2024年3月期有価証券報告書より
  • 社員数
    308名(単体) 886名(連結)
  • 平均年齢
    41.9歳(単体)
  • 平均勤続年数
    12.3年(単体)
  • 平均年収
    5,490,072円(単体)

従業員の状況

5【従業員の状況】

(1)連結会社の状況

 

2024年3月31日現在

セグメントの名称

従業員数(名)

ソリューション事業

311

[194]

通販事業

267

[17]

eコマース事業

120

[2]

HBT事業

30

[2]

グループ管轄事業

158

[694]

合計

886

[909]

(注)1.従業員数は、就業人員(当社グループからグループ外への出向者を除き、グループ外から当社グループへの出向者を含む。)であり、臨時従業員数(パートタイマー、人材派遣会社からの派遣社員を含む。)は[ ]内に当連結会計年度の平均人員を外数で記載しております。

2.グループ管轄事業として記載されている従業員数は、当社の管理部門及び株式会社スクロールロジスティクス等に所属しているものであります。

3.前連結会計年度に比べ、eコマース事業におきまして、グループ内での人員配置の最適化を推し進めた結果、従業員数が17名減少しております。HBT事業におきましても、グループ内での人員配置の最適化を推し進めた結果、従業員が7名減少しております。

 

(2)提出会社の状況

 

 

 

 

2024年3月31日現在

従業員数(名)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(円)

308

[22]

41.9

12.3

5,490,072

 

セグメントの名称

従業員数(名)

通販事業

229

[17]

グループ管轄事業

79

[5]

合計

308

[22]

(注)1.従業員数は、就業人員(当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含む。)であり、臨時従業員数(パートタイマー、人材派遣会社からの派遣社員を含む。)は[ ]内に当事業年度の平均人員を外数で記載しております。

2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。

3.グループ管轄事業として記載されている従業員数は、管理部門に所属しているものであります。

 

(3)労働組合の状況

当社及び一部の連結子会社において労働組合を結成しており、上部団体であるUAゼンセンに加盟しております。組合員数は2024年3月31日現在297名で、その性格は堅実で労使関係の健全なる発展を目標としております。

 

 

(4)管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異

① 提出会社

当事業年度

管理職に占める女性労働者の割合(%)

   (注)1

男性労働者の育児休業取得率(%)

   (注)2

労働者の男女の賃金の差異(%)

(注)1

全労働者

正規雇用労働者

非正規雇用労働者

30.6

100.0

64.6

68.0

(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。

2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。

3.賃金は、基本給、超過勤務手当、各種手当、賞与等を含み、退職金、通勤手当等を除きます。

4.非正規雇用労働者は、パートタイマーを含み、派遣社員を除きます。

5.「-」は、男性非正規雇用労働者がいないため比較できないことを示します。

 

② 連結子会社

当事業年度

名称

管理職に占める女性労働者の割合(%)

 (注)1

男性労働者の育児休業取得率

  (%)

 (注)2

労働者の男女の賃金の差異(%)

(注)1

全労働者

正規雇用労働者

非正規雇用労働者

株式会社スクロール360

10.0

33.3

42.9

75.7

94.6

株式会社スクロールロジスティクス(注)5

59.0

79.3

80.5

(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。

2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。

3.賃金は、基本給、超過勤務手当、各種手当、賞与等を含み、退職金、通勤手当等を除きます。

4.非正規雇用労働者は、パートタイマーを含み、派遣社員を除きます。

5.株式会社スクロールロジスティクスは、育児休業取得事由に該当する男性労働者はおりません。

 

サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)

2【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組みは、次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)サステナビリティに関する考え方

当社グループは、「社会から信頼される企業であること。清く、正しく、美しく、事業を行うこと。」という社是のもと、パーパス(存在意義)として「ダイレクトマーケティング事業を通じて、時代が求める豊かな暮らしづくりをサポートする。」を制定しました。

チャレンジ精神を持ちながら、より良い商品、サービスを生み出し、今までになかった付加価値を提供することで、当社グループの持続的な成長に努めてまいります。

そのためには、持続可能な社会であることが大前提です。私たちは事業活動を通じて環境問題、社会問題の解決に取り組み、持続可能な社会の実現に貢献します。

 

