人的資本
OpenWork(社員クチコミ)-
社員数74名(単体) 5,246名(連結)
-
平均年齢47.0歳(単体)
-
平均勤続年数15.9年(単体)
-
平均年収9,530,350円(単体)
従業員の状況
5【従業員の状況】
(1)連結会社の状況
|
2025年3月31日現在 |
|
セグメントの名称 |
従業員数(人) |
|
運輸業 |
1,613 |
[ 80] |
流通業 |
901 |
[ 2,770] |
不動産業 |
447 |
[ 256] |
ホテル業 |
869 |
[ 714] |
その他 |
1,342 |
[ 1,246] |
管理部門(共通) |
74 |
[-] |
合計 |
5,246 |
[ 5,066] |
(注) 従業員数は就業人員であり、臨時雇用者数は、年間の平均人員を[ ]外書で記載しております。
(2)提出会社の状況
|
|
|
2025年3月31日現在 |
従業員数(人) |
平均年齢(歳) |
平均勤続年数(年) |
平均年間給与(円) |
74 |
47.0 |
15.9 |
9,530,350 |
(注)1.従業員数は就業人員数であります。
2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。
3.従業員数には、関係会社等出向社員、休職者及び非日勤嘱託は含みません。
4.従業員は全て管理部門に所属しているため、セグメント毎の記載を省略しております。
(3)労働組合の状況
当社及び連結子会社には、労使間において特記すべき事項はありません。
なお、当社及び連結子会社には合計10の労働組合が組織されており、当社には相模鉄道労働組合及び新相鉄労働組合が組織されております。
(4)管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異
① 管理職に占める女性労働者の割合
会社名(注)1 |
割合(%)(注)2 |
相鉄ホールディングス㈱ |
8.1 |
相模鉄道㈱ |
4.5 |
相鉄バス㈱ |
9.1 |
相鉄ステーションリテール㈱ |
0.0 |
相鉄ローゼン㈱ |
3.6 |
㈱葉山ボンジュール |
0.0 |
相鉄ローゼンフレッシュフーズ㈱ |
0.0 |
㈱相鉄リビングサポート |
0.0 |
㈱相鉄ビルマネジメント |
10.7 |
相鉄ホテル㈱ |
4.8 |
㈱相鉄ホテルマネジメント |
9.2 |
相鉄企業㈱ |
2.0 |
第一相美㈱ |
0.0 |
相鉄ビジネスサービス㈱ |
4.3 |
(注)1.提出会社及び連結子会社のうち常時雇用する労働者数101人以上(当連結会計年度末時点)の会社を掲載しております。
2.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
② 男性労働者の育児休業取得率
会社名(注)1 |
男性労働者の育児休業取得率(%)(注)2 |
|
|
育児目的休暇を除く(%)(注)3 |
|
相鉄ホールディングス㈱ |
100.0 |
100.0 |
相模鉄道㈱ |
90.5 |
85.7 |
相鉄バス㈱ |
100.0 |
85.7 |
相鉄ステーションリテール㈱ |
該当なし |
該当なし |
相鉄ローゼン㈱ |
100.0 |
100.0 |
相鉄ローゼンフレッシュフーズ㈱ |
0.0 |
0.0 |
㈱相鉄リビングサポート |
該当なし |
該当なし |
相鉄ホテル㈱ |
0.0 |
0.0 |
㈱相鉄ホテルマネジメント |
66.7 |
33.3 |
相鉄企業㈱ |
80.0 |
60.0 |
第一相美㈱ |
該当なし |
該当なし |
(注)1.提出会社及び連結子会社のうち「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、公表が義務化されている常時雇用労働者数301人以上(当連結会計年度末時点)の会社を掲載しております。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第2号における育児休業等及び育児休業目的休暇の取得割合を算出したものであります。
3.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。
③ 労働者の男女の賃金の差異
会社名(注)1 |
労働者の男女の賃金の差異(%)(注)2 |
||
すべての労働者 |
正規雇用労働者 |
非正規労働者 |
|
相鉄ホールディングス㈱ |
68.5 |
68.5 |
- |
相模鉄道㈱ |
77.6 |
76.7 |
32.2 |
相鉄バス㈱ |
85.7 |
86.3 |
114.8 |
相鉄ステーションリテール㈱ |
80.7 |
91.9 |
103.1 |
相鉄ローゼン㈱ |
65.5 |
76.9 |
94.9 |
相鉄ローゼンフレッシュフーズ㈱ |
44.8 |
78.2 |
90.4 |
㈱相鉄リビングサポート |
94.5 |
85.6 |
101.6 |
相鉄ホテル㈱ |
72.5 |
78.1 |
79.2 |
㈱相鉄ホテルマネジメント |
80.2 |
87.6 |
93.5 |
相鉄企業㈱ |
59.7 |
80.9 |
81.2 |
第一相美㈱ |
87.3 |
117.7 |
90.9 |
(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであり、提出会社及び連結子会社のうち公表が義務化されている常時雇用労働者数301人以上(当連結会計年度末時点)の会社を掲載しております。
2.差異の主な要因は、管理職に占める女性労働者の割合が現状低いことによるものです。
サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)
