人的資本
OpenWork(社員クチコミ)-
社員数162名(単体) 11,474名(連結)
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平均年齢43.2歳(単体)
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平均勤続年数11.3年(単体)
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平均年収7,090,000円(単体)
従業員の状況
5【従業員の状況】
(1)連結会社の状況
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2024年4月30日現在 |
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セグメントの名称 |
従業員数(人) |
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ファーマシー事業 |
10,440 |
(1,167) |
リテール事業 |
582 |
(1,074) |
全社(共通) |
452 |
(81) |
合計 |
11,474 |
(2,322) |
(注)1.従業員数は就業人員であり、臨時雇用者数は年間の平均人員(8時間換算)を( )内に外数で記載しております。
2.全社(共通)として記載している従業員数は、特定のセグメントに区分できない管理部門に所属しているものであります。
(2)提出会社の状況
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2024年4月30日現在 |
従業員数(人) |
平均年齢(歳) |
平均勤続年数(年) |
平均年間給与(千円) |
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162 |
(48) |
43.2 |
11.3 |
7,090 |
(注)1.従業員数は就業人員であり、臨時雇用者数は年間の平均人員(8時間換算)を( )内に外数で記載しております。
2.平均年間給与は、正社員の税込支払給与額であり、賞与及び基準外賃金を含め、通勤手当は含めておりません。
3.当社の従業員はすべて全社(共通)に所属しております。
(3)労働組合の状況
労働組合は結成されておりませんが、労使関係は円満に推移しております。
(4)多様性に関する指標
当連結会計年度の多様性に関する指標は、以下のとおりであります。
提出会社
当事業年度 |
||||
管理職に占める女性労働者の割合(%) (注)1. |
男性労働者の育児休業取得率(%) (注)2. |
労働者の男女の賃金の差異(%) (注)1. |
||
全労働者 |
正規雇用労働者 |
パート・有期労働者 |
||
31.4 |
37.5 |
68.9 |
72.3 |
62.4 |
連結子会社
当事業年度 |
|||||
名称 |
管理職に占める女性労働者の割合(%) (注)1. |
男性労働者の育児休業取得率 (%) (注)2. |
労働者の男女の賃金の差異(%) (注)1. |
||
全労働者 |
正規雇用労働者 |
パート・有期労働者 |
|||
㈱アインファーマシーズ |
40.3 |
53.3 |
64.6 |
68.7 |
85.8 |
㈱あさひ調剤 |
34.6 |
100.0 |
60.6 |
61.2 |
97.5 |
㈱ファーマシィ |
18.5 |
75.0 |
61.7 |
63.2 |
73.3 |
(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき、算出したものです。管理職に占める女性の割合の集計にあたり、提出会社及び㈱アインファーマシーズ、㈱あさひ調剤においては課長級に相当する本部係長、薬局長、店長以上の役職者を、㈱ファーマシィにおいては課長級に相当するエリア長及び一部の薬局長以上の役職者を、それぞれ集計対象の管理職としております。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第2号における育児休業の取得割合を算出したものです。
(男女の賃金の差異についての補足説明)
