2026年3月期有価証券報告書より
  • 社員数
    326名(単体) 3,018名(連結)
  • 平均年齢
    40.0歳(単体)
  • 平均勤続年数
    13.0年(単体)
  • 平均年収
    9,198,584円(単体)
  • 平均年収の
    対前年増減率
    6.1%(単体)

従業員の状況

人材戦略に関する基本方針等

(1)【人材戦略に関する基本方針等】

 当社グループは、空港運営全般に係る高度な専門性と知見を備え、変化を続ける航空業界において挑戦を重ねる人財を、最重要資本である人的資本・知的資本と位置付けています。企業変革を担う人財への投資を拡充し(インプット)、ビジョンへの共感を通じて人的生産性を高めることで(アウトプット)、個人と組織の成長を連動させ、良質な顧客サービスと財務リターンを創出する(アウトカム)好循環の構築を目指しています。従業員の給与については、物価上昇や採用市場を踏まえた給与水準の底上げを行っているほか、従業員のやりがいや成長に繋がる賃金制度の見直しを行っています。2023年度以降は特に大幅な賃上げを進めており、2026年4月については平均5.50%増となるベースアップを行いました。

(2)【従業員の状況】

① 連結会社の状況

 

2026年3月31日現在

セグメントの名称

従業員数(人)

施設管理運営業

1,136

(149)

物品販売業

1,092

(218)

飲食業

593

(241)

報告セグメント計

2,821

(608)

全社(共通)

197

(0)

合計

3,018

(608)

 (注)1.従業員数は就業人員であり、臨時雇用者数は( )内に年間の平均人員を外数で記載しております。

2.全社(共通)として、記載されている従業員数は、特定のセグメントに区分できない管理部門に所属しているものであります。

 

➁ 提出会社の状況

 

 

 

 

 

 

2026年3月31日現在

従業員数(人)

平均年齢

平均勤続年数

平均年間給与(円)

平均年間給与の

対前事業年度増減率

(%)

326

40歳

11ヵ月

13年

7ヵ月

9,198,584

6.1

 

セグメントの名称

従業員数(人)

施設管理運営業

80

物品販売業

68

報告セグメント計

148

全社(共通)

178

合計

326

 (注)1.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。

2.全社(共通)として、記載されている従業員数は、特定のセグメントに区分できない管理部門に所属しているものであります。

 

③ 労働組合の状況

 現在当社及び当社グループには労働組合の組織はありません。

 

④ 管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の額の差異

ア 提出会社

当事業年度

管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合

   (%)

   (注)

男性労働者の育児休業取得率(%)

(注)

労働者の男女の賃金の額の差異(%)

(注)

正規雇用労働者

パート・有期労働者

全労働者

正規雇用労働者

パート・有期労働者

34.1

100.0

-

88.0

89.2

90.4

(注)  「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。

 

 

イ 連結子会社

当事業年度

名称

管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合(%)

(注)1.

男性労働者の育児休業取得率(%)

(注)1.

労働者の男女の賃金の額の差異(%)

(注)1.

全労働者

正規雇用労働者

パート・有期労働者

 

全労働者

正規雇用労働者

パート・有期労働者

東京エアポートレストラン㈱

14.0

 

-

-

-

(注)3.

57.6

58.1

71.1

コスモ企業㈱

13.3

100.0

-

-

 

65.9

77.8

72.1

㈱日本空港ロジテム

28.6

 

100.0

-

-

69.3

94.8

87.7

日本空港テクノ㈱

-

(注)2.

-

-

-

(注)2.

73.8

85.1

79.7

㈱羽田エアポートエンタープライズ

76.0

 

100.0

-

-

 

89.2

87.7

97.9

羽田エアポートセキュリティー㈱

9.1

 

-

-

-

(注)3.

96.7

92.8

-

(注)4.

 

(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。

   2.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)及び「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定による公表義務の対象ではないため、記載を省略しております。

   3.育児休業取得事由に該当する男性労働者はおりません。

   4.労働者が同性のみで男女の賃金の差異が算出できないため、記載を省略しております。

 

サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)

2【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取り組みは、次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)ガバナンス

(サステナビリティ共通関連)

 当社グループは、公共性の高い旅客ターミナルの建設、管理・運営を担う民間企業としての社会的役割を十分

認識し、「公共性と企業性の調和」のとれた経営を目指しています。持続可能な空港運営により「人にも環境にもやさしい先進的空港」を実現するため、サステナビリティを中核とし、マテリアリティへの対応を戦略の前提に

据え、ESG関連の取り組みの着実な実行と実効性を強化するためのガバナンス体制を構築しています。

 サステナビリティの推進体制としては、代表取締役社長が委員長を務める「サステナビリティ委員会」及び社長直轄の「サステナビリティ推進室」が各部署と連携し、サステナビリティ計画の立案、実施状況のモニタリング等を担当しています。計画の立案にあたっては、サステナビリティに関する専門的な視点を持つ社外の有識者との

対話も実施するなど、外部的な視点も取り入れています。

 「サステナビリティ委員会」では、サステナビリティを推進する基盤としての方針類・計画の策定や、「中期

経営計画」に定めるマテリアリティ(重要課題)、KPI(重要業績評価指標)など、気候変動や自然資本関連、

人財育成をはじめとした課題に対する取り組みの進捗について半期に一度審議・見直しを実施するとともに、必要に応じて随時開催しております。同委員会における審議内容については、経営会議において経営戦略との関係性・整合性を踏まえた審議がなされた後、取締役会に報告・審議され、その監督を受けています。

 これら経営トップのリーダーシップ、専門部門の設置、社外有識者との連携を通じて、サステナビリティに対するガバナンス体制を構築しています。

 