(2)具体的な取組み

国内外のサステナビリティ開示で広く利用されている「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD:Task Force on Climate-related Financial Disclosures)」のフレームワークに基づき、取組みを開示いたします。

 

① ガバナンス

当社グループは、あらゆる外部環境の変化によるリスク及び機会を把握し、特に経営に影響を及ぼす課題を基に、取締役会において、当社グループが取り組むべきマテリアリティ(重要課題)の特定及び解決に向けた施策の方向性を決定しております。このマテリアリティに対する取組みを事業部門と連携するため、サステナビリティ委員会を設置しております。

サステナビリティ委員会は、代表取締役社長を委員長、各事業セグメントの責任者(PRS)を委員とし、年に2回程度、事業部門と連携して目標設定や計画に対する進捗状況のモニタリング、実施内容の評価を行います。当委員会の内容は、取締役会に報告されることで、取締役会の監督が適切に図られるような体制としております。

 

② リスクマネジメント

当社グループでは、事業部門をリスクオーナーとして、リスクの識別と評価を行っております。また、内部統制委員会のテーマ事務局として「リスクマネジメント全般活動」事務局(以下、「RM事務局」という。)を設置しており、RM事務局が事業部門のリスク対応を支援しております。これらの活動は、内部監査部門において監査され、監査等委員会及び取締役会に報告されております。事業活動に関する一般的なリスク及び当社グループ特有のリスクなどを把握し、継続的にモニタリングできる体制を構築しております。

詳細については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」をご参照ください。

 

③ 戦略

当社グループは、中期経営「Direct Marketing Solution 2025」において、以下3点を重点方針とし、実効性のあるResponsibility経営を推進してまいりました。

 

■環境配慮、脱炭素社会への取組み

■タスク・ダイバーシティ経営の推進(人的資本の最大化)

■コーポレートガバナンス・コードへの対応

 

ⅰ)環境配慮・脱炭素社会への取組み

当社グループは、企業活動において起こりうる環境負荷に対して、以下の環境活動方針に沿った目標を設定し、事業を通じてバリューチェーン全体の環境負荷低減に貢献していきます。

(気候変動の事業影響とシナリオ分析)

当社グループの主要なビジネスであるソリューション・通販・eコマース事業を対象として、気候変動に関連する移行・物理的リスク及び機会を適切に把握し、シナリオ分析を実施しました。それぞれの気候変動リスク・機会が事業へ及ぼす影響を考察するにあたり、原材料調達~輸送・保管~商品・サービスの提供までのリスク・機会項目を考察し、国際機関が公表する2℃シナリオと4℃シナリオを用い、2030年時点における当社グループへの影響を考察しました。

リスク項目

事業影響

 

中分類

小分類

時間軸

考察:リスク

考察:機会

移行

政策・規制

 

炭素価格(炭素税)

中期~長期

物流施設・事業所等の電気・燃料使用等に関わるコストが増加

プラスチック規制

中期~長期

プラスチック製梱包材への規制が導入され、対応コストが発生

非プラスチックやバイオマス由来の梱包材を使用することにより、環境に配慮した物流への需要増加

製品・サービス

 

重要商品の需要変化

中期~長期

消費者のサステナビリティ意識の高まりから、衣料品・服飾雑貨の使用期間が長くなり、販売数量の減少や競合他社との競争が激化

消費者のサステナビリティ意識の高まりから、環境に配慮した製品の重要度が高まり、販売数量が増加

顧客行動変化

中期~長期

環境負荷を考慮していない、またはその明記のない商品の需要が減少

環境負荷の低い商品の需要が増加

市場

エネルギーコストの変化

短期~長期

化石燃料の価格高騰に伴い、物流会社へ支払う運送費が上昇

評判

顧客の

心理変化

中期~長期

環境への取組みに消極的という評価をされた場合には、ブランドイメージが毀損され、売上が減少

環境への取組みに積極的という評価をされた場合には、ブランドイメージが向上し、売上が増加

物理

 

急性

異常気象の激甚化(台風、豪雨、土砂、高潮等)

中期~長期

・サプライチェーンが寸断され、商品出荷に遅れが出ることに伴う減収

・原料の値上がりによる輸送・カタログ用紙のコスト増加

異常気象の激甚化により外出頻度が減少し、通販の利用者数が増加

(ソリューション事業)