・当社グループの労働者一人ひとりのライフスタイルにあわせた働きやすい環境の提供を目的とした「労働時間選択制度」利用者等を含む、短時間勤務労働者、パートアルバイト労働者等の時間補正を行っています。
・提出会社及び㈱アインファーマシーズ、㈱ファーマシィの当該年度内において、非正規雇用の男性労働者の中に、執行役員以上に相当する職責・待遇の労働者がいるため、例外事象にあたるとして対象労働者より除いています。
・提出会社の非正規雇用労働者に関しては、職種や役職等によりそれに応じた処遇・賃金となっているため、正規雇用労働者と比較してその差異が大きくなっています。
・当社グループにおいて、女性労働者は若年層が多く、また、管理職に占める男性労働者の割合が高いことから、賃金の差異が生じています。同一役職間において比較すると、差異は縮小します。
・当社グループにおいて、人事制度や賃金体系における性別による処遇の差はありません。
サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)
2【サステナビリティに関する考え方及び取組】
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)サステナビリティ
国連サミットでの持続可能な開発目標SDGs(Sustainable Development Goals)の採択等、国際社会が変化する中、企業の長期的な成長のためには、ESGの取り組みがさらに強く求められております。
SDGs・ESGを巡る課題への対応は、グループ・ステートメント(企業理念)に掲げる「すべてはお客さまの元気と笑顔のために」に通じ、これまでも当社グループでは、かかりつけ薬剤師・薬局や健康サポートを通じた地域医療への貢献や、美しさと健やかさの提供等に取り組んでまいりました。
当社グループは、社会の持続可能な発展に貢献することで、企業の持続可能な発展を実現するサステナビリティ経営を推進しております。
①ガバナンス
CSR・ESGへの対応を深化させ、当社グループ全社で横断的に推進するため、取締役会承認のもと、「サステナビリティ委員会」を設置しております。サステナビリティ委員会では、委員長を代表取締役社長とし、各本部長及び主要各子会社社長等で構成し、当社グループのサステナビリティ推進の方針や施策の策定、推進体制の構築と整備、重要指標のモニタリング等を行い、経営トップのコミットメントのもと、CSR・ESG活動のさらなる強化を図っております。
②リスク管理
サステナビリティ関連のリスク及び機会の管理については、サステナビリティ委員会において、重要指標のモニタリング等を実施し、検討・議論しております。さらにサステナビリティ委員会において検討・議論された内容については、取締役会に報告し、取締役会が取り組み状況の監督を行っております。
③戦略
<アイングループのCSR・サステナビリティ経営方針>
「すべては、お客さまの元気と笑顔のために」
アイングループは、人々の健康や美に貢献する事業を通じ、グループ・ステートメントでもある「お客さまの元気と笑顔」を実現し続けるため、良識と倫理観を持った企業活動を行ってきました。これからも、お客さまをはじめ多様なステークホルダーの皆さまのことを考え、自ら変化し行動することで、企業の持続的な成長と、社会・環境・経済価値を創出し、サステナビリティ経営を実現します。
<6つの重要課題(マテリアリティ)>
将来目指す社会からのバックキャスティングと、当社グループの価値観に基づく事業戦略等からのフォアキャスティングの両軸から、検討すべき社会課題の抽出を行いました。また、ISO26000や国連グローバル・コンパクト、国連SDGs等のグローバルな議論の動向を踏まえ、さらに、日本や業界特有の社会的課題を把握したうえで、「挑戦すべき機会」と「対応すべきリスク」の2つの観点から課題群を整理し、「ステークホルダーへの影響度」及び「自社における重要度」による判定から、サステナビリティ委員会にて協議・検討を進め、取締役会での議論を経て、6つのマテリアリティを特定しております。
マテリアリティ |
中期アクション |
主な取り組み |
1.地域医療への貢献 CSV課題(S)※ |
高齢化及び医療の高度化により薬物治療が複雑化する中、地域住民の平等かつ持続的な、健康で豊かな生活の実現に貢献する |