2【サステナビリティに関する考え方及び取組】
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) サステナビリティ全般
① サステナビリティ共通
当社グループは、「快適な暮らしをサポートする事業を通じてお客様の喜びを実現し、地域社会の豊かな発展に貢献します。」という経営理念を基に、「1.徹底したお客様視点の実践」「2.グループ連結利益の最大化」「3.活力ある企業風土の醸成」「4.よりよい社会への貢献」を経営姿勢として取り組んでまいりました。
これからも当社グループの事業及び企業活動を通じた社会課題解決とさらなる企業価値向上を実現し続けるべく、次の100年を見据え「人生100年時代を活き活きと過ごせる沿線の創造」を目指し、マテリアリティを特定(※)、それに基づき中長期的な事業戦略とESGへの取り組みを連動させたサステナビリティ経営に取り組んでおります。
※相鉄グループのサステナビリティ経営において、「マテリアリティ」は、長期ビジョン“Vision2030”を達成するために相鉄グループが対処すべき経営上の重要課題と定義しており、財務・会計上における重要課題(業績、財務状況等に影響を及ぼす可能性のある項目)とは、異なる意味で使用しています。
(ア)サステナビリティ方針
「お客様の喜びを実現し、地域社会の豊かな発展に貢献するために」 |
相鉄グループは、様々なステークホルダーとの協働のもと、事業活動を通じた何世代にも亘り、暮らし続けられるまちづくりを起点とし、相鉄グループを取り巻く環境・社会課題の解決に向けた取り組みを通じて、持続的な社会の実現に貢献できる企業を目指します。 |
(イ)理念体系
相鉄グループは、経営理念とサステナビリティ方針に基づき、グループが目指す姿を示した「長期ビジョン“Vision2030”」及びグループビジョンを実現していくための具体的な「経営戦略(中期経営計画など)」を策定しています。グループが有する事業ポートフォリオを最大限に活かし、内外での相乗効果を発揮すべく、事業会社間の連携促進や、外部との連携強化に取り組みます。
② ガバナンス
持続可能な社会の実現への貢献と、相鉄グループの持続的成長の実現に向けた取り組みをより一層強化するため、2022年4月1日付で、相鉄ホールディングス㈱社長を委員長に、業務執行取締役全員を構成メンバーとした「相鉄グループサステナビリティ委員会」を設置しております。
サステナビリティ委員会は、年2回以上の定例開催を基本として適宜開催し、以下の内容に関する討議などを行い、取締役会に上申しております。
・サステナビリティに関する経営リスク管理、事業機会の把握及び経営戦略への反映
・グループにおけるサステナビリティ活動方針の構築と実効性のモニタリング、それに基づく各事業会社による実行の総括
・マテリアリティに関する課題の掌握、目標・計画の策定、計画推進・活動状況の評価及び是正・改善
取締役会は、相鉄ホールディングス㈱会長を議長に、社内取締役4名、社外取締役3名、常勤監査役2名、社外監査役3名を構成メンバーとして、当委員会で討議・決議された事項を受け、サステナビリティに関するリスク及び機会への対応方針並びに実行計画等について、審議するとともに、常勤監査役及び社外監査役による監督を行っております。
また、サステナビリティ委員会で決定した内容をグループ全体に周知・指示する組織である「相鉄グループサステナビリティ推進会議」と、実務者レベルで個別課題を検討する「関連各分科会」を通じて、グループ全体の戦略として落し込む仕組みになっており、グループ一体でサステナビリティの取り組みを推進しております。
サステナビリティ委員会の開催実績と討議内容
組織名 |
実施回数 |
討議内容 |
相鉄グループ サステナビリティ委員会 |
第9回 2024年9月9日 |
・2025年度サステナビリティ取組方針 ・相鉄グループ健康宣言 ・2024年度TDFDシナリオ分析結果 ・インターナルカーボンプライシング導入 |
第10回 2024年12月13日 |
・相鉄グループサイバーセキュリティ基本方針 |
|
第11回 2025年3月11日 |
・2024年度サステナビリティ取組実績 ・2025年度サステナビリティ取組計画 ・相鉄グループ人権方針 ・マテリアリティ及び非財務指標改定 ・相鉄グループ環境方針及び環境ビジョン改定 |
サステナビリティ関連 各分科会の概要
|
実施回数 |
メンバー |
議題 |
環境・エネルギー分科会 |
3回 |
相鉄ホールディングス㈱経営戦略室部長、各社環境担当他 |
・インターナルカーボンプライシング導入 ・2025年度計画 |
ダイバーシティ推進分科会 |
3回 |
相鉄ホールディングス㈱経営戦略室部長、各社ダイバーシティ推進責任者及び推進担当者他 |
・法令改正 ・情報開示 ・2025年度計画 |
サイバーセキュリティ委員会 |
2回 |
相鉄ホールディングス㈱経営戦略室部長、各社サイバーセキュリティ推進担当者他 |
・アセスメント結果 ・ロードマップ |
CS連絡部会 |
2回 |
相鉄ホールディングス㈱総務部部長、各社CS推進担当他 |
・満足度調査結果 ・2025年度計画 |
③ 戦略
事業と関係する社会課題や社会要請が多様化するなか、特に重視すべき課題に集中して適切に対応するために、「マテリアリティ」を特定し、課題解決に向けて取り組みを進めております。
マテリアリティの特定にあたっては、相鉄グループの経営理念、サステナビリティに対する考え方、経営課題などを踏まえつつ、国際的なガイドラインなどを参照して、課題を抽出・整理いたしました。
