2026年3月期有価証券報告書より
  • 社員数
    1,063名(単体) 2,827名(連結)
  • 平均年齢
    44.3歳(単体)
  • 平均勤続年数
    18.2年(単体)
  • 平均年収
    6,661,745円(単体)
  • 平均年収の
    対前年増減率
    -3.0%(単体)

従業員の状況

人材戦略に関する基本方針等

(1) 【人材戦略に関する基本方針等】

① 事業戦略を実行するために必要な人材戦略

当社は、人材こそが当社グループの最大の財産であり、人材の成長がグループの成長の源泉であるという考えのもと、多様な人材一人ひとりがそれぞれの個性を生かし、自らの能力や強みを発揮し活躍できるよう、「働きやすさ」と「働きがい」の向上に努めております。当社グループの人材戦略の詳細につきましては、「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (2) 重要なサステナビリティ項目② 人的資本への対応 c 戦略」をご参照ください。

 

② 従業員給与等の決定方針

従業員給与等については、当社グループの人材戦略を踏まえ、「住まい」と「暮らし」の領域における専門スキルの拡充、専門人材の登用及びキャリア採用の拡充並びに次世代経営層の育成等を推進するとともに、従業員とその家族の生活を支え、活力をもって安心して長く働くことができる魅力ある会社づくりを進めるため、外部労働市場の状況、物価動向及び経営環境等を総合的に勘案し、ナイスグループ労働組合との協議を通じて決定することとしております。

個々の従業員の給与等は、社内規程に明文化し、周知した決定プロセスに基づき、それぞれが担う役割及び職責並びに発揮されたパフォーマンスを総合的に評価して決定しております。評価に際しては、成果だけでなく、プロセスや企業理念の体現度といった行動も多角的に評価する制度を導入しており、定期的な目標設定及びフィードバックの面談を通じて、上司と部下のコミュニケーションを促進し、透明性と納得性の向上に努めております。

 

(2) 【従業員の状況】

① 連結会社の状況

  2026年3月31日現在

セグメントの名称

従業員数(人)

臨時雇用人員数(人)

建築資材

1,437

42

住宅

929

690

報告セグメント計

2,366

732

その他

328

7

全社(共通)

133

2

合計

2,827

741

 

(注) 1  従業員数は、正規従業員以外の常用労働者を含む就業人員数であり、当社グループから当社グループ外への出向者を除き、当社グループ外から当社グループへの出向者を含んでおります。

2  臨時雇用人員数は、派遣社員を除く年間の平均臨時雇用人員数を記載しております。

3  全社(共通)は、当社の総務及び財務等の管理部門の従業員数であります。

 

 

② 提出会社の状況

  2026年3月31日現在

従業員数(人)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(円)

平均年間給与の対前
事業年度増減率(%)

1,063

44.3

18.2

6,661,745

△3.0

 

 

セグメントの名称

従業員数(人)

建築資材

647

住宅

283

報告セグメント計

930

その他

全社(共通)

133

合計

1,063

 

(注) 1  従業員数は、正規従業員以外の常用労働者を含む就業人員数であり、当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含んでおります。

2  平均年間給与は、賞与及び所定外労働に対する手当を含んでおります。

3  全社(共通)は、総務及び財務等の管理部門の従業員であります。

 

③ 労働組合の状況

名称        ナイスグループ労働組合

加盟組織    情報産業労働組合連合会

加入人員                     772人

労使関係    特記すべき事項はありません。

 

④ 使用人その他の従業員のみを対象とした役員・従業員株式所有制度の内容

当社は使用人その他の従業員のみを対象とした役員・従業員株式所有制度を導入しております。当該役員・従業員株式所有制度の内容については、「1 株式等の状況 (8) 役員・従業員株式所有制度の内容」に記載しております。

 

(3) 管理職に占める女性従業員の割合、男性従業員の育児休業取得率及び従業員の男女間賃金差異

① 提出会社

2026年3月31日現在

当事業年度

女性管理職比率

(注1)

男性育児休業取得率

(注2)

男女間賃金差異

(注3)

全従業員

正規従業員

非正規従業員

4.2

38.9

65.3

66.4

52.3

 

(注)1 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。なお、当社は、2027年3月期から2031年3月期までの5年間で、女性管理職比率を10%以上にすることを目標として定めております。

2 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。

3 当社は、人材の採用や管理職の登用等について、性別、国籍、年齢などに関わらず、個人の能力を公平・公正に評価し実施しております。また、同一の身分及び等級において男女間に賃金差異はなく、差異が生じている要因は等級別の人員構成の差によるものであります。

 

 

