ストーリー・沿革
サマリ
東宝グループは、映画・アニメ・演劇・不動産を一体で運営し、「ゴジラ」などの象徴的IPを育ててきた総合エンターテインメント企業。創業者の「健全な娯楽を広く大衆に提供すること」という精神を、新グループ・スローガン「Moments for Life その時間が、人生の力になる。」として再定義し、映画館や劇場、不動産を舞台に、観客の心を揺り動かし人生の力となる時間を届けることで、国内外で持続的に成長するストーリーを描いている。
過去
現在
未来
目指す経営指標
・長期ビジョン2032において、営業利益750〜1,000億円水準とROE恒常的10%以上を目指す
・2032年までにIP・アニメ事業の営業利益を2025年2月期比200%以上に成長させる
・2032年までに海外売上高比率を現状約10%程度から30%程度まで引き上げる
・2030年度までにCO2排出量(Scope1+2)を2017年度比50%削減し、2050年度までに実質排出量ゼロを目指す
・2026年までに女性管理職比率20%、全社員の育児関連休暇・休業取得率100%、有給休暇と夏季休暇合計年15日以上の取得をKPIとする
トップメッセージの要約
Moments for Life その時間が、人生の力になる
東宝グループ 統合報告書2025
創業者・小林一三
グループ全体を貫く新たな理念体系
用語解説
映画やアニメ、キャラクターなどの作品そのものや関連するキャラクターに対する権利のことで、東宝グループが長期的に育てていく「資産」として位置づけている概念です。自社で企画・製作した作品だけでなく、原作や制作委員会を通じて関与する作品も含め、ライセンス展開や商品化、イベントなど多方面で活用する前提となる基盤の考え方です。
■IP・アニメ事業
コンテンツIPを中心に、アニメ作品の企画・製作、配給、ライセンス、商品化、イベントなどを一体的に担う東宝グループの事業領域です。テレビアニメや劇場アニメ、配信向け作品などを軸に、ゲームやグッズ、イベントへの展開までを含めて収益機会を広げ、長く愛されるIPを育成することを目的としています。
■Moments for Life その時間が、人生の力になる。
東宝グループが新たに掲げたグループ・スローガンで、映画や演劇、イベントなどを通じて提供するひとときの体験が、お客様の人生を前向きにする力になる、という意味を込めた言葉です。単なる娯楽ではなく、心に残る時間を生み出すことを企業の存在意義として示しています。
■TOHO VISION 2032
東宝グループが2032年ごろまでの長期的な方向性を示したビジョンで、「人材」「コンテンツIP」「デジタル」「海外」を成長ドライバーと位置づけています。IP・アニメの強化や海外展開の拡大、デジタルを活用したファン基盤づくりなどを通じて、グローバルで選ばれるエンターテインメント企業になることを目指す指針です。
■中期経営計画2028
TOHO VISION 2032を実現するためのステップとして策定された、2028年ごろまでを対象とする中期経営計画です。売上や利益などの数値目標だけでなく、「人材」「コンテンツIP」「デジタル」「海外」への重点投資方針や、IP・アニメ事業の成長戦略、会員サービスや海外拠点の強化などを具体的に示しています。
■TOHOスタジオ
東宝グループが保有する実写映像制作拠点で、撮影所やポストプロダクション機能などを備えたスタジオです。映画やドラマ、配信向けコンテンツの企画から撮影、編集までを一気通貫で行える環境として、自社作品だけでなく外部作品の制作も支えています。
■TOHO animation STUDIO
東宝グループのアニメーション制作を担うスタジオで、テレビアニメや劇場アニメなどの映像制作機能を持つ組織です。TOHO animationレーベルで展開する作品群の制作体制を強化するための中核拠点として、プロデューサーやクリエイターと連携しながらアニメ作品を生み出しています。
■TOHOシネマズ
東宝グループが全国各地で展開するシネマコンプレックス(複合型映画館)チェーンです。最新設備を備えたスクリーンを多数持つ施設を運営し、自社配給作品だけでなく国内外の幅広い映画作品を上映することで、映画事業の興行収入を支える基盤となっています。