その後、外部有識者やお客様、パートナー、社員、地域社会、株主等、当社グループを取り巻く様々なステークホルダーへのヒアリングを通じて、「ステークホルダーにとっての重要度」及び「相鉄グループにとっての重要度」という2軸に基づき課題の整理・評価検証を行い、さらに常務会での議論、取締役会における決議を経て、マテリアリティを特定・決定いたしました。
2021年11月のマテリアリティ特定以降も、相鉄グループのサステナビリティ経営に影響を及ぼす社会課題の多様化や外部環境の変化が起きており、こうした変化に対応するため、2024年4月よりマテリアリティの見直しに着手しました。ステークホルダーの意見も取り入れながら、2025年3月のサステナビリティ委員会にて4つのマテリアリティを再特定しました。
今後も、時代や外部環境の変化に応えながら、長期ビジョンや中期経営計画の策定及びそれに伴う経済・環境・社会へのインパクトの変化をグループのサステナビリティ経営に取り込んでいくため、定期的に見直しを行います。
マテリアリティ特定プロセス
重要課題項目のマッピング
マテリアリティ |
目指す姿 |
取り組む 社会課題 |
主なリスク |
主な機会 |
取組の方向性 |
次世代へつなぐ地球環境づくり |
豊かな自然と持続可能な環境を未来につなぐため、地域と共に、「脱炭素社会」・「循環型社会」・「自然共生社会」の実現を目指します。 |
気候変動の緩和と適応 |
・自然災害、感染症等 ・規制強化によるコスト増 |
・再生可能エネルギーの調達や創エネルギーに関する新規事業の創出 ・省エネ技術開発によるコスト削減 ・生活様式や事業環境の変化による新たな商品やサービスの提供機会増加 ・エネルギーの地産地消による地域経済の活性化 |
・CO₂などの温室効果ガス排出量の削減 ・エネルギー効率の改善 ・太陽光など再生可能エネルギーの活用 |
資源循環の促進 |
・資源不足による事業活動への影響 ・エネルギー価格の高騰による原材料の調達コスト増 |
・資源を効率的に利用するビジネスへの需要拡大 ・消費者嗜好の変化による新たな商品やサービスの需要拡大 |
・廃棄物発生の抑制及びリサイクルの推進 |
||
生物多様性の保全・回復 |
・規制対応によるコスト増 ・資源不足による原材料の調達コスト増 ・自然環境毀損や生物種の減少による住環境の質の低下 |
・暮らしやすく、自然豊かな住環境の提供 ・生活様式の変化や環境課題解決を通じた新たな商品やサービスの提供機会増加 ・地域との体験価値やコミュニティ形成への連携拡大 |
・事業活動における環境負荷低減 ・持続可能性が担保された商品の調達 |
マテリアリティ |
目指す姿 |
取り組む 社会課題 |
主なリスク |
主な機会 |
取組の方向性 |
魅力ある地域の発展と共創 |
多様なお客様に寄り添い、安全で豊かな暮らしを実現する商品・サービスを提供することで人生100年時代を活き活きと暮らすことができるまちづくりを目指します。 |
地域経済の活性化 |
・少子高齢化、人口減少やそれに伴う利用者数の減少 ・ターミナル集中による沿線における人口減少や顧客流出 ・既存ビジネスモデルの陳腐化 ・雇用流動化に伴う人材獲得競争激化 |
・国際園芸博覧会開催以後も見据えた国内観光・インバウンド需要拡大 ・沿線地域の抱える社会・環境課題の解決を通じた事業機会創出 ・鉄道の都心乗り入れや沿線開発を契機とした顧客獲得機会増加 ・鉄道の都心乗り入れ ・エネルギーの地産地消による地域経済の活性化 ・生活様式や事業環境の変化による新たな商品やサービスの提供 |
・横浜駅西口大改造構想の具現化 ・沿線まちづくり戦略に基づく取り組みの継続 ・良質な住環境の整備 ・奨学金や寄付米を始めとした地域課題解決に資する活動の推進 |
地域コミュニティの開発 |
・少子高齢化、人口減少やそれに伴う利用者数の減少 ・生活様式の変化による地域交流機会の減少 |
・体験価値やコミュニティ形成への需要拡大 ・沿線地域の抱える社会課題、環境課題の解決を通じた事業機会増加 |
・大学や研究機関・地域コミュニティ等との協業・連携強化 |
||
商品・サービスの質と安全性の向上 |
・人為事故による損害・信用低下 ・食品の安全性の低下 ・都市インフラの老朽化 ・価格競争の激化による収益低下 |
・ステークホルダーからの信頼獲得 ・当社ブランドの価値向上による収益機会獲得 ・より安全で強靭性のある交通・都市インフラの整備による沿線価値向上 ・設備やサービスの省人化による労働生産性向上 |
・管轄する公共交通機関や施設等における安全性の更なる向上 ・防災・減災に向けた取組の推進と災害発生時の迅速かつ適切な対応 |
||
多様な価値観・ライフスタイルに応じたサービス提供 |
・業界、業種をまたぐ新規参入激化 ・行動様式・ニーズの変化への適応遅れによる競争力低下や既存ビジネスモデルの陳腐化 ・消費者嗜好の変化への対応の遅れによる評価低下 |
・消費の多様化に伴うサービスの深化 ・ポイント&ID統合による消費者の利便性向上 ・デジタル技術を活用した人・物・金の移動円滑化による事業機会増加 ・デジタルを入り口とした顧客とのタッチポイント増加やリアル体験の機会創出 ・省人化による労働生産性向上 |
・デジタル技術を活用した既存サービスの向上と新規ビジネスの創出 |
マテリアリティ |
目指す姿 |
取り組む 社会課題 |
主なリスク |
主な機会 |
取組の方向性 |
働きがいと働きやすさのある職場環境づくり |
市場価値の高い人財が育成され、働きがいと働きやすさでその人財に選ばれる相鉄グループであり続けます。 |
持続可能な経営を実現できる人財の育成 |
・従業員の高齢化 ・人材確保競争の激化 ・従業員の採用難による事業継続危機 ・適切な人材の配置ができないことによるサービスの品質や安全性の低下 |