② 連結子会社

2026年3月31日現在

当事業年度

名称

(注1)

女性管理職比率

(注2)

男性育児休業

取得率

(注3)

男女間賃金差異

(注4)

全従業員

正規従業員

非正規従業員

ナイスコミュニティー株式会社

100

67.1

65.2

78.3

 

(注)1 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき男女間賃金差異にかかる情報を公表している会社のみ記載しております。

2 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。なお、ナイスコミュニティー株式会社は、2025年12月から2030年12月までまでの5年間で女性管理職比率を5%以上にすることを目標として定めております。

3 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。

4 ナイスコミュニティー株式会社では、人材の採用や管理職の登用等について、性別、国籍、年齢などに関わらず、個人の能力を公平・公正に評価し実施しております。また、同一の身分及び等級において男女間に賃金差異はなく、差異が生じている要因は等級別の人員構成の差によるものであります。

サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)

 

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当社のサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社が判断したものであり、様々な要因によって変動する可能性があります。

(1) サステナビリティ

① サステナビリティに関する考え方

当社は、持続的な成長及び更なる企業価値の向上を目指し、社会的存在意義として「樹とともに、人と暮らしをつなぎ、はぐくみ、彩りある未来をつくります」を掲げております。役職員をはじめとしたステークホルダーの「彩りある未来」の実現を目指し、社会的存在意義をサステナブル推進方針と位置付けることで、サステナビリティへの取組をより一層強化するとともに、経営の中核にサステナビリティ視点を導入し、事業成長と社会のサステナビリティへの貢献の両立を実現してまいります。

 

② ガバナンス

「① サステナビリティに関する考え方」に掲げた方針に基づき、当社の取締役会は、サステナビリティに関するリスク及び機会について監督しております。また、当社代表取締役社長を委員長とし、取締役らを委員とする「サステナビリティ委員会」を設置しております。同委員会は、原則毎月1回開催され、コンプライアンスやリスク管理、労働安全衛生等を含めたサステナビリティに関する事項全般を統括し、当社グループのサステナビリティの推進に関する基本方針や戦略、事業活動等に関する計画及び進捗について審議し、重要事項は取締役会へ付議・報告しております。

サステナビリティの取組については、同委員会の配下に設置した専門部会であるマテリアリティ部会、人的資本部会、コンプライアンス・リスク管理部会、ナイスグループ中央安全衛生委員会が所管しております。各部会と事業部門が連携することで、全社一体となったサステナビリティ推進活動を実施してまいります。

 

a サステナビリティの推進体制(概略)

 


 

b サステナビリティ委員会の活動内容(2026年3月期)

構成

委員長:代表取締役社長、委員:取締役4名、オブザーバー:常勤監査役2名 ほか

開催回数

全12回

定期報告事項

・マテリアリティKPI等のモニタリング指標の進捗と対策

・人的資本経営の進捗状況及び関連するモニタリング指標の進捗と対策

・コンプライアンス及びリスクに関わる事案と対策

・労働災害・事故に関わる事案と対策

主要協議・承認事項

[環境]

・温室効果ガスの削減目標の策定及び進捗確認

・社有林の活用

・産業廃棄物管理状況の確認

[社会]

・人的資本経営の推進体制の整備

・人材確保・定着に向けた各種施策の導入

・健康経営の深化(健康経営優良法人2026の認定取得等)

・職場における安全対策の実施状況

[ガバナンス]

・行動倫理規範の策定及び同ガイドブックの発行による周知・浸透

・サステナビリティ経営を支える各種方針の策定

・ESG評価向上に向けた施策と実績報告

・リスクマネジメント教育の継続実施とBCP体制の強化

・法令遵守体制の強化 等

 

 

c サステナビリティ関連の各種方針等

全般

行動倫理規範

社会的存在意義(サステナブル推進方針)

環境

環境方針・環境目標

木材調達基本方針

社会

人権方針

ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン基本方針

労働安全衛生方針

健康経営宣言

カスタマーハラスメントに対する基本方針

ガバナンス

腐敗防止方針

反社会的勢力の排除に関する基本方針

個人情報保護方針

情報セキュリティ方針

税務方針 等

 

 

 

③ 

当社は、持続的な成長に向けて優先的に取組むべき課題として、下記のとおり9つのマテリアリティを特定しております。本マテリアリティへの取組を通じて、環境・社会・経済の持続可能性に配慮したサステナビリティ経営を一層推進し、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を図ってまいります。

a 当社グループのマテリアリティ(重要課題)と2026年3月期の主要な活動

マテリアリティ

方針

2026年3月期の主要な活動

国産木材の利用拡大による
サステナブル・リカバリーの推進

「木」は二酸化炭素を吸収し、炭素を貯蔵する環境に優しい自然素材です。国産木材の利活用を通じて、循環型社会・健康増進社会を創造し、木質化による日本文化の醸成を図ります。