  図1 サステナビリティ推進体制の全体像

 

 

 

(2)戦略

(サステナビリティ共通関連)

 中期経営計画(2026-2030年度)(2026年5月公表)において、マテリアリティを再編し、以下の戦略を展開しています。

 なお、マテリアリティ及びKPIについては、半期に一度見直し・更新を図る体制としています。

 (詳細)https://www.tokyo-airport-bldg.co.jp/sustainability/medium_term_plan/

 

a)サステナビリティ基本方針の策定

 お客さま、株主/投資家、従業員、地域社会、パートナー、地球環境など、当社が関係するステークホルダーについて、経済社会の発展に貢献しながら持続可能な事業活動を推進するための方針を策定しています。

 

b)マテリアリティの特定

 中期経営計画(2026-2030年度)の策定にあたり、需要創造型の羽田空港の要(Anchor Role)に向けて、

“すべてのステークホルダー貢献”を果たすべく、マテリアリティを再編しました。

 これまでの特定プロセス(社会・自社の2軸評価や社外有識者とのダイアローグ等による客観的な評価)を基盤としつつ、事業環境の変化や国際的なガイドライン(GRI、SASB等)、業界団体(ACI)の最新動向を反映しました。中長期的な社会課題を改めて包括的に検証・抽出し、「ステークホルダー起点」の分類へと再編・精緻化を

図っています。

 

c)取り組み及びKPIの策定

 「指標及び目標」記載欄参照

 

(気候変動関連)

 異常気象の頻発化など気候変動が当社グループに及ぼす影響は大きい一方、当社グループは、ターミナル運営における電力消費など多くの温室効果ガスを排出し環境に負荷を与えています。社会の持続可能性と両立する環境にやさしい空港を目指して事業を継続していく上で、気候変動への対策は重要な課題であると認識しており、マテリアリティとして「環境にやさしい事業運営」を掲げています。「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)」提言への賛同を表明し、TCFD提言に基づき情報を開示しています。(2026年6月更新)

(詳細)TCFD提言に基づく情報開示(https://www.tokyo-airport-bldg.co.jp/files/tcfd.pdf

 

 当社グループの事業に気候変動が与える影響を評価するため、下記の2つのシナリオ(「1.5℃シナリオ」及び「4.0℃シナリオ」)を用いて分析を実施しました。シナリオの設定にあたっては、IEA(International Energy Agency, 国際エネルギー機関)やIPCC(Intergovernmental Panel on Climate Change, 気候変動に関する政府間パネル)が公表するシナリオを参照しています。

 

表1 シナリオ分析の概要

名称

1.5℃シナリオ

4.0℃シナリオ

シナリオの概要

・抜本的な施策が機能することにより脱炭素社会が実現、産業革命時期比で気温上昇が約1.5℃未満に留まる

・脱炭素社会移行に関するリスクが主に顕在化

・現状を上回る施策を取らないことにより地球 温暖化が進展、産業革命時期比で気温が  約4.0℃上昇

・気候変動による物理リスクが主に顕在化

世界観

・カーボンプライシングや航空事業者のSAF使用比率規制等により、空港・航空業界はカーボンオフセットや再エネ・省エネ投資等の対応が必須となる。

・代替移動手段へのシフトも想定されるが、SAFの普及につれ、空港ではサプライチェーンを含めたGHG排出削減が着実に進む。

・低炭素化社会への移行のための政策や規制導入は限定的。

・気候変動の進行に伴い、気候パターンの変化や海面上昇、異常気象の激甚化・頻発化等により空港運営への悪影響が生じる。サプライチェーンリスク管理やBCPの見直しの重要性が高まる。

 

 

 当社グループの「施設管理運営業」及び「物販・飲食事業」(「物品販売業」及び「飲食業」をまとめた

区分)を分析対象とし、上記の2つのシナリオを踏まえたリスクと機会の抽出、影響度評価、リスクへの対応策

定義を実施しました。気候関連リスク・機会を評価する際の、時間軸、影響度については下表のとおりです。

 

表2 気候関連リスク・機会の評価における時間軸・影響度

時間軸

短期

~2030年度(中期経営計画)

中期

~2040年度(需要創造型の空港の要)

長期

~2050年度(ネットゼロ達成)

影響度

1億円未満

1億円以上~10億円未満

10億円以上

※影響度については、各リスク・機会が損益・資産に与えるインパクトを勘案し評価を行いました。

 

 

 

 

 

 

 

 

表3 気候変動に関わるリスク・機会及び影響度

リスク・機会の種類

概要

セグメント

時間軸

主に

関連する

シナリオ

影響度

施設

物販

飲食

GHG排出量

削減施策

(政策と法律/技術)

カーボンプライシング※導入に伴う、ターミナル運営コストや原材料仕入・物流コストの増加

短期~中期

1.5℃

気候変動関連法規制によるコストの増加(環境関連規制に伴う建設コストの増加等)

 

短期~長期

1.5℃

気候変動関連法規制によるコストの増加(プラスチック等の資源循環や自然資本に配慮した調達等)

 

短期~中期

1.5℃

再生可能エネルギー及び新エネルギーの導入等による気候変動対策投資コストの増加

短期~中期

1.5℃/4.0℃

その他

(市場/評判)

 

航空需要にネガティブに影響する政策措置による、空港利用者数の伸びの鈍化

短期~長期

1.5℃

環境対応の遅れによる、テナント・パートナー・顧客・取引先・従業員からの評判低下

短期~中期

1.5℃/4.0℃

慢性

海面上昇による、空港アクセス交通への影響

中期~長期

4.0℃

気候パターンの変化に伴う、感染症発生等による影響

長期

4.0℃

急性

異常気象の激甚化・頻発化による利用者数への影響

短期~中期

4.0℃

異常気象の激甚化・頻発化によるサプライチェーン分断

 

