ストーリー・沿革
サマリ
1884年に秋田県小坂鉱山で創業したDOWAは、鉱山・製錬で培った技術を基盤に、環境・リサイクル、製錬、電子材料、金属加工、熱処理の5つのコア事業から成る独自の循環型ビジネスモデルを構築してきた。世界中の廃棄物やリサイクル資源を「集める・分ける・つくる」ことで高効率な金属回収と廃棄物の適正処理を両立し、半導体や自動車などを支えるニッチトップな高付加価値材料も提供する。「循環のクオリティを追求する。」を掲げ、本質的な資源循環を通じて企業価値向上と持続可能な社会の実現を同時にねらう、長期投資家にとって変化と成長の物語が見える企業である。
過去
現在
未来
目指す経営指標
・「中期計画2027」期間(2026年3月期~2028年3月期)の株主還元方針として、配当性向35%
・1株当たり150円を目安に自己株式取得も含めた還元を実施
・2050年までに自社グループの事業活動によるGHG排出量を極力削減し、カーボンニュートラルの達成を目標とする
トップメッセージの要約
本質的な循環
複合的な循環
長期的な循環
カーボンニュートラル
用語解説
銅・亜鉛・鉛・金・銀など、さまざまな金属が一つの鉱石の中に複雑に混ざった鉱石のことです。不純物も多く、昔は「扱いづらい鉱石」とされていましたが、DOWAはこの黒鉱を効率よく処理・製錬する技術を磨いてきました。
■複雑硫化鉱
黒鉱のように、多種類の金属成分が硫黄と結びついて複雑に入り混じった鉱石を指します。金属ごとにきれいに分かれていないため、分離・回収には高度な製錬技術が必要になります。
■製錬
鉱石やリサイクル原料の中から金属を取り出し、純度を高めるプロセスです。粉砕・加熱・化学反応などを組み合わせ、銅や亜鉛、貴金属などを分離・精製して使える素材にしていきます。
■製錬・リサイクル複合コンビナート
製錬所とリサイクル施設を同じエリアに集約し、互いに連携させた一体型の拠点を指します。廃棄物や使用済み製品を受け入れて前処理し、そのまま製錬プロセスにつなぐことで、多種多様な金属の高効率回収と、残渣の適正処理を同時に実現する仕組みです。
■5つのコア事業
DOWAが経営資源を集中させている中核事業群で、「環境・リサイクル」「製錬」「電子材料」「金属加工」「熱処理」の5分野を指します。廃棄物の処理から金属の回収、高機能材料や熱処理サービスの提供までをカバーし、それぞれが互いを補完し合う事業ポートフォリオになっています。
■循環型ビジネスモデル
廃棄物や使用済み製品をただ処理して終わりにするのではなく、「集める→分ける→つくる」という流れで、資源を何度も使い回すことを前提に組み立てられた事業モデルです。DOWAの場合、環境・リサイクルと製錬をつなぎ、高機能材料や熱処理サービスまで展開することで、資源循環と収益を両立させています。
■ニッチトップ
市場全体では小さいけれど、技術要求が高い「すき間分野(ニッチ)」において、世界的・国内的にトップクラスのシェアや技術力を持つ製品やサービスを指します。DOWAは半導体、自動車、電子部品など特定用途向けの材料・技術で、このニッチトップ製品を多数保有している点を強みとしています。
■「循環のクオリティを追求する。」
DOWAが中期計画や統合報告書で掲げているメインテーマとなるフレーズです。ただリサイクル量を増やすのではなく、「どれだけ多くの素材を循環に戻せるか」「廃棄物をどれだけ適切に処理できるか」「製品をどれだけ長く使えるか」といった“質”にこだわる姿勢を表しています。
■本質的な循環
単に一部の素材だけをリサイクルするのではなく、「戻せる素材はできるだけすべて循環に戻す」「戻せないものは責任を持って処理する」「製品の寿命そのものを延ばす」といった、資源の使い方全体を見直す循環の考え方です。DOWAはこの“本質的な循環”を目標として事業を組み立てています。
■複合的な循環
世界中で発生するさまざまな廃棄物やリサイクル資源を集め、多様な製錬・処理技術を組み合わせて、できる限り多くの素材を循環に戻そうとする考え方です。集荷ネットワーク、前処理、製錬、最終処分までを一体で設計することで、「量」と「種類」の両面で循環の質を高めることを目指しています。
■長期的な循環
