人的資本
OpenWork(社員クチコミ)-
社員数194名(単体) 22,526名(連結)
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平均年齢46.5歳(単体)
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平均勤続年数19.9年(単体)
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平均年収13,927,000円(単体)
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平均年収の
対前年増減率3.1%(単体)
従業員の状況
人材戦略に関する基本方針等
(1) 【人材戦略に関する基本方針等】
当グループの人材戦略は「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (3)人的資本」に記載の通りとなります。
また、当グループにおける従業員の給与その他給付の額及び内容については、当社及び主要な連結子会社等の取締役会などにて制定される方針に基づき支払われます。当該方針は業務推進部門から独立した当社及び主要な連結子会社等の人事部等において制度設計を行い、給与規則等として文書化しております。
当グループの全従業員のうち約6割の従業員が所属する三井住友信託銀行株式会社では、2025年度から運営を開始した新人事制度において、従業員一人ひとりが担う役割に応じたメリハリある処遇体系を導入しております。
それぞれの役割に応じた適切な処遇水準については、年功序列・年齢一律運営を廃止し、経営に与える影響の範囲や貢献、職務の難易度や社外労働市場の報酬等を踏まえて決定しております。
(2) 【従業員の状況】
① 連結会社の状況
2026年3月31日現在
(注)1.従業員数は、就業人員であり、海外の現地採用者を含み、臨時従業員2,185人を含んでおりません。
2.従業員数には、取締役を兼務していない執行役員等116人を含んでおります。
3.臨時従業員数は、[ ]内に年間の平均人員を外書きで記載しております。
4.報告セグメントごとの従業員数には連結子会社の従業員数を含んでおります。
② 当社の状況
2026年3月31日現在
(注)1.当社の従業員は、三井住友信託銀行株式会社からの出向者等であり、平均勤続年数は出向元での勤続年数を
通算しております。
2.従業員数には、取締役を兼務していない執行役員等(当社以外の職務委嘱割合が高い者を除く)11人を含ん
でおります。
3.当社の従業員はすべて「その他」のセグメントに属しております。
4.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。
5.前年度末に比べ従業員数が79人減少しておりますが、改組や業務内容・役割を踏まえ、一部社員を三井住友
信託銀行株式会社の所属としたことに伴うものです。
6.当社には従業員組合はありません。労使間においては特記すべき事項はありません。
③ 最大人員会社の状況
当事業年度における従業員数が最も多い会社
三井住友信託銀行株式会社
2026年3月31日現在
(注)1.従業員数は、就業人員であり、海外の現地採用者を含み、臨時従業員686人を含んでおりません。
2.従業員数には、取締役を兼務していない執行役員等(当社以外の職務委嘱割合が高い者を除く)60人を含ん
でおります。
3.臨時従業員数は、[ ]内に年間の平均人員を外書きで記載しております。
4.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。
④ 使用人その他の従業員のみを対象とした役員・従業員株式所有制度の内容
当社は使用人その他の従業員のみを対象とした役員・従業員株式所有制度を導入しております。当該役員・従業員株式所有制度の内容について「1 株式等の状況 (8)役員・従業員株式所有制度の内容」に記載しております。
⑤ 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異
イ.当社
該当ありません(「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)及び「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定による公表の対象外であります)。
ロ.連結子会社
各項目下段( )内の数字は前事業年度との比較であります。なお、当グループでは、2023年度より、開示範囲を拡大し、男性労働者の育児休業取得率、労働者の男女の賃金の差異ともに、自主的に常時雇用労働者101人以上の連結子会社について公表しております。
(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。なお、三井住友信託銀行株式会社、三井住友トラスト不動産株式会社、三井住友トラスト・パナソニックファイナンス株式会社については、同第71条の6第2号における取得割合を算出しております。育児休業取得率の算出において、当事業年度に子が生まれた労働者数(a)に対する、当事業年度に育児休業を取得した労働者数(b)の割合(b/a)を算出しており、前事業年度に子が生まれた労働者が、当事業年度になって育児休業を取得したケースが含まれるため、育児休業取得率が100%を超えることがあります。
3.労働者の男女の賃金の差異は、女性の平均賃金を男性の平均賃金で除して算出しており、数値が100に近いほど差異が小さいことを示しております。
4.三井住友トラスト・システム&サービス株式会社は、2026年4月1日付で三井住友信託銀行株式会社へ統合しております。
5.三井住友信託銀行株式会社においては、当事業年度において、新人事制度に伴う職位の一部見直しおよび新設を行っているため、前事業年度との比較はしておりません。また、当事業年度より、算出範囲から海外出向者を除外しております。
6.三井住友トラスト・パナソニックファイナンス株式会社においては、当事業年度において管理職の定義の一部見直しを行っております。前事業年度との比較については、当事業年度と同一の定義に基づき前事業年度の数値を再算出した場合の差異を記載しております。