物流拠点の多拠点化により大規模災害や不測の事態への対応ができ、リスクの軽減及びコストの抑制

(eコマース事業)

激甚的な異常気象への不安から防災用品の需要が拡大

慢性

平均気温の上昇

中期~長期

・猛暑や暖冬の影響で季節性商品の需要が変化

・温度や湿度の変化により、商品保存環境の整備コストが増加

 

 

4℃シナリオの場合は、台風・洪水等の激甚災害による物理的被害に加え、石油需要の高まりによる運送費の影響度が比較的高くなる試算が得られました。両シナリオともに試算が可能なリスク・機会に関しては、影響度はどちらも限定的ですが、試算結果を考慮しながら、リスク・機会を継続的にモニタリングしてまいります。

     

※BAU売総予測(business as usual):過去の業績から統計学を用いた 2030年における売上総利益。

 

(気候変動の戦略)

TCFDが提言する気候変動のシナリオ分析と気候変動リスク・機会の選定、事業インパクトの評価を踏まえ、以下の主な施策を進めることにより、環境負荷の低減に取り組んでおります。

(a)CO排出量の計測と削減に向けた取組み

スコープ1~3におけるCO排出量の継続的な計測・認識を行うとともに、スコープ2における排出量削減に向けた取組みを推進します。具体的には、2023年度は物流センターであるスクロールロジスティクスセンター浜松西(以下、「SLC浜松西」という。)の屋上に設置した太陽光パネルによる発電を開始いたしました。本取組みにより、SLC浜松西にて使用する電力の一部をクリーンエネルギーに切り替え、CO₂排出量の削減に寄与してまいります。今後は、他の物流センターにおける設置も検討するとともに、「静岡Greenでんき」等のCO₂フリー電気の使用により、スコープ2におけるCO₂排出量の削減に努めてまいります。

※スコープ1:事業者自らによる温室効果ガスの直接排出

スコープ2:他社から供給された電気・熱・蒸気の使用に伴う間接排出

スコープ3:スコープ1、2以外の間接排出

(b)紙の使用量の削減

当社は、生協宅配事業の組合員様向けに、カタログ通販を展開しております。組合員様にとって必要なカタログのみ配布するよう、カタログ発行部数・ページ数の削減やWEBカタログへの移行を推進し、紙の使用量を削減いたします。

(c)プラスチック使用量の削減

自然環境では分解されないプラスチックは、海洋汚染や土壌汚染を引き起こし、海や陸の生態系に悪影響を及ぼしているといわれております。当社は、バイオマスや紙などの環境に配慮した商品梱包資材への切替えを推進し、プラスチック素材の使用量を削減いたします。

<指標と目標>

環境配慮・脱炭素社会への取組み

主な戦略

指標

目標値

(2030年度)

実績

(当連結会計年度)

スコープ2におけるCO₂排出量の削減

CO₂排出量削減率

(2020年度対比)

50%以上削減

7.9%削減

紙の使用量削減

カタログにおける紙の使用量削減率(2021年度対比)

25%以上削減

9.5%削減

プラスチック素材の使用量削減

プラスチック素材の梱包資材使用量削減率(2021年度対比)

65%以上削減

26.0%削減

ⅱ)タスク・ダイバーシティ経営の推進(人的資本の最大化)

(人材の育成及び社内環境整備に関する方針)

当社グループは、組織力向上のために適切な人員配置を行うことに加えて、個人として主体的・自律的なキャリア形成を求め、成果だけではなくグループの組織力向上に貢献する人材を育成、支援します。社員が望む多彩なキャリアの形成に応えられるよう努めながら、多様性を認め合い、個々人の能力を最大限発揮することのできる環境を整備していくことが、グループの持続的な成長につながっていくものと考えます。

(人材の育成に関する戦略及び取組み)

(a)採用活動

これまで各社で対応していた新卒社員の採用について、2023年3月の採用活動より、グループ採用(ダイレクトマーケティングソリューション採用)に切り替えました。これは、入社後ダイレクトマーケティングのプロとしての礎を築くという育成方針のもと、本人の志向や適性を踏まえ、最長で6年間、当社グループ内の多彩な事業・業務を経験し、計画的にジョブローテーションを実施するものです。成長事業であるソリューション事業から主力の通販事業、eコマース事業まで全社横断的に配置・登用をすることで、幅広い経験を積み、多様なキャリア形成を目指します。

