事業内容
セグメント情報
セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
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セグメント別売上構成
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セグメント別利益構成 セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
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セグメント別利益率
最新年度
セグメント名 | セグメント別 売上高 (百万円) |
売上構成比率 (%) |
セグメント別 利益 (百万円) |
利益構成比率 (%) |
利益率 (%) |
---|---|---|---|---|---|
運輸業 | 124,121 | 33.2 | 13,197 | 33.7 | 10.6 |
流通業 | 111,204 | 29.8 | 5,610 | 14.3 | 5.0 |
不動産業 | 65,428 | 17.5 | 12,018 | 30.7 | 18.4 |
レジャー・サービス業 | 72,731 | 19.5 | 8,345 | 21.3 | 11.5 |
事業内容
3 【事業の内容】
当社の企業集団は、当社、子会社51社および関連会社7社で構成されており、その営んでいる主要な事業内容は、次のとおりです。なお、各区分はセグメントの区分と同一であります。
(1) 運輸業
(2) 流通業
(3) 不動産業
(4) レジャー・サービス業
(5) その他業
(注) 1.主要な会社として当社および連結子会社40社を記載しております。
2.当社は運輸業、流通業および不動産業に重複して含まれております。
3.京王重機整備㈱は不動産業およびその他業に重複して含まれております。
4.㈱NB建設は、2024年4月1日付で「京王建設横浜㈱」に商号変更しております。
以上の企業集団の状況について、事業系統図を示すと次のとおりです。
業績
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
ア. 経営成績
ホテル業の大幅な客室単価上昇による売上高の回復や、鉄道事業およびバス事業の輸送人員の回復が進んだことに加え、2023年10月の鉄道旅客運賃の改定などにより、連結営業収益はすべてのセグメントで増収となり4,086億9千4百万円(前期比17.7%増)、連結営業利益は不動産業を除く各セグメントで改善し438億4千万円(前期比104.1%増)となりました。連結経常利益は434億8千5百万円(前期比99.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は292億4千3百万円(前期比123.0%増)となりました。
なお、連結EBITDAは746億9千2百万円(前期比47.6%増)となりました。
また、連結減価償却費は306億4千3百万円(前期比5.2%増)となりました。
(単位:百万円)
(注)連結EBITDAは、連結営業利益 + 減価償却費 + のれん償却額により算出しております。
セグメントごとの経営成績の概要は、次のとおりであります。
イ. 財政状態
当連結会計年度末の総資産は、㈱サンウッドの連結子会社化や販売用不動産の取得による棚卸資産の増加などにより1,241億5千5百万円増加し、1兆793億8千8百万円となりました。
負債は、㈱サンウッドの連結子会社化に伴う借入金等の増加や、資産除去債務の計上などにより817億9千2百万円増加し、6,854億5千8百万円となりました。
純資産は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上などにより423億6千3百万円増加し、3,939億3千万円となりました。
(単位:百万円)
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益の増加などにより、流入額は前連結会計年度に比べ272億1千8百万円増加し、522億5千8百万円となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形及び無形固定資産の取得による支出の減少があったものの、有形及び無形固定資産の売却による収入の減少や連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出などにより、流出額は前連結会計年度に比べ4億3千9百万円増加し、424億8千5百万円となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の返済による支出などにより、流出額は77億5千8百万円となりました。
これらの結果、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は730億3千5百万円となりました。