7.当事業年度内において、育児休業取得の対象となる男性労働者がいないことから、記載を省略しております。
8.三井住友トラストTAソリューション株式会社においては、前事業年度において、育児休業取得の対象となる男性労働者がいなかったことから、前事業年度との比較はしておりません。
9.連結子会社のうち、三井住友信託銀行株式会社、アモーヴァ・アセットマネジメント株式会社、三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社の労働者の男女の賃金の差異の背景についての補足説明を「(4) 三井住友信託銀行株式会社、アモーヴァ・アセットマネジメント株式会社、三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社における労働者の男女の賃金の差異の背景について」に記載しております。
10.三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社においては、他の連結子会社の算定方法と統一するため、当事業年度より「正規雇用労働者」及び「パート・有期労働者」の区分に係る算定方法の一部見直しを行っております。前事業年度との比較については、当事業年度と同一の方法に基づき前事業年度の数値を再算出した場合の差異を記載しております。
11.三井住友トラストクラブ株式会社においては、前事業年度において、パート・有期労働者がいなかったことから、前事業年度との比較はしておりません。
12.三井住友トラスト・パナソニックファイナンス株式会社においては、他の連結子会社の算定方法と統一するため、当事業年度より、三井住友トラスト・パナソニックファイナンス株式会社の子会社について算出範囲から除外しております。前事業年度との比較については、当事業年度と同一の定義に基づき前事業年度の数値を再算出した場合の差異を記載しております。
ハ.連結会社
(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。当社及び国内連結子会社を対象として算出しております。
2.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。男女賃金差異について公表をしている連結子会社(10社)について連結をしております。
⑥ 三井住友信託銀行株式会社、アモーヴァ・アセットマネジメント株式会社、三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社における労働者の男女の賃金の差異の背景について
イ.三井住友信託銀行株式会社
当グループの全労働者のうち約6割の労働者が所属する三井住友信託銀行株式会社の労働者の男女の賃金の差異は、以下のとおりであります。当事業年度までの推移を踏まえると、男女間の賃金差は縮小傾向にあります。
(当事業年度の前2事業年度及び当事業年度に係る労働者の男女の賃金の差異)
(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。なお、本項目に記載しております上記以外の労働者の男女の賃金の差異についても、上記方法に基づいて算出したものであります。
三井住友信託銀行株式会社の雇用制度は、コース社員制度、専門社員制度、アソシエイト社員制度等に分かれております。雇用制度別労働者の男女の賃金の差異、全労働者に占める労働者の割合及びコース社員比賃金水準は以下のとおりであり、全労働者の74.6%を占めるコース社員の男女の賃金の差異は61.7%となっております。
(当事業年度に係る雇用制度別労働者の男女の賃金の差異等)
(注)1.信託銀行ならではの専門性を発揮するために、コース社員制度とは別に、個人の専門性を評価して採用する雇用制度に属する社員であります。
2.営業店や本部各部におけるミドル・バックオフィス業務等の主に定型的な業務を担っている社員であります。
当事業年度において、全労働者の男女の賃金差異が54.2%である主な理由としては、全労働者の23.3%を占め、かつ約9割が女性であるアソシエイト社員の賃金水準が、コース社員比41.0%であることが挙げられます。信託銀行では、安定的かつ堅確な事務の提供体制を構築することも重要な責務であり、事務領域の担い手についても、長期間の活躍を期待するアソシエイト社員としての採用、育成を重視しております。
三井住友信託銀行株式会社のコース社員に限定した男女の賃金の差異は、以下のとおりであります。
(当事業年度の前2事業年度及び当事業年度に係るコース社員の男女の賃金の差異)
コース社員全体での男女の賃金の差異の要因としては、主としてコース社員における男女の構成割合によるものと分析しております。コース社員全体では、係長級以上の職位では男性の割合が高い一方、一般層では女性の割合が高くなっております。
(当事業年度に係る職位別のコース社員構成割合)
(注)1.当事業年度のコース社員全体を100%として職位別・男女別に社員構成割合を表示しております。
(当事業年度に係るコース社員職位別男女の賃金の差異)
多種多様な分野における専門性の次世代への継承の観点や、信託銀行の幅広いビジネスの更なる深化に向けて、多様な人材の活躍は不可欠であると考えております。女性コース社員の更なる活躍推進が、会社の未来にとって重要な課題と捉え、役員自らが女性マネジメントをサポートするサポーター役員制度等、女性コース社員のキャリアの形成を支援し、更なる活躍を推進する取り組みを進めております。また、2028年3月末までに「課長以上のラインのポストに就く女性の比率を26%以上」及び「マネジメント業務を担う(※)女性の比率を34%以上」とする行動計画(KPI)を公表し、達成にむけて更なる取り組みを進めております。
三井住友信託銀行株式会社における「課長以上のラインのポストに就く女性社員比率」は23.8%となっており、前事業年度から0.6ポイント上昇しております。また、「マネジメント業務を担う女性社員比率」は36.1%となっており、当事業年度において目標水準を上回っております。三井住友信託銀行株式会社ではこれら両指標を総合的に捉え、女性登用を一層推進してまいります。