・製材・プレカット機能の拡充(徳島第2工場の稼働、

 ㈱山大との業務提携)

・「木と暮らしの博覧会®」等の普及イベントの開催

・暮らし領域での国産木材の利活用の推進

・林野庁「『森の国・木の街』づくり宣言」に参画

環境配慮型商品やサービスの提供によるエネルギー消費量の削減

日本の二酸化炭素排出量の約3分の1を占める住宅・建築物の省エネ化・ゼロエネ化に役立つ商品・サービスの提供を推進し、エネルギー消費量の削減に貢献します。

・太陽光発電システム販売関連の子会社を吸収合併し、

 経営資源を統合

・GX―ZEHに向けたツール・サービスの提供

サプライチェーンの再構築による商品・サービスの

安定供給

サプライチェーンを構成する取引先様と木材利用、環境配慮の価値観を共有し、エンゲージメントを高めてまいります。より深いパートナーシップを確立し、木材製品、商品・サービスの品質向上と安定供給を図ります。

・物流拠点・営業所等の再編・最適化

・AIを活用した積算ソフトの開発

木を生かした

レジリエンスな

住まいづくりの推進

日本の気候に適し、人に様々な効能をもたらす優れた建築素材である「木」を活用し、災害に強い安全・安心かつ、省エネ・健康で快適に暮らせる長寿命な住まいづくりを推進します。

・地震に強い住宅の供給(※1)

 マンション:免震構造2棟、強耐震構造2棟

 一戸建住宅:「2倍超耐震」 175戸超

・新築マンションのZEH―M Orientedの標準化(4棟)

・「フェーズフリーアワード2025」オーディエンス賞受賞

資源の有効活用に配慮した

既存住宅流通の促進

ストック型社会の形成に向けて、住宅・建築物のリフォームや既存住宅流通、管理を強化し、空き家問題の解決に向けた取り組み、長く大切に使うことによる資源の有効活用を図ります。

・木質化リノベーションブランド「RIZWOOD®(ライズウッド)」展開始動

・住宅購入者向けサービスの拡充

・㈱新井商事ビル管理の株式取得、連結子会社化

地域活性化への貢献

産官学の連携を図り、持続可能な社会形成を担う森林の保全や林業・木材産業の活性化、子どもたちの成長、住まいや暮らしに関するサービスの提供により、地域活性化に貢献します。

・「Gywood®(ギュッド)」製品が横浜市のふるさと納税返礼品に登録

・横浜市の「REYO 横浜市再利用材プロジェクト」に

 協力

・各エリアにおいて課外授業等に協力

・工場等における見学ツアーの開催

人的資本経営の推進

会社の最大の財産である人材のポートフォリオを適時最適な状態に保つとともに、多様な人材が主体的・自律的に能力や個性を発揮できる環境を整え、役職員の成長を促すことが会社の成長にもつながるという考えのもと、「働きやすさ」と「働きがい」の向上を図ります。

・スキルアップ手当の新設や自己啓発ツールの活用による 自律的な学びのサポートの実施

・生成AI実践研修、階層別研修等の実施

・株式給付信託(従業員持株会処分型)の導入

・「健康経営優良法人2026」認定取得

グループガバナンスの

深化

リスク管理及びコンプライアンスを徹底し、リスクを未然に防ぎ、発現した際の損失を低減することにより、企業価値を高め、社会から信頼される企業であり続けます。

・サステナビリティ委員会開催(全12回)

・行動倫理規範の策定及び同ガイドブックの発行

・事業に関連性が高い法律等の情報発信(全12回)

・リスクリテラシー向上に資する研修実施(全1回)

・「日経サステナブル総合調査 SDGs経営編」において「星3つ」に認定

事業活動における

環境負荷の低減

再生可能エネルギーの導入や省エネ活動の推進など、サプライチェーン排出量の削減を図ります。また、社有林の保全育成を通じて、二酸化炭素の吸収や貯蔵、水源涵養など環境保全に貢献します。

・自社排出量(Scope1・2)のカーボンニュートラル維持

・高圧拠点の再エネ化(6拠点)

・社有林の活用促進

・「CDP2025」の気候変動分野で「」スコア獲得

 