■帝国劇場
東宝グループが運営する日本を代表する大劇場の一つで、主にミュージカルやストレートプレイなどの舞台公演を行っています。海外ミュージカルの日本版をはじめとした大作をロングランで上演し、演劇事業の中核として高品質な舞台体験を提供しています。
■シアタークリエ
東宝グループが運営する中規模の劇場で、ミュージカルやストレートプレイ、音楽公演など多様な作品を上演する場です。帝国劇場に比べて客席規模を抑えた分、作品やキャストとの距離が近い公演が多く、実験的な作品や新しい演目にも挑戦しやすい劇場として位置づけられています。
■ゴジラ
東宝グループを代表する怪獣キャラクターであり、1954年公開の映画を起点とする長寿シリーズ作品です。映画やアニメだけでなく、商品化やゲーム、イベント、海外展開など、多方面に広がるコンテンツIPとしてグループのブランド価値と収益に大きく貢献しています。
■ゴジラ・ストア
ゴジラ関連の商品を専門的に扱う東宝公式の物販ブランドで、オンラインストアやリアル店舗を通じて展開されています。フィギュアやアパレル、雑貨など多様なグッズを取りそろえ、作品ファンとの継続的な接点を作る役割を果たしています。
■TOHO-ONE
東宝グループが展開する新しい会員サービスで、映画館、配信、物販、イベントなどグループ内のさまざまなサービスを横断してファン情報をつなぐ仕組みです。会員向け特典や情報提供を通じて、お客様との接点を長期的に深めることを目的とした、東宝グループ共通のファン基盤づくりのプラットフォームとされています。
沿革
2 【沿革】
東宝株式会社(以下、当社という。)は、映画、演劇の興行を主たる目的として1932年8月に株式会社東京宝塚劇場として設立されました。設立後は、1934年1月に東京宝塚劇場、同年2月に日比谷映画劇場、1935年6月に有楽座を相次いで開場し、1936年1月には日本映画劇場株式会社(日本劇場を所有)を合併して東京宝塚劇場の開場以来2年余りで、映画演劇興行界に確固たる基盤を確立しました。当社と主要な関係会社の設立から現在に至る経緯の概要は次のとおりであります。なお、各項目のうち当社に係るものについては会社名の記載を省略しております。
1937年3月 株式会社東横映画劇場を合併
1937年8月 東宝映画株式会社設立
1938年3月 帝国劇場株式会社を合併
1943年12月 東宝映画株式会社を合併し、映画の製作、配給、興行及び演劇興行の総合的一貫経営を行うことになり、社名を東宝株式会社に改称。以後、主として東宝映画株式会社より引継いだ砧撮影所(現・東宝スタジオ)において映画を製作
1945年3月 株式会社梅田映画劇場(梅田劇場、北野劇場を所有)及び株式会社南街映画劇場(南街劇場を所有)を合併
1946年2月 映画その他の興行、娯楽機関の経営を目的として、スバル興業株式会社(現・連結子会社)設立
1947年9月 電気工事及び建設を主たる目的として、太千電気工業株式会社(のち東宝不動産株式会社)設立
1948年6月 映画、演劇の興行を目的として三和興行株式会社を設立
1949年5月 東京証券取引所、大阪証券取引所、名古屋証券取引所に上場
1949年5月 スバル興業株式会社が、東京証券取引所、大阪証券取引所に上場
1950年7月 株式会社帝国劇場を設立
1953年12月 南街会館(南街劇場、なんば東宝等、現・東宝南街ビル)完成
1955年7月 株式会社帝国劇場を合併
1957年4月 東宝本社ビル(千代田劇場、みゆき座、芸術座及び本社事務所、現・東宝シアタークリエビル)完成
1957年9月 太千電気工業株式会社(のち東宝不動産株式会社)が、商号を千代田土地建物株式会社に変更
1958年1月 千代田土地建物株式会社(のち東宝不動産株式会社)が、関東土地建物株式会社、東宝文化映画株式会社、福岡東宝劇場株式会社及び東海土地株式会社を合併
1961年10月 東京証券取引所、大阪証券取引所、名古屋証券取引所各市場第一部に指定
1963年7月 千代田土地建物株式会社(のち東宝不動産株式会社)が、旧・東宝不動産株式会社を合併、商号を東宝不動産株式会社に変更