労働者の男女の賃金の差異は、「(当事業年度の前2事業年度及び当事業年度に係る労働者の男女の賃金の差異)」に記載のとおり縮小傾向にあり、マネジメント業務を担う女性の登用を含む各種取組の効果が現れているものと認識しております。
(※)本指標における「マネジメント業務を担う」とは、係長級以上の職位にある者を指します。
(課長以上のラインのポストに就く、もしくはマネジメント業務を担う女性社員比率)
(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。また、当事業年度より、新人事制度に伴う職位の一部見直しおよび新設を行ったうえで算出しているほか、算出範囲から海外出向者を除外しております。
また、三井住友信託銀行株式会社では、更なる差異縮小に向けた取り組みを進めていきます。当事業年度に係る職位別男女の賃金の差異について、その主な要因は、出産等のライフイベントに伴う長期休業によるキャリア中断の影響や、育児に伴う短時間勤務制度の利用による労働時間の短縮等と分析しております。特に、出産・育児等のライフイベントの時期と重なる係長級で、差異が大きくなっております。当事業年度の1か月当たりの法定外労働時間は、女性が男性比56.1%(※)となっており、また、当事業年度の短時間勤務制度の利用者730人のうち、99.9%が女性となっております。
(※)「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
三井住友信託銀行株式会社において2025年度から運営を開始した新人事制度では、従来のコース社員制度を廃止のうえ、キャリアや働き方に関する社員一人ひとりの自律的な選択を尊重し、社員の「ウィル(意思)」と「スキル」に基づいた配置・登用を行います。加えて、社員一人ひとりが担う役割に応じたメリハリのある処遇を行うことで、性別に関わらず公平な機会提供と成果に応じた適正な処遇を実現し、多様な社員が多様な活躍を目指せる職場環境を目指してまいります。
以上を踏まえ、三井住友信託銀行株式会社では、性別にかかわらず多様な人材が活躍し、新たな価値を創造する組織を目指し、マネジメント業務を担う女性の登用に加え、全社における時間外勤務の削減、ライフイベントを踏まえたキャリア選択・早期復職の仕組み、柔軟な勤務制度の拡充や、それらを可能とする企業風土の醸成が不可欠と考えており、以下の施策を積極的に進めてまいります。
ロ.アモーヴァ・アセットマネジメント株式会社
(i)アモーヴァ・アセットマネジメント株式会社の労働者の男女の賃金の差異は、以下のとおりであります。
(当事業年度の前2事業年度及び当事業年度に係る労働者の男女の賃金の差異)
(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。なお、本項目に記載しております上記以外の労働者の男女の賃金の差異についても、上記方法に基づいて算出したものであります。
アモーヴァ・アセットマネジメント株式会社の雇用形態別の男女の賃金の差異、全労働者に占める労働者の割合及び正規雇用労働者比賃金水準は以下のとおりであり、全労働者の90.6%を占める正規雇用労働者の男女の賃金の差異は63.9%となっております。
(当事業年度に係る雇用制度別労働者の男女の賃金の差異等)
パート・有期労働者における男女賃金差異54.2%は、雇用形態及び人員構成の違いに起因するものです。同区分の約8割は定年後社員であり、その72%を男性が占めております。残る2割は女性の比率が相対的に高い契約社員となりますが、両者の賃金水準には大きな差があり、契約社員と定年後社員との間で最大約3倍の賃金差が生じております。こうした男女の構成差及び賃金差が、全体の男女賃金差異を押し上げる主因となっております。
正規雇用労働者における男女賃金差異の主な要因としては、三井住友信託銀行株式会社と同様に、階層別の男女の構成割合によるものと分析しており、女性の管理職登用を進めること、即ち女性管理職比率の向上が、男女賃金差異の解消に寄与していくものと考えております。2021年度には、女性活躍推進における取り組みを更に加速するために、2030年度までに海外拠点を含むアモーヴァ・アセットマネジメントグループ全体における女性管理職比率を30%に引き上げる目標を新たに設定しております。加えて、2022年度には目標を達成するための具体的なアクションリストを作成、それに基づいた女性管理職比率の目標を明確化することにより、達成に向けての進捗状況の透明性を確保し、女性活躍推進の取り組みの更なる充実を図るとともに、多様性に対する社員の一層の意識向上を目指しております。結果、2021年度は16.9%であった女性管理職比率は、2024年度に22.6%と一時的に上昇した後、2025年度には22.1%と僅かに低下しておりますが、これは女性管理職層における女性役員登用及び女性役員の増員が進展したことによるものであります。すなわち、管理職から役員層への登用が進んだ結果、管理職区分における女性比率が統計上、一時的に減少したものであり、女性活躍の停滞を示すものではなく、むしろ女性のキャリア上位層への進展を反映した前向きな変化と捉えております。また、同期間(2021年度から2025年度)において、男女賃金差異は縮小しております。今後も、組織の多様性拡大を目指し、各種施策を積極的に推進してまいります。
ハ.三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社
(i)三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社の労働者の男女の賃金の差異は、以下のとおりであります。
(当事業年度の前2事業年度及び当事業年度に係る労働者の男女の賃金の差異)
(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成 27 年法律第 64 号)の規定に基づき算出したものであります。なお、本項目に記載しております上記以外の労働者の男女の賃金の差異についても、上記方法に基づいて算出したものであります。