また、有利子負債の当連結会計年度末残高は、4,353億5千2百万円となりました。
(注) 有利子負債は、借入金 + 社債により算出しております。
③ 生産、受注及び販売の実績
当社グループの業種構成はサービス業が中心であり、受注生産形態をとらない会社が多いため、セグメントごとに生産規模および受注規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。このため第2〔事業の状況〕4〔経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析〕(1)経営成績等の状況の概要①財政状態及び経営成績の状況においてセグメントごとの営業収益を示すこととしております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針および見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債および収益・費用の報告金額ならびに開示に影響を与える見積りを必要とします。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果と異なる場合があります。重要な会計方針および見積りには、以下のようなものがあります。
ア. 有価証券の評価損
当社グループは金融機関や取引先等の株式を保有しております。これらの株式の評価、時価が著しく下落した場合の回復可能性については、当社グループで定める「金融商品取扱規程」により合理的に判断しておりますが、価格変動リスクを負っているため、将来、損失が発生する可能性があります。
イ. 固定資産の減損
当社グループは多くの固定資産を保有しております。これらの価値は個別物件の将来キャッシュ・フロー、割引率、正味売却価額など多くの前提条件に基づいて算出しているため、当初見込んだ収益が得られなかった場合、または算出の前提条件に変更があった場合には、損失が発生する可能性があります。
ウ. 退職給付債務および費用
当社グループの退職給付債務および費用は、年金資産の長期期待運用収益率や割引率等数理計算上で設定される前提条件に基づいて算出しているため、実際の結果が前提条件と異なる場合、または算出の前提条件に変更があった場合には、損失が発生する可能性があります。
エ. 繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産の回収可能性を判断するに際して将来の課税所得等を合理的に見積っております。そのため、将来の課税所得の見積額等に変更が生じた場合、繰延税金資産が増額または減額され、税金費用に影響を及ぼす可能性があります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
ア. 経営成績等の状況に関する分析
当期のわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響が和らいだことによる社会経済活動の一層の正常化を背景に、ポストコロナとしてコロナ禍以前を超える水準での訪日外国人旅行客の増加や個人消費の持ち直しが見られました。一方で、新型コロナウイルス感染症の流行がきっかけとなったリモートワークをはじめとする生活様式の変化は、今後の当社グループの事業活動に影響を及ぼす社会変容として定着しました。加えて、建設コストの大幅な上昇、人財確保難など、構造的な経営課題が顕在化しています。
このような情勢のもとで当社グループは、2022年度を初年度とする「京王グループ中期3カ年経営計画」に基づき、将来的な大規模投資期を見据えて、資産効率の向上と利益規模拡大の両立を目指して不動産販売業の強化を推進しました。また、鉄道事業においては、駅・車両の安全対策を着実に推進したほか、バリアフリー設備の整備などお客様の利便性向上施策に取り組み、総額232億円(前期比24.7%増)の設備投資を行いました。このほか、企業の責任として社会課題への対応を促進するとともに、働き方改革やデジタル化促進による生産性向上など、人財面での課題克服に向けた施策に着手しました。
なお、セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。
〔運輸業〕
鉄道事業およびバス事業では、前期と比べて輸送人員の回復が進んだことなどにより、増収となりました。
鉄道事業では、京王線(笹塚駅~仙川駅間)連続立体交差事業について、事業主体である東京都と引き続き用地取得を進めたほか、笹塚駅側取付部や仙川駅側取付部での仮高架橋の設置など仮線への切替え準備工事、千歳烏山駅付近などで高架橋構築工事を進めました。安全への取組みでは、京王線布田駅~国領駅間を走行中の車内で発生した傷害事件を受けて進めていた、リアルタイム伝送機能を持つ防犯カメラの全車両・全駅への設置を完了したほか、渋谷駅(1番線降車専用ホーム)、神泉駅、笹塚駅(2番線、3番線)、三鷹台駅でホームドアの使用を開始しました。