・従業員エンゲージメントの高まりによるイノベーション機運醸成 ・人材の活躍を通じた経済及び社会価値提供の拡大 ・人財戦略に沿った人材確保による競争力強化 |
・人的資本経営の強化 ・次世代を育成する機会の提供 |
人権の尊重とダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンの推進 |
・人権侵害による社会的信頼の毀損 ・ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン浸透の遅れによる競争力の低下 ・人材確保競争の激化 ・就業に対する価値観変容によるビジネスモデルへの影響 |
・多様な人材が集まることによる業務品質と生産性向上 ・働き方や暮らし方の多様化に伴う新規事業創出 ・ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンを意識した人材獲得による競争力増大 |
・ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンの推進 ・サプライチェーン含む人権DDの推進 |
||
従業員の健康と安全 |
・従業員の高齢化 ・人材確保競争の激化 ・人材不足によるサービスの質や安全性低下 ・健康と安全への意識の高まりに応えられないことによる社会的信頼の喪失 |
・働き方改革への対応による人財活用の推進 ・従業員エンゲージメントの高まりによるイノベーション機運の醸成 |
・健康経営の推進 ・デジタル技術活用による労働環境の改善 |
||
盤石なガバナンス体制の構築 |
すべてのステークホルダーの皆様の信頼に応え、よりよい社会の創造へ貢献するために、誠実かつ公正なガバナンス基盤を構築します。 |
コンプライアンス教育とコーポレート・ガバナンス管理体制の構築 |
・法的規制 ・不祥事の発生 ・コンプライアンス違反の発覚による社会的信頼の喪失 |
・業務生産性向上 ・社会的信頼の獲得 |
・企業統治の実効性 ・透明性の向上 |
個人情報保護とデータセキュリティの強化 |
・法的規制 ・不祥事の発生 ・個人情報漏洩の発覚による社会的信頼の喪失 ・サイバー攻撃やセキュリティリスクの拡大 ・運用するシステムの障害発生 |
・社会的信頼の獲得 |
・サイバーセキュリティを含めたリスクマネジメントの強化 |
||
持続可能なサプライチェーン構築 |
・法的規制 ・不祥事の発生 ・サプライチェーンリスクによる事業継続の停止や信用低下 |
・持続可能な経営体制及びサプライチェーンマネジメント体制構築 ・業務生産性向上 ・社会的信頼の獲得 |
・各ステークホルダーの意見を踏まえた事業遂行 |
④ リスク管理
相鉄グループでは、サステナビリティ関連を含む事業運営に関するリスクを適切に把握・管理するようグループ全体でリスクマネジメントに取り組んでおります。さまざまなリスクを予見・分析評価するとともに、損失を予防・軽減するための対策、損害が発生した場合の対応、事後処理対策を講じております。
サステナビリティに関連するリスクは、サステナビリティ委員会において相鉄グループを取り巻く環境を踏まえた課題が報告され、幅広く特定しています。特定されたサステナビリティ関連のリスクについては、同委員会において目標の設定や進捗管理を行い、半期に一度、取締役会へ報告することで定期的なリスクのモニタリングを実施し、対応状況の評価や重要リスクの見直しにつなげています。
事業活動に伴い想定されるリスクは相鉄グループ各社で異なることから、全社において事業活動に伴う重要リスクと重要法令の洗い出し・抽出を定期的に行っております。抽出された重要リスクは外部専門家から、重要法令は顧問弁護士からそれぞれ評価を受け、各社にフィードバックを行うことで、その後の各社の取り組みに反映させております。
⑤ 指標及び目標
当社グループにおけるマテリアリティを特定後、その達成のために事業活動との連動を意識し、長期ビジョン”Vision2030”及び中期経営計画を踏まえた非財務指標のKGI・KPI及び中長期目標を以下のとおり設定しました。今後も中長期の経営計画と連動し指標を改定する予定です。
マテリアリティ |
取り組む社会課題 |
主なKGI・KPI |
中期: 2027年度目標 |
長期: 2030年度目標 |
|
次世代へつなぐ地球環境づくり |
・気候変動の緩和と適応 ・資源循環の促進 ・生物多様性の保全・回復 |
CO₂排出削減度(Scope1・2) |
国内連結(2020年度対比) |
△29% |
△42% |
鉄道業(2013年度対比、低圧電力は除く) |
- |
△46% |
|||
CO₂排出削減度(Scope3) |
(モニタリング) |
(モニタリング) |
|||
魅力ある地域の発展と共創 |
・地域経済の活性化 ・地域コミュニティの開発 ・商品・サービスの質と安全性の向上 ・多様な価値観・ライフスタイルに応じたサービス提供 |
沿線人口 |
(モニタリング) |
(モニタリング) |
|
沿線住民幸福度 |
※検討中 |
※検討中 |
|||
お客様満足度 |
85点以上 |
(モニタリング) |
|||
安全性の向上(重大事故件数) |
0件 |
0件 |
|||
働きがいと働きやすさのある職場環境づくり |
・持続可能な経営を実現できる人財の育成 ・人権の尊重とダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンの推進 ・従業員の健康と安全 |
女性管理職比率 |
9% |
10% |
|
新規採用時の女性比率 |
32% |
35% |
|||
男性育児休業取得日数 |
90日 |
120日 |
|||
年次有給休暇取得率 |
85% |
90% |
|||
盤石なガバナンス体制の構築 |