三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社は、複雑高度な判断を要する業務を創造的に遂行し、将来的に業界の第一人者あるいは全社又は各業務の経営を担い変革を推進することを期待する社員を正規雇用しております。一方、高度な専門知識、職務経験に基づき、専門的な職務又は特命的な職務を担う社員については契約期間を定めて非正規雇用することもあります。それぞれの構成比や男女の賃金の差異、職位別の男女の賃金の差異は以下のとおりであります。
(当事業年度に係る雇用制度別労働者の男女の賃金の差異等)
(注)1.2025年4月より正規雇用労働者におけるプロフェッショナル職とエキスパート職を廃止し、「レギュラーコース」に統合いたしました。
(当事業年度に係る正規雇用労働者の職位別の男女の賃金の差異等)
男女の賃金の差異との背景として、比較的高い賃金水準となる管理職以上の職責を担う社員に占める女性の割合が低いこと、特に、部長職等のより上位の管理職の職責を担う女性の割合が相対的に少ないことが挙げられます。さらに、過年度より担当する職務によって分類した職掌の転換を進め、昨年度には職掌制度の統合を実施しておりますが、転換や統合以前の職掌ごとの賃金水準を一定程度引き継いでいることも男女の賃金差異に引き続き影響していることが考えられます。
三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社では、多様性が社員の価値創造力を高め、当社の中長期的な成長力をもたらすと考えております。この考えに基づき、女性活躍を含むダイバーシティの推進に取り組んでおり、2028年3月末までに管理職以上の女性の割合を18%以上とする目標を掲げ、女性の管理職登用を進めております。結果、女性管理職比率は、2021年度の9.5%と比較して2025年度には12.4%と上昇しております。また、管理職以上の職責を担いうる女性を増やしていくために、全社員に占める女性の割合を引き上げていくとともに、採用活動において、ファンドマネジャーの業務を説明するイベントや広報活動を実施し、資産運用ビジネスを志望する女性の採用数増加に取り組んでおります。また、女性が働きやすい職場環境や、利用しやすい各種制度の整備にも努めております。今後も、多様な人材が活躍し、新たな価値を創造する組織を目指し、さまざまな施策を積極的に進めてまいります。
サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)
2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】
(1)サステナビリティ全般
①ガバナンス
イ.サステナビリティ方針
当社は、「1.事業を通じた社会・環境問題の解決への貢献」「2.お客さまへの誠実な対応」「3.社会からの信頼の確立」「4.環境問題への取り組み」「5.個人の尊重」「6.地域社会への参画・貢献」からなる「三井住友トラストグループの社会的責任に関する基本方針(サステナビリティ方針)」(以下、サステナビリティ方針)を取締役会において定めております。
また、サステナビリティ方針に基づく具体的な取組方針及び行動指針として、「環境方針」「気候変動対応行動指針」「生物多様性保全行動指針」「人権方針」を取締役会において定め、役員・社員に周知するとともに対外的に公表しております。
ロ.サステナビリティ推進体制
当社では、サステナビリティ方針に基づき執行機関である経営会議がサステナビリティ推進に関する方針・戦略を協議・決定し、取締役会がこれを監督する体制としております。監督機関である取締役会は、諮問機関としてリスク委員会を設置し、当グループのサステナビリティにかかる取組状況に関する審議等を通じて適切な監督を行っております。
また、2026年度から、サステナビリティに関する課題の協議機関として、サステナビリティ推進部統括役員(Chief Sustainability Officer)を委員長とするサステナビリティ協議会を設置し、当グループのサステナビリティに関する課題の対象範囲を明確化し、方針立案から対応、開示までの一連の取り組みを組織的に行う体制を整えております。
②戦略
「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (4)中長期的な会社の経営戦略及び対処すべき課題」の当グループの重点テーマ及びマテリアリティの概要をご参照ください。
③リスク管理
イ.サステナビリティに関するリスク認識
当グループは、サステナビリティ方針を掲げており、持続可能な社会の構築に積極的に貢献することが社会的責任であると認識しております。
当グループの事業を取り巻く環境・社会課題に対し、金融機関として社会の期待に適う対応が十分に行われていない場合には、当グループの目指す持続可能な社会の構築に負の影響を及ぼすことはもちろん、引いては当グループの業績や財務状況、業務継続性、ブランド価値、成長性等にも悪影響を及ぼす可能性があります。こうした負の影響は当グループ自身から生じるだけでなく、当グループが関与するバリューチェーンの中で生じる可能性があり、様々な経路を通じてその影響が伝播あるいは相互に影響しあうことで、当社のリスクカテゴリーにおけるリスク顕在化の可能性を高めるリスクドライバーとなりえます。
ロ.サステナビリティ関連リスク管理の取り組み
当グループでは、上述のリスク認識の下、サステナビリティに関するリスクを的確に把握・低減すべく、サステナビリティ関連リスク管理の方針においてリスク管理の考え方や、基本的な管理体制等を定めております。
また、当該体制に基づき、持続可能な社会の構築への貢献に向け解消すべき環境・社会課題に対して、当グループの事業活動が与えうる負の影響を特定・評価のうえ、業務の特性に応じた方法で防止・軽減等に取り組んでおります。このリスク管理プロセスは、社会の要請・期待等の外部環境変化や当グループのビジネスモデル変化等の内部環境変化に適合するよう、継続的な態勢強化を図っております。
(2)気候変動
①ガバナンス
「(1)サステナビリティ全般 ①ガバナンス」をご参照ください。
②戦略
年々深刻化する異常気象や自然災害は、私たちの命や暮らしを脅かしております。当グループのパーパスである「託された未来をひらく」を実現する上で、気候変動問題への対応は避けては通れない最優先課題です。
