人的資本
OpenWork(社員クチコミ)-
社員数195名(単体) 1,050名(連結)
-
平均年齢41.1歳(単体)
-
平均勤続年数16.1年(単体)
-
平均年収8,512,000円(単体)
従業員の状況
5 【従業員の状況】
(1) 連結会社の状況
2025年3月31日現在
(注) 1 従業員数は就業人員であります。
2 従業員数欄の〔外書〕は、臨時従業員の年間平均雇用人員であります。
(2) 提出会社の状況
2025年3月31日現在
(注) 1 従業員数は就業人員であります。
2 従業員数欄の〔外書〕は、臨時従業員の年間平均雇用人員であります。
3 平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。
(3) 労働組合の状況
当社グループにはニチモウ労働組合が組織されており、日本労働組合総連合会に属しております。
(4) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異
① 提出会社
(注) 1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。
② 連結子会社
(注) 1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。
サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)
2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】
(1) 当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
サステナビリティ基本方針『持続可能な社会への航路を拓く』
当社グループは、2021年12月に公表して以来、従業員の考え方や行動の軸となるサステナビリティ基本方針として『持続可能な社会への航路を拓く』を掲げ、未来に向けた大きなチャレンジとしてサステナブル経営を推進しています。企業活動として、水産物の漁獲~加工~販売までをトータルにサポートする当社の責務として、海の豊かな資源の保全および、環境に配慮した生産と流通のサポートを行いながら、世界的な水産物需要の拡大に応えるサステナブル経営に引き続き取り組んでいきます。
① ニチモウが目指すサステナビリティへの考え方
ニチモウグループが目指すサステナブル経営は、創業以来の経営理念に則り、「浜から食卓までを網羅し繋ぐ」を具現化すべく、グループの連携により、海の豊かな資源の保全および環境に配慮した生産と流通をサポートする責務を果たすことで、中長期的な企業価値の向上に努めていくことを主眼としています。これは昨今の自然環境や天然資源への保全意識が高まっている社会において、漁業・水産業を主たる事業領域として事業を展開する当社グループに強く求められているところであり、果たすべき責務であると考えています。
企業価値向上の観点から見ると、サステナブル経営を推進していく上で重要視している海面・陸上養殖や自然環境下で生分解性を有するバイオマス資材など、持続可能な事業に対する注目度は高く、引き合いも多くいただいております。
またリスクマネジメントの面から見ると、海洋環境・資源への配慮を怠れば水産物の調達リスクが高まり、温室効果ガス排出量の削減に向けた取組についても、今後導入が検討されている炭素税の導入によるコスト増など、当社グループの業績に大きな影響を及ぼす可能性があり無視できません。
以上のことから、現行のサステナビリティに配慮した事業活動を推し進めるとともに、新規事業への取組にも着手し、コスト上昇以上の企業価値の向上に努めてまいります。
また、これらの取組における計画・目標設定とその進捗・改善は、ISOのPDCAサイクルを活用して管理・適正化を図ることで、最短ルートでの目標達成を目指してまいります。
② 国連グローバル・コンパクトに署名
当社は、国連グローバル・コンパクト(UNGC)に署名し、2023年5月に参加企業として登録されました。これにより、UNGCが定める「人権・労働・環境・腐敗防止」の4分野に関わる10原則の遵守・実践を通して、サステナブル経営を一層推進していきます。
詳細は以下のリンクからコーポレートサイトをご覧ください。
〇国連グローバル・コンパクトに署名
https://www.nichimo.co.jp/sustainability/policy/