※1 強耐震構造は、耐震等級2を取得した構造のこと。2倍超耐震は、許容応力度計算による建築基準法の強度の2倍を超える耐震性能を有する構造のこと。

 

b マテリアリティの特定プロセス

(ⅰ)ESG課題の抽出

マテリアリティを特定するに当たり、国際的なサステナビリティ・フレームワークとなる、GRIスタンダード、SDGs、ISO26000、SASB、ESG評価機関の評価項目などを踏まえて、検討すべきESG課題を500項目以上抽出しました。

(ⅱ)ESG課題の重要度評価

マテリアリティを「企業経営において最も重要視すべきESG課題」と定義し、ステークホルダー視点及び自社の事業インパクトの大きさ、産業特性などの視点から重要度評価を行い、数あるESG課題から対応優先度の高い項目を抽出しました。

(ⅲ)ESG課題の妥当性評価

「(ⅱ)ESG課題の重要度評価」で抽出した優先度の高い項目を、さらに「事業インパクト及び企業価値への影響」と「社会及びステークホルダーからの期待/ニーズ」の2つの視点から再度整理し、当社にとっての重要度の高いESG課題をマッピングして選定しました。これらのESG課題について、外部有識者を含めて社内で妥当性の議論を行い、マテリアリティを特定しました。

(ⅳ)マテリアリティの決定

特定されたマテリアリティについて、取締役会を経て2023年5月に決定しました。

(ⅴ)目標設定と見直し

マテリアリティと経営戦略との統合を行うとともに、社会の変化に合わせてマテリアリティや目標を定期的に見直すことで、継続的な企業価値向上を果たしていきます。

2025年5月には、「中期経営計画 Road to 2030」の策定に伴う見直しを実施し、各マテリアリティについて新たなKPI及び目標を設定しております。

 

④ リスク管理

サステナビリティ委員会は、サステナビリティに関するリスク及び機会について、当社グループの事業や財務状態に対する影響を検討し、その重大性の評価を実施しております。また、評価したリスクの最小化と機会の獲得に向けた施策を策定するほか、その施策に関わる各部署の実施状況について報告を受け、実施状況の監督を行っております。なお、同委員会において検討されたリスクや機会及びそれらに対する施策のうち、重要事項は取締役会に報告することとしております。

当社のリスクマネジメントの詳細につきましては、「3 事業等のリスク (1)リスクマネジメントの考え方 及び (2)リスクマネジメントの体制」に記載しております。

 

 

⑤ 指標と目標

当社は、マテリアリティの達成に向けて、主要な指標(KPI)及び目標を設定し、達成度についてモニタリングを進めております。各マテリアリティにおけるKPI及び目標は以下に記載のとおりです。

 

マテリアリティ

主要な指標

(KPI)

2030年3月期

目標

関連

グメント

国産材の利用拡大による

サステナブル・リカバリーの推進

・国産木材取扱材積

・75.0万㎥

建築資材

環境配慮型商品やサービスの提供によるエネルギー消費量の削減

・エネルギー関連商品取扱量

(2025年3月期比)

・200%

 

建築資材

サプライチェーンの再構築による商品・サービスの安定供給

・「木太郎®」ユーザー数

・「ナイスアドバン®」ID数

・2,000社

・3,000ID

建築資材

木を生かしたレジリエンス

住まいづくりの推進

マンション(※3)

・免震・強耐震構造採用比率

一戸建住宅(※3)

・構造材の国産木材比率

 

・100%

 

・100%

住宅

資源の有効活用に配慮した

既存住宅流通の促進

・中古マンション買取再販戸数

・マンション管理戸数

・賃貸住宅管理戸数

・500戸

・100,000戸

・10,000戸

住宅

地域活性化への貢献

・地域活性化に資する取組の実施

・継続

全社

人的資本経営の推進(※1)

・エンゲージメントスコア

 (2024年3月期比)

・建築関連資格保有者(※4)

・キャリア採用人数(※5)

・10ptアップ

 

・延べ1,500人

・累計100人

全社

グループガバナンスの深化

・重大なコンプラ違反件数

(取適法・建設業法違反等)

・重大労災事故発生件数(※6)

・0件

 

・0件

全社

事業活動における環境負荷の低減

(※2)

・自社排出量削減率

(2022年3月期比)

・50%削減

 

全社

 

※1 詳細については、「(2) 重要なサステナビリティ項目 ②人的資本への対応」に記載しております。

※2 詳細については、「(2) 重要なサステナビリティ項目 ①気候変動への対応(TCFD)」に記載しております。

※3 ナイス株式会社が主体となって供給するマンション・一戸建住宅が対象。強耐震構造は耐震等級2を取得した構造のことです。

※4 一級・二級建築士、建築施工管理技士、宅地建物取引士及び管理業務主任者等を「建築関連資格」と定義しています。

※5 2026年3月期から2030年3月期までの5年間累計のキャリア採用人数を目標としております。

※6 「死亡災害及び負傷または疾病により障害等級1~7級に該当する労働災害」を「重大な労働災害」と定義しています。

 