当グループでは、自社グループの事業活動で使用するエネルギーの削減・脱炭素化に加え、信託の力でお客さまの脱炭素化をサポートし、脱炭素社会の実現に貢献します。
脱炭素社会の実現には、多額の資金が必要となります。当グループは、ファイナンスや多様なソリューションの提供を通じて、事業者のお客さまの脱炭素化を支援するとともに、個人や機関投資家のお客さまの資金を呼び込み、多額の資金需要へ応えることで、脱炭素社会の実現に貢献していきます。
具体的には、ガバナンスサーベイを中心とした各種サーベイ等を通じて、お客さまの現状と課題を把握した上でお客さまとの対話を重ねながら、三井住友信託銀行株式会社のテクノロジー・ベースド・ファイナンス(TBF)チーム(注)の有する技術的な知見や Breakthrough Energy、ERMグループといったグローバルトッププレイヤーとの協業も活用し、事業者のお客さまへのソリューション提供や資金支援を行っていきます。
当グループが目指すのは、事業者の脱炭素化進展が企業価値の向上へと繋がり、リターンとして投資家に還元され、さらなる投資、脱炭素化につながる好循環です。信託グループならではの「アドバイザリ機能」「資産運用・資産管理機能」を発揮し、個人や機関投資家のお客さまへ投資機会を提供するとともに、事業者のお客さまの脱炭素化の支援を通じて、カーボンニュートラルな社会の実現に貢献していきます。
(注)技術の社会実装を金融的側面から支援することを目的として、サステナビリティ推進部に設置したチーム。電力、水素、蓄電池、バイオ材料、金属材料、ライフサイエンス、インフラ等のさまざまな分野の研究者や専門家でチームを構成。
<移行計画の概要>
当グループは、全世界で加速するGHG排出量削減等の社会課題解決に向け、2021年10月にカーボンニュートラル宣言を公表するとともに、カーボンニュートラルの実現に向けて着実に歩みを進めていくために、2023年10月に、カーボンニュートラル移行計画(移行計画)を策定いたしました。移行計画は、信託グループならではの幅広い業務領域をカバーするため、銀行・運用・信託・自社グループのセグメントごとの特性を踏まえた構成としております。主要子会社である三井住友信託銀行株式会社においては、取引先企業との対話やソリューションの提供を通じて、2050年までに投融資ポートフォリオのGHG排出量ネットゼロの実現を目指していきます。また、同じく主要子会社である三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社及びアモーヴァ・アセットマネジメント株式会社においても、2050年までに運用ポートフォリオにおける投資先企業のGHG排出量ネットゼロの実現を目指していきます。加えて、両社はグローバルに資産運用を展開する機関投資家として、エンゲージメント(建設的な目的を持った対話)及び議決権行使を通じて、投資先企業などの脱炭素化を促していきます。
また、自社グループにおいても、2030年のネットゼロ目標達成を目指し、当グループの事業活動で使用する電力・ガスなどのエネルギーの削減及び再生可能エネルギーへの転換などの脱炭素化を促進するとともに、GHG排出量の計測範囲の拡大や、良質なカーボンクレジットの活用検討等に取り組んでいきます。
ガバナンス・基盤の強化を行い、指標・目標を設定するとともに、銀行・運用・信託において、サーベイや専門性・パートナーシップ等の付加価値の源泉を最大限活用し、各ステークホルダーとの対話を通じた経営課題・ニーズの把握や、課題解決に向けた幅広いソリューションの開発・提供をしていきます。
<カーボンニュートラルに向けた移行計画の全体像>
<移行計画の主な内容>
◆投融資ポートフォリオのGHG排出量ネットゼロに向けた取り組み(三井住友信託銀行株式会社)
◆運用ポートフォリオのGHG排出量ネットゼロに向けた取り組み(三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社及びアモーヴァ・アセットマネジメント株式会社)
◆信託
◆自社グループ
(注)2050年カーボンニュートラル実現と社会変革を見据えて、GX(グリーントランスフォーメーション)への挑戦を行い、現在及び未来社会における持続的な成長実現を目指す企業が同様の取り組みを行う企業群と官・学と共に協働する組織です。
<気候変動に関する機会の認識>
脱炭素社会の実現に向け、社会構造・産業構造が大きく変わり始めるなか、グリーン技術開発やインフラ設備に対する資金需要が増加していく見込みです。日本政府は2050年カーボンニュートラル宣言に加え、GX基本方針で官民連携による150兆円規模の投資を表明しました。
このような多額の資金需要に応えるためには、官民連携によるブレンデッドファイナンス(注)や、投資家や個人の資金を繋ぐ仲介機能が必要不可欠です。当グループはこのような機会を逃すことなく、各経済主体との多様な接点を活かして資金・資産・資本の好循環を促し、社会的価値創出と経済的価値創出の両立を目指していきます。
(注)民間資金と公的資金、あるいは慈善資金を合わせることで、社会課題の解決や持続可能な開発目標(SDGs)の達成を支援する投融資手法。
<各セクターにおける機会の認識>
(注)1.VPP(バーチャルパワープラント)とは、需要家側エネルギーリソース、電力系統に直接接続されている発電設備、蓄電設備の保有者もしくは第三者が、そのエネルギーリソースを制御(需要家側エネルギーリソースからの逆潮流も含む)することで、発電所と同等の機能を提供することを指します。
2.需要家側エネルギーリソースの保有者もしくは第三者が、そのエネルギーリソースを制御することで、電力需要パターンを変化させることを指します。
3.CCUS(Carbon dioxide Capture, Utilization and Storage)とは、CO2の回収・利用・貯留のことを指します。
4.一般送配電事業者が保有する送配電ネットワークを使用して、工場等に自家用発電設備を保有する需要家が当該発電設備を用いて発電した電気を、別の場所にある当該需要家や当該需要家と密接な関係性を有する者の工場等の需要地に送電する制度を指します。