短期~中期

4.0℃

異常気象の激甚化・頻発化による設備損壊、浸水被害等

短期~長期

4.0℃

GHG排出量削減施策(エネルギー源)

高効率なエネルギー利用や新技術等の普及によるコスト低減

 

長期

1.5℃

脱炭素への貢献と新しい収益源の確保

 

中期~長期

1.5℃/4.0℃

その他

(資源効率性/製品・サービス/市場)

脱炭素取り組みを通じたブランド価値向上

中期~長期

1.5℃

低炭素を実現する企業への政策支援の活用

 

中期~長期

1.5℃

当社を中心とした循環型システムの構築

 

短期~中期

1.5℃/4.0℃

物理リスク

ステークホルダーや地域との連携によるレジリエンス強化

 

中期

1.5℃/4.0℃

※カーボンプライシングについては、2030年時点での予測排出量(5.7万t-CO2)をベースに以下の仮定を用いて試算

  ■排出量:57,000t-CO2(2030年時点排出量)

  ■炭素価格:21,000円(IEA WEO2023 1.5℃シナリオ(NZE)2030年時点140USD/t-CO2×1ドル150円で計算)

  ■影響度:57,000×21,000=約12億円

 

表4 対応策 ※一部抜粋

リスク・機会の種類

概要

移行リスク

関連

GHG排出量

削減施策

照明のLED化、空調機器更新、AI空調の導入を含めた省エネ施策

メガソーラー等の再生可能エネルギー導入、調達電源構成の見直し及び熱源使用効率化の推進

建物の木造木質化、放射冷却素材「ラディクール」の使用等による環境配慮性能向上

新エネルギーの利活用に向けた調査及び検討

その他

資源の有効活用(羽田空港の資材設備を地方空港や運営参画空港へ提供等)及び廃棄物抑制の事業化(廃油の回収とバイオ燃料への活用等)

物理リスク関連

東京国際空港A2-BCPへの対応強化、BCP体制構築と定期訓練の実施

感染症対策の徹底、ロボットやデジタル技術を活用した非接触販売の実施

サプライチェーンの冗長化等、調達生産物流の全体最適化

 

 

(自然資本関連)

 年間約9,100万人が利用する空港ターミナルを運営する上では、建材やプラスチック、水など多くの資源を利用・調達している一方で、建設廃材・食品残渣・回収ごみなどの廃棄物を排出しているため、「人にも環境にも

やさしい先進的空港」の実現に向け、自然資本関連の取り組みを重要な経営課題に位置づけています。現在、自然関連財務情報開示タスクフォース(TNFD)提言へ賛同するとともに評価・分析を進めており、TNFD提言に基づく

情報を下記のとおり開示しています。当社グループの事業と自然環境との関係性(依存・影響)を整理するにあたっては、自然関連のリスクと機会を科学的根拠に基づき体系的に評価するためのLEAPアプローチを用いて分析を

実施しました。

 (詳細)TNFD提言に基づく情報開示(https://www.tokyo-airport-bldg.co.jp/files/tnfd.pdf

 

図1 当社事業の全体像

 当社事業活動の直接操業及び上流・下流工程について自然との接点、関係性を評価するため、現段階で入手可能な情報をもとにヒートマップを作成し、自然環境との関係性を整理しました。なお、評価にあたっては当社の事業内容とともに、SBTNの業種別の主な環境影響や自然関連リスク評価ツールであるENCOREフローを参考にしました。

 

表1 当社事業と主な環境との接点と影響(ヒートマップ)

※濃い色の部分は環境との関連性(依存・影響)がより強いことを示しています。

 

≪施設管理運営業≫

 2025年度は、羽田空港を使用する航空機の発着回数は約49万回あり、羽田空港の旅客ターミナルビルを利用した旅客数は約9,100万人となっています。当社(直接操業)に関し、施設内の快適な空間を維持するため、電力等のエネルギーを消費し、CO2を排出しており、下流にあたる航空機・旅客の移動に関して、エネルギー使用に伴う

温室効果ガスの排出量及び温室効果ガス以外の大気汚染の影響があります。

 当社の管理運営するターミナルビル(直接操業)及び下流にあたる旅客の移動において、約9,100万人の利用者による廃棄物の排出及びその処理を実施しており、処理量は羽田空港エリア全体の廃棄物の多くを占めることから、一定の影響があります。

 日本国内の自然環境(大気、水質・水量、生態系の状態)は世界全体からみて比較的良好な環境にありますが、空港施設の特性上、夜間の照明による光害や騒音について、羽田空港周辺で一定の影響があります。

 羽田空港における3つのターミナルビル内では、水消費量は年間約100万㎥を超えることから、水の使用につき

一定の依存及び影響があります。

 

≪物品販売業・飲食業(機内食製造業含む)≫

 当社の取り扱う物品及び食材・加工品等は多品種にわたり、これらの原材料の生産、製造・加工における水

使用・土地利用・大気汚染等、一定の依存及び影響があります。

 物品販売業・飲食業における使い捨て容器や梱包材等が一定量あります。

 

 当社は、世界的に評価される空港であることを目指しており、長期ビジョン「To Be a World Best Airport」とともに、2030年に向けて「人にも環境にもやさしい先進的空港」の実現に向けたターミナルビル運営を目指して

います。

 当社事業活動の直接操業及び上流・下流工程における自然との関係性(依存及び影響)について、表1のとおり現段階で入手可能な情報をもとにヒートマップを作成し、重要な領域を確認・評価しました。このような評価を