〇人権・労働、環境、腐敗防止の方針
https://www.nichimo.co.jp/sustainability/policy/basic_policy.pdf
人権・労働、環境、腐敗防止の方針に関する詳細な情報については、2024年7月に公表の弊社記載の該当HPをご参照ください。
③ マテリアリティ(重要課題)
当社グループにおけるマテリアリティ特定のプロセスでは、UNGCが定める10原則を世界共通の課題と捉え、そこから当社グループが事業展開する漁業・水産業における課題と、自社のビジネス環境課題との整合性を意識して重視する課題の絞り込みを実施。2023年度、マテリアリティの決定および目標設定を行いました。今後は有識者やステークホルダーとのエンゲージメント、継続的な改善を実施することで、活動の精度向上に取り組んでいきます。
④ マテリアリティの特定プロセス
(a) STEP 1
マテリアリティの特定に際して各部署から担当者を選定し、基礎講座を開催。その後、環境・社会・ガバナンスの観点から、当社グループにおける現状の課題やあるべき姿をリスト化(社会課題の抽出)しました。
(b) STEP 2
この取組を中長期的な経営戦略とその計画に落とし込むため、改めて経営層を含めた教育を行い、UNGC4分野10原則やそれに付随する国際宣言・条約なども踏まえ、サステナビリティ推進委員会メンバー主導のもと「当社グループの企業活動における重要度」と「社会やステークホルダーに対する影響度」の2軸で重要課題をマッピングしました。
(c) STEP 3
この結果をもとに事務局でマテリアリティの素案を作成し、本委員会で審議・承認され、正式にマテリアリティとして特定されました。
〇マテリアリティの進捗状況
https://www.nichimo.co.jp/sustainability/policy/materiality.pdf
マテリアリティの進捗状況情報については、2025年8月に公表予定の弊社記載の該当HPをご参照ください。
(2)ガバナンス
当社グループは「サステナブル経営」の推進にあたり、2024年1月に代表取締役社長を委員長とするサステナビリティ推進委員会を設置し、四半期ごと(計4回)にサステナビリティに関わる基本方針、事業活動や戦略の審議・監督を行うとともに、取締役会への報告を行います。
取締役会および本委員会は気候変動問題を考慮した目標設定や計画、その進捗管理および投資決定を行います。
また、2022年以降ISO統合マネジメントシステム(ISO9001+14001)を活用し、品質および環境配慮を重視した取組を行っております。この取組は経営陣のみならず、各部門単位で運営を行うことで、社員一人ひとりのサステナビリティに対する意識を醸成し、全体で持続可能な社会の実現に貢献するものです。
<2024年度の活動実績>
(3)リスク管理
① 気候関連リスクの選別・評価・管理プロセス
リスクおよび機会につきましては、ISO14001に基づく環境側面(環境に直接・間接に影響を与える要素)、環境法令、業界・事業環境における課題、ステークホルダーのニーズおよび期待などから、気候変動に関するリスクと機会をサステナビリティ推進委員会で、事業リスク等を内部統制委員会でそれぞれ1年に1回以上の頻度で洗い出しています。 気候変動に関するリスクおよび機会を踏まえ、各部門は環境目標を設定し、ISO統合マネジメントシステムに基づいて活動します。環境目標の達成度は四半期ごとに開催されるサステナビリティ推進委員会で進捗管理を行い、1年に1回以上の頻度で取締役会へ報告しています。
② 総合的リスク管理の統合
当社グループが直面する具体的なリスクの識別・評価および、方針の決定は、内部統制委員会がその役割を担っております。気候関連リスクおよび機会とその対応策は、サステナビリティ推進委員会から内部統制委員会に提出され、全社リスクに統合されます。内部統制委員会は取締役会の監督のもと、代表取締役社長を委員長として年4回開催しています。
(4) 重要なサステナビリティ項目
上記、ガバナンス及びリスク管理を通して識別された当社グループにおける需要なサステナビリティ項目は以下のとおりであります。
・気候変動への対応について
・人的資本への対応について
それぞれの項目に係る当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