(2) 重要なサステナビリティ項目

① 気候変動への対応(TCFD)

a 気候変動に関する考え方

当社は、気候変動への対応を経営上の重要課題として認識しております。木材流通をルーツとする企業として、国内の豊富な森林資源の循環利用によって課題解決に貢献すべく、住宅・建築物の木造化・木質化の推進等を通じて木材の利用促進を図っております。併せて、住宅・建築物の省エネ化・ゼロエネ化に資する環境配慮型商品やサービスの提供により、温室効果ガス排出量の削減に貢献するなど、事業活動による気候変動対策を推進しております。

当社のTCFDに関する開示情報の詳細については、当社ホームページをご参照ください。

URL https://www.nice.co.jp/sustainability/tcfd/

 

b ガバナンス・リスク管理

気候変動に関するガバナンス・リスク管理は、サステナビリティ全般のガバナンス・リスク管理に組み込まれております。詳細については、「(1) サステナビリティ ②ガバナンス 及び ④リスク管理」に記載しております。

 

c 戦略

(ⅰ)シナリオ分析

当社グループにおいて主要な売上高を占める、当社の木材流通、建材・住宅設備機器の流通、住宅(マンション・一戸建住宅)の供給の3分野における2030年の気候変動の影響について、2023年にシナリオ分析を実施しております。2026年には、日本政府が公表した「第3次気候変動影響評価報告書」を踏まえてシナリオの見直しを実施し、当社の気候変動への対応についてアップデートいたしました。

シナリオ

シナリオの概要

参照データ

2℃未満

シナリオ

2050年カーボンニュートラルを達成するシナリオ

・脱炭素化政策の推進とエネルギーの転換

・住宅・建築物の省エネ規制の強化

・木材利用の拡大(ウッドチェンジの拡大)

SSP1-1.9

SSP1-2.6

RCP2.6

WEO2022

STEPS(公表政策シナリオ)

第6次エネルギー基本計画

森林・林業基本計画

第3次気候変動影響評価報告書 ほか

4℃

シナリオ

化石燃料主体のまま成り行きで進むシナリオ

・異常気象の激甚化と物理的被害の増大

・極端な暑熱環境の常態化

・自然環境・生物相の変容

SSP5-8.5

RCP8.5

The Future of Cooling

Working on a Warmer planet

気候変動を踏まえた治水計画のあり方の提言

第3次気候変動影響評価報告書 ほか

 

(ⅱ)シナリオ分析の結果

ア 分析結果の概要

上記シナリオ分析の結果、2℃未満シナリオについては、企業活動に伴う温室効果ガスの排出量に応じて税金を課す炭素税の導入や、エネルギー価格の上昇、住宅の高性能化等による価格高騰などが、主なリスクになると認識いたしました。これらは、再生可能エネルギーの導入促進や自社施設の省エネ化の推進等により、温室効果ガス排出量を削減することでリスクの軽減が可能です。一方で、高性能住宅の普及に伴うエネルギー関連商品の需要拡大や、国産木材の需要の増加、非住宅の木造化・木質化需要の拡大、住宅ストックビジネスの活性化など、リスクを上回る事業拡大の機会が発生することを見込んでおります。

4℃シナリオについては、温室効果ガスの排出量規制への対応コストが生じない一方、自然災害の激甚化によるサプライチェーンの分断や、平均気温の上昇による森林の生態系の変化などを、大きなリスクとして認識いたしました。また、今回のシナリオ分析においては事業インパクトの特定ができなかったものの、防災集団移転やインフラ強靭化、災害からの復興需要といったニーズが新たに発生する可能性があります。

 

イ 気候変動リスク・機会

当社における重要度が高い気候変動リスク及び機会は以下のとおりです。

大分類

分類

項目

顕在化時期

事業への
関連度合い

影響度

対策

建材

住設

木材

住宅

移行

リスク

(2℃

未満シナリオ)

政策・

法規制

炭素税の導入

(全体)

・事業活動における温室効果ガス排出量の削減

・調達先の多角化による安定調達の推進

市場

エネルギー価格の 動向

短~中

(全体)

・自社施設の省エネ化の推進等

・自家消費型再エネの拡大

市場

政策・

法規制

住宅の高性能化等による価格の高騰に伴う新設住宅着工戸数の減少

短~中

(建材・住設)