・医薬品の適正使用を実現するため薬局に要請・期待されている役割を確実に実行し、社会が求める新しい仕組みづくりにも率先して挑戦する |
・効率的な医薬品使用及び医療サービスで医療費抑制を図り、社会保障制度の持続可能性へ貢献する |
||
・災害やパンデミック等、いかなる状況下においても、社員の生命・健康を守り、医薬品及び医療サービスの提供を遂行する |
||
2.美しさとすこやかさの提供 CSV課題(S)※ |
常に、新鮮なコスメ&ビューティアイテムと楽しく選べる場を提供し、自分らしく飾らないライフスタイルの実現に貢献する |
・トレンドやニーズ、立地に対応した品揃えの店舗展開で、美しくありたい人々のエンパワーメントを図る |
・自分らしいライフスタイルを実現する、革新的なオリジナル商品を開発する |
||
3.安全・安心と信頼 事業プロセス課題(S)※ |
個人情報保護を含めた安全と安心を最優先に商品・サービスを提供し、お客さま・患者さまとの信頼関係をさらに強化する |
・品質・安全性・管理マネジメントシステムの継続的な改善により、品質・安全性をより強固にする |
4.環境保護・負荷低減 事業プロセス課題(E)※ |
事業活動にかかわる地球環境の持続可能性を追求し、環境保護に努めるとともに、環境負荷の最小化に取り組む |
・温室効果ガス排出量の把握と削減を遂行する |
・廃棄物削減による環境配慮に取り組む |
||
5.健全な経営基盤 経営基盤課題(G)※ |
誠実、公正な企業文化の継承と、共有価値による結束を強化する |
・人権に関する取り組みを推進する |
社員一人ひとりが能力を最大限発揮できるよう職場環境の整備を推進する |
・多様な人材の採用と効果的な人材配置により、ダイバーシティ&インクルージョンを推進する |
|
・社員の健康増進を強化する |
||
会社情報の管理体制の整備強化と確実な運用を遂行する |
・会社情報資産の保護体制及びシステムセキュリティ対策を強化するとともに、各種規程・基準等の設定や管理体制の整備を行い、確実な運用を遂行する |
|
グループ全体のコーポレート・ガバナンスを強化し、透明性が高く健全な経営を行う |
・多様なステークホルダーとのエンゲージメントを深め、取締役会の監督機能を継続的に強化する |
|
6.地域社会・取引先との連携 地域社会・お取引先との連携課題 (S・E)※ |
地域とのコミュニケーションとサプライチェーンとの協働により、さらなる価値向上を推進する |
・地域社会との調和と共生を目指し、健康活動等を通じた社会貢献を推進する |
・CSR調達の導入により、サプライチェーン全体でサステナビリティ活動を推進する |
||
・医薬品卸と協働による環境負荷軽減への体制を構築する |
※( )内のESGは、Environment(環境)、Social(社会)、Governance(ガバナンス)を指しております。
④指標及び目標
<マテリアリティにおける重要指標(KPI)と2025年度目標>
当社グループは、目標(あるべき姿)の達成を目指すことで、企業の持続的な成長と、社会・環境・経済価値を創出し、サステナビリティ経営を実現してまいります。
マテリアリティ |
重要指標(KPI) |
あるべき姿 2025年度目標 |
1.地域医療への貢献 |
・認定薬局*1数 (専門医療機関連携薬局・地域連携薬局) ・健康サポート薬局*2数 ・在宅応需件数 |
・全薬局でいずれかを認定 ・薬局50%以上で認定 ・全薬局で在宅24件/年を実施 |
・かかりつけ薬剤師数 ・ジェネリック(GE)医薬品の使用率 |
・全薬局にかかりつけ薬剤師配置 ・全薬局でGE医薬品使用率85%以上を維持 |
|
・BCPの継続改善、実践力の強化 ・災害拠点病院主応需薬局への備蓄整備率 |
・安否確認訓練*3報告率100% ・災害拠点病院主応需全薬局で配備 |
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2.美しさとすこやかさの提供 |
・アプリを活用した、ユーザーへの情報提供と購入機会の提供 |
・公式アプリ(アインズ&トルペ) アクティブユーザー数100万人/月 ページビュー数150万人/月 |
・オリジナルブランドにおけるクリーンビューティ*4商品の製造数 |
・製造数比率50% |
|
3.安全・安心と信頼 |
・内部監査指摘状況 |
