2026年3月期有価証券報告書より

リスク

 

3 【事業等のリスク】

当社グループが財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を及ぼす可能性があると認識している主要なリスクは、以下に記載のとおりであります。各リスクについて、影響度及び発生可能性をそれぞれ「大・中・小」に区分し、リスク・コンプライアンス推進委員会において定期的にモニタリングを行っております。当社グループはこれらのリスクの低減に努めておりますが、必ずしも全てのリスクを網羅したものではなく、全てのリスクを完全に回避するものではありません。

なお、本文の将来に関する事項は、当連結会計年度末(2026年3月31日)現在において当社グループが判断したものであります。

リスク分類

リスク概要

対応策

事業環境・事業戦略等に関するリスク

・事業環境に関するリスク

情報・通信サービス業界においては、生成AIの普及をはじめとした情報通信技術の加速度的な進化やランサムウエア被害の甚大化によるセキュリティリスクの高まりなど、迅速な対応が常に求められております。当社グループがこれらへの対応に遅れ、お客さまに提供している技術やノウハウ等の競争力が低下した場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。

最新の技術動向や外部環境の変化、高度化するお客さまのニーズを的確に把握することに努め、成長する領域に注力することで競争力の強化を図っております。また、人的資本への積極的な投資による技術力の維持・向上や、競争力の強化・機能補完を目的としたパートナー企業との協業を通じて、競争優位性の向上に取り組んでおります。

影響度:中

発生可能性:中

・特定取引先への依存に関するリスク

当社グループは、主要な仕入先である富士通株式会社と経営上の重要な契約を締結し、お客さまに同社の製品・サービスを提供しております。同社の経営方針の変更等により製品・サービスの提供方法や仕入条件の変更等が行われた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

富士通株式会社との連携を密にし、同社の経営方針、パートナー戦略、動向変化等に適宜必要な対応を講じるよう努めております。

また、同社を含む特定取引先への取引依存度を低減するため、AI、IoT、クラウド型コンタクトセンターといった成長分野における独自サービスの拡大や外部パートナーとの協業を通じて、環境変化に強い事業基盤の構築に取り組んでおります。

影響度:中

発生可能性:中

・ソフトウエア資産に関するリスク

当社グループは、事業の成長や競争力の強化を目的として、クラウドサービスを含む各種サービスの提供に係るソフトウエアを自社で開発し、当該開発費用等を無形固定資産として計上のうえ、維持・管理しております。

しかしながら、事業環境の変化、市場動向、技術革新の進展や競争激化等により、当初想定していた収益性や効果が得られない場合には、投下資本の回収が計画どおり進まず、資産価値の見直しが必要となる可能性があります。

その結果、状況によっては減損損失の計上等により、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループでは、技術革新や新たなニーズの変化に対応するため、市場環境や顧客ニーズ、技術動向等に関する最新情報を継続的に把握・分析し、ソフトウエア等の改善を進めております。また、重要なソフトウエア投資の決定及び投資後の価値評価の見直しについては、予算委員会にて、市場動向や投下資本の回収可能性等を総合的に検討したうえで行っております。

影響度:大

発生可能性:小

 

 

リスク分類

リスク概要

対応策

外部環境等に関するリスク

大地震等の自然災害や感染症の流行等が発生した場合、事務所等の物的損害や人的被害等の直接的な被害に加え、社会インフラの毀損、サプライチェーンの停滞、サービスの提供遅滞等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

多種多様な危機事態を想定した事業継続計画(BCP)を策定し、危機事態発生時における初動対応、事業の損失の最小化を図るための方針及び事業継続のための行動の基準を定め、リスク低減に努めております。

また、従業員の安全確認・確保のため、安否確認システムや緊急連絡網の導入を行うとともに、在宅勤務や分散勤務等の事業継続に向けた環境整備に努めております。

影響度:大

発生可能性:小

情報セキュリティに関するリスク

・情報紛失・漏洩に関するリスク

当社グループはお客さまの秘密情報や個人情報など様々な重要情報を取り扱っており、ランサムウエアや不正アクセス等のサイバー攻撃による情報の紛失、毀損、漏洩等が発生した場合には、当社グループへの損害賠償請求や社会的信用の失墜等により当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

情報セキュリティ統括責任者を運営責任者とする情報管理体制を整備しております。また、情報セキュリティに関する全従業員研修やサイバーセキュリティ対策強化訓練の定期実施、情報セキュリティに関する遵守事項の全部門内での自己点検と内部監査による定期監査、ウイルス対策ソフト導入やソフトウエア更新による脆弱性解消、ランサムウエア等を含むサイバーインシデントを想定したIT-BCPの策定に向けた取り組み等、当社グループ全体でさまざまなセキュリティ対策を講じることで安全性の確保に努めております。

影響度:大

発生可能性:小

顧客提供システム等に対するサイバー攻撃に関するリスク

当社グループは多くのお客さまにシステムや通信インフラ等を提供しており、これらがランサムウエア等のサイバー攻撃により何らかのダメージを受けた場合には、当社グループへの損害賠償請求又は改修費用の負担の発生により業績に影響を及ぼす可能性があります。

