに対して、法務部門を始め関係部署や外部の専門家にて法令等に関する情報収集を行うとともに、行動規範などを通じて法令遵守を徹底しております。
(4) プラスチックを巡る環境変化に関するリスク
プラスチックは性状安定性や耐久性、経済性等に優れた素材ではありますが、海への廃棄プラスチックの流出問題や、化石燃料を主要原料とすることなど、地球環境に対してマイナス影響を及ぼしうるとの評価になりつつあります。その結果、プラスチック製品を製造・販売することの風評リスクや、将来的にはプラスチックの使用が制限される可能性もあります。
当社グループでは、当面はプラスチックに代わる素材の実用化は困難と考えており、プラスチックの使用を継続しながらそのマイナス影響を最小化することを基本方針としております。具体的には、生産ロスの再利用を徹底するとともに、使用後の製品を同等の製品に再生産する「水平リサイクル」の実用化を目指し、技術開発や回収の仕組みの検討を行っております。
(5) 原材料等の市況変動及び調達リスク
当社グループの合成樹脂加工製品事業は主にポリエチレン・ポリプロピレン樹脂を原材料として使用し、製造の際に熱源や動力源として電力を使用しております。これら原材料の価格は、原油・ナフサといった国際商品市況や為替相場の影響を受け、また電力料金も化石燃料等の影響を受けるもので、原材料価格や電力料金の変動が業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、機械製品事業におきましては、半導体などの部品の調達網に混乱が生じた場合、代替品調達によるコスト増や売上遅延のため、業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、特定の原材料等への依存を減らすよう技術開発を進めるとともに、原材料等価格変動を製品価格に転嫁できるよう製品の競争力を高めることなどを通じて、原材料に関するリスクを抑制しております。
(6) 子会社の収益変動リスク
当社グループでは多様な製品を製造・販売することにより、製品ごとの需要や収益性の変動リスクを軽減する事業構造になっております。ただし個々の子会社においては、取り扱う製品の需要変動や販売地域の経済情勢などにより、収益が変動するリスクがあります。
このようなリスクに対して、グループ内の生産体制や販売体制では全体最適を追求しつつ、各子会社の事業活動に支障のないよう資金繰り等のリスクに対応する支援を行うとともに、子会社ごとの事業価値を正確に見積もることにより適切な経営管理を行っております。
(7) 情報セキュリティに関するリスク
サイバー攻撃等により当社グループのシステムで障害が発生した場合、事業継続に重大な影響が生じる可能性があります。また、情報漏洩が発生した場合、損害賠償責任が生じ、さらに会社の信用を喪失する恐れがあります。
これらのリスクに対して、適切な情報システムの整備・運用を行うとともに、社員への情報セキュリティ教育の実施やサイバー攻撃による損害をカバーする保険の付保などにより、情報システムに関連する事故発生の防止と、万が一事故が発生した場合の損害の軽減を図っております。
配当政策
3【配当政策】
利益配分に関する基本的な考え方は、企業体質の強化及び業容の拡大に備えて内部留保を充実するとともに、株主還元の強化を図ることを方針とし、業績の推移及び財務状況等を総合的に勘案しつつ、今後、連結配当性向40%を目安に株主配当を実施してまいります。
また、当社は、株主の皆様への利益還元の機会を充実させるべく、中間配当及び期末配当の年2回の剰余金の配当を行うことを基本方針としております。これらの剰余金の配当の決定機関は、期末配当については株主総会、中間配当については取締役会であります。
当事業年度の配当につきましては、1株につき50円00銭の配当(うち中間配当25円00銭)を実施することを決定いたしました。
なお、当事業年度に係る剰余金の配当は以下のとおりであります。
決議年月日 |
配当金の総額 (千円) |
1株当たり配当額 (円) |
2023年6月12日 |
351,152 |
25 |
取締役会決議 |
||
2024年1月24日 |
345,647 |
25 |
株主総会決議 |