① 気候変動への対応について
(a) 戦略
TCFDが提唱するフレームワークに則り、シナリオ分析の手法を用いて、将来的に気候変動が当社グループの事業にもたらす影響を特定・評価を実施し、気候関連の定量的財務影響の算出と、リスクと機会に対する対応策の検討に取り組んでいます。シナリオ分析では、国際エネルギー機関(IEA)や、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が公表する複数の既存シナリオを参照しています。
(b) 指標及び目標
当社グループは、気候変動への対応として、2050年までにカーボンニュートラルを目指して、温室効果ガスの排出を削減し、エネルギーの効率的で持続可能な使用を促進するとともに、気候変動の緩和、適応に貢献する商品およびサービス等の開発・提供に努めます。
2024年に策定した環境方針においても、同内容を掲げ、ホームページ上で公開しています。
https://www.nichimo.co.jp/sustainability/policy/basic_policy.pdf
環境方針に関する詳細な情報については、2024年に公表の弊社記載の該当HPをご参照ください。
温室効果ガス排出量(Scope1,2,3算定)
当社グループは温室効果ガス排出量の把握を推進しており、今期の取組みとして、当社および主要な連結子会社を範囲として、2023年度のScope3の算出に加え、2024年度のScope1とScope2、Scope3の算出を実施いたしました。内訳は以下の通りです。
<Scope1,2算定について>
※GHGプロトコルに則り、Scope1,2算定を実施。
Scope1,2範囲としては、連結子会社を含む国内主要拠点を対象に算定。原則、事業所・営業所はScope1,2算定対象から除外しています。
※Scope1,2の算定方法および排出係数等は、「地球温暖化対策の推進に関する法律」の「温室効果ガス排出量の算定・報告・公表制度」に基づいて算出。
「排出係数算定・報告・公表制度における算定方法・排出係数一覧」および、「電気事業者別排出係数」の調整後排出係数(Scope2マーケット基準)と全国平均係数(Scope2ロケーション基準)、「フロン類算定漏えい量の算定・報告に用いる冷媒種類別GWP一覧」を使用。
※2022年度からフロン類の排出量を含めて算定しております。
※2023年度の算定値は、2024年1月~3月の消費エネルギー量の実績値にて再算定しております。
※2023年度の算定値は、2024年1月~3月の消費エネルギー量の実績値にて再算定の上、更新しております。
※2024年度から連結子会社における配送に関する消費燃料を含めて算定しております。
※削減率は基準年を2021年度に設定して算出。
<Scope3算定について>
※GHGプロトコルに則り、Scope3算定を実施。Scope3は基本連結での算定とし、カテゴリ5はデータ収集できた拠点のみの算定としています。
※Scope3の算定方法および排出係数等は、「サプライチェーンを通じた温室効果ガス排出量算定に関する基本ガイドライン」および「IDEA v2」に基づき算出。
※2022年度のカテゴリ 6 7 の排出量は再算定の上、更新しております。
※カテゴリ8:該当する活動はScope1,2で計上済み。
※カテゴリ9~12、15:今後算定を検討。
※カテゴリ14:該当なし。
※削減率は基準年を2022年度に設定して算出。
② 人的資本について
(a) 戦略
ニチモウグループの人材戦略について
第140期中期経営計画(以下、新中計)の策定に合わせて、人材戦略についても見直を行いました。
キーワードに「挑戦」を掲げた新中計は、各事業で10年後ありたい姿をイメージし、そこに到達するための突破口を開く3年間の計画として位置付けています。また中長期の目標達成およびパーパスや経営理念の追求に向け、社員一人ひとりが実践する「行動姿勢」も合わせて設定しました。これを実践することでお客様にベストソリューションを提供し、引いては企業価値の向上につながると考えています。