踏まえ、当社グループ事業に影響を及ぼす自然関連リスク・機会の抽出を実施しました。

 また、リスク・機会の抽出にあたっては、「脱炭素社会への移行と併せてネイチャーポジティブ社会への移行に関するリスクが主に顕在化するシナリオ」と「気候変動・自然劣化による物理リスクが主に顕在化するシナリオ」を検討し、各々TCFD分析における1.5℃シナリオと4.0℃シナリオと対応するものとして想定しています。

 

表2 自然関連リスク・機会の分析における時間軸と影響度

時間軸

短期

~2030年度(中期経営計画)

中期

~2040年度(需要創造型の空港の要)

長期

~2050年度(ネットゼロ達成)

影響度

1億円未満

1億円以上~10億円未満

10億円以上

 

表3 自然関連のリスク及び影響度

リスクの種類

概要

セグメント

時間軸

施設

物販
飲食

政策・

法規制・

技術

建物に対する環境配慮の取り組み・認定取得等を要求する規制・政策強化による対応コストの増加

 

短期~長期

製品原材料に対する規制・政策強化による対応コストの増加

(認証原材料の使用、特定原材料の使用禁止等)

 

中期

リサイクル率向上義務化・廃棄物処理等の資源循環に関する規制・政策強化による対応コストの増加

中期~長期

大気・水・土壌汚染に関する新たな規制対象物質や基準厳格化への対応コスト(追加投資含む)の増加

中期~長期

市場

顧客(航空会社やテナント)のサステナビリティ意識の高まりによる市場嗜好の変化や要請による対応コストの増加

 

中期

旅客(物販・飲食の顧客)のサステナビリティ意識の高まりによる持続可能な生態系・自然資本に配慮した認証食材への需要シフト

中期

評判

テナントマネジメントにおいてサステナビリティへの配慮が不十分であることによる、国際的なレピュテーション低下

 

中期

持続可能な原材料の調達や再生可能材の使用についての対応不足によるレピュテーション低下

中期~長期

空港利用者の増加に伴い空港周辺の自然環境破壊の課題が生じた際の対応コスト及び自治体・周辺住民からのレピュテーション低下(廃棄物による汚染、渋滞発生等)

短期~長期

慢性

急性

空港利用者(航空機利用者)増加に関連した外来種等の飛来、感染症等パンデミックの発生

 

長期

異常気象の発生による周辺の浸水等に伴う、周辺交通機関の運行困難に伴う旅客対応業務の増加(旅客ターミナルでの滞在時間の増加等)

 

短期

異常気象の発生や自然環境・生態系の劣化・崩壊に伴う、食品原材料の品質低下及び調達困難、サプライチェーンの寸断

 

長期

猛暑等による、設備寿命の短期化(設備更新費用の増加)

 

中期

 

表4 自然関連の機会及び影響度

機会の種類

概要

セグメント

時間軸

施設

物販
飲食

市場・

製品と

サービス・

評判

顧客(航空会社やテナント)のサステナビリティ意識の高まりによる市場嗜好の変化に対応した「エコエアポート」としての施設運営による、羽田空港のプレゼンス向上

 

中期~長期

旅客(物販・飲食の顧客)のサステナビリティ意識の高まりに対する持続可能な自然環境・生態系サービスに配慮した原材料及び包装材を使用した商品開発

中期~長期

日本の豊かな自然観光資源への国際的な注目度の高まり、日本の玄関口として自然観光資源の魅力を引き出す事業運営を通じた需要創出による、旅客の増加

短期~長期

空港全体での資源循環経済の実現による、羽田空港の中核企業としてのプレゼンス向上

中期

旅客のサステナビリティ意識向上に資する働きかけや、周辺地域の自然環境保護活動への参画による、自治体行政との関係性の向上

中期

資源効率

水資源の効率的な利用

中期

資源循環の実現に向け、簡易包装や再生材の活用による廃棄物削減や、廃棄物の再資源化

中期~長期

資金の

流れと

資金調達

建替え時における各種施策等、エコエアポートとしての打ち出しによる資金調達

 

中期

マ持

ン続

ス可

に能

関性

わパ

るフ

機ォ

会|

天然資源の持続可能な利用

持続可能な森林から供給された木材を活用した施設建設

 

中期

社内で使用する資材・設備の環境配慮型への切り替え

中期

生態系の

保護、復元、再生

都市部に隣接する空港として、旅客に対してバス・鉄道等の地上交通機関の使用を推奨することによる、地域の生態系の保全

中期

エコエアポートでの施設滞在における体験を通じた、施設利用者の自然・環境に対する意識の啓発による行動変容による、間接的な自然へのポジティブインパクト

中期

 

表5 自然関連のリスク・機会に対する対応策

リスク・機会の種類

概要

セグメント

施設

物販
飲食

移行リスク

(政策・法規制・

技術・市場・

評判)

建物のZEB化に向けた取り組み

 

使用原材料について、航空会社・国ごとの規制への対応

 

認証取得済の原材料や国産原材料の積極的な活用

 

自然環境への負荷が少ない包装材・容器の導入

 

廃棄物の再資源化とテナントに対する呼びかけ

食品廃棄物の減量化(生ごみ処理機の活用)

 

観光地の分散への協力・PR

 

ステークホルダーとの対話機会の創出

物理リスク

(急性・慢性)

A2-BCP(空港業務継続計画)への準拠、BCPの整備・訓練の実施

 

非接触サービスの提供(ロボット、無人店舗)

調達先の分散化・代替物流の検討

 

ICPの導入による設備投資判断

 

市場・

製品とサービス・

評判

自然へのポジティブインパクトを重視した建物への転換

 

サステナビリティ関連テーマに積極的に取り組む店舗・ブランドへの積極的な「場」の提供

 