5.PPA(Power Purchase Agreement)とは、需要家が発電事業者から再生可能エネルギーの電力を購入する契約を指し、オフサイト・コーポレートPPAとは、需要場所から離れた場所に発電設備を設置し電力小売事業者を経由して需要家に電力供給を行うモデルを指します。
<機会獲得のための三井住友信託銀行株式会社の戦略>
③リスク管理
イ.気候変動に関するリスクの認識
当グループでは、気候変動対応行動指針を含むサステナビリティ方針に基づき、取引先等の脱炭素化の支援、多様な投資機会の提供等を通じた脱炭素社会の実現に貢献していくことを目指しております。
中長期的な気候変動に起因する物理的リスク(注1)及び移行リスク(注2)は、取引先企業の経営への悪影響(気候変動対応のための制約・コスト増加、自然災害等の被災等による担保資産の棄損等)、それに伴う与信関係費用の増加等を通じて、当グループの業績や財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。また、これらのリスクは財務的な影響に留まらず、当グループの業務継続性やブランド価値、成長性等にも悪影響を及ぼす可能性があり、当グループはこれらの気候変動に関するリスクをリスクカテゴリーに横断的に影響を及ぼすリスクドライバーと認識しております。
(注)1.中長期的な気候変動に起因して直接・間接的に生じるリスク。例えば、台風や豪雨等の異常気象、あるいは断続的な気温上昇や海面上昇等に伴う自然資本や社会インフラの被害、コスト増加等の事業継続性への悪影響が存在する。
2.低炭素・脱炭素社会への移行に伴い生じるリスク。例えば、排出量規制や将来的な炭素税の導入等の政策変更リスク、技術革新等による企業の競争力低下・生産コスト増加等の技術的リスク、投資・消費行動の変化等の市場リスク、気候変動等対応に伴う批判・ブランド価値毀損等の風評リスク等が存在する。
ロ.気候変動関連リスク管理の取り組み
当グループでは、上記リスク認識の下、気候変動に関するリスクを的確に把握・低減すべく、サステナビリティ関連リスク管理の方針において、気候変動関連リスクを含む、サステナビリティ関連リスク全般に関するリスク管理の考え方(リスクカテゴリーごとの気候変動に関するリスクのリスク管理方針等を含む)や、基本的な管理体制等を定めております。
また、当該体制に基づき、中長期的な気候変動が当グループの業務や保有資産等に及ぼす影響を把握し、継続的な態勢強化を図ることで、気候変動に関するリスクのリスク管理プロセスの強化を進めております。
中でも、当グループの目指す姿に照らして、リスクベースで影響の大きい三井住友信託銀行株式会社の投融資分野においては、高炭素セクターごとのGHG排出量削減目標の設定・管理はもちろん、中長期的なシナリオ分析等を通じた当グループのポートフォリオや取引先企業の経営への影響把握、ステークホルダーにも配慮した多様なソリューション提供による脱炭素化への支援、与信業務におけるセクターポリシーの更新・審査の高度化、エンゲージメントを通じた課題解決の支援等に取り組んでおります。
なお、当グループのシナリオ分析の概要、及び投融資先の気候変動移行リスクや信用リスクの管理の詳細については、別途公表しております「気候変動レポート2025/2026」をご参照ください。
<リスクカテゴリーごとの気候変動関連リスクの管理方針>
④指標と目標
当グループでは、気候変動に係る当グループの戦略とリスク管理の基本方針に基づき管理する具体的指標及び目標を設定し、グループにおける気候変動対応の状況をモニタリングしております。今年度の主な指標及び目標は下表のとおりです。なお、当グループは指標の状況を定期的に確認し、外部環境の変化や戦略の見直しに伴い、指標の見直しを行っております。
(注)1.投融資ポートフォリオについては、セクターごとに以下の中間削減目標を設定しており、実績は記載のとおりです。
2.自社グループのGHG排出量については、2024年度の実績でScope1(直接排出)4,265t-CO2e、Scope2(間接排出)4,206t-CO2e(マーケット基準)、26,330t-CO2e(ロケーション基準)となり、合計で8,471t-CO2e(マーケット基準)、30,594t-CO2e(ロケーション基準)となりました。これらの実績値は当グループの連結子会社の国内外拠点(持分法適用会社は除く)を対象にGHGプロトコルに準拠した計測・集計を行ったものであり、Scope1とScope2(ロケーション基準)について、第三者保証を取得しました。引き続き、利用データの質的・量的な充実や、計測手法の改善を通じた分析精度の向上に努めていきます。
3.運用ポートフォリオについては、各社ごとに以下の中間削減目標を設定しており、実績は記載のとおりです。
4.2021年6月末時点の運用資産85兆円の50%にあたる約43兆円が対象
5.目標は「2019年比半減」であるが、2021年6月時点のポートフォリオに対して、2019 年の排出データを使用して算出したため、進捗実績値を「2021年6月比」と表記
6.2021年12月末時点の運用資産31兆円の43%にあたる約13兆円が対象
(3)人的資本
①ガバナンス
人的資本に関する基本方針や重要戦略の取組状況は、経営戦略との連動を目的として、取締役会による監督に基づき、経営会議を通じて報告・決議を実施しております。
また、2026年度からは人的資本領域の協議機関として、人事部統括役員(Chief Human Resource Officer)を委員長とする人的資本協議会を設置し、当グループの人的資本戦略の推進に必要な方針立案、対応実施、開示までの一連の取り組みを組織的に行う体制を整えるとともに、人的リスクに関してCRO(Chief Risk Officer)Committeeへの報告を行っております。
②戦略:「資金・資産・資本の好循環」を実現する人的資本の充実
当グループは、「信託の力」でお客さまのニーズに応え、時代とともに変わっていく社会課題を解決することを通じて、新たな価値を創造し、「資金・資産・資本の好循環」を生み出してまいりました。
この「好循環」を支える重要な経営基盤として、当グループでは、専門性と多様性を兼ね備えた人的資本をマテリアリティに据えております。