本計画策定において、“パラダイムシフト”が至るところで起こっている状況では、近い将来ですら予測が難しく、企業成長の階段を上がっていく為のカギはやはり人材であると再認識をする事となりました。改めて、人材のレベルアップ(=強い個)を実現させて、それを繋ぎ強い組織へと昇華させていく方針を堅持して参ります。従いまして、人材戦略は『人(従業員)をより強い個に成長させて繋ぐ』こととしました。中計内の「挑戦」を日々の業務おいても重要な行動の指針とし、従業員一人一人が挑戦的な目標を設定する事としており、営業的な側面だけでなく、業務効率の改善・システム環境の見直しといった事務的な側面についても取組を行う事で、個々の「挑戦」を繋げ、会社全体の底上げを目指して参ります。
「浜から食卓までを網羅し、挑戦の歩みを未来へ」を具現化する人材を育成するために、注力するポイントごとに区分けし、二つのSTAGEで中長期的な人材の育成を行ってまいります。
STAGE1として位置付けた2025年3月期までの取組としましては、長期的に求める能力の可視化や新たな教育機会の創出として、各資格等級に求められる能力を明確にし、各人の役割を再認識させると同時に、資格に紐づけられた能力の維持・向上のために教育機会を整理・新設しました。合わせて人事評価制度の見直しも行いより事業推進のモチベーション向上を促すものとしました。
STAGE2の取組につきましては、当社の重要課題である女性活躍の推進とその中心となる女性管理職の登用や候補・教育体制の設定などに注力していき行きます。また、新中計で重視する「挑戦」を促すようなグループ間交流やジョブローテーション制度の検討も進めてまいります。
(b) 指標
全社アセスメント
2024年8月に第二回全社アセスメントを実施しました。今回のアセスメントの結果では、総じて前回より肯定回答率がやや下がったものの、傾向についてはほぼ同じく自身の担当業務や、人間関係を含む身の回りの職場環境への満足度が高い等、従業員の所属部門レベルでのエンゲージメントの高さを再確認できました。その一方で、全社・経営という部分では会社全体の方向性の共有が弱いという事も再確認しました。この改善余地に対する具体的な対応として、2025年4月から順次タウンミーティングを実施しています。140期中期経営計画の策定における重要なポイントとして“グループ全体への方針の浸透”を掲げており、グループ全体が経営方針理解の下でが事業運営を進めていく事を目指してまいります。
アセスメント
KPI進捗
また、当社グループでは、上記「②人的資本について(a) 戦略」において記載した、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針に係る指標については、当社においては、関連する指標のデータ管理とともに、具体的な取組みが行われているものの、連結グループに属する全ての会社では行われてはいないため、連結グループにおける記載が困難であります。このため、上記「②人的資本について(b) 指標 KPI進捗」に、連結グループにおける主要な事業を営む提出会社のものを記載しております。
ダイバーシティ&インクルージョン(D&I)
育休取得率(%)
● 女性活躍推進について
当社グループにおける女性活躍推進は、新中計の達成および中長期での企業価値の向上を図るために重要な課題と認識しています。一方で業界全体として女性が幅広く活躍できる環境が整っていなかった側面が強く、まず女性活躍推進法に基づく一般事業主行動計画を策定し、女性採用を増やすなどの実行性のある施策を進めています。なによりもこれからの女性が安心して長期就労ができる会社となる為の環境整備をしっかりと進めています。
● 従業員の健康促進
当社グループでは、従業員が健康で安心して働き続けられる事が事業運営の基礎になるものと考えています。「健康管理面からも強い個の実現」を目指してまいります。そのため、形式的な取組ではなく、実質的な対応を丁寧に積み上げていく事も大事な方針としています。長時間労働防止のため、時間外労働の目標時間とアラートの設定・年休取得推奨日の設定、業務の見える化・フローの見直しやDXの推進などによる生産性の向上を図っています。定期健康診断・ストレスチェックついては受診率100%を継続しており、定期健康診断後の二次検診受診・特定保健指導も個別に対応を行っております。また、昨今は従業員のメンタルヘルスのケアの重要性が増しており、メンタル不調者については産業医だけでなく、場合によっては主治医との連携も行い、サポートを行っています。フィジカル・メンタルをしっかり整え業務に尽力できる環境整備を維持してまいります。これらの取組を通じて健康経営優良法人の取得についても準備を進めております。