製品の機能を高めたり、耐久性や寿命を延ばしたりすることで、そもそも資源を長く使えるようにする考え方です。リサイクルだけに頼るのではなく、「壊れにくい・長く使える・性能が長持ちする」材料や熱処理技術を提供することで、資源使用そのものを抑えた循環を実現しようとしています。
■循環経済(サーキュラーエコノミー)
「つくる→使う→捨てる」という一方通行の経済から、資源を何度も循環させて使い続ける経済の形を指します。資源の投入量や廃棄量を減らしながら、サービスや付加価値を生み出し続けることを重視しており、DOWAは自社の循環型ビジネスモデルを通じてこの循環経済への移行を支えようとしています。
■カーボンニュートラル
温室効果ガス(GHG)の排出量と、吸収・除去される量をトータルでゼロにすることを目指す考え方です。DOWAは事業活動から出る排出をできるだけ減らしつつ、自社の製品やリサイクル事業がサプライチェーン全体の排出削減にどう貢献しているかも含めて取り組みを進めようとしています。
■マテリアルリサイクル
廃棄物や使用済み製品を、燃やしたり分解してエネルギーだけ取り出すのではなく、できる限り「素材」として再利用するリサイクル方法です。たとえば金属を再び金属として回収し、もう一度材料として使うことで、資源の節約と価値の維持を図ります。
■ライフサイクルアセスメント
原料の採掘から製造、使用、廃棄・リサイクルに至るまで、製品の一生(ライフサイクル)全体でどれだけ環境負荷が出ているかを評価する手法です。DOWAは、自社の製品・サービスがサプライチェーン全体の温室効果ガス削減などにどの程度貢献しているかを見える化するために、この考え方を活用しようとしています。
■IV線(Ⅳ線)ディフェンス体制
「ディフェンス(防衛線)」を4つに分け、重層的にリスクをチェックするコーポレートガバナンスの仕組みを指します。現場の自己点検、管理部門や経営による監督、そして独立した監査機能などがそれぞれ役割を持つことで、重大な不正や事故を未然に防ぎやすくする考え方です。
■真っ当な商売
DOWAが大切にしている、「法令を守るのは当然として、社会や取引先に対して誠実でありつづける」という価値観を端的に表した言い回しです。短期的な利益よりも、長期的な信頼関係を重視し、資源循環や地域との共生に責任を持って取り組む姿勢を意味しています。
沿革
2 【沿革】
関係会社
4 【関係会社の状況】
(注) 1 主要な事業の内容欄には、セグメントの名称を記載しています。
2 議決権所有割合の( )内は、間接所有割合で内数です。
3 資本金又は出資金欄の外貨建のUSDは米国・ドル、THBはタイ・バーツ、IDRはインドネシア・ルピア、INRはインド・ルピー、SGDはシンガポール・ドルをあらわしています。
4 *1は、特定子会社に該当する会社です。
5 *2は、実際の本社機能所在地を記載しており、登記上の本店所在地とは異なっています。
6 DOWAメタルマイン㈱につきましては、売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く。)の連結売上高に占める割合が10%を超えています。
主要な損益情報等 ① 売上高 361,425百万円
② 経常損益 △1,001 〃
③ 当期純利益 4,339 〃
④ 純資産額 84,490 〃
⑤ 総資産額 263,914 〃
7 DOWAエレクトロニクス㈱につきましては、売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く。)の連結売上高に占める割合が10%を超えています。
主要な損益情報等 ① 売上高 103,889百万円
② 経常利益 2,130 〃
③ 当期純利益 2,524 〃
④ 純資産額 17,901 〃
⑤ 総資産額 45,425 〃
8 DOWAメタルテック㈱につきましては、売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く。)の連結売上高に占める割合が10%を超えています。
主要な損益情報等 ① 売上高 121,419百万円
② 経常利益 7,683 〃
③ 当期純利益 6,574 〃
④ 純資産額 22,479 〃
⑤ 総資産額 73,668 〃