また、当社の当事業年度における正規雇用労働者の採用全体に占めるキャリア採用者数は30名中22名で、多様なキャリアをもつ社員が活躍しています。今後も、経験や知見を生かし、即戦力として当社の企業価値向上に貢献する人材を積極的に採用していく方針です。

(b)人材育成

主体的・自律的なキャリア形成を実施するためには、社員一人ひとりが現在の業務に必要なスキルを身に付けることはもちろん、自身が目指すキャリア目標の達成に向けて努力をすることが求められます。そのような社員をサポートするために、階層別の研修、一人ひとりの志向やニーズに応じた専門性の強化、キャリア形成のための研修を主体的に受講できる機会を提供し、キャリア形成の実現を後押ししてまいります。

2023年度は、グループ全従業員を対象に、社員が講師となって行うナレッジ研修や、サステナビリティに関する研修、体験型研修などのグループ研修を全7回実施し、延べ468名が参加しました。

(c)目標管理

組織の目標達成のために自分が取り組むべきことを目標として設定、実行する目標管理制度(MBO:Management by Objectives)により、社員の自主性を育み、モチベーションの向上につなげています。同時に、3年~5年後の「なりたい姿」を中長期的な目標(キャリア目標)として設定することで、自律的な人材を育成し、社員のキャリアパス実現をサポートする体制を整えます。また、タレントマネジメントシステムを新たに導入し、人材データを可視化させることで、社員に紐づくデータを一元管理し、経験や能力、スキルといった情報を人材の育成や配置に活用しております。

(社内環境整備に関する戦略及び取組み)

(a)女性活躍推進

管理職候補者輩出のための研修を実施しながら人材育成を進め、女性管理職の登用を継続的に行ってまいります。また、社員の意見を吸い上げる場 (コミュニティ)をつくり、グループ内で女性管理職としての悩みや課題を抽出し、その意見をもとに制度を改善していきます。さらに、ライフステージの変化により労働時間や働き方が制限される場合でも、テレワークやフレックスタイムなど柔軟な働き方を選択できる環境づくりに取り組み、社員の能力を十分に生かすことで、働き方の多様性を実現できるように努めてまいります。

<指標と目標>

タスク・ダイバーシティ経営の推進

主な戦略

指標

目標値

(2025年度)

実績

(当連結会計年度)

女性活躍推進

女性管理職比率(グループ全体)

30%以上

23.5%

女性管理職比率(スクロール単体)

30%以上

30.6%

 

 

(b)従業員エンゲージメントの向上

経営メッセージの伝達やロイヤルティ向上を目的とし、毎年度、部門や個人の業績・功績を表彰する制度を導入しております。受賞者のみならず社員のモチベーションを高め、組織の活性化につながる制度運営を行っております。

また、経営層と社員が自由に対話をすることができるタウンホールミーティングを開催し、経営層と社員双方による対話を促進しております。経営層は、直接社員に語りかけることにより重要なメッセージを社員に浸透させることができ、社員は経営層と直接対話することにより、意思伝達を行うとともに帰属意識を向上させることができます。

加えて、社員のコンディションの変化を早期に把握するため、社員に対し定期的にエンゲージメント・サーベイツールを用いた意識調査を実施し、必要に応じて個別のヒアリングを行うなどの改善活動を行っております。

 

ⅲ)コーポレートガバナンス・コードへの対応

当社は、業務執行に対する取締役会のさらなる監督機能の強化を図るため、取締役の過半数を独立社外取締役とした機関構成へと変更したことに加えて、取締役会の多様性を確保するために女性の独立社外取締役を選任しております。また、経営の迅速な意思決定及び業務執行の分離による権限・責任の明確化、並びに業務執行の対応力強化を目的に、オフィサー制(グループオフィサー制・セグメントオフィサー制)を導入しております。さらには、指名報酬委員会の設置並びに取締役に対する業績連動報酬制度の導入によって、取締役の報酬にかかる手続きの客観性・透明性を確保しております。

なお、コーポレート・ガバナンスの状況については、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等」をご参照ください。