・コンプライアンス教育とコーポレート・ガバナンス管理体制の構築 ・個人情報保護とデータセキュリティの強化 ・持続可能なサプライチェーン構築 |
独立社外取締役の比率 |
CGコード以上の水準を維持 |
CGコード以上の水準を維持 |
|
取締役人数 |
(モニタリング) |
(モニタリング) |
|||
コーポレート・ガバナンス管理体制の構築 |
(モニタリング) |
(モニタリング) |
|||
重大な法令違反等件数 |
0件 |
0件 |
|||
重大なサイバーセキュリティ(インシデント件数) |
0件 |
0件 |
(注)1.「CO₂排出量」は、自社(拠点)で購入した電力・熱について、契約や電力会社の選択により排出係数を把握し、その係数に基づきCO₂排出量を算定する「マーケット基準」を採用しております。
2.各指標の詳細な目標・実績は2025年9月末開示予定の統合報告書にて開示する予定ですので、そちらをご参照ください。
https://www.sotetsu.co.jp/sustainability/integrated-report/
(2) 気候変動
① 気候変動に関するガバナンス
当社グループは、気候変動に係る対応を経営上の重要課題の一つと位置づけ、環境・エネルギー分科会において、気候変動対応を含む環境負荷の低減に向けた対応方針及び実行計画などの審議を行っております。
これらの内容は、相鉄ホールディングス㈱社長を委員長とする相鉄グループサステナビリティ委員会にて実績の総括・評価をしております。また、サステナビリティ委員会で決定した内容は「相鉄グループサステナビリティ推進会議」を通じて周知・指示されております。
環境・エネルギー分科会及び相鉄グループサステナビリティ委員会での審議、総括・評価の結果は、取締役会へ報告し、取締役会の監視・監督を受けております。
② 戦略
事業特性上、環境への影響が大きいと想定される運輸業(鉄道・バス)、不動産賃貸業及び流通業を対象としてシナリオ分析を行い、気候変動によるリスクと機会を特定し、財務インパクト評価を実施いたしました。
シナリオ分析は、低炭素経済へ移行し、「移行リスク」が強まる1.5℃シナリオと、脱炭素に無対応な4.0℃シナリオを中心に実施いたしました。
(ア)重要なリスク
分類 |
当社への影響 |
影響度(注)1 |
顕在 時期 (注)2 |
||||
鉄道業 |
バス業 |
不動産 賃貸業 |
流通業 |
||||
移行リスク (主に1.5℃シナリオ) |
政策・法規制リスク |
●温室効果ガス排出価格の上昇による運営コストの増加 (費用増:4事業合計20億円程度) |
大 |
大 |
小 |
大 |
中期 長期 |
技術リスク |
●既存製品やサービスが排出量の少ないものへの置き換えが必要になることによるコストの増加 |
- |
中 |
小 |
- |
中期 長期 |
|
市場リスク |
●お客様の嗜好の変化や気温上昇による輸送人員の増減 |
- |
小 |
- |
- |
中期 長期 |
|
●原材料(電力、軽油、資材、食料品など)調達コストの増加 |
小 |
小 |
小 |
大 |
短期 中期 長期 |
||
評判リスク |
●対応遅れによる評価低下によるお客様の流出 |
※ |
中期 長期 |
||||
物理的リスク (主に4.0℃シナリオ) |
急性的 |
●災害発生による運行乱れ、運休増加によるお客様の減少 ●復旧コストの増加 ●営業停止による賃料収入の減少 |
小 |
中 |
小 |
小 |
短期 中期 長期 |
慢性的 |
●防災・減災対策コストの増加 |
小 |
- |
小 |
小 |
短期 中期 長期 |
|
●気温上昇による空調コストの増加 |
小 |
- |
小 |
小 |
長期 |
||
●猛暑による来店数の減少 |
- |
- |
- |
大 |
短期 中期 長期 |
(注)1.対象事業ごとに2030年度営業利益を100とし各項目の財務影響の比率を、絶対値で0%以上~5%未満を小、5%~10%未満を中、10%以上を大と分類しております。
「-」:事業特性上、検討の対象外としたものを示しております。
「※」:影響は考えられるが、現時点での情報では定量化が難しく、今後も継続検討していくものを示しております。
2.短期:3年以内、中期:3年超~10年以内、長期:10年超
(イ)重要な機会(主に1.5℃シナリオ)
分類 |
当社への影響 |
影響度(注)1 |
顕在 時期 (注)2 |
||||
鉄道業 |
バス業 |
不動産 賃貸業 |
流通業 |
||||
エネルギー源 |
温室効果ガス低排出のエネルギー源の使用 |
●電力調達コストの削減 ●省エネ機器などの技術開発が進むことによるコストの削減 |
小 |
- |
小 |
小 |
短期 中期 |
●新型車両導入による化石燃料使用量の削減 ●走行距離の見直しや運転技術の向上 |
- |
大 |
- |
- |
|
||
製品とサービス |
温室効果ガス低排出商品及びサービスの開発・事業領域拡張/消費者動向 |
●環境優位性が高い移動手段としてお客様の増加 |
大 |
- |
- |
- |
中期 長期 |
●気温上昇の影響により徒歩からバスへの移動手段の切り替え |
- |
小 |
- |
- |
|||
●環境性能の高い物件のお客様需要及び賃料の増加 |
- |
- |
小 |
- |
|||
●暑さ対策商品の購入機会の増加 |
- |
- |
- |
小 |
短期 中期 長期 |
||
市場 |
新しい市場へのアクセス |
●新型車両の導入により当社の車体整備・点検技術の向上が図られることによるコストの削減 |
- |
中 |
- |
- |
中期 長期 |
●ESG対応及びBCP対策による資金調達コストの低下 |
※ |
||||||
レジリエンス |
レジリエンスの向上 |