・全薬局該当項目指摘0件*5 ・全店舗優良店舗*5 |
4.環境保護・負荷低減 |
・グループ全体の温室効果ガス排出量の把握業務構築と削減 |
・<2030年度目標> CO2(GHG)排出量 Scope1・2*6削減率30% (基準年:2021年度) |
・医薬品の廃棄率 |
・廃棄率0.02%以下 |
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5.健全な経営基盤 |
・人権方針の制定 ・理解度チェックテスト*7の受験率及び正答率 |
・人権方針の開示 ・受験率100% 正答率100% |
・くるみん・プラチナくるみん*8、えるぼし・プラチナえるぼし*9等の認定 ・女性管理職率*10 ・LGBTに関する宣言の制定 |
・プラチナくるみん、プラチナえるぼし等の認定 ・女性管理職比率40% ・LGBTに関する宣言の制定 |
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・健康経営優良法人認定*11に関する各項目 |
・健康経営優良法人(ホワイト500*11)の認定 |
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・セキュリティインシデント件数 |
・セキュリティに関する重大インシデント0件 |
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・取締役会評価点数 ・社外取締役数 ・女性取締役数 |
・全項目4点/5点以上 ・社外取締役数2/5以上 ・女性取締役数1/3以上 |
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6.地域社会・取引先との連携 |
・地域イベント開催数 |
・全薬局にて4回以上/年で実施 |
・CSR調達方針・ガイドラインの制定と サプライチェーンへの周知、運用 |
・CSR調達方針及びガイドラインの開示 ・サプライチェーンへの説明会及び監査の実施 |
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・実施店舗数 ・実施店舗における医薬品配送回数 |
・500店舗で実施 ・配送回数削減による 配送時CO2排出量75%削減 検品納品時間75%削減 |
*1 認定薬局(専門医療機関連携薬局・地域連携薬局):薬機法改正により2021年8月から開始された、機能別の薬局認定制度
*2 健康サポート薬局:厚生労働大臣が定める一定の基準を満たしている薬局。かかりつけ薬剤師・薬局の基本的な機能を備えた薬局のうち、さらに地域住民による主体的な健康の維持・増進を積極的に支援する薬局のこと
*3 安否確認訓練:社員や家族、店舗状況等の安全を最優先に確認した上で、支援体制を整え、医療サービスの継続提供を行う前提となる訓練
*4 クリーンビューティ:体や肌に優しい成分を使った安全な商品(低刺激)、自然や天然の原料使用(ナチュラル、オーガニック)・環境配慮(エコ、クルエルティーフリー/動物実験なし)がされた美容アイテムのこと
*5 全薬局:ファーマシー事業の調剤薬局店舗 全店舗:リテール事業の店舗 優良店舗:内部監査で指摘項目3つ以下の店舗
*6 Scope1・2:Scope1とは、事業者自らによる温室効果ガスの直接排出。Scope2とは、他社から供給された電気、熱・蒸気の使用に伴う間接排出のこと
*7 理解度チェックテスト:当社グループ全役員及び全社員を対象に年1回行われるサステナビリティ研修におけるテストのこと。ビジネス教養やコンプライアンス(企業倫理)、人権、社員の健康(健康経営)、情報セキュリティ、環境等のテーマで実施
*8 くるみん認定・プラチナくるみん認定:厚生労働省が、次世代育成支援対策推進法に基づき、一般事業主行動計画を策定した企業のうち、計画に定めた目標を達成し、一定の基準を満たした企業を「子育てサポート企業」として認定する制度。また、くるみん認定企業のうち、より高い水準の取り組みを行った企業は、厚生労働大臣の特例認定としてプラチナくるみん認定を受けることができる
*9 えるぼし認定・プラチナえるぼし認定:厚生労働省が、女性活躍推進法に基づき、一定基準を満たし、女性の活躍促進に関する状況等が優良な企業を認定する制度。えるぼし認定よりも高い水準として、プラチナえるぼしの特例認定を受けることができる