顧客提供システム等に対するサイバー攻撃に備え、都築CSIRTチームを中心とした対応体制を整備し、サイバー攻撃対策指図書やガイドライン等のセキュリティ対策指図書を制定しております。また、従業員研修や顧客提供システム等でインシデントが発生した場合の対応訓練を定期的に実施するなど、さまざまなリスク低減策を講じております。

影響度:大

発生可能性:中

信用リスク

当社グループのお客さまに財務状況の悪化や経営破綻等が生じた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

与信管理規程に基づき、取引先ごとに回収条件・与信限度額を設定し、定期的に企業動向を調査し、与信額の見直しを行っております。

また、回収遅延や信用不安が発生した場合は、債権回収管理基準に基づき、個別に債権回収、条件変更、担保・督促等の債権保全策を講じ、貸倒れリスクの低減に努めております。

影響度:中

発生可能性:中

 

 

リスク分類

リスク概要

対応策

人材に関するリスク

人手不足等の社会課題の深刻化による採用難や、労働市場の流動化による従業員の流出によって当社グループが求める人材の確保ができない場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

採用難のリスク低減に向けて、採用手法の全体的な見直しやリファラル採用の推進に取り組んでおります。

また、キャリア自律を軸とした人材育成を推進し、必要なスキル・専門性の獲得を支援しております。

さらに、挑戦と成果に応じた評価がなされる魅力的な人事制度への変革を推進するとともに、健康経営やワークスタイル変革、ダイバーシティー&インクルージョンの推進等の各種施策を通じて従業員エンゲージメントを向上させ、人材の流出防止及び定着に努めております。

影響度:中

発生可能性:中

開発・構築案件に関するリスク

システム開発やネットワーク構築等に係る受注案件では、仕様確定に関する不備、プロジェクト体制の問題、技術的な検証不足等の様々な想定外の事象の発生により、プロジェクトが予定された範囲、予算、納期及び品質で実施できず追加対応に伴うコストが増大する場合があります。そのような事態が生じた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

商談に至る前の商談審査会や見積り作成時の見積審査会といった審査会を開催することにより、リスクの明確化と対応策の検討及び開発工程管理や成果物等の品質管理の徹底に努めております。

また、進行中のプロジェクトに関しても、状況把握のため、定期的なプロジェクト会議を開催することで、問題の早期発見・対策に取り組むとともに、プロジェクトから独立した部門がリスクの評価分析及びその結果に基づくプロジェクトの遂行に関する助言、勧告等を行っております。

影響度:中

発生可能性:中

 

 

配当政策

 

3 【配当政策】

当社は2026年5月15日付「2026年3月期の剰余金の配当(増配)および2027年3月期からの配当方針の変更に関するお知らせ」にありますとおり、中期経営計画「Trust & Challenge 2029」の開始に合わせ、2027年3月期より、連結配当性向の目安及び下限となるDOEを引き上げております。そのため、当連結会計年度においては、変更前の配当方針にもとづき配当を決定し、翌連結会計年度以降は変更後の配当方針によって配当を決定してまいります。

 

当社は、株主のみなさまに対する利益還元を重要政策の一つとして認識し、連結業績に応じた利益配分を中間配当と期末配当の年回、継続的かつ安定的に行うとともに内部留保の有効活用によって企業価値及び株主価値を向上させることを基本方針としております。

配当額につきましては、連結配当性向(変更前40%変更後60%)を目安としたうえで、下限をDOE(連結株主資本配当率)(変更前3.5%、変更後6.0%)といたします。なお、配当の基礎となる当期純利益につきましては、特別損益等を除いた事業活動による利益を対象といたします。

 

内部留保資金につきましては、技術力の強化や研究開発投資に活用するとともに、成長性、収益性の高い事業分野への投資、人材育成等を含む人的資本への投資並びにM&A等の戦略投資に活用してまいります。

なお、当社は、取締役会の決議により剰余金の配当等を行うことができる旨を定款に定めております。

 

当事業年度に係る剰余金の配当は以下のとおりであります。

 

決議年月日

配当金の総額
(百万円)

1株当たり配当額
(円)

2025年10月31日

取締役会決議

938

50.0

2026年5月15日

取締役会決議

1,426

76.0

 

(注) 2025年10月31日取締役会の決議による配当金の総額には、役員報酬BIP信託口が保有する当社株式に対する配当金14百万円、株式付与ESOP信託口が保有する当社株式に対する配当金13百万円が含まれております。また、2026年5月15日取締役会の決議による配当金の総額には、役員報酬BIP信託口が保有する当社株式に対する配当金22百万円、株式付与ESOP信託口が保有する当社株式に対する配当金20百万円が含まれております。

 

<配当金の推移>


(注) 24/3期からは特別損益などを除く事業活動利益ベース