●災害対策の強化やBCPの見直しによる市場価値の向上 |
※ |
|
|||
●企業輸送の需要が増えることによる収益増加 |
- |
小 |
- |
- |
中期 長期 |
(注)1.対象事業ごとに2030年度営業利益を100とし各項目の財務影響の比率を、絶対値で0%以上~5%未満を小、5%~10%未満を中、10%以上を大と分類しております。
「-」:事業特性上、検討の対象外としたものを示しております。
「※」:影響は考えられるが、現時点での情報では定量化が難しく、今後も継続検討していくものを示しております。
2.短期:3年以内、中期:3年超~10年以内、長期:10年超
(ウ)当社グループにおける移行プラン(トランジションプラン)の概要
(エ)2024年度の取り組み
・当社グループ施設等における太陽光発電設備や省エネ設備の導入、再生可能エネルギー由来電力の購入等、様々な取り組みを進めています。
・国内連結のScope3に関するデータ集計及び開示を開始しました。
・グループのGX事業を担う会社として、相鉄クリーンエナジー㈱を創立(2024年10月)いたしました。グループ内資産の活用による太陽光発電や第三者の資産を活用した営農型太陽光発電の設置など再生可能エネルギー事業を中心に事業展開を行いながら、地域発電や地域マイクログリット、地域エネルギーマネジメントなどの周辺事業への進出も検討し、グループ全体のカーボンニュートラル実現に貢献します。
③ リスク管理
当社グループでは気候変動による影響を重大なリスクとして認識し、環境負荷の低減に向けた様々な対応策の検討を「相鉄グループサステナビリティ委員会」と「環境・エネルギー分科会」が中心となり各事業会社と協働して行っております。
TCFD提言に基づく検討結果についても、グループ全体のサステナビリティの取り組みの基本方針その他重要事項の決議、業務執行の最終決定を行う取締役会に報告され、その内容について議論・検討を行っております。
④ 指標及び目標
温室効果ガス排出削減
当社グループでは、2025年3月に相鉄グループ「環境方針」及び「環境ビジョン」を改定いたしました。
環境ビジョンにおいて、「カーボンニュートラルチャレンジ」として、2050年度におけるグループ連結(国内・海外)でのカーボンニュートラルの達成を目指します。
また、2027年度に向けては、CO₂排出量をグループ連結(国内)で29%削減(2020年度対比)することを目指し、2030年度に向けては、CO₂排出量をグループ連結(国内)で42%削減(2020年度対比)、鉄道業で使用する電力によるものを46%削減(2013年度対比、低圧を除く)することを目指します。
その進捗については、継続的に評価・管理を行うこととし、今後は、TCFDのリスク分析に基づく対応実績の開示を行ってまいります。
(相鉄グループ連結目標)
■Scope1・2の実績(相鉄ホールディングス㈱及び国内・海外連結子会社)(単位:t-CO₂)
|
2020年度 (基準年度) |
2022年度 |
2023年度 |
2024年度 |
Scope1 |
37,135 |
37,087 |
40,882 |
当社ホームページ及び統合報告書2025にて開示準備中 |
Scope2 |
118,324 |
119,379 |
109,676 |
|
合計 |
155,459 |
156,468 |
150,559 |
■Scope3の実績(相鉄ホールディングス㈱及び国内連結子会社)(単位:t-CO₂)
カテゴリ/項目 |
2023年度 |
2024年度 |
|
Scope3合計 |
462,533 |
当社ホームページ及び統合報告書2025にて開示準備中 |
|
カテゴリ1 |
購入した製品・サービス |
180,366 |
|
カテゴリ2 |
資本財 |
126,295 |
|
カテゴリ3 |
Scope1・2に含まれない燃料及びエネルギー関連活動 |
24,522 |
|
カテゴリ4 |
輸送、配送(上流) |
Scope1で計上 |
Scope1で計上 |
カテゴリ5 |
事業から出る廃棄物 |
14,631 |
当社ホームページ及び統合報告書2025にて開示準備中 |
カテゴリ6 |
出張 |
1,591 |
|
カテゴリ7 |
雇用者の通勤 |
3,681 |
|
カテゴリ8 |
リース資産(上流) |
Scope1・2で計上 |
Scope1・2で計上 |
カテゴリ9 |
輸送、配送(下流) |
算定対象外 |
算定対象外 |
カテゴリ10 |
販売した製品の加工 |
算定対象外 |
算定対象外 |
カテゴリ11 |
販売した製品の使用 |
59,335 |
当社ホームページ及び統合報告書2025にて開示準備中 |
カテゴリ12 |
販売した製品の廃棄 |
1,048 |
|
カテゴリ13 |
リース資産(下流) |
51,063 |
|
カテゴリ14 |
フランチャイズ |
算定対象外 |
算定対象外 |
カテゴリ15 |
投資 |
算定対象外 |
算定対象外 |
■第三者保証について
2023年度(相鉄ホールディングス㈱及び国内・海外連結子会社)Scope1・2の実績については、排出量データの信頼性向上を目的として、ソコテック・サーティフィケーション・ジャパン株式会社に第三者検証を依頼し、検証報告書を取得しています。
※相鉄グループの算定データ及び算定方法について、ISO14064-3に準拠した検証となります。
(3) 人的資本
① 人財戦略
相鉄グループの「長期ビジョン”Vision2030”」、「中期経営計画」実現に向け、「事業構造改革の実行」と「新たな成長に向けた基盤整備・拡充」を推進するため、人財面においては、従業員一人ひとりの能力が最大限に発揮できる環境・組織風土づくりに注力するとともに、以下のような人財を戦略的に確保・育成していくことが重要と考え、取り組んでおります。