*10 管理職は本部係長、薬局長、店長以上
*11 健康経営優良法人:経済産業省と日本健康会議が共同で実施する、健康経営に取り組む優れた法人を顕彰する制度。ホワイト500は認定された大規模法人上位500に付加される
※詳細は、下記アイングループ公式ウェブサイト「アイングループのサステナビリティ」ページよりご確認ください。
https://www.ainj.co.jp/corporate/sustainability/about/
(2)気候変動への対応(TCFD*1提言への取り組み)
当社グループは、環境保護・負荷低減を重要課題(マテリアリティ)のひとつと認識しております。中でも気候変動課題は年々深刻化しており、持続可能な社会実現のためにも重要な項目のひとつであると考え、2022年4月には、TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)の最終報告書(TCFD提言)に賛同し、あわせて、TCFDコンソーシアム*2にも参加しております。また、TCFD提言が推奨する4つの開示項目について、次のとおり整理し、設定しております。
*1 TCFD:「気候関連財務情報開示タスクフォース(Task Force on Climate-related Financial Disclosures)」の略。G20 財務大臣及び中央銀行総裁の意向を受け、金融安定理事会(FSB)が設置。2017年6月に最終報告書「TCFD提言」を公表
*2 TCFDコンソーシアム:TCFD提言へ賛同する企業や金融機関等が一体となって取り組みを推進し、企業の効果的な情報開示や、開示された情報を金融機関等の適切な投資判断につなげるための取り組みについて議論する場として、2019年5月27日に設立
①ガバナンス
気候変動課題、また気候変動課題に対するリスク管理や戦略、目標の設定等については、サステナビリティ委員会のもとに気候変動対応チームを設けて、データ集計や原案策定等にあたらせ、これを同委員会において議論し確定しております。サステナビリティ委員会は、グループ全社で横断的にサステナビリティ経営を推進するため、取締役会承認のもと設置された組織です。委員長を代表取締役社長とし、各本部長及び主要各子会社社長等で構成され、議論した内容については、取締役会に報告(年1回以上)し、取締役会が重要事項の決定と、同委員会の取り組みの監督を行っております。
②リスク管理
サステナビリティ委員会のもとに設けている気候変動対応チームが、関連各部門と協議の上、全社的なリスクの洗い出し(リスク評価)を行っております(年1回以上)。取り組み、KPI、進捗等についても、気候変動対応チームが関連各部門と連携して適正な管理(リスク管理)を行うことで、目標の達成を目指しております。
また、気候変動対応チームが主導するリスク評価・管理の内容は、グループ全社の横断的課題を統括するサステナビリティ委員会に報告してグループ全体の共通認識とし、さらなる議論と検討を進めております。
③戦略
<当社グループにおける重要なリスク・機会の特定>
気候変動にともなうリスク及び機会には、低炭素社会への移行によって引き起こされるもの(移行リスク・機会※3)と、極端な気象現象の過酷さと頻度の増加や海面上昇その他の長期的な気象パターンの変化によって引き起こされるもの(物理リスク・機会※4)が考えられます。当社グループにかかわるすべてのリスクと機会項目の洗い出しを行った後、その中でも重要な影響を与えるリスクと機会を、次のとおり整理いたしました。
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当社グループにおける重要なリスク・機会 |
移行リスク ・機会 |
政策・規制・法 |
1.温室効果ガスに関する規制強化 |
2.その他エネルギー・資源に関する規制強化 |
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市場と技術の転換 |
3.省エネルギー対策・再生エネルギープログラムの推進 |
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評判 |
4.ステークホルダー(責任ある行動に対する期待と懸念) |