テナントマネジメントの充実(表彰制度の導入の検討)

 

エシカル商品の拡充、地域の生態系を活かした商材の販売とプロモーション

 

交通事業者(エアライン・鉄道等)も含めた、サステナブルな空旅の実施

 

地域創生、地域観光PRの実施

 

空港全体での3R推進に向けた取り組みの推進

 

資源効率

中水の利用、節水弁の導入、水再利用

高効率な廃棄物処理方法の検討

 

資金の流れと資金

調達

サステナブルファイナンスの活用等

 

天然資源の持続

可能な利用

認証取得・認証木材調達に関する取り組みの強化

 

社内において、環境に配慮した資材・設備への切り替え、資源効率利用に関する教育実施

生態系の

保護、復元、再生

公共交通機関の利用推進(アナウンス・HP・SNS等)

 

生態系の豊かさを感じられるエコツーリズムの実施等

 

 上記の自然関連リスク・機会及び対応策の抽出を踏まえ、自然資本分野に関する戦略の3つの方向性を以下の

とおり確認しました。今後、リスク・機会の分析を深化させるとともに、同戦略を重要な経営課題として、実現に向けた対応策を、多くのステークホルダーと連携しながら、策定・実施していきます。

 

自然関連リスク・機会に対する戦略

エコエアポートの実現

国の掲げる方針や脱炭素計画に基づき、関係するステークホルダーと連携して、空港

運営に伴う地球環境・地域環境への影響を低減させる取り組みを推進します。

サーキュラーエコノミーの

確立

空港内で発生する廃棄物のリサイクル・リユース等を推進して、最終処分量を低減し、空港全体のサーキュラーエコノミーの進展を図ります。

サステナブル調達の推進

物品販売業・飲食業における原材料・製造加工段階の環境や人権への配慮を推進し、 サプライチェーン全体における自然環境への負荷の低減を図ります。

 

(人的資本・多様性関連)

≪人的資本経営に関する基本的な考え方≫

 当社グループが事業基盤とする羽田空港は、人・産業・文化が行き交う日本の空の玄関口です。今後、訪日外国人旅行者6,000万人時代を見据える中、ターミナル機能の強化をはじめとする更なる発展・進化が求められています。

 このような事業環境のもと、当社グループは「キャッシュ・フロー創出力の強化」及び「貢献範囲の拡大・関係者牽引力の強化」を中期経営戦略の方向性として掲げ、「効率」「付加価値」「共創」の3つの中核戦略を推進しています。これらの戦略を着実に遂行し、各ステークホルダーとの連携を主導しながら空港全体の事業価値最大化を実現するため、当社グループは「自ら未来を切り拓く人財」を重視しています。また、持続的な企業価値向上の基盤として、従業員が誇りを持って成長できる組織への進化を志向し、「人財強化、人的資本経営の推進」をマテリアリティ(重要課題)の一つに位置付けています。

 当社グループは、空港運営全般に関する高度な専門性と知見を備え、変化を続ける航空業界において挑戦を重ねる人財を、最重要資本である「人的資本・知的資本」と位置付けています。羽田空港が目指す姿“To Be a World Best Airport~日本の航空旅客数最大化に貢献する空港~”の実現に向けて、当社グループの役割を従来の「需要享受型の空港ターミナル会社」から「需要創造型の空港の要(Anchor Role)」へと再定義しました。

 この長期ビジョンのもと、当社グループは企業変革を担う人財への投資を拡充し(インプット)、ビジョンへの共感を通じて人的生産性を高めることで(アウトプット)、個人と組織の成長を連動させ、良質な顧客サービスと財務リターンを創出する(アウトカム)好循環の構築を目指しています。当社グループは、人的資本経営の強化を通じて、“自ら未来を切り拓く人財集団”へと進化し、持続的成長を支える企業基盤の強化を図ってまいります。

 

 

≪経営戦略と人財戦略の連動≫

 長期ビジョン実現への企業変革期として位置付けた中期経営計画(2026-2030年度)では、以下の経営戦略を掲げています。

 

 1.キャッシュ・フロー創出力の強化

  ・資本コストを意識した資源配分を通じ、長期戦略や新領域での価値創造を推進

  ・ターミナル事業の価値密度向上を図り、ターミナルの“稼ぐ力”を強化

 2.貢献範囲の拡大・関係者牽引力の強化

  ・羽田空港全体の運営基盤構築により、全体最適と価値創造の両立及び空港評価・収益性の更なる向上を実現

  ・脱炭素化の推進に向け、ステークホルダーとともに空港GX(グリーントランスフォーメーション)を実現

  ・周辺地域や全国各所との連携を進化させ、事業範囲を拡張

 

 これらの戦略を具現化するためには、当社グループが有する空港運営の高度な専門性に加え、新領域への挑戦やステークホルダーとの共創を主導できる、柔軟な発想や関係者牽引力を備えた人財の獲得・育成が不可欠です。

また、少子高齢化に伴う労働力不足に対して、DX戦略との連携や全世代の戦力化を通じて、高い人的生産性を発揮できる組織への変革を進めてまいります。

 

 <目指すべき人財・組織像>

  目指すべき人財:

   ①空港運営特有の知識・経験を有するプロ人財

   ②柔軟な発想で需要を創造できる人財

   ③全体最適を考え関係者を牽引できる人財

  目指すべき組織:

   ①異なる背景を持つ多様な人財が能力を発揮できる組織

   ②どの世代においても学び続け、成長し続ける組織

   ③DX戦略を力強く推進する組織

 

≪人財戦略の骨子≫

1.採用・育成戦略:人財ポートフォリオの構築

 経営戦略の完遂に必要な人財層を厚くするため、以下の施策を通じて「自律的な学びと挑戦」を促進する体制を確立してまいります。

 