・エネルギー関連商品の供給の拡大、

 流通シェアの拡大

(木材)

・木造非住宅市場の開拓

(住宅)

・中古マンション買取再販事業等の強化

政策・

法規制

市場

森林保護政策の強化と消費者の嗜好変化

(木材)

・国産木材の供給体制の強化

・森林認証材の取り扱いの強化

物理

リスク

(4℃シナリオ)

急性

自然災害の激甚化によるサプライチェーン分断リスク

(建材・住設)(木材)

・施設の強靭化と最適配置

・被災リスクを踏まえた調達先の多角化

慢性

気温上昇による生産性の低下と空調費等のコスト増加

中~長

(全体)

・施設環境の改善投資

(住宅)

・酷暑日等を想定した適正な工程管理

慢性

気温上昇による森林生態系への影響

(木材)

・調達先の多角化等

機会

(2℃未満シナリオ)

資源の

効率性

エネルギー関連商品の供給

短~中

(建材・住設)

・業務提携、M&A等による供給の拡大

市場

国産木材の利活用

短~中

(木材)

・設備投資、業務提携、M&A等による供給体制の強化

(住宅)

・一戸建住宅への国産木材の標準仕様化

製品・

サービス

非住宅建築物の木造化・木質化

短~中

(木材)

・戦略的協業による領域の拡大

・木造化へのワンストップ支援の提供

・独自商品による内外装の木質化の提案

市場

住宅ストック

ビジネス

短~中

(住宅)

・木質化リノベーションのブランド化による中古マンション買取再販事業強化

・M&A等によるマンション総合管理や賃貸管理事業の拡大

市場

暮らし領域における木材利用

(木材)

・異業種・ブランドとのコラボレーションによる独自技術「Gywood®」の多用途展開

・研究開発体制の強化

 

顕在化時期は短(3年以内)、中(3年以降5年以内)、長(6年以降)の3段階、事業への関連度合いは●(大いに関連がある)、▲(関連がある)、―(あまり関連がない)の3段階、影響度は財務インパクトの大きさを鑑みて1~5の5段階で評価しています。

 

d 指標と目標

(ⅰ)環境目標

当社はこれまで、事業活動を通じた社会全体の環境負荷の低減に向けて、自社の事業活動における温室効果ガス排出量の削減に取組むとともに、木材の循環利用やZEHの普及促進などを通じて「ソーシャル・カーボン・ベネフィット(SCB)※8」を創出し、社会全体の温室効果ガス排出量の削減に貢献してまいりました。

取引先様やお客様をはじめとしたステークホルダーとの連携によって、バリューチェーン全体での温室効果ガス排出量について、2050年までに実質ゼロに挑戦することを宣言し、以下のとおり「ナイスグループ環境目標」を策定しております。

2050年目標として、「ALLバリューチェーン・カーボンニュートラルへの挑戦」を掲げ、DXとパートナーシップを推進していくことで、Scope3を含めたバリューチェーン全体の温室効果ガスを実質ゼロにすることを目指します。

また、2030年目標として、「ソーシャル・カーボン・ベネフィットによる実質的なカーボンニュートラルの達成」を掲げております。自社排出量(Scope1・2)については、「(ⅱ)温室効果ガス排出量の実績」及び「(ⅲ)社有林の森林吸収量の実績」に記載のとおり、当社社有林における森林吸収量との調整後排出量として、当社は既にカーボンマイナスの状態にあります。これを継続するとともに、再生可能エネルギーの積極的な利用等により基準年比(2022年3月期比)50%削減を目指します。Scope3については、国産木材の利用拡大や供給する住宅の高性能化を進めることで、排出量を上回る「SCB」の創出を目指します

※8 「ソーシャル・カーボン・ベネフィット」とは、国産木材の取扱いによる炭素貯蔵量、再生可能エネルギーの供給及び普及による二酸化炭素排出量の削減量などを統合した、当社独自の社会貢献指標のこと。サプライチェーン排出量(Scope3)と比較し、当社のネットポジティブ(社会への純増価値)を測る基準として用いています。なお、算定に当たっては、政府機関等が公開する係数に基づき算出しております。

 

ナイスグループ環境目標

2030年目標

SCBによる実質的なカーボンニュートラルの達成

―サプライチェーン排出量を上回るSCBの創出―

自社排出量(Scope1・2):

・2022年3月期比50%削減。森林吸収量によるカーボンマイナスの継続

Scope3:

・Scope3を上回るSCBの創出

2050年目標

ALLバリューチェーン・カーボンニュートラルへの挑戦

 