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5.お客さま・患者さま意識・行動の変化 |
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物理リスク ・機会 |
急性 |
6.異常気象の激甚化(台風、ゲリラ豪雨等風水害) |
7.気候変動に起因する感染症の流行 |
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慢性 |
8.降水・気象パターンの変化(平均気温上昇、海面上昇) |
※3 移行リスク・機会:低炭素社会への移行によって引き起こされるリスクと機会
※4 物理リスク・機会:気候変動をともなう、極端な気象現象、またその過酷さや頻度の上昇、海面上昇等の長期的な気象パターンの変化等によって引き起こされるリスクと機会
<シナリオ分析>
当社グループは、調剤薬局及びコスメ&ドラッグストアの経営、ジェネリック医薬品の卸売販売、化粧品の販売、売店の経営等の各事業を展開しております。中でもグループ全体の売上高の9割を占めるファーマシー事業の調剤薬局国内全店舗と、リテール事業のアインズ&トルペ国内全店舗を対象として、IPCC※5(気候変動に関する政府間パネル)等が想定する複数のシナリオに基づき、考えられる気候変動に関連する移行リスク・機会、物理リスク・機会を幅広に検討いたしました。特に重要なリスクと機会における影響の分析に着手しております。
シナリオ |
2℃シナリオ |
4℃シナリオ |
SSP1 RCP2.6 |
SSP5 RCP8.5 |
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対象事業 |
ファーマシー事業の調剤薬局国内全店舗、 リテール事業のアインズ&トルペ国内全店舗 |
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対象期間 |
2030年、2050年 |
※5 IPCC:「気候変動に関する政府間パネル(Intergovernmental Panel on Climate Change)」の略。WMO(世界気象機関)とUNEP(国連環境計画)のもとに設立された組織。195の国・地域が参加。各国政府の気候変動に関する政策に科学的な基礎を与えることを目的とし、気候変動に関する最新の科学的知見(出版された文献)についてとりまとめた報告書を作成
<事業インパクトの評価>
2030年+2℃の世界では、低炭素・脱炭素が推進されることにより、特に温室効果ガスに関する規制強化(主に炭素税の課税や排出量取引制度等)の移行リスクが高まる可能性が考えられます。
当社グループのCO2(GHG)排出量(Scope1・2)の多くは、電力に由来するものです。よって、電気使用量や調達時の価格・CO2排出係数等により、追加のコストが発生する可能性があります。ただし、省エネルギー・再生エネルギーの取り組みによって、炭素税による影響を最小限にするとともに、電気使用量を削減することで、財務、事業戦略等に重大な影響を及ぼさないことを確認しております。
そして2030年+4℃の世界では、異常気象の激甚化・気象パターンの変化(店舗・事業所の被災やパンデミック発生等)による物理リスクが高まる可能性が考えられます。
当社グループでは、いかなる状況下においても、社員の生命及び健康を守り、医薬品及び医療サービスの提供を遂行することが、地域のインフラのひとつとして、期待・要請されている役割であると認識しております。この役割を果たすためにも、災害対応については、BCPの強化・継続改善をはじめ、全社員・またその家族の安否報告訓練や避難訓練、物流強化等、気候変動に適応するための取り組みを推進しております。今後は、さらにリスクの高い地域・店舗の分析を進め、さらなる災害対策を検討します。
また、気候変動を起因とする感染症等が流行した場合、特にファーマシー事業においては、処方箋応需枚数等に影響を受ける可能性があります。自然災害における対応と同様、医療サービス提供のための体制づくりを強化してまいります。