当グループの人的資本の充実に向けては、社員一人ひとりの自律的なキャリア形成と専門性の深化を促し、その成果に報いる人事制度運営を行うことで「個の力」を伸長するとともに、AIを活用したフロントシフトや経営戦略実現に必要な戦略領域、主に資産運用・富裕層取引・IT/DX・グローバル等への人材配置を進めることで、生産性の高い人材ポートフォリオを構築し、「個の力」を「組織の力」へと転換してまいります。
また、当グループは、社員一人ひとりの心身の健康促進や多様な価値観を尊重する職場環境を整えるとともに、挑戦が“芽吹く”風土を醸成することで、「エンゲージメント」の向上にも注力していきます。
以上「個の力」「組織の力」「エンゲージメント」の3つを軸に各種人事施策を推進することで、当グループの人的資本の充実を図り、「資金・資産・資本の好循環」を実現してまいります。
イ.個の力
当グループでは、多彩な機能、多様な事業ポートフォリオを強みとする信託グループとして、「社員一人ひとりの多様性と創造性を経営に生かす」ことを重視し、多様な属性・背景を有する社員が公正・公平(エクイティ)な支援の下、組織の付加価値を提供できるような各種施策を取り組んでまいりました。
また、当グループは、未来に向けた「ありたい姿」を社員一人ひとりが自ら考え、その実現に向けて自ら行動する「自律的キャリア型人材」の育成に注力することで、人的資本の強化を目指しております。
(i) 自律的キャリア型人材の育成
当グループでは、社員一人ひとりの自律的なキャリア実現に向けて、社員が自己選択・自己決定できる仕組みや環境の整備を進めております。三井住友信託銀行株式会社では、各業務領域への理解を深め、将来のキャリア形成を考える機会として、社内の様々な業務について実際に従事している社員へ直接質問することができる「事業説明会」を開催の上、業務公募を実施しております。さらに、2025年度に新たに取り組みを開始したマネジメントポスト公募では、50以上の募集ポストに対して、年次やこれまでの経験の有無は問わず、意欲と可能性を重視した選考を行い、46名を合格者として決定しました。
また、三井住友信託銀行株式会社では、「TRUST University(トラスト ユニバーシティ)」と冠した社内大学を展開し、外部の教育機関等と提携した階層別の研修や業務スキル等の向上を目的とした研修から自己啓発まで多くのコンテンツを整備しております。さらに、2023年4月に、ビジネス推進に必須であるIT/デジタル人材育成に向けた具体的なKPIを設定し、研修や資格の取得支援を拡大しております。
加えて、当グループでは、経営の継続に対してクリティカルなポストの特定を行い、後継者の育成・管理をする取り組みを進めております。GL(グローバル&ジェネラルリーダー)研修及びSL(ストラテジックリーダー)研修等、選抜研修を毎年実施しております。
(ⅱ)一人ひとりの活躍を支える人事制度運営
当グループの人事評価制度は「本人参加型」です。社員は上司とのすり合わせにより具体性を持った業務遂行課題を決定し、年度末には上司と課題への成果とその達成プロセスの振り返りを行うことで、納得感の高い評価が得られる仕組みとしております。
三井住友信託銀行株式会社では、2025年度から運営を開始した新人事制度において、社員と会社が対等な関係を築き、互いに高めあう「選び・選ばれる関係」を実現します。社員が自律的にキャリアや働き方を選択する一方で、会社は「ウィル(意思)」と「スキル」に基づいた配置・登用を行い、社員一人ひとりが活躍・挑戦できる機会や選択肢を提供します。また、担う役割に応じたメリハリある処遇体系を導入することで、社員一人ひとりの能力最大発揮と生産性向上に資する最適な人材配置の実現を目指します。
ロ.組織の力
(i) 戦略領域の人材ポートフォリオ構築
当グループの経営戦略実現に向けて、AIを活用した抜本的な業務変革を推進し、資産運用・富裕層取引・IT/DX・グローバルをはじめとする戦略領域への人員シフトによる生産性の高い人材ポートフォリオ構築を進めていきます。
グループで必要となる戦略領域人材の質・量の双方を高めるため、三井住友信託銀行株式会社では、エンティティや事業を横断する業務経験のキャリアパスを定義し、計画的な異動・配置を執行するとともに、若手社員の業務経験を通じた成長機会とキャリア視点・選択肢を拡大するため、3年以内異動、かつ2業務以上を経験する早期ローテーションの実現を目指していきます。
(ii) 多様な人材の多様な活躍推進
当グループでは、2030年までに女性役員比率を30%以上にするという経団連の「2030年30%へのチャレンジ」に賛同し、女性管理職比率のKPIを策定し、女性リーダー層を対象とする階層別研修やキャリアデザイン研修等、女性活躍推進の取り組みを推進しております。
また、当グループでは、社員のライフスタイルに応じた働き方の実現、ライフイベントに左右されないキャリア構築を目指し、両立支援制度の充実と風土醸成に取り組んでおります。三井住友信託銀行株式会社では2022年度に、産前・産後に男性社員が長期の育休を取得することが可能になるベビーケア休暇を新設し、休暇取得を奨励することで、男性育休取得日数は拡大しております。
加えて、当グループは、信託グループ特有の多彩な機能、多様な事業ポートフォリオを維持しつつ、成長領域の伸長を図るために、キャリア採用社員や外国籍社員、障がい者社員の活躍推進にも取り組んでおります。
ハ.エンゲージメント
(i) 挑戦の企業文化醸成
当グループでは、全社的なパーパスの浸透とともに、「全社員がやりがいを持って活躍し成長できる機会の提供」に向け、チャレンジと学びを後押しする風土構築とコミュニケーションの活性化に取り組んでおります。
2024年に創業100年を迎えた当グループでは、100周年事業として、関係会社23社から累計641人の社員をアンバサダーとして選出し、社員が主導して事業を推進する等、挑戦する企業文化・風土の醸成を進めました。なお、2年超にわたる100周年事業の集大成として、全社・全社員参加型で社員一人ひとりの挑戦アイデアを持ち寄り、その取り組みを表彰する「Action Challenge Award」を開催し、グループ社員から10,000件を超える挑戦アイデアが宣言されました。2025年度には、その中から社員投票で選出された6人の挑戦者によるピッチ大会を開催し、表彰を行いました。