 <採用戦略の高度化>

 ・総合的な素養を基本としつつ、「財務・会計」「建築」「DX・IT」「マーケティング」などの専門性に着目

  した採用を強化しています。

 ・専門職制度の対象範囲を拡充することで、多様なプロ人財を確保し、賃金・評価制度の適宜刷新を通じて、

  採用力の強化と人財の定着を図ります。

 

 <育成体系の刷新>

 ・自ら考え挑戦する人財を育成するため、MBA取得支援や手上げ制プログラムなど自律的な学びをサポートする

  制度を導入し、従来の全員一律の研修から、専門性向上や選抜型の教育研修に重点をシフトさせています。

 ・異業種連携の研究開発拠点(terminal.0 HANEDA)への配置や外部出向、共創プロジェクトへの参画を拡大

  し、需要創造型のビジネスに必要な「柔軟な発想力」と「関係者牽引力」を養成します。

 ・DX戦略を力強く推進する人財を育成するため、全従業員のITリテラシー教育に加え、高度DX人財育成のための

  プログラムを拡充しています。

 

 

 

 <次世代リーダー育成と全世代の戦力化>

 ・経営戦略実現の中心となるコア人財育成については、各階層の人財プールの質を向上させるため、早期から

  階層別の選抜・育成を体系化して推進しています。

 ・特に部長層以上については、次世代経営者候補として位置付け、サクセッションプランに基づく計画的な

  選抜・育成を推進しています。

 ・定年延長を見据えたシニア層に対しては、オンライン学習プログラムの提供等を通じて、自律的なキャリア

  形成を支援しています。

 

 

2.社内職場環境の整備:包摂性と活力ある組織風土

 異なる背景を持つ多様な人財が互いを高めあう組織風土を構築するため、生産性向上の基盤となる職場環境を

整備しています。

 

 <DEI(多様性、公平性、包摂性)の推進>

 ・女性管理職比率の維持、外国人・障がい者雇用の促進、若手社員による働き方改革推進活動など、多様な人財

  が能力を最大限発揮できる包摂性の高い組織づくりを推進しています。

 

 <Well-Beingとオフィス改革>

 ・2024年度のオフィス改革により、部門横断的なコミュニケーションを活性化しました。

 ・2025年度の従業員エンゲージメントサーベイにおける職場環境指数は80.3点(前年度比+5.3点)と大幅に

  向上しており、Well-Beingの向上が高い生産性を支える好循環を生み出しています。

 

 

(3)リスク管理

(サステナビリティ共通関連)

 旅客ターミナルの建設、管理・運営を担う当社グループにとっては、事業の継続性確保は社会的使命であり、

新たなリスクが顕在化する不確実な社会において、事業を取り巻くリスクを把握し、対策を講じることは組織の

レジリエンス確保において重要な課題であると認識しております。

 グループ全体でのリスク管理体制として、代表取締役社長を委員長とし、全執行役員から構成される「リスク

管理委員会」を設置しており、重要性が高いと評価されたリスク(優先リスク)については、その対応を決定し、半期に一度、対応状況の確認と効果検証を繰り返し見直す体制としています。

 気候変動や人的資本を含むサステナビリティ関連のリスクのうち、「サステナビリティ委員会」において、当社の事業や業績に与える影響が大きいと判断されたものは、優先リスクとして「リスク管理委員会」による全社的

リスク管理体制にて統合管理されています。

 「リスク管理委員会」での審議内容については、適宜取締役会へ報告され、リスク管理に関する監督を受ける

体制となっています。

 

(4)指標及び目標

(サステナビリティ共通関連)

 各マテリアリティについて指標と目標を設定し、進捗状況を開示しています。

(詳細)https://www.tokyo-airport-bldg.co.jp/sustainability/medium_term_plan/

 

(気候変動関連)

 GHG排出量Scope1及びScope2に関し、2030年までに2013年対比で46%削減※1、2050年までにネットゼロを実現することを長期目標に掲げています※2。これを実現する道筋として、温室効果ガス(GHG)排出量削減の具体的取り組みを以下のとおり検討・実行しています。

 

 

(GHG排出量実績)

(単位:t-CO2

カテゴリ

年度

2021

2022

2023

2024

温室効果ガス排出量(Scope1・2合計)

94,480

113,412

117,917

127,569

 

Scope1

13,673

17,472

22,534

18,125

 

Scope2

80,807

95,940

95,383

109,444

羽田エリア(Scope1・2合計)

88,420

104,851

110,758

118,190

 

Scope1

11,813

14,967

19,194

14,715

 

Scope2

76,607

89,884

91,564

103,476

羽田空港外・車両他(Scope1・2合計)

6,060

8,561

7,159

9,379

 

Scope1

1,860

2,505

3,340

3,410

 

Scope2

4,200

6,056

3,819

5,969

Scope3(合計)

76,753

228,735

330,131

414,868

購入した製品・サービス

-

113,819

137,307

241,096

資本財

17,862

45,474

104,372

69,440

Scope1・2に含まれない燃料及びエネルギー関連活動

24,688

28,268

31,576

33,792

輸送・配送(上流)

3,881

10,193

23,135

35,980

事業から出る廃棄物

832

1,478

2,223

2,177

出張

-

45

119

241

通勤

-

-

1,868

2,281

13

リース資産(下流)

29,490

29,458

29,531

29,861

※1 対象範囲:羽田空港内における当社グループのCO2排出量(当社グループ保有の業務用車両による排出を

   除く)