A)多様な思考を持ち、自ら課題設定し改革できる人財
B)専門性の追求とグループ横断的視点を持ち、価値創造できる人財
C)新たな領域に積極的にチャレンジできる人財
② 主要な方針(上記A~Cを実現するための活動及び取組み)
(ア)適正人財の確保
多様な業種・業態を保有し、また多様なお客様に対してサービスを提供する当社グループが持続的な成長発展を遂げていくためには、多様な人財の確保が重要と考えております。そのため、各事業会社においては事業の競争力向上に向けた高い専門性を持った人財の採用・育成に取り組むとともに、これと並行して、グループ横断的な視点を持ちグループの総合力・相乗効果を高めることができる人財を積極的に育成してまいります。
(イ)積極的なジョブローテーション
グループ横断的な幅広い視野の獲得や能力開発を促進させるとともに、組織の活性化につなげるため、積極的なジョブローテーションを実施しております。若手社員に対しては、本人の適性の発見や活躍の機会を通じて成長を促す育成ローテーションを行うほか、管理職以上には、経営人財への成長を意図した戦略的な配置等も実施しております。
(ウ)Off-JTの充実
各事業会社においては専門教育を実施するとともに、「階層別研修」「スキル研修」「選択型研修」等のグループ合同研修も実施し、グループの横連携やネットワーク構築を促進しております。また将来のグループ経営幹部を積極的に育成するため、相鉄グループの管理職層に対して経営管理に必要な知識・ノウハウに関する体系的な教育を施し、マネジメントのコアスキルを修得させることを目的に外部機関を用いた研修を実施しております。
提出会社の主要な研修体系は下図のとおりであります。
2024年度の公募型研修(グループ横断で実施)は以下のとおりであります。
研修名 |
研修のねらい/内容 |
働く人の法律研修Ⅲ |
印紙税、課税文書、電子契約及び外国の契約書等の解説 |
財務研修(入門クラス) |
財務に関する基本知識を身に付け、計数感覚を高める |
ハラスメント防止研修(管理監督者編) |
管理監督者や窓口担当者に求められる対応策・予防策を学ぶ |
デザイン思考研修 |
デザイン思考の考え方・プロセスを体験的に学ぶ |
労働法セミナー(基礎クラス) |
労働法に関する基礎知識を学び、自己管理の意識を高める |
労働法セミナー(管理監督者クラス) |
労働管理上必要な知識・注意点を学び、判例を通じ理解を深める |
提案力向上研修 |
双方向コミュニケーションスキルである「提案力」を体験的に学ぶ |
Excel研修(基礎クラス) |
業務に役立つ機能を学び、実践的なExcelスキルを身に付ける |
PowerPoint研修 |
効果的なPowerPoint資料を作成するためのスキル習得 |
(エ)ダイバーシティ&インクルージョン(以下「D&I」)の推進
当社グループの持続的な成長には、変化を続ける事業環境や多様なニーズに対応したイノベーションを常に生み出していくことが必要であり、これを担う人財の育成とそのための環境整備が重要と考えております。多様な価値創造に向け、女性、外国人、様々な職歴を持つキャリア採用者など多様な人財の採用・育成を推進すると同時に、様々な社員が働きやすく、活躍できる制度を整備してまいります。
当社グループでは、サステナビリティ推進体制のもと2022年度に設置した「ダイバーシティ推進分科会」において、グループ一体となってD&Iを推進するために活動しております。2024年度は「育休」をテーマに各社推進員の理解を深めるため、ダイバーシティ推進分科会においてグループ会社の取組み事例として、男性育休取得率100%を達成した相鉄バス㈱による育休取得の風土定着のための取り組みを共有しました。また、先進的な取組みをしている他企業の社員を招き、グループ外の視点から育休をテーマにご講演をいただきました。さらに、企業内両親学級開催や相鉄グループにおいて育休を取得した男性社員による育児参画の大切さをテーマとした講演を行う等の活動を実施しました。
さらに、外部講師を招き、グループ全社の管理職を対象に、多様な人財が活躍できる組織風土創りの第一歩として、心理的安全性をテーマにした講演会を実施しました。また、女性社員向けに「あなたの価値再発見研修」と題し、自己理解を深め新たなチャレンジへの一歩を後押しする研修を行い、全従業員向け講演会として、外部講師を招き「チャレンジする風土」をテーマに、夢や目標に挑戦することの重要性についてご講演いただきました。
今後、多様な人財が活躍できる組織風土やチャレンジする風土の実感をエンゲージメント調査にて測定し、定量的に変化を捉えてまいります。
相鉄グループダイバーシティ推進分科会取り扱いテーマ
年 度 |
テーマ |
目 的 |
2022年度 |
D&I基礎知識 |
グループ全社員対象、基礎研修 |
2023年度 |
LGBTQ |
多様性を受け入れる風土の構築 |
2024年度 |
育 休 |
2030年度男性育休取得率100%のための風土づくり |
(オ)健康経営の強化
当社グループでは、人財は企業の貴重な経営資源であると考え、採用や育成の戦略とあわせて、社員が心も体も健康であり、安心・やりがいをもって働ける環境構築をすることが企業のサステナビリティを支える重要な要素と捉え取り組みを進めております。
相模鉄道㈱など一部のグループ会社では既に健康宣言を策定していますが、2024年9月相鉄グループとして初めて「健康宣言」を策定いたしました。会社発展の根幹となる従業員の健康を第一に考え、会社が率先して従業員の健康意識を向上させる取り組みを重ね、グループ間における連携を図っていくことで、従業員を含めた「相鉄沿線の豊かさの創造」を目指してまいります。