運輸業の各事業は、移動需要がコロナ禍以前の水準まで回復が見込めないと想定される中でも、公共交通事業者としてお客様が安全・安心・快適にご利用いただけるサービスを提供し続けていくため、さらなる経営努力を前提として、2023年10月に鉄道運賃を、2023年9月と2024年3月にバス事業の一部の路線の運賃を、2023年11月にタクシー業の一部エリアで運賃を改定しました。
これらの結果、運輸業の営業収益は1,241億2千1百万円(前期比11.6%増)、営業利益は131億9千7百万円(前期比235.9%増)となりました。
(うち鉄道事業)
〔流通業〕
百貨店業では、「京王百貨店」新宿店において、食品を扱うMB階・B1階、家庭用品を扱う6階、子供服売場や大催場のある7階をリニューアルし、新規顧客取り込みによる売上高増加などにより増収となりました。当期のリニューアルにより、2022年度から実施していた全館にわたる改装を完了しました。
ストア業では、スーパーマーケット事業およびコンビニ事業が好調に推移し増収となりました。また、「京王多摩境駅前ビル」の開業に合わせ「京王ストア」多摩境店をオープンしました。
これらの結果、流通業の営業収益は1,112億4百万円(前期比8.1%増)、営業利益は56億1千万円(前期比42.9%増)となりました。
(注)前連結会計年度において「流通業」として独立掲記しておりました「書籍販売業」につきましては、第1四半期連結会計期間より「流通業」の「その他」に含めて表示しております。それに伴い、前期比較において、「書籍販売業」を「流通業」の「その他」に組み替えて表示しております。
〔不動産業〕
不動産開発事業の仕入・企画・設計・販売などにおける事業協力をはじめとする資本業務提携のメリット・シナジーの一層の実現などのため、㈱サンウッドの株券等を公開買付けを通じて追加取得し、2023年12月に同社を連結子会社化しました。
不動産販売業ではこのほか、既存のサービスアパートメントをリノベーションしバリューアップした中央区日本橋堀留町の賃貸マンションを一棟販売するなどリノベーション物件の売上増により増収となりました。
これらの結果、不動産業の営業収益は654億2千8百万円(前期比23.8%増)、営業利益は120億1千8百万円(前期比0.6%減)となりました。
〔レジャー・サービス業〕
ホテル業では、訪日外国人旅行客の宿泊需要の取り込みなどにより、「京王プラザホテル(新宿)」や「京王プレッソイン」などの客室単価が、コロナ禍以前を上回る水準まで大きく回復し増収となりました。「京王プラザホテル(新宿)」においては、本館最上階(47階)の約1,100㎡の広々とした空間に「ラウンジ」「パーク」など6つのゾーンからなる新スペース「SKY PLAZA IBASHO」をオープンしました。また、本館32階から34階の客室を改装しました。
これらの結果、レジャー・サービス業の営業収益は727億3千1百万円(前期比37.9%増)、営業利益は83億4千5百万円となりました。
〔その他業〕
建築・土木業では、中期経営計画の重点施策である「稼ぐ力の強化」の取組みの一環として実施した、京王建設㈱の㈱NB建設(※)子会社化により増収となりました。
ビル総合管理業では、株式会社ゆりかもめの新橋駅から豊洲駅の全16駅や車両基地の昇降機等の機械設備保守点検業務を受注したほか、多摩都市モノレール株式会社の多摩都市モノレール線14駅について昇降機設備修繕作業を受注したことなどにより増収となりました。
これらの結果、その他業では営業収益は784億8千9百万円(前期比21.3%増)、営業利益は56億2千7百万円(前期比25.6%増)となりました。
(※)㈱NB建設は、2024年4月1日付で「京王建設横浜㈱」に商号変更しております。
イ. 資本の財源及び資金の流動性
a. 重要な資本的支出の予定
2022年度を初年度とする「京王グループ中期3カ年経営計画」においては、引き続き、京王線(笹塚駅~仙川駅間)連続立体交差事業、ホームドアや段差隙間対策などホーム安全対策の推進等、安全性向上を中心とした投資のほか、販売業の事業展開を加速させ、販売用不動産等の仕入を継続してまいります。
連結資本的支出
鉄道事業投資額
b. 重要な資本的支出に要する資金の調達源、資金の流動性
重要な資本的支出に要する資金は、営業活動によるキャッシュ・フローを充てるほか、不足する資金については、経済情勢や金利動向を勘案し、社債の発行や金融機関からの借入などによる調達を予定しております。なお、主力事業である鉄道事業の特性を鑑み、その設備資金は長期の負債(社債、長期借入金)を中心に調達してまいります。
短期的な運転資金は、運輸業などの日々の収入金を中心に、必要な流動性資金を十分に確保しております。また、CMS(キャッシュマネジメントシステム)によりグループ内の余剰資金を有効に活用しているほか、必要に応じてコマーシャル・ペーパーの発行による調達も実施してまいります。
ウ. 目標とする経営指標の状況