   排出範囲:事業の運営により自家で消費したエネルギー起源CO2、廃棄物焼却に伴う非エネルギー起源CO2

   (国土交通省東京航空局による「東京国際空港脱炭素化推進計画」に合わせた目標値を用いています。)

※2 2050年の長期目標(ネットゼロ)については、当社グループ保有の業務用車両・空港外物件・その他

   非エネルギー起源CO2を含むすべての活動を対象としております。

 

(詳細)TCFD提言に基づく情報開示

https://www.tokyo-airport-bldg.co.jp/files/tcfd.pdf

 

(自然資本関連)

 以下の環境目標を設定し、取り組みを推進しています。

マテリアリティ

取り組み

具体的な指標

目標年

当社

2025年度

限りある

資源の

有効活用

環境に配慮した素材・商材の導入

直営物販店舗(自主編集)の全店においてエシカル商品※を展開する

※フードロス削減につながる商品、フェアトレード商品、リサイクル素材を使用した商品、認証ラベル・マークを取得している商品、地産地消を意識した商品、オーガニック商品、代替肉商品・代替ミルク商品等

2025

直営店舗全店(編集
店舗)34店舗中33店舗で取り扱い

廃棄物の抑制・資源循環

ターミナルから出る廃棄物のリサイクル率を70%にする

2030

リサイクル率40.3%

当社グループ機内食事業における機内食製造時の食品残渣のリサイクル率95%

2025

羽田工場:100%

成田工場:98%

中水(トイレ洗浄水)の70%をターミナルで排出する雑排水、厨房排水の再利用でまかなう

2025

T1、T2ともに平均80%を雑排水・厨房排水・雨水湧水で運用中

 

上記の目標に加え、今後、自然資本に関する目標設定・取り組みの推進を拡充していくことを検討しています。

 

(詳細)TNFD提言に基づく情報開示

https://www.tokyo-airport-bldg.co.jp/files/tnfd.pdf

 

(人的資本・多様性関連)

≪人財戦略の進捗状況:モニタリングと成果≫

 人財戦略の実行にあたり、従業員エンゲージメントサーベイを活用したPDCA管理を推進しています。人的投資(インプット)を人的生産性の向上(アウトプット)につなげ、最終的な経営成果(アウトカム)を創出する

「好循環」の状況を継続的に検証しています。

 当社では、従業員エンゲージメントを「従業員が会社のビジョンに共感し、帰属意識を持って、やりがいを感じながら主体的に業務に取り組み、結果として個人と組織が互いの成長に貢献し合う状態」と定義しており、従業員エンゲージメントサーベイにおいては、定義に関連する質問に加え、仕事の目的の理解や満足度、仕事の負荷や

職場環境等の質問項目を設定して、相関を検証しています。

 

1.人的投資の拡大(経営成果人的投資)

 経営戦略の実現に必要な人財ポートフォリオ構築のため、採用・育成、及び挑戦機会の創出に向けた投資を強化しています。

 

 <2025年度の実績(単体)>

 ・中途採用数:4名(専門人財の獲得を推進)

 ・平均給与:9,199千円(前年度 8,662千円から向上)

 ・シニア学習プログラム参加者数:21名(全世代の戦力化を支援)

 ・外部出向・共創プロジェクト派遣数:33名(新領域での経験創出)

 

2024年度

2025年度

①新卒採用数

21名

27名

②中途採用数

9名

4名

③平均給与

8,662千円

9,199千円

④一人当たり研修費用

92千円

114千円

⑤シニア学習プログラム参加者数

11名

21名

⑥外部出向・共創プロジェクト派遣数

31名

33名

⑦手上げ研修・選抜研修参加者数

156名

23名

⑧手当支給対象専門資格取得者数

155名

168名

 

2.人的投資と人的生産性の相関(人的投資人的生産性)

 投資の結果として、社員の成長実感や従業員エンゲージメントが、高い生産性や挑戦の風土につながっているかを測定しています。なお、数値はいずれも単体ですが、従業員エンゲージメントサーベイは今後順次グループ各社に拡大していく予定です。

 

 <2025年度の実績(単体)>

 ・従業員エンゲージメント指数:77.0点(旅客増等による業務負担増はあるものの高水準を維持)

 ・手当支給対象となる専門資格取得者数:168名(前年度155名から着実に増加し、専門性が向上)

 ・新たな挑戦に関する指数(実際に挑戦したとする社員):56.8%(挑戦を称える風土の浸透)

 

2024年度

2025年度

①従業員エンゲージメント指数※

79.0

77.0

②自身の成長実感スコア

74.3

72.1

③手当支給対象となる専門資格取得者数

155名

168名

④組織の生産性向上実感スコア

62.0

58.9

⑤平均年間総実労働時間

1,833時間

1,885時間

⑥新たな挑戦に関する指数(挑戦してみたいと思う社員)

74.1

74.5

⑦新たな挑戦に関する指数(実際に挑戦したとする社員)

56.0

56.8

  従業員エンゲージメントの定義明確化により指数の算出要素を変更。
   2024年度は同じ算出要素とした場合の数値を記載。

 

3.経営成果としての創出価値(人的生産性経営成果)

 社員一人当たりが生み出す収益・利益は、コロナ禍前を上回る水準で推移しており、人財の力がキャッシュ・

フロー創出力の強化に直結しています。

 

 <2025年度の実績(単体)>

 ・1人当たり営業収益:1,123百万円(コロナ禍前861百万円を大幅に超過)

 ・1人当たり営業利益:138百万円(コロナ禍前34百万円を大きく上回る成果)

(単位:百万円)

年度

2019

2020

2021

2022

2023

2024

2025

社員数(単体)