 

 

(ⅱ)温室効果ガス排出量の実績

当社は、GHGプロトコルに則り、当社グループの事業活動に伴う温室効果ガス排出量の算定をしております。2026年3月期における当社グループの温室効果ガス排出量は、以下「Scope1・Scope2の実績推移」に記載のとおり、8,757t-CO2(Scope1:3,468t-CO2、Scope2:5,289t-CO2)となり、2022年3月期比で24.0%の削減となりました。なお、2025年3月期から2026年3月期にかけて実施したM&Aが自社排出量に与えたインパクトを除いた場合の削減率は40.7%となります。

 

Scope1・Scope2の実績推移(t-CO2)※9

 

2022年3月期

(基準年)

2023年3月期

2024年3月期

2025年3月期

2026年3月期

2030年3月期

(目標)

Scope1・2

合計

11,518

8,746

7,800

7,205

8,757

5,760

Scope1

2,703

2,513

2,705

2,933

3,468

Scope2

8,815

6,233

5,095

4,272

5,289

削減率(%)

24.1%

32.3%

37.4%

24.0%

50.0%

 

※9 原則として、ナイス株式会社及び国内にある連結子会社を対象に算出しておりますが、2025年3月期以降は重要性に鑑みて一部の持分法適用会社を対象に加えております。

 

(ⅲ)社有林の森林吸収量の実績

森林は、土砂災害の防止、生物多様性の保全、水源のかん養などの多面的機能を有しています。さらに、大気中の二酸化炭素を吸収し、炭素を貯蔵しながら成長することから、地球温暖化の原因である二酸化炭素の吸収源・貯蔵庫としても重要な役割を発揮しています。

当社は、木材流通をルーツとする企業として、利益の一部を山林取得に充て、社有林の保全・育成を通じて地球環境保護に貢献してまいりたいとの考えから、1980年より社有林「ナイスの森®」の取得を開始しております。現在の社有林の総面積は2,428.4ヘクタールに及び、2026年3月期における森林吸収量は、以下「社有林「ナイスの森®」の概要と2026年3月期の森林吸収量」に記載のとおり、合計11,189t-CO2となりました。

 

社有林「ナイスの森®」の概要と2026年3月期の森林吸収量(※10)

名称

取得年

面積(ha)

森林吸収量(t-CO2

ナイス熊野の森

1980年

140.5

594

ナイス丹沢の森

1990年

12.2

81

ナイス川根の森

2001年

102.7

644

ナイス猪苗代の森

2007年

212.0

536

ナイス徳島の森

2008年

829.6

4,591

ナイス岐阜の森

2012年

654.3

2,705

ナイス京都北山の森

2012年

50.0

107

ナイス津久井の森

2015年

30.9

202

その他の森林(※11)

396.2

1,722

合計

2,428.4

11,189

 

※10 社有林の森林吸収量は、2026年3月末時点で入手している最新の森林簿に基づき計算しております。森林吸収量は、小数点第一位を切り捨てているため合計の数値は一致しません。

※11 連結子会社等が所有する森林について、その他の森林としてまとめております。

 

② 人的資本への対応

a 人的資本に関する考え方

当社は、事業戦略の実行における人材の重要性を深く認識し、人材戦略を経営戦略の中核に位置付けております。人材こそが当社グループの最大の財産であり、人材の成長がグループの成長につながるという考えのもと、「働きやすさ」と「働きがい」を高めるための投資を通じて、多様な人材一人ひとりが仕事を通じた幸せと成長を実感できる経営の実現に努めております。当社グループの持続的な成長及び更なる企業価値向上に向けて、自律的なキャリア形成と成長を支援することで、多様な人材一人ひとりがそれぞれの個性を生かし、自らの能力や強みを発揮し活躍する「主体的な風土の確立」を目指してまいります。また、DXや経営等の分野に精通した専門人材の登用に加え、キャリア採用の拡充を通じて多様な経験やスキルを持った人材を獲得することにより、当社グループの人材ケイパビリティを高め、コア事業の深化及び「中期経営計画 Road to 2030」で掲げた成長ドライバーの推進を力強く支える原動力にしてまいります。

 

b ガバナンス・リスク管理

人的資本に関するガバナンス・リスク管理は、サステナビリティのガバナンス・リスク管理に組み込まれております。詳細については、「(1) サステナビリティ ②ガバナンス 及び ④リスク管理」に記載しております。