このように、増大するリスクを見通した対策を進めることにより、財務・事業戦略等へ重大な影響を及ぼさないよう、備えることが可能であると考えております。同時に、さらにレジリエンスの強化・向上を図ることが、お客さまや患者さま、地域住民の方等が必要とする医療の継続提供につながり、事業の発展に大きく貢献すると考えております。
④指標及び目標
当社グループは、2050年カーボンニュートラル(自社の事業活動にともなう、CO2(GHG)排出量(Scope1・2)の実質ゼロ)の実現に向けて積極的に取り組むこととし、気候変動の評価指標として、CO2(GHG)排出量と再生エネルギー由来電力への転換率等を選定しました。さらに2030年度目標として「CO2(GHG)排出量(Scope1・2)2021年度比 30%削減」、「再生エネルギー由来電力への転換率 30%」を設定しております。またScope3の排出量の削減に向けては、卸会社と協業した取り組み「医療用医薬品の配送回数の削減のトライアル」等を実施しております。
今後も、TCFD提言に基づく情報開示の充実を図るとともに、気候変動に関わる政策や法規制の制定等の変化にも対応した、事業戦略・気候変動の緩和策及び適応策の実施を進めてまいります。気候変動課題に適切に対応することで、ステークホルダーの皆さまの期待や要請にお応えし、企業の持続的な成長と、社会・環境・経済価値を創出するサステナビリティ経営を実現してまいります。
指標 |
あるべき姿 2030年度目標 |
グループ全体のCO2(GHG)排出量を把握し、適切に管理・監督ができる業務体制を構築する (1)Scope1・2におけるCO2(GHG)排出量 (2)Scope3※6におけるCO2(GHG)排出量 |
Scope1・2における CO2(GHG)排出量 削減率 30%※7 |
カーボンニュートラル実現に向けて、適切な目標 設定と取り組みを実施する ・再生エネルギー由来電力への転換率 |
30%※8 |
※6 Scope3:Scope3とは、Scope1、Scope2以外の間接排出(事業者の活動に関連する他社の排出)のこと
※7 基準年(2021年度)排出量に対する削減率 ※8 基準年(2021年度)使用電力全体に対する再生エネルギー転換率
<CO₂(GHG)排出量(グループ全社)実績>
2023年度 |
排出量(千t-CO₂) |
Scope1 |
1.3 |
Scope2 |
18.9 |
Scope3 |
807.7 |
※詳細は、下記アイングループ公式ウェブサイト「環境 気候変動課題への対応(TCFD)」ページよりご確認ください。
https://www.ainj.co.jp/corporate/sustainability/environment/climate-change.html
(3)人的資本
当社グループは、人材戦略を経営基盤における重要課題として掲げ、取り組みを強化しております。多様性を尊重し、社員一人ひとりの能力を最大限発揮できるよう、支援体制を構築するとともに、多様なキャリア形成のための評価制度等を拡充することで、お客さま・患者さまへ確かなサービスを提供できる人材への成長を促し、「お客さまの元気と笑顔」の実現と、グループ全体のイノベーションの創出を目指しております。
①戦略
社員一人ひとりが多様なステークホルダーの視点に立ち、常に相手の想いに寄り添う「ホスピタリティ」を育むことが、 社会課題の解決を実現する「挑戦力」へとつながっていくと考えています。性別、年齢、国籍、人種、信条、宗教、社会的身分、出身、障がい、性的指向、性自認等にかかわらず互いを認め合い、多様な働き方やキャリア形成を活かすことで、イノベーションを生み出し、多様な社員の活躍や成長を推進していきます。
<アイングループの人材育成方針>
〇基本的な考え方
アイングループは、社員を大切にする会社であること、働きがいのある会社であること、この要件が満たされてこそ、初めてお客さまのために全力を尽くせると考えています。「社員の幸せ」が「お客さまの幸せ」につながり、その評価としての「お客さまの笑顔」が社員の新たなエネルギーとなります。この相互の奏功を繰り返していくためには、社員一人ひとりが自ら挑戦し続け成長していくことが必要です。アイングループを活躍の場として、お客さま、地域そして広く社会へ、確かなサービスを提供できる優れた人材へ成長できるよう、人材育成に取り組んでいます。