2023年度における当社グループは、2022年度を初年度とする「京王グループ中期3カ年経営計画」に基づき、将来的な大規模投資期を見据えて、資産効率の向上と利益規模拡大の両立を目指して不動産販売業の強化を推進しました。また、鉄道事業においては、駅・車両の安全対策を着実に推進したほか、バリアフリー設備の整備などお客様の利便性向上施策に取り組み、総額232億円(前期比24.7%増)の設備投資を行いました。このほか、企業の責任として社会課題への対応を促進するとともに、働き方改革やデジタル化促進による生産性向上など、人財面での課題克服に向けた施策に着手しました。「京王グループ中期3カ年経営計画」については、第2〔事業の状況〕1〔経営方針、経営環境及び対処すべき課題等〕(2)経営環境及び対処すべき課題に記載のとおりです。
(単位:億円)
セグメント情報
(セグメント情報等)
【セグメント情報】
1.報告セグメントの概要
当社の報告セグメントは、当社の構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。
当社グループは沿線地域を中心に、その活性化につながる各種のサービスを多角的に運営、展開しております。
したがって、当社グループは、サービスの種類別のセグメントから構成されており、「運輸業」、「流通業」、「不動産業」、「レジャー・サービス業」及び「その他業」の5つを報告セグメントとしております。
「運輸業」は主に鉄道、バス等の旅客運輸業を行っております。「流通業」は生活関連を中心とした各種の小売業を運営しております。「不動産業」は不動産物件を賃貸ならびに販売しております。「レジャー・サービス業」はホテル業、旅行業等のサービスを提供しております。「その他業」はビル総合管理業、建築・土木業等の事業を展開しております。
2.報告セグメントごとの営業収益、利益又は損失、資産その他の項目の金額の算定方法
報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」における記載と概ね同一であります。
報告セグメントの利益又は損失は、営業利益又は営業損失ベースの数値であります。セグメント間の内部営業収益又は振替高は市場実勢価格に基づいております。
3.報告セグメントごとの営業収益、利益又は損失、資産その他の項目の金額に関する情報
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
(単位:百万円)
(注)1.調整額は、以下のとおりであります。
(1) セグメント利益又は損失の調整額△769百万円、減価償却費の調整額△315百万円、有形固定資産及び無形固定資産の増加額の調整額△312百万円はセグメント間取引消去額であります。
(2) セグメント資産の調整額14,286百万円のうち、120,613百万円は全社資産(報告セグメントに帰属しない金融資産)であり、△106,327百万円はセグメント間取引消去額であります。
2.セグメント利益又は損失は、連結損益計算書の営業利益と調整を行っております。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(単位:百万円)
(注)1.調整額は、以下のとおりであります。
(1) セグメント利益の調整額△958百万円、減価償却費の調整額△320百万円、減損損失の調整額△33百万円、有形固定資産及び無形固定資産の増加額の調整額△925百万円はセグメント間取引消去額であります。
(2) セグメント資産の調整額29,195百万円のうち、129,207百万円は全社資産(報告セグメントに帰属しない金融資産)であり、△100,011百万円はセグメント間取引消去額であります。
2.セグメント利益は、連結損益計算書の営業利益と調整を行っております。
【関連情報】
1.製品及びサービスごとの情報
セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。
2.地域ごとの情報
(1) 営業収益
本邦の外部顧客への営業収益が連結損益計算書の営業収益の90%を超えるため、記載を省略しております。
(2) 有形固定資産
本邦に所在している有形固定資産の金額が、連結貸借対照表の有形固定資産の金額の90%を超えるため、記載を省略しております。
3.主要な顧客ごとの情報
外部顧客への営業収益のうち、連結損益計算書の営業収益の10%以上を占める相手先がないため、記載はありません。
【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】
セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。
【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
(注) のれん償却額に関しては、セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(注) のれん償却額に関しては、セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。
【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】
該当事項はありません。