1965年10月 旧・帝国劇場の建物を取壊し、新・帝国劇場を建設するにあたり、資産を分離し、株式会社帝国劇場を設立
1969年10月 新宿東宝会館(新宿プラザ劇場等、現・新宿東宝ビル)完成
1973年8月 東宝不動産株式会社が、東京証券取引所市場第一部に上場
1976年7月 東宝不動産株式会社が、株式会社帝国劇場を合併
1980年10月 ナビオ阪急ビル(北野劇場等、現・HEPナビオ)完成
1984年10月 有楽町センタービル(通称「有楽町マリオン」)完成
1985年7月 スバル興業株式会社が、東京証券取引所、大阪証券取引所各市場第一部に上場
1987年10月 東宝日比谷ビル(日比谷シャンテを含む)完成
2000年12月 東京宝塚ビル完成
2003年4月 ヴァージン・シネマズ・ジャパン株式会社の全発行済株式を取得して同社を子会社とし、商号をTOHOシネマズ株式会社(現・連結子会社)に変更
2005年4月 東宝本社を東宝日比谷ビル(千代田区有楽町一丁目2-2)に移転
2006年9月 大阪なんばの旧・南街会館跡に東宝南街ビル完成
2006年10月 映画興行部門を会社分割し、TOHOシネマズ㈱に承継
2007年10月 東宝シアタークリエビル竣工
2008年3月 TOHOシネマズ㈱が東宝東日本興行㈱、東宝関西興行㈱、九州東宝㈱及び中部東宝㈱の4社を合併
2008年9月 株式会社コマ・スタジアムの株式を公開買付により取得して同社を連結子会社化
2011年2月 国際放映株式会社の株式を公開買付により取得して同社を完全子会社化
2013年6月 東宝不動産株式会社の株式を公開買付により取得して同社を完全子会社化
2013年10月 東宝東和株式会社の株式を株式交換により取得して同社を完全子会社化
2014年3月 株式会社コマ・スタジアムを合併
2014年8月 三和興行株式会社を合併
2015年3月 新宿東宝ビル竣工
2016年5月 監査役会設置会社から監査等委員会設置会社へ移行
2017年3月 東宝不動産株式会社を合併
2020年12月 株式会社東宝映画が株式会社東宝スタジオサービスを合併、商号をTOHOスタジオ株式会社に変更
2021年11月 萬活土地起業株式会社を合併
2022年4月 東京証券取引所の市場区分の見直しにより市場第一部からプライム市場へ移行
2022年4月 スバル興業株式会社が東京証券取引所の市場区分の見直しにより市場第一部からスタンダード市場へ移行
2023年2月 東宝日比谷プロムナードビル竣工
2023年7月 TOHO Global株式会社を設立
2024年1月 株式会社東京楽天地の株式を公開買付により取得して同社を連結子会社化
2024年2月 アジアの統括会社として、シンガポールにToho Entertainment Asia Pte. Ltd.を設立
2024年3月 株式会社東京現像所を合併
2024年6月 株式会社サイエンスSARUの株式を取得して同社を連結子会社化
2024年10月 Toho International,Inc.を通じてGKIDS,Inc.の株式を取得して同社を連結子会社化
2025年12月 欧州の統括会社として、当社の連結子会社である英国のTOHO THEATRICALS UK LimitedをTOHO Global株式会社の傘下とし、翌年1月にTOHO Europe Limitedに名称変更
関係会社
4 【関係会社の状況】
(注) 1 主要な事業の内容欄には、セグメント情報に記載された名称を記載しております。
2 ※1特定子会社
3 ※2有価証券届出書又は有価証券報告書を提出している会社
4 議決権の所有割合の(内書)は間接所有割合であります。
5 TOHOシネマズ㈱は売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く)の連結売上高に占める割合が10%を超えており、主要な損益情報等は以下のとおりであります。
6 上記以外に非連結子会社が7社あります。
7 ※3TOHO THEATRICALS UK Limitedは、2026年1月9日付でTOHO Europe Limitedに商号変更しております。