 

c 戦略

(ⅰ)事業戦略を実行するために必要な人材戦略

「住まい」と「暮らし」の領域に必要な専門スキルの拡充を図るため、従業員の資格取得に向けた取組を支援するとともに、キャリア開発や戦略的な人員配置を行うことで、計画的かつ継続的な人材育成に努めております。また、事業戦略を実行し、更なる企業価値向上を実現するために、サクセッションプランを通じた次世代経営層の育成を推進してまいります。さらに、タレントマネジメントシステムを活用し、従業員一人ひとりのスキル、強み及び経験等の情報を一元管理するとともに、分析・活用できる仕組みを整備しております。加えて、従業員が自らのキャリア志向を自己申告することでキャリア自律を促し、適材適所の人員配置を通じて、多様な人材が活躍できる環境の整備に努めてまいります。

(ⅱ)人材育成の取組

当社グループが目指す成長に向けて、従業員のスキルアップ、リスキリング及びキャリア自律の促進を目的として、グループ共通のeラーニングによる自己啓発プログラムを導入しております。今後も、従業員一人ひとりが自ら学びたい分野について主体的に学習できる環境の整備を進めてまいります。また、当社では、従業員の主体的な学習や能力開発への取組を支援するため、「スキルアップ手当」を導入しております。このほか、マネジメント層の能力開発に向けて、360度評価及びフィードバック研修を実施し、組織マネジメント力の向上及び部下育成の強化につなげてまいります。

(ⅲ)エンゲージメントの向上

当社は、従業員の企業理念や経営方針への共感度並びに企業価値の向上に対する貢献意欲を可視化し、組織課題を把握するとともに、その解決に向けた施策を検討するために、エンゲージメントサーベイを実施しております。本サーベイの結果は、重要な経営指標として取締役会に報告し、心理的安全性が確保されたフラットな組織風土の醸成に向けた組織開発及び人事戦略の策定に活用しております。今後も定期的なエンゲージメントサーベイの実施を通じて、各組織の状態を把握・検証し、組織風土の継続的な改善に取組んでまいります。

 

(ⅳ)DE&Iの推進

事業戦略の実行に向けて、チーム力、課題解決力及び変化対応力等の組織能力の強化に取組んでおります。性別・国籍・年齢・障がい・価値観及び雇用形態等による無意識の偏見や思い込みにとらわれることなく、お互いの考え方や価値観に誠実に向き合い、多様な人材の採用・育成・登用を推進することで、新たな視点やイノベーションを創出する組織風土の醸成に努めてまいります。また、従業員が安心して長く働くことができる魅力ある会社づくりを進めるため、働き方の多様化に向けた取組として、子育て、家族の介護、自身の病気治療を目的に取得できる「ライフサポート休暇」制度の導入に加え、育児休業の取得可能期間の延長、育児短時間勤務の利用可能期間の延長等に取組んでおります。引き続き、多様な人材のワークライフバランスとウェルビーイングの向上に努めてまいります。

(ⅴ)健康経営の実践

当社は、会社が健全であるためには従業員一人ひとりが心身ともに健康であることが重要であると考えています。そのため、「健康経営」の実践を通じて、従業員の健康意識の向上、健康リスクの低減及びハイリスク者の減少に取組むとともに、従業員とその家族が心身ともに健康で、安心して働ける健全な職場環境の実現を目指しております。

 

d 指標と目標

「住まい」と「暮らし」領域における専門スキルの拡充に向けて、一級・二級建築士、建築施工管理技士、宅地建物取引士及び管理業務主任者等の建築関連有資格者について延べ1,500人体制の構築を目指してまいります。また、これらの有資格者に加え、多様な経験やスキルを有する人材の獲得を通じた人材ケイパビリティの向上を図るため、キャリア採用を拡充し、2030年までに累計100名の採用を計画しております。さらに、エンゲージメントスコアについては、2030年3月期までに2024年3月期比で10pt向上を目標としております。

加えて、「ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン基本方針」に則り、多様な働き方に対応する施策の導入等を通じて、2031年3月期までに女性管理職比率10%以上、女性従業員の平均勤続年数を男性従業員の70%以上、男性育児休業取得率70%以上及びフルタイム労働者の各月における法定時間外労働時間数と法定休日労働時間数の合計を1人当たり30時間未満にすることの達成を目指してまいります。

健康経営においては、2030年3月期までに健康診断受診率100%及びストレスチェック受検率100%の達成を目標としております。また、中長期的には健康経営優良法人「ホワイト500」の認定取得に向けた取組を進めてまいります。なお、「健康経営優良法人2026」認定制度において、当社は大規模法人部門、当社子会社であるナイスコンピュータシステム株式会社及びナイスビジネスサポート株式会社は中小規模法人部門の認定を受けております。