290

264

251

272

293

314

326

人員数(連結+臨時+
派遣)※1

5,379

4,031

3,299

3,595

4,565

4,768

5,066

営業収益
(連結・旧基準)※2

249,756

52,572

67,380

139,037

276,995

342,815

366,168

営業利益(連結)

9,892

△59,020

△41,255

△10,579

29,527

38,557

45,043

単体一人当たり営業収益

861

199

268

511

945

1,092

1,123

単体一人当たり営業利益

34

△224

△164

△39

101

123

138

連結一人当たり営業収益

46

13

20

39

61

72

72

連結一人当たり営業利益

2

△15

△13

△3

6

8

9

※1 臨時雇用者・派遣社員については、年度末1か月間の労働時間を基に計算した人数。

※2 「収益認識に関する会計基準」等を2021年度の期首から適用しているものの、経年比較のために旧基準で
計算した営業収益とそれに係る指標を記載。

 

4.社内職場環境の整備(DEIの推進状況)

 異なる背景を持つ多様な人財が互いを高め合う組織風土の構築に向けて、適切な指標と目標を定め進捗を管理

しています。

 

 <2025年度の実績(単体)>

 ・女性管理職比率:34.1%(政府目標30%を上回る水準を維持)

 ・出産・育児を理由とした離職者:1名(本質的な職場環境整備を示すKPIとして設定)

 ・男性育児休業取得率:100%(2025年度に目標を達成し、継続して維持)

 ・障がい者雇用率(連結):2.1%(グループ全体の採用・定着支援を加速)

指標

目標年

実績

2024年度

2025年度

女性管理職比率35%

2030年度

37.0%

34.1%

出産・育児を理由とした離職者0

2030年度

0名

1名

男性育児休業取得率100%

2030年度

88.9%

100%

男性育児休業平均取得期間

21.1日

11.8日

男女間賃金格差(全労働者)

83.0%

88.0%

男女間賃金格差(正規雇用労働者※)

83.6%

89.2%

男女間賃金格差(非正規雇用労働者)

70.7%

90.4%

障がい者雇用率3.0%(連結)

2030年度

2.6%

2.1%

障がい者雇用5年定着率80%以上(単体)

2030年度

68.8%

64.7%

外国人社員比率

2.2%

2.8%

中途社員の管理職登用率

36.2%

34.1%

多様性尊重スコア(従業員エンゲージメントサーベイ)

70.8

68.9

 ※出向者を除く

 

<女性管理職比率>

 数値目標の見直しを行い、長期的な目標は40%を維持しつつ、2030年度までの中期KPIとしては35%といたしました。政府目標である30%を上回る指標ですが、当社は空港運営事業として施設管理・防災保安・物品販売・飲食・地域連携など多様な顧客接点・関係者調整が発生する事業であることから、これらの数値目標はお客さま・従業員・ステークホルダー・社会の多様な視点を経営意思決定に適切に反映するために必要な水準と考えております。

 

<出産・育児を理由とした離職者>

 本質的なあるべき姿を表す指標として「出産・育児を理由とした離職者0」をKPIとして新たに設定し、男女関係なく自身のキャリア志向や人生設計に合わせて活躍することができる職場環境の実現を目指してまいります。

 

<男性育児休業取得率>

 育児休業制度の拡充や説明会・面談の実施等により、2025年度においては目標数値である取得率100%を達成

いたしました。引き続き100%を維持するとともに、取得期間についても継続的に検証し、安心して長期間取得

できる環境整備・風土醸成を行ってまいります。

 

<男女間賃金格差>

 当社において、同一労働における男女間賃金格差はなく、平均年齢(男42.9歳、女38.5歳)、平均勤続年数

(男13.9年、女13.5年)の差異による賃金格差への影響は大きくないと考えています。上位管理職である部長級の女性比率が27.6%であり賃金格差に影響していると考えられますが、2025年度は上位管理職への登用を進め、

前年度比+3.8pt(2024年度:23.8%)となったことで、賃金格差の差異は大幅に縮まりました。

 

<障がい者雇用率>

 単体では2025年度末時点で3.9%となり法定雇用率を大きく上回りましたが、新たに定着率に関する指標を加え、働きやすさに直結する数値目標を設定いたします。採用数だけに着目するのではなく、職場環境や周囲の理解向上を図るべく、理解促進研修の実施や障害者職業生活相談員の増員等を行ってまいります。また、グループ全体の雇用率は2025年度末時点で2.1%にとどまっており、新たな雇用率KPIは連結ベースで3.0%とし、グループ全体の採用活動・職場環境整備を推進してまいります。

 

(その他の関連非財務データ)

 雇用者数が101人以上のグループ会社における状況(2025年度実績)

グループ企業名(略号)

ART

COS

JLO

JTC

HAE

HAS

HPS

女性管理職比率

14.0%

13.3%

28.6%

8.3%

76.0%

9.1%

28.6%

男性育児休業取得率

100%

100%

100%

100%

男女間賃金格差(全労働者)

57.6%

65.9%

69.3%

73.8%

89.2%

96.7%

78.2%

男女間賃金格差(正規雇用労働者)

58.1%

77.8%

94.8%

85.1%

87.7%

92.8%

78.1%

男女間賃金格差
(非正規雇用労働者)

71.1%

72.1%

87.7%

79.7%

97.9%

従業員数

417

288

202

309

575

172

276

 ※企業正式名称
 ART 東京エアポートレストラン株式会社
 COS コスモ企業株式会社
 JLO 株式会社日本空港ロジテム
 JTC 日本空港テクノ株式会社
 HAE 株式会社羽田エアポートエンタープライズ
 HAS 羽田エアポートセキュリティー株式会社

 HPS 羽田旅客サービス株式会社

 ※「-」:対象者が0

 

 当社を含めた8社の社員数は、連結人員の約85%になります。