また、社員一人ひとりが多様なステークホルダーの視点に立ち、常に相手の想いに寄り添う「ホスピタリティ」を育むことが、社会課題の解決を実現する「挑戦力」へとつながっていくと考えています。性別、年齢、国籍、人種、信条、宗教、社会的身分、出身、障がい、性的指向、性自認等にかかわらず互いを認め合い、多様な働き方やキャリア形成を活かすことで、イノベーションを生み出し、多様な社員の活躍や成長を推進していきます。
〇求める人物像
アイングループは、常に相手の想いに寄り添う「ホスピタリティ」をベースに、自ら考え、自ら実践し、日々の経験から学び、そして提案と挑戦の積み重ねで、自ら進化し続ける人材を求め、育成します。
人材採用においては、企業理念である「新・アイン宣言」で示すAIN's Ambition(アインスタッフの志)に則った行動を実践する力と、求められるスキル・経験があるかを考慮し、性別、年齢、国籍、人種、信条、宗教、社会的身分、出身、障がい、性的指向、性自認等を理由とする差別を行いません。
多様性を尊重し、社員一人ひとりの「自分力」「挑戦力」を最大限に発揮できるよう、積極的に支援し、処遇し、成長の機会を提供することでイノベーションを生み出し、「お客さまの元気と笑顔」の実現を目指します。
<アイングループの社内環境整備方針>
アイングループは、社員を大切にする会社であること、働きがいのある会社であること、この要件が満たされてこそ、初めてお客さまのために全力を尽くせると考えています。そのために、グループ・ステートメントの冒頭にある「まず、社員が幸せを感じられる会社でありたい」の実現に向けて、多様なキャリア形成のための体制や評価制度を拡充する等、さまざまな取り組みや制度の整備を積極的に行っています。また、ダイバーシティ&インクルージョンをサステナビリティ経営における重要課題(マテリアリティ)の一つとして捉え、各種施策を推進するとともに、人権課題や人権リスク、両立支援、育児や介護、LGBT等、多様な社員が活躍できる仕組みづくりを構築しております。
<当社グループにおける人的資本と企業価値向上のつながり>
当社グループのビジョン、グループ・ステートメント、人材育成方針及び社内環境整備方針等を踏まえ、企業戦略及びマテリアリティ(重要課題)をもとに、主な戦略・施策や戦略に紐づく人的資本関連施策を整理いたしました。さらに、人材版伊藤レポート、人的資本可視化指針、ISO30414の指標事例を参考にするとともに、当社独自の施策及び指標を再検討し、重要度分析及び企業価値向上、リスクマネジメントの視点から比較可能性と独自性を考慮したうえで、指標(KPI)を設定しております。
②指標及び目標
戦略に紐づく 人的資本関連施策 |
指標(KPI) |
あるべき姿 2030年度目標 |
人材の積極採用 |
・新規採用数(新卒・キャリア) ・離職率 ・総従業員数 ・正社員数/臨時社員数 |
- 5%未満 - - |
社内人材の育成・能力開発 |
・教育費用/教育時間 ・各認定薬局数 ‐地域連携薬局 ‐専門医療機関連携薬局 ‐健康サポート薬局 |
-
地域・専門全薬局でいずれか※1 健康サポート薬局50%以上※1 |
社員パフォーマンスの最大化 (タレントマネジメント) |
・社内公募応募数 |
- |
外部専門人材の積極採用 |
・キャリア採用数(専門職) |
- |
社員エンゲージメントの向上 |
・社員エンゲージメント ・月間平均残業時間 ・年次有給休暇取得率 ・長期連続休暇取得率 |
偏差値55以上 20時間未満を維持 80% - |
社員の健康力の向上 |
・プレゼンティーイズム ・アブセンティーイズム ・内部通報件数(ハラスメント) ・労働災害度数率 ・健康関連研修受講率 |
前年より改善 前年より改善 - 0.00% 100% |
社員のダイバーシティ |
・社員の多様性 ‐女性社員 ‐外国籍社員 ・労働時間選択制度利用者数 ・女性管理職率 ・男女賃金格差 ・育児休業取得率 ・介護休業取得数 ・人権関連研修受講率 |
- - - 40%※1 - 男女ともに100% - 100% |
在庫管理に関する能力の向上 |
・考えるPJ(在庫回転率) |
- |
※1 各認定薬局数及び女性管理職率は2025年度目標としている
※実績その他詳細は、下記アイングループ公式ウェブサイト「社会 社員」ページよりご確認ください。
https://www.ainj.co.jp/corporate/sustainability/social/employees/