<事例>
・相模鉄道㈱では、経済産業省と日本健康会議が共同で実施している「健康経営優良法人2025(大規模法人部門)」に認定(健康経営優良法人の認定取得は5年連続)。
・㈱相鉄アーバンクリエイツ、㈱相鉄ビルマネジメント及び、相鉄ステーションリテール㈱は、横浜市より「横浜健康経営認証クラスAA」に認証。
・相鉄ホールディングス㈱では、健康経営施策として主に以下を実施。
・従業員専用の健康アプリの導入
・部署対抗ウォーキングイベントの開催
・体力測定会の開催
・睡眠をテーマとした健康セミナーの開催
・就業中禁煙デーの実施
・産業保健スタッフによる二次健診受診奨励の強化
・マインドフルネス・ストレッチセミナーの開催
(カ)社内環境整備
当社グループでは、多様な人財の活躍やワークライフバランス、育児と仕事の両立等を実現する環境整備をすすめており、場所・時間にとらわれない多様な働き方を可能とするテレワークやフレックスタイム制を導入するグループ会社が増えているほか、一度離職した社員が再入社できる「カムバック制度」を導入している会社もあります。
<事例>
・相鉄バス㈱では、綾瀬営業所において、乗務員の働き方に合わせた仕業時間を選択できる短時間仕業を創設。また、社員が働きやすい環境を整備するため、テレワーク対象者の拡大、乗務員の通年脱帽及び通年略装の導入、並びに本社勤務者を対象にオフィスカジュアルを導入。
・相鉄ホテル㈱では、多様な働き方へ対応するため、短時間勤務制度の対象を「小4の始期まで」から「中1の始期まで」に拡大するとともに、勤務時間についても5時間、6時間、7時間と選択肢を増加。
・第一相美㈱では、高齢者等の多様な人財の活用を促進するため、余分な力を必要としない清掃資機材を導入。
・相鉄ビジネスサービス㈱では、働きやすい職場環境実現に向けて社員公募によるオフィス改装プロジェクトを実施。
・相鉄ホールディングス㈱では、オフィスカジュアルを導入し、社員が働きやすい環境を整備。
③ 指標及び目標
(提出会社)
指標 |
2022年度実績 |
2023年度実績 |
2024年度実績 |
指標関連項目 |
|
中途採用割合(%) |
100.0 |
100.0 |
100.0 |
(ア)(エ) |
|
管理職複数事業経験率(%) |
74.4 |
74.0 |
73.2 |
(イ) |
|
若手社員(30代以下)出向経験率(%) |
94.7 |
100.0 |
100.0 |
(イ) |
|
研修数 (講座) |
集合研修(オンライン含む) |
34 |
38 |
30 |
(ウ) |
動画配信 |
8 |
7 |
7 |
(ウ) |
|
通信教育 |
159 |
156 |
160 |
(ウ) |
|
労働者の男女の賃金の差異(%) |
すべての労働者 |
78.1 |
71.0 |
68.5 |
(エ) |
正規労働者 |
78.1 |
71.0 |
68.5 |
(エ) |
|
非正規労働者 |
- |
- |
- |
- |
(注) 労働者の男女の賃金の差異は、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
差異の要因は、管理職に占める女性労働者の割合が現状低いことによるものです。
現在管理職に占める女性労働者の割合向上を推進しております。
(連結会社)
指標 |
2022年度 実績 |
2023年度 実績 |
2024年度 実績 (注)5 |
グループ非財務目標 |
指標 関連項目 |
||
2027年度 |
2030年度 |
||||||
管理職に占める女性労働者の割合(%)(注)1 |
5.4 |
6.8 |
7.4 |
9.0 |
10.0 |
(エ) |
|
新規採用時の女性労働者の割合(%) |
23.2 |
23.4 |
29.5 |
32.0 |
35.0 |
(ア)(エ) |
|
男性労働者の育児休業取得率(%)(注)2 |
79.5 |
88.3 |
80.0 |
90.0 |
100.0 |
(エ)(カ) |
|
|
育児目的休暇を除く(注)3 |
68.7 |
76.7 |
70.0 |
- |
- |
(エ)(カ) |
男性労働者の1名あたり育児休業取得日数(育児目的休暇を除く)(日)(注)3、4 |
- |
- |
60 |
90 |
120 |
(エ)(カ) |
|
年次有給休暇取得率(%) |
86.3 |
81.7 |
78.9 |
85.0 |
90.0 |
(オ)(カ) |
(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
現在管理職に占める女性労働者の割合向上を推進しております。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第2号における育児休業等及び育児休業目的休暇の取得割合を算出したものであります。
3.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。
4.2024年度に育児休業を終了し、復職した労働者について計算したものであります。
5.開示対象となるグループ会社の指標(実績)は「第1 企業の概況 5 従業員の状況」に記載しております。
④ 今後の方針
この度、相鉄グループでは、相鉄グループの成長戦略を支えるための長期的な人的資本経営の方針である価値創造プロセス及び経営戦略実現に向けた動的な人財ポートフォリオを第7次中期経営計画の策定に合わせ、改めて明文化し策定いたしました。
従業員エンゲージメント調査結果や人事データの数値を適宜計測しながら、ありたい姿に向かって人的資本投資を推進し、経営戦略を実現してまいります。
※2025年4月25日発表「相鉄グループ中期経営計画(2025年度~2027年度)」より抜粋