また、三井住友信託銀行株式会社では、一人ひとりの行動変容を促し、積極的に挑戦できる風土を醸成していくために、2025年度に、社員の個人目標を「当グループのバリュー(行動規範)を実践できているか」を軸に評価する体系に刷新いたしました。
加えて、三井住友信託銀行株式会社では、店部長自らがファシリテーターを務め、所属員との対話型の「組織の挑戦」をテーマとする店部長塾・道場の開催、1on1におけるマネジメントのコミュニケーションスキルの向上を目指す1on1研修の実施等により、心理的安全が担保された風通しの良い職場環境の構築を推進しております。
三井住友信託銀行株式会社におけるこれらの取り組みの成果については、社員意識調査やパルスサーベイを導入し、社員の声を経営層やマネジメント層が把握することで、更なる向上に努めております。
(ii) 社員のWell-being向上
当グループでは、Well-being推進担当役員を設置し、株式会社日本経済新聞社主催の「Well-being Initiative」等、産官学連携セッションへ参画しながら、社内外でのWell-being推進活動を強化しております。また、当グループは、ファイナンシャル・ウェルビーイング(注)への貢献に取り組み、人生100年時代において、お客さま一人ひとりの幸せに資するベストパートナーとなることを目指しております。
(注)ファイナンシャル・ウェルビーイングとは「お金や資産について、不測の事態に対する備えと将来に向けた準備ができて、安心できる状態」を指します。
(a) 健康経営
当グループでは、社員が健康と幸福を実感し、持続的に能力を発揮することで人的資本の向上を目指しております。そうした心身両面での健康推進を目指した取り組みが評価され、当グループは9年連続で「健康経営優良法人~ホワイト500~」に認定されております。
当グループでは、2024年7月に、社員の心身の健康への投資を加速すべく、「健康経営宣言」を制定しました。心身の健康推進のため、研修などを通じた啓発活動を行っているほか、各事業所へ産業医を配置し、きめ細かい健康管理・健康指導を行っております。三井住友信託銀行株式会社では、年1回の健康診断の受診に加え、健康管理システムを導入し、社員ごとの個別指導を行うことで、再検査受診率は上昇しております。また、三井住友信託銀行株式会社は、心の健康に関して、ストレスチェックやプレゼンティーズム、アブセンティーズム(注)の測定により社員の状態を把握しているほか、カウンセラーの設置や各種セミナーの開催を通じて、心の健康維持に努めております。今後も、社員の健康維持・向上に力を入れ、人生100年時代にふさわしい健康経営の推進を図ってまいります。
(注)プレゼンティーズムとは、出勤しているものの、何らかの健康問題によって業務効率が低下している状態、アブセンティーズムとは、仕事を休業ないし欠勤している状態を指します。
(b) 働き方の最適化
当グループでは、「多様な働き方とワークライフバランスの実現」に向けて、IT投資強化や業務プロセス改革による生産性向上と時間外労働の削減、及び時差出勤や在宅勤務等、柔軟な働き方推進への取り組みを行っております。三井住友信託銀行株式会社では、勤務間インターバル11時間の導入や計画的な休暇取得を奨励しており、有給休暇取得日数、取得率ともに上昇しております。更なる働き方の最適化に向け、グループでの勤務間インターバル11時間の導入や、三井住友信託銀行株式会社の有給休暇取得率目標の設定を検討しております。
また、三井住友信託銀行株式会社では、その価値創出の担い手である社員一人ひとりのファイナンシャル・ウェルビーイング実現に向けて、年金業務・職域業務で培った高品質な投資教育ノウハウを社員に還元し、社員の資産形成支援を強化しております。2022年度以降、三井住友信託銀行株式会社では、社員と会社がベクトルを合わせ、中長期的な成長を追求できる仕組みとして、全社員に対する株式報酬(RS信託(注))を導入しております。
(注)株式交付信託の仕組みを利用して、特定譲渡制限付株式(RS:Restricted Stock)を交付する制度を指します。
③指標と目標
当グループでは、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針の進捗を測定するために、次の指標を用いております。なお、施策の浸透とともに各種指標は上昇しております。
「パーパスに基づいた行動」「ストレスチェック」を除く項目は、三井住友信託銀行株式会社単体の数字になります。なお、人的資本に係る指標と目標については、2025年度に開示した指標と目標のうち、当グループの人的資本の取組方針等において特に重要な指標に絞って記載しております。また、男女間賃金格差、女性管理職比率及び男性育休取得率につきましては、「第4 提出会社の状況 5 従業員の状況等 (1)従業員の状況」に記載しております。
(*1)設問「自分自身の思考や行動に影響を与えている」についての、関係会社のスコアの平均であります。なお、所属従業員が少ない会社のスコアへの影響を排除するため、社員意識調査を実施した関係会社のうち従業員数50人以上の関係会社の単純平均としております。(2023年度15社、2024年度14社、2025年度14社)
(*2)設問「あなたは、この会社で働いていることに、満足している」についてのスコアであります。
(*3)設問「自分の仕事に対して誇りを持っている」等、関連する5つの設問についてのスコアの平均値であります。なお、2025年度より集計対象となる設問の絞り込みを実施したことから、2023年度、2024年度のスコアについても同基準の数値へと変更を行っております。
(*4)前年度までの、設問「病気やケガでない時に発揮できる業務パフォーマンスを100%として直近1ヶ月のパフォーマンスが何%か?」に対する回答値から、「100%-回答値」へと表記を変更しており、これにより数値が低いほど良好な結果になります。
(*5)2023年度は関係会社18社、2024年度は関係会社19社、2025年度は関係会社19社の結果の単純平均としております。なお、本指標は標準集団の平均を100としており、数値が低